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2012『総義歯の基礎と臨床』開催されました☆

IPSG事務局、稲葉由里子です。

2012年6月24日『総義歯の基礎と臨床』がKaVo Dental Systems Japan にて開催されましたので、ご報告させていただきます。

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今回も全国から沢山の先生方にお集まりいただきました☆

稲葉先生が開発した、『上下顎同時印象法』は、その名の通り、最終印象を上下顎一緒に印象するため、患者様にも負担が少なく、ドクターも精密な作業を集中して行うことができるのが特徴です。

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具体的には

1回目 スタディーモデルの印象

2回目 精密印象

3回目 試適

4回目 セット

と患者様に来院していただくのは、スムーズにいけば4回で行うことが可能です。

精密印象では、印象を直接フェイスボーにつけるので狂い用がありません。

咬合高径についても、

上唇小帯と下唇小帯の低い所・・・日本人40ミリ 小さい人で38ミリ

でだいたい決まります。

ぜひ、この平均値を覚えていただければ、驚くほどその通り使えます。

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義歯の安定に関与する外力、この図はとてもわかりやすいのでぜひ覚えていただきたいと思います。

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今回、近代総義歯学の基礎を築いた、スイスの歯科医師のAlfred Gysi(アルフレッド・ギージー)の歴史をたどりました。

Gysiはカンペル氏の平面のコンセプトを作ったり、 シンプレックス咬合器、トゥルバイト人工歯の開発など、沢山の業績を残しています。

今回、90年前の『ギージーフィルム』(和田精密技研)をご覧いただきました。

印象法からゴシックアーチ、フェイスボー、排列まで、Gysi自身のライブ実習を動画でご覧いただいたのはIPSGでも今回が初めてでした。

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Gysiの問診の様子です。

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口蓋皺癖です。

義歯の床縁は必ず両側のハーミュラーノッチを結んだ線A-lineまで伸ばすことが大切です。

アーと言ってふるえるところがA-lineですね☆

よくできたアニメーションです。

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印象採得です。

稲葉先生、閉口印象の必要性についても、話がありました。

『開口印象だと翼突口蓋縫線が持ち上がった印象がとれてしまう。』

『閉口印象だと、A-lineが封鎖する印象がとれる。』

納得です。

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これ、おもしろかったです。

印象採得をするときに、こうやって色んな顔をしてね。

と色んな顔をして見せている動画です。

患者様もかすかに笑ってます^_^

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カンペル氏平面と咬合平面を確認しています。

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そして、フェイスボートランスファー。

Gysiの90年前の動画から学ぶところは非常に大きかったです。

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今でも十分通用しますし、その細かな過程は感動的でした。

少なくても、これを超えないとまずいという話になります(-_-;)

シンプレックスの咬合器、フェイスボートランスファーの情報を再現しています。

 

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Gysi自身によるワックスアップの様子です。

パイプたばこを吸いながら、患者様の治療をしている様子もあり、すごい感じでした。

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そして、稲葉先生の総義歯の原型となった、ドイツチュービンゲン大学のDr.Reiner Strackについて、詳しく説明がありました☆

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こちらがStrackだそうです。

キリッとしてます。

この技術のパテントを取った資料のコピーはシュライヒ先生からいただきました。

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シュライヒ先生は大の日本好き。

日本での講演の様子です。

稲葉先生は、シュライヒ先生の義歯の外形をみて驚嘆したと言います。 

 

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こちらはシュライヒ先生からいただいたスライドからです。

GysiとStrackの排列、理論の違いについてです。

稲葉先生は、歴史を勉強することで、上下顎同時印象法が生まれたと言っていました。

歴史を学ぶことは非常に大切です。

まさに温故知新ですね^_^

シュライヒ先生の義歯はフルバランスドオクルージョンで、咬頭がしっかりついています。

リンガライズドオクルージョンがなぜよくないかというと、

関節がリンガライズドになってしまうからということです。

顎関節はリモデリングセンターです。

咬頭がないと、顎関節がだめになってしまいますね(>_<)

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素晴らしい解剖図、わかりやすいです。

口輪筋、頬筋のサポートはこの総義歯のキーになります。

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義歯の外形は必ず書くようにしてください。

と話がありました。

切歯乳頭から7ミリ外側に前歯1番の尖頭。

口蓋縫線1番目からCPCラインに向かい9ミリ先が犬歯の尖頭でしたね☆

ちなみにCPCラインは、ケーナイン パピラー ケーナインです。

模型から沢山の情報を得ることができます。

先生方も、本当に熱心に聞いてくださいました。

最後に、稲葉先生の上下顎同時印象法の動画をみていただき、質疑応答も盛り上がりました。

ご参加いただいた、先生方からの感想を一部お伝えいたします☆

☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。

◆オリジナルのイボカップシステム等、たくさんの資料が見れて大変有意義でした。総義歯の歴史を学び、上下同時印象の優れた点がよくわかりました。本当に素晴らしいアイデアがつまったすごいシステムだと思いました。次回実習がとても楽しみです。今日は有難うございました。

◆世界で唯一最高総義歯を学ぶことができ、とても幸せです。実習コースもとても楽しみです。少なくともギージーの90年前を上回りたいと思いました。

◆上下顎同時印象の一連の流れを大まかに把握することができ、有難うございます。患者さんの通院回数も減り、素晴らしい術式だと思いました。細かいところや詳しいことは実際に目でみないとわからない部分もあると思うので、実習セミナーを受けたいと思います。

◆久しぶりの受講で忘れていたことも沢山あり、とても勉強になりました。今後の臨床に即取り入れたいと思います。有難うございます。

◆何度教えて頂いても、参考になることが多いです。理解が深まります。

◆90年前のギージーの動画はすごかった。現在の自分の総義歯は90年前の臨床より劣っていた。

◆各コース単回では、完全に理解するのは難しいと感じました。年間の全コースに参加して咬合に対する理解を深めていきます。

◆もう少し、実際の製作のスライド、ビデオを多く拝見したかったです。それはライブで見ないとわからないかもしれませんが。。。スライドの内容をレジュメにリアルに反映させて頂くと後程の復習がしやすいかと思います。

◆稲葉先生の治療は全て反復だと思います。先週木曜日に(6/21)に見学した患者さんが上下同時印象にて咬合採得、ゴシックアーチ、フェイスボーの採得を見学させて頂き、3日後には再度講義を受講しますとより勉強になります。

◆総義歯に必要な知識が歯科医学の原点だと思います。現在は●●操作を技工士さんに任せてしまって歯科医師がわかっていない場合が多いと思います。本来は一人の患者さんと向かい合い、技工操作をしかし医師が全て手がけて作り上げるという事が大事だと思いました。(可能な限り)次回7月の総義歯製作の実習コースで更なる知識と実践技術を見てみたいと思います。いい道具も良い指導の元に正しく理解し、身につけなければ単なる道具で終わってしまいます。稲葉先生の講義を聞いてレベルを高めていけたらと思います。

◆和やかな雰囲気の中、有意義の飽きのこないご講義有難うございました。また宜しくお願い致します。“一番印象。。。”⇒Gysiの90年前の総義歯、稲葉先生がリヒテンシュタインの国王だったこと(笑)

 

ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。

また、会場を提供してくださったKaVo Dental Systems Japanにも、心よりお礼申し上げます。

 

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2012『第30回日本顎咬合学会学術大会』のご報告

IPSG事務局の稲葉由里子です。

『第30回日本顎咬合学会学術大会』が有楽町の東京国際フォーラムで開催されたので、そのご報告をさせていただきます☆

一日目、稲葉先生は『各種パーシャルデンチャーによる機能回復』の座長を務めましたが、残念ながら私は参加できず、二日目からの参加となりました。

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こちらは、KaVo Dental Systems Japan のブースです♪

とってもかっこよかったです^_^

 
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美しいユニットです。

このユニットを使うと、もう他のものは使えないかも・・・

ユニットが何倍もの効率を高めてくれて、患者様の負担を最小限にしてくれます。

 

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今回、カボのランチョンセミナーの整理券、10分でなくなるほどの人気ぶりでした。

会場が今回、少し狭かったので、キャンセル待ちに並ぶ長蛇の列・・・

会場が小さかったのが残念でした(-_-;)

 

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ぎゅうぎゅうで、立ち見席もいっぱいでした。

今回のランチョンセミナー、稲葉先生を抜かしてすべてインプラント関連ということもあり、反対に盛り上がってしまいました。

今、これだけの先生方が義歯に関心があり、勉強をしたいと思っているという事がよくわかりました。

『カボシステムによる究極の総義歯』です☆

 

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今回も沢山の動画を用いての講演、わかりやすいです。

 

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動画で、上下顎同時印象、フェイスボートランスファー、ゴシックアーチ、咬合採得をすべてご覧いただきました。

本当に大盛況でした☆♪ 

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そして、すぐにテーブルクリニック。

大忙しで、移動です。

岩田副会長が、万全の準備をしていただいたので、スムーズに進むことができました^_^

 

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『日常臨床に応用する顎機能検査』

こちらもカボ、ディグマを用いた症例です。

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先生方も大変熱心に聞いてくださいました☆


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こちらは、顎関節音の聴診、ドップラーのデモです。

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そして、ディグマのデモです。

3D画像と照らし合わせながら、行いました☆

先生方にもとても興味をもっていただけたと思います^_^

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こちらの写真は、ランチョンセミナーが始まる前に撮った記念写真。

左から、稲葉歯科医院のスタッフの西山さん、同じく稲葉歯科医院のホープ佐藤先生と、田嶋歯科医院の田嶋健先生、それから私です^_^

とても充実した学会でした☆

 

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石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー

こんにちは。

IPSG事務局、稲葉由里子です。

5月27日(日曜日)KaVo Dental Systems Japan で10時から17時まで、『石原明先生と稲葉繁先生のコラボセミナー』が開催されたので、ご報告させていただきます☆

内容は、稲葉先生「咬合調整の極意」石原先生「無理なく、短期間で収益を上げる方法」です。

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午前中10時から12時まで、IPSG代表の稲葉繁先生の講演、「咬合調整の極意」でした。

咬合調整に限局した、新しい試みのセミナーです。

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こちらはゲッティンゲン大学の教授A.Motschの本の表紙です。

この本は大変素晴らしい本で咬合のルールがたくさん詰まっています。

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稲葉先生、顎関節の形態について、話した後、

「これぼくの携帯

と携帯電話を見せていました・・・^_^; 汗

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先生方、稲葉先生のダジャレにだんだん慣れてきました☆

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咬合の法則について

「咬合は、大事だと思って聞いていても、すぐに忘れてしまうのですが・・・(-_-;)」

と私が質問したところ

「毎日、意識しないとダメだよ」

「削っている場所をつねに、スタンプカスプなのか、シェアリングカスプなのか。上顎に対する咬頭と窩の位置を必ず意識するように」

と教えてもらいました。

腑に落ちる一言でした。

自分は、いつも意識していないから、覚えられないのだと感じました。 

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BULLの法則、MUDLの法則、DUMLの法則

についても詳しく説明がありました。

◆BULLの法則

咬合調整の時に咬合紙の色が印記された歯が上顎と下顎どちらを削ったらいいのか悩むことがあります。

その時、どちらを削るのかという法則です。

ぜひ、模型をみていただいて、確かめていただきたいと思います。

● 非作業側→上顎では下顎歯の咬頭が通過できるよう。また下顎には上顎歯の咬頭が通過できるように、溝を形成します。

● 作業側→BULLの法則を適用します。

BULLの法則といいうことは、上顎(U)の頬側咬頭(B)、下顎(L)では舌側咬頭(L)を削るというルールです。

◆MUDLの法則

中心咬合位から中心位に導くと上顎の近心斜面と下顎の遠心斜面があたりますよ。

という法則です。

BULLの法則と違って、どちらを削るというものではありません。

◆DUMLの法則 (Upper Distal Lower Lingal)

下顎を前方に導くと、上顎の遠心と下顎の近心が接触するという法則です。

犬歯が誘導時はあたってこないけど、前歯の誘導がなかったときは上顎の近心斜面と下顎の遠心斜面あたるということです。

ということで、どちらを削るというのはBULLの法則だけです。

なんとなく頭に入っていたことが、今回のスライドで、はっきりとわかりました☆♪

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Glickman,Schuyler,Ramfjord,Lauritzen,Stuart,Guichetなど咬合調整法にも色々ありますが、今回は時間が足りなかったので、第二弾としてお伝えしたいと思います!

そして午後13時から17時まで、「無理なく、短期間で収益を上げる方法」を石原明先生にたっぷりお話しをしていただきました☆♪

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『何をどう学べばIPSGの先生方が、テレスコープシステム、顎関節症、総義歯の技術を身につけることができるのか』

ということなのですが、すべてのセミナー、実習コースを受けて、少なくても1年間はかかります。

勉強するには、ある程度、心の余裕とお金の余裕が必要です。

先生方が勉強に打ち込むためには、安定した収益がとれていなければなりません。

お金+時間の余裕がないと純粋に勉強に打ち込むことは難しいと思います。

ということが、今回のセミナーが企画されたきっかけです。

具体的には、

◆時間を三分割する
◆保険外の治療ができるようになる方法
◆富裕層の方にどんなアプローチをすればいいか
◆インターネットを効果的に活用する方法

などがありました。 

特に富裕層に対するアプローチはかなり細かくお話しをいただきました。 

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「無理なく収益が上げる方法」と言っても、じーっとしていても、結果はでません。

時間を管理する上手な方法についてお話しがありました。

お話しの中で、時間を3分割することが大切だと教えて戴きました☆

3分の1 の時間で、生活が安定するような売り上げを作り、バランスがとれるようにする

3分の1 でスキル身につける

3分の1 で人脈つくる

ということでした^_^

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その後、私が配信しているメールマガジン、ブログの他に、石原先生とのメールのやりとりを公開させていただきました。

正直、びっくりしました。

ひとつかふたつだと思ったので(-_-;)

穴があったら入りたいぐらいはずかしかったです。

「ここまで掘り下げた話はIPSGでしか、教えない。」

とおっしゃっていましたが、それくらい具体的な内容でした。

どんな内容かは内緒でーす^_^

明日から実行できるお話しをたくさんいただき、本当にありがとうございました。

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セミナーが開催されたKaVo Dental Systems Japan のショールームの前で、石原先生と記念写真をとらせていただきました^_^

なかなかこんな機会はないので、うれしかったです♪

KaVoのユニットは、機能性に加えて審美性も兼ね備えています。

VIPな患者様用のユニットですね☆

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その後の懇親会です☆ 

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左から、林先生、IPSG会長の飯塚先生、木谷先生です☆

一日ご苦労様でした。

お酒も話も盛り上がりました♪


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私も懇親会に参加させていただきました。

先生方と、沢山おしゃべりすることができてうれしかったです。

ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました^_^

そして当日会場を提供してくださったKaVo Dental Systems Japanの方々にも心よりお礼申し上げます。

参加してくださった先生方の感想を一部ご紹介いたします。

☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜o.゜。・*。・゜.。☆彡

◆今まで受講した時に知りたかった咬合調整の方法を知ることができて良かったです。咬合調整のの際に常に顎関節の状態を意識しながら行うなど、改めて認識しました。濃厚な講義でした。石原先生の講義は面白くわかりやすい講義でした。実際に患者さんにどのようにアプローチしていけば良いかがよくわかり、肩の力がすっと抜けた感じでした。有難うございました。

◆・先生が飛ばされたスライドをじっくり見たかった
・自院の経営について実際のアドバイスを頂きたいと思った。大変お話をおもしろかったです。自分の知らない世界がありました。

◆・咬合調整がしっかりできるようにもっともっと基本を身につけないといけないと認識しました。
・まずは自分を変える自己改革が必要なのがわかりました
・とてもおもしろく身になるセミナーでした

◆咬合調整は一日のセミナーで受講したいです。石原先生の話も今までになく具体的なアドバイスでとても良かったです。

◆稲葉先生、石原先生のコラボの研修の話は大変良い勉強になりました。特に石原先生のトークは初めてのことばかりなので良かったです。有難うございました。「わかっていると思いますけど」のフレーズを明日から使いたいと思います。

◆大変充実した内容でたくさんのヒントがありました。感想を書く時間がなくなってしまいましたが、今日は有難うございました。次回も宜しくお願いいたします。

その他、やはり咬合調整について、もっと聞きたかったというご意見を多数いただきました。

ありがとうございました。

今後の石原先生とのコラボセミナーではマーケティング6回セミナーに合わせて、『咬合治療の極意』の6回コースを企画したいと思います。

次回は8月26日に石原明先生と稲葉繁先生のコラボセミナーを開催する予定です^_^

ぜひ、ご参加ください☆

 

 

 

 

 

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2012『ハーモニックオクルージョン』~審美と咬合のハーモニー~

こんにちは。

IPSG事務局、稲葉由里子です。

2012年5月13日、『ハーモニックオクルージョン』~審美と咬合のハーモニー~が開催されたのでご報告させていただきます。

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こちらは稲葉先生が書いた絵で、人は異性がいてはじめてお洒落をするという、審美の原点を描いたものです☆♪

中央にいるのが女性でその両脇を男性が取り巻いています^_^

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今回のセミナーは、稲葉先生が、1991年から4年間に渡り、日本歯科評論に連載したコラム「美の追究」をもとにした内容です。

1991年当時、稲葉先生は、審美歯科についてある程度考えをまとめていました。

若い方からお年寄りまで、歯のある方から残念ながら失ってしまった方まで、それぞれの審美歯科があります。

歯を白くするということはもう、そんなに難しいことではありません。

稲葉先生の審美歯科はどちらかというと『ごまかしのテクニック』だと思います。

そんな、すべての患者様が良い条件ではありません。

歯が入るスペースもないかもしれないし、矯正ができない状態かもしれません。

『ごまかしのテクニック』はそんな時最大限の効果を発揮します(*^_^*)

ということで、稲葉先生がどのように審美歯科を考えるかということを丸一日たっぷり聞いていただきました。

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『人の歯列はなぜこんなに上手くできているのか』

審美と咬合のハーモニーについて、アンテリアーガイダンスの重要性が今回、本当に詳しく解説がありました。
前歯はエステティックとファンクションの2つの役割があるにもかかわらず、今審美については材料の話ばかりです。

材料に分析と機能をどのようにつけていくかという事が、非常に重要なのにもかかわらず、それについて重要視されていません。

犬歯は平衡側の顎関節から一番遠い位置にあります。

歯冠、歯根比が長い、緻密骨である、感覚受容器(レセプター)が発達していることから、 天然歯の歯の誘導に最適です。

本当に人の歯列はなぜ、こんなに上手くできているのでしょうね^_^

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アンテリアーガイダンス、前歯の誘導のあて方についての説明です。

ギージーは矢状顆路角の平均は33度、 この矢状顆路角+7~10度を与えるのが理想的で、+20度、25度だときつくなるから注意が必要、と稲葉先生の話がありました。

矢状顆路角を咬合器上で33度に設定し、インサイザルテーブルに10度角度をつけても同じことです。

そして、前歯の誘導で臼歯が離れる量は最低1ミリとるように、切端の噛みこみの深さが2ミリ以上の場合は注意が必要、ディープバイトは関節に悪影響を及ぼすということも気を付けないといけないと話がありました。

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アピアランスガイド、基準線についての説明です。

適当に患者様に説明してもわかりません。

きちんと、アピアランスガイドの線を引いて模型上で説明をすることが重要です。

◆FRC フェイシャル・リッジ・クレスト (歯冠の長さ、歯軸の方向を表す線)

◆LA ライン・アングル (歯冠の幅を表す線で、隣接面に移行する歯軸線)

◆GCC ジンジバル・カンター・クレスト (歯冠を横切りPCに関係する豊隆線)

◆ICC  インサイザル・カンター・クレスト (審美性に関係する豊隆線)

 その他にも、CF-line(セントラルフォッサライン)、LI-O-line(リンゴオクルーザルライン)、BO(バッカルオクルーザルライン)の説明がありました。

このような事は 他では聞けないですね☆♪

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歯の黄金比、1:0.618の法則

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デンタル・イリュージョン。

審美とは、『ごまかしのテクニック』 です☆♪

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本当に盛りだくさんな内容で、1日では話が足りない程でした。

今回プレゼントさせていただいた、「美の追究」の合冊本にすべて書かれているので、後で復習して頂きたいと思います。

 
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こちらは、以前私がドイツシュツットガルトで見学させていただいた、技工士の大久保先生がお勤めのラボで、大変素晴らしい仕事を見させていただいた時のものです。

「審美歯科をするならば、一度は自分でセラミックを焼くように」

どんなに大変な作業か、患者様に説明できるようになるからです。

稲葉先生は、陶材の物理的性質の論文で学位をとったので、

この辺りもとても詳しいです。

Claud Sieberという稲葉先生の友達の技工士は、1本のセラミックの技工料が25万です。

日本ではドクターでもそんな値段はいただいていません(@_@;)

最低でも5.60万は患者様からいただかないと成り立ちませんが、ドイツではそういう治療が行われています。

https://www.claudesieber.com/←Claud Sieberのホームページ、美しいです☆♪

最後に稲葉先生の全顎セラミックの症例を多数、ご紹介。

 
その中には、技工士の川崎従道先生とのコラボ上下全顎セラミックの症例がありました。
 
14年前のものです。
 
14年前と、現在と歯頸部の位置が全く狂わず、そして、ポーセレンのチップもないことに、審美と咬合のハーモニーの重要性をしっかりと感じました。

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岩田先生の審美の症例も多数紹介。

しかも、かなりの難症例を、審美と咬合の分析により、完璧に修復されていました。

 
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今度、岩田先生のセミナーが開かれるので、色々な角度で写真を撮ってみました(^_-)-☆

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セミナー終了後の懇親会です☆

本当に有意義なセミナーでした。

きっと先生方にもご満足いただけたと思います。

先生方からの感想を一部ご紹介させていただきます♪

o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:..。o○☆゜・:,。*:.. *:..。o○☆゜

◆審美の背景にある知識、哲学が膨大ですごいセミナーでした。美に対する意識が変わりました。全顎補綴の患者さんは完璧な治療で歯科の全てを網羅されていてビックリしました。岩田先生の症例も全部素晴らしかったです。

◆稲葉先生がいつも簡単に調整や補綴してるように見えますが、根拠がとてもあるんだという事を痛感させられました。「美の追究」を読んで自分の点の知識を線で結べるようにしたいです。根拠に基づいた治療が出来るようになりたいです。

◆・審美の規準を知れたこと
・impの方法を知れたことが良かったです
・質疑応答がとても濃かったです
・スマイルラインの誤解の話はすごかったです

◆昨年受講した時に美の追究の本を見て、じっくり読んでみたいと思いました。今回手に入ったことで嬉しかったです。他では聞けない審美の話を聞くことが出来て有意義でした。たくさん症例が見れたのも大変参考になりました。

◆ 何回も聞きに来ていたつもりでしたが、私の忘れていた話や新しい話が沢山あり、とても勉強になりました。日常臨床に活かしたいと思いました。

◆・基本コンセプトを知ることが出来てすごく参考になりました。
・スマイルラインに対する考えが間違っていたことがわかりました。

◆審美を知る上で知らないことを沢山教えて頂きました。有難うございます。

◆単純に「歯」だけの話だけではなく、雑学的なことも聞けて楽しかったです。特に最後の質疑応答はかなりためになりました。

◆機能美を考慮した補綴物を今後も臨床で作成していきたいです。

◆知らずにすんでしまっていたことを再度基本を勉強したいと思いました。「美」の考え方はおもしろかった。参考になりました。

 

ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪

 

 

 

 

 

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【IPSG包括歯科医療研究会】

2012『顎関節症ライブ実習コース』開催されました☆

先週末、『顎関節症のライブ実習コース』がKaVo Dental Systems Japan にて開催されました。

全国各地からたくさんの先生方にお集まりいただき、大変充実したセミナーでした☆

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稲葉先生がドイツへ留学したきっかけは、当時チュービンゲン大学の顎関節症の権威、シュルテ教授の講義を受けたかったからです。

シュルテ教授の顎関節症の集中講義は、一週間、朝8時から夜9時まで休みなく行われたそうです。

システム化されたシュルテ教授の図を見ながら解説がありました。

シュルテ教授によると、精神的なものに移行するのは全体の4%だそうです。

やはり、顎関節症の患者様に対して、精神的な不安と肉体的な原因をきちんと分けてあげて、安心させてあげることがまず、非常に大切ですね。

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今回、稲葉先生の元医局員の包先生の衛生士さんお二人にご協力いただきました。

お一人は、咬筋の痛みを伴う開口障害(S字状カーブ)そして、もうお一人は両側の顎関節のクリック音の症状があります。


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まずは姿勢の観察をした後、ドップラー聴診器で顎関節音を聴診です。 

こちらの患者様、クリック音はありませんでした。

今回、新しいドップラー聴診器を使っての聴診です。

ポケットサイズで、以前よりコンパクトになりました☆

ちなみに、クローズドロックの患者様は関節窩内で回転運動だけを行うので、ドップラーで聴診しても音は聞こえません。

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もうお一人は両側の大きなクリック音です。

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とてもかわいらしいお二人なので、それだけで場が和みます^_^

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印象採得からフェイスボートランスファー、模型作りまで、すべて稲葉先生自身がデモをし、解説がありました。

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フェイスボートランスファーです。

KaVoの咬合器、フェイスボー、ユニットはデザインがシンプルで、シルエットも美しいですね☆♪

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先生方一人一人、顎関節の触診をしていただきました。

閉口筋、開口筋に加え、胸鎖乳突筋、僧帽筋、側頭筋などの筋肉に関しても、顎関節症は深く関わっています。

そして、舌癖と顎関節症がどのように関わっているかということについても、こんな説明がありました☆♪

↓ ↓ ↓

一日にでる唾液の量はペットボトル1本分です(稲葉先生は一升瓶と言っていました・・・)

一日これだけの量の唾液を飲み込んでますが、舌癖の方は、間違った嚥下習癖を常に、毎日2000回も行っています。

舌癖の方は嚥下する時に常に顎を前にだしています。

2000回も顎をだしているということになります。

顎を前に出したとき、下顎の6番の近心斜面と上顎の6番の遠心斜面の咬頭干渉により顎関節を下に下げてしまい、顎関節症になっているパターンが非常に多くみられます。

本来、正しい嚥下は口蓋皺癖に舌をつけて唾液を飲むと下顎は後ろに引っ込みます(嚥下位・・・ほとんど中心位と一致する位置)

下顎を2000回前に出しているということは下顎を前に出す時に関係する僧帽筋が2000回引っ張られているという事です。

僧帽筋は肋骨の10番目まで付着しています。

だから腰にも痛みがでます。

舌癖でヘルニアを併発している方も多いので注意してください。

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CE、FH平面と、顎関節の構造、メカニズムについての説明です。

わかりやすかったです^_^ 

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患者様の咬合診断、分析を稲葉先生を取り囲んで、楽しく実習しました☆

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いよいよ、顎機能検査装置、KaVo アルクス ディグマⅡです。

記録されたデーターはリアルタイムでディスプレーに表示されるため、患者様と先生とのコミュニケーションに大変有効です。

患者様のデーターベースとして、術前術後の記録を比べ、保存しておくことができます。

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軽量かつ優れたヘッドフレームの重量配分は測定中の患者様への負担を軽くしています。

センサーは歯列に沿った位置に配したことでより正確なデーターを得ることが可能です。

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IPSG副会長岩田光司先生が、確実な記録をとってくださいました。

12分で。

無駄がありません。

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そして、咬合調整です。

原因は、模型診断で見つけているので、咬合調整に迷いがありません。

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咬合調整はユニットを取り囲んで、こんな感じで、行われています。

先生方本当に熱心に見学されていました。

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咬合調整により、S字状カーブでの開口障害は見事にストレートに変わりました。

すごいことだと思います。 

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患者様にも大変喜んでいただきました^_^  

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もうお一人は、今回私にとって、本当に勉強になった症例だったと思います。

両側のクリックを伴っていました。

術後、完璧にクリックは消えませんでした。

格段に音は小さくなりましたが、まだ残っています。

長い間のクリックで、関節円板が傷ついてしまっていたこと、そして舌癖があったためだと思われます。

このような事は、これから症例を積み重ねていくと私たちも、度々遭遇することかもしれません。

患者様は生体です。

こういうことがあるという事も、知っていただきたいと思います。

私は術前に、「絶対」治りますよ。

という事は、避けないといけないと感じました。

いろんな場面で考えることが出来るかと思いますが、例えば、インプラント治療、テレスコープが

「万能で一生使えますよ」

という事は保証できませんし、言ってはいけないことだと思います。

つい、成約する時の決め言葉として、使いたくなりますが、非常に危険だと感じます。

「クリック音は少し残るかもしれませんが、原因はとれているので、症状は格段に良くなっていくと思います。」

というような表現をした方がいいですね^_^

稲葉先生はほとんどの患者様のクリック音はすぐにとってしまいますが、今回のような場合は少し、残ることもあります。

もし、私であったならどのように患者様へ説明したらいいか・・・患者様への説明について、深く勉強になった症例でした。

傷ついた関節円板は、もちろん、原因をとったことで、徐々に治り、クリック音も消えていくと思います(^_-)-☆

セミナーの内容はとても素晴らしかったです。

筋肉へのメカニズムは、目からウロコでした。

ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。

スピーの湾曲をみだしている歯はやはり、見逃せません。

そして、インレーも要注意です。

後日販売されるDVDでもディグマの術前術後を比べられるように、わかりやすく編集して頂こうと思います☆♪

今回、受講していただいた先生方からもたくさんの感想をいただきました。

一部ご紹介させていただきます☆

☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜。o.゜。・*。・゜.。☆彡

◆今回は筋の痛みの人と、両側のクリックの人を実際に治療しているのをみて、見事に治してしまわれ、さすがの一言につきました。患者さん自身が自分で違いを実感できるのが大きなポイントだと思います。舌癖の話なども少し聞けて、とても有意義でした。

◆30年も前にMFT(今頃注目されている)家庭療法、咬合診断など顎関節症に必要なことをすでに行われていたことにとても驚きです。臨床を見れば見るほどすごさがわかってきます。舌は下顎運動の水先案内人、下顎前方運動は上顎の後方運動等の名言もいっぱいあり、楽しくためになりました。

◆ワクワク、ドキドキ、感動の実習でした。2人の患者さんの治療を見学できてとてもぜいたくな実習でした。咬合調整だけでClick音がなくなったり、開閉口路がスムーズにストレートに運動するようになり、感動しました。ありがとうございました。

◆過去のDVDは全て見ていますが、ライブだからこそ解ることが沢山ありました。

◆実際に患者さんの症状が改善していくのはわかってはいましたが、やはり驚きです。咬合調整の手順も十分参考になりました。バーの使い方も参考になります。

◆科学的なデータに基づく、きちんとした診断の大切さがあらためてわかりました。普段自分の治療は正しい診断をしないで、患者様の口腔内を触っている状態でした。診断の為のデータをとる機器がないとやはり、きちんと治すのはできないのですね。

◆筋触診をおしえていただき感動でした。下顎を前方に出した時、僧帽筋を使うのがよくわかりました。

◆昨年の咬合治療を受けて、何回か同じ話をしていただいているので、ようやく次第によくわかるようになってきました。

◆実際に患者さんを検査、診断し、治療するのをみて理解が深まりました。

 

ご参加いただいた先生方、2日間、本当にありがとうございました。

ディグマの術前術後のデータに関しても後日、アップさせていただきます。

 

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【IPSG包括歯科医療研究会】

『顎関節症の臨床と治療』開催されました☆

こんにちは。

IPSG事務局、稲葉由里子です。

2012年3月18日、KaVo Dental Systems Japan にて『顎関節症の臨床と治療』セミナーが開催されたのでご報告させていただきたいと思います☆

 

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稲葉先生が顎関節症の知識を深めるために、ドイツ、チュービンゲン大学への留学を決意したのは、当時チュービンゲン大学口腔外科教授のProf.W Schlteの論文に出会ったからです。

ヨーロッパ、特にドイツでは顎関節症の研究が大変進んでいて、特に咬合との密接な関係について、具体的に研究が進んでいました。

Prof.W Schlteの論文は442名の患者さんを詳細に分析し、診断から治療法をシステム化したもので、ほとんどの患者様がこのパターンに当てはまると言います。

現在、顎関節症と咬合が関係ないという風潮もありますが、咬合を一度でもきちんと勉強をした人は決してそのように思わないはずです。

稲葉先生の顎関節症の研究に携わってきた歴史についても詳しく説明がありました。

今は聞くことができない、世界の咬合の巨匠から直接講義を一次情報で得ています。

 

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こちらは、Guichet、ギシェー先生です。
 
ギシェー先生の講義はもう二度と聞くことはできません。
 
他にも、P.K.Thomas・C.E.Stuart・Prof.Richter・D.Beach・N.Guichet ・Jankelson ・Raulitzen ・Croh.Pohlsen・E.Koerber ・Eichner ・W.Schlte・H.Shleich・P.Kopp ・C.Sieber ・Pfannenstiel ・Lehman ・R.Slavicek ・Lotzmann
 
の講義を直接受けてきました。
 
中には、教科書でしか学ぶことができない先生もたくさんいます。
 
稲葉先生の顎関節症の歴史は、これらの先生の集大成とも言えるでしょう。
 
ひとつひとつのスライドにたくさんの価値がありました。
 
 
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先生方、ひとつでも見逃さないように、瞬きもしない勢いで講義を受けていらっしゃいました。

先生方が真剣に勉強する姿勢をみて、本当に素晴らしいと感じました。

このような話は他では決して聞けない内容です。 

特に、今回は新しい症例も沢山ありました。

セミナーの模様はすべてDVDに収録してあります。

特にマニピュレーションの動画など、稲葉先生から直接データをもらいますので、DVDで何度も復習することができます。

参加された先生はもちろんの事、残念ながらご参加いただけなかった先生方にも今後、このセミナーを臨床に生かしていただくための大切な資料になると思います。

 

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最近の歯科界の風潮は、どうしても歯と歯茎ばかりをみていて、全体をみることができていないと感じます。

「食物摂取系、顎口腔系の健康を維持するために我々はいる」

という稲葉先生の言葉が、とても大事なことに聞こえました。

そして、現在、顎関節症の原因が、心理的要因やストレスからくると思われています。

本当にそうなのでしょうか?

稲葉先生は、精神的に追い込まれる前に肉体的な原因を取り除いてあげないといけない。

と強く言っていました。 

顎関節症に悩んでいらっしゃる患者様の声は、考えさせられるものがありました。

ストレスが原因と言われ続けることで、精神的にも追い込まれてしまっています。

 
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クローズドロックの症例も1症例だけでなく、数症例お見せしたので、より深く学ぶことができました。

動画はウソをつきません。

何よりの証拠だと思います。

咬合器に付着しないで模型を手で合わせているだけでは、何もわかりません。

そんなに咬合診断はラフなことではないということ、咬合の奥深さを痛感して頂けたと思います。

 
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そして、顎関節の解剖です。

これも、関節円板のパーフォレーションや、クリック音が鳴るメカニズムを動画でみていただきました。

顎関節の解剖の動画・・・・はかなり貴重なものです。

 

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顎関節症の患者様の初診から治療まで、こちらも動画でみていただきました。

精神的な不安から治療後の解放まで、私たちもまるでその場にいるかのような気持ちになりました。

患者様がとてもかわいらしい方だったので、場が和みました^_^

 

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稲葉先生の中心位です。

常に顎関節を意識させます。


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KaVoのディグマは顎の動きを3Dでとらえることができるため、非常に有効ですし、患者様への説明にも使うことができます。

 

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あっという間に時間が過ぎてしまい、一日では足りないぐらいのボリュームでした☆

今回参加させていただいた先生方に『美しい表情は噛み合わせから』 という小冊子もプレゼントさせていただきました。

ぜひ、スタッフの方と一緒に勉強していただき、患者様のために役立てていただきたいと思います。

ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。

また、場所を提供していただいていた、 KaVo Dental Systems Japan の皆様にも、心よりお礼申し上げます (*^_^*)

*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:..。o○☆゜・:,。*:..

先生方から熱い感想をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

◆顎関節症とは?顎関節症はなぜおきるのか?根本的な質問の答えがここにあります。お宝の山です。

◆大学で永年教えられていただけに開業医にはないアカデミックさと、大学には少ない優れた臨床的手技を合わせもった素晴らしい先生に教わることができ幸せです。また出来ることと、やっていいことなどを見事に嵯別されているなと思いました。

◆感動しました。今まで学んだ知識がいい加減なものとして感じました。最後の義歯の症例も通常は対処しようとすらしないと思います。今後勉強させて頂きます。

◆治療の重要事項が再確認でき大変有意義なセミナーでした。沢山の質問に解答頂きありがとうございました。

◆2回目の参加ですが、以前わからなかったことも理解できて新しいことも多く学べ有意義でした。症例の動画がたくさん見れてわかりやすかったです。

◆何度聞いても日々勉強になります。日本での歯科治療がこのように学問的で楽しくなればと本当に思います。ありがとうございました。

◆顎関節症を得意分野にできると今後の歯科医師人生でかなりの武器となると思います。一度で全て理解できるとは思っていませんので何度でも講習に参加し、ひとつひとつ自分のものに出来るようがんばろうと思います。よろしくお願いします。

◆セミナー会場も素晴らしく、セミナーの質までアップグレードしたように感じられます。参加受講生の真剣さが伝わってきてすばらしいセミナーでした。以前受けたセミナーとは説明方法も変わって再受講して本当に良かったと感じました。

◆今回のセミナーもとてもわかりやすく、すぐ臨床で役立つものばかりでした。咬合器につけて診断する事の重要さが理解でき、今までの無知と無力を痛感しました。有難うございました。

◆開咬症例のアンテリアガイダンスの与え方。プロビショナルとファイナル。内側転位(内側への外れ)は円板が乗りにくいと思うのですが?乗りにくい場合の乗せ方の工夫などありますか?ピボット型スプリントについて詳しく知りたい。あまり詳細を載せている本がありません。日本の教育を受けてきた人間には既存の分類の中に落とし込むのが理解がすすみやすいです。最後の質疑応答でなんとなく理解がすすみましたが、まとめて頂けないでしょうか。

◆咬合診断できないと治療ができないことを改めて認識しました。プロター咬合器やディグマのリン量での活用をどうされているかを知ることが出来ました。一日も早く使いこなせるよう勉強していきたいと思います。

◆もう一度ライブ実習コースを受けて見たいと思います。(今年は無理なので来年受けます)

◆頭の再整理ができて良かったです。

◆患者さんを治療するビデオをみて、是非患者さんにしてあげたいと思いました。

◆非常に勉強になりました。ギャグも楽しかったです。

◆全部がすごすぎてたくさん印象に残りました。特に顎関節症が本当に治せるんだということが嬉しい。ロールワッテを用いたクローズドロックの解除を明日からやってみます。稲葉先生はすごすぎる。

◆基本にもどりもう一度咬合器の使い方。中心位の記録、顆路角の調整を勉強したい。(中心位と中心顎位との関連(一致)についての咬調)

◆2年ぶりに受講しましたが、初めて見たスライドも多く大変勉強になりました。咬合診断の重要性を改めて感じました。

◆自分は咬合器にもつけないでフェイスボーもしてなくて全くダメだと再認識しました。咬合調整もお話が聞けて良かったです。有難うございました。

◆顎関節治療について再度認識できて良かったです。レジリエンツテストや、プロボケーションテストやクローズドロックの開け方など細かい部分が自分の理解と違っていたことがあって再確認できたのがよかった。

◆スライドや動画が多く、イメージしにくい3次元の顎関節がとてもよくイメージできました。

◆少しの咬合調整であんなに体全体の様子が変わったのに感動しました。

◆一日では短すぎるほど内容が多く、もっと色々と教わりたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【IPSG包括歯科医療研究会】

『リーゲルテレスコープセミナー』開催されました☆

IPSG事務局、稲葉由里子です。

先日開催されたセミナーのご報告をさせていただきたいと思います。

2012年2月26日、「リーゲルテレスコープのアニメーション」と、稲葉繁著書「予防補綴に最適なテレスコープシステムの臨床」、石原明先生の「成約率UPの方法解説DVD&テキストマニュアル」それに加え「リーゲルテレスコープセミナー」 4つをセットにしたセミナーが開催されました。

全国各地から50名もの先生に参加していただき、お陰様で、会場は満員でした☆

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当日はIPSG顧問の石原明先生の特別講演がありました。

稲葉先生の技術に加えて、石原先生のマーケティングのお話しがあり、とてもバランスのよいセミナーだったと思います。

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最初に稲葉先生の長期症例、30年以上経過している患者様の初診時、そして30年後のテレスコープの写真がでてきました。

30年以上の初診時の写真をきちんと保存しているということがとてもすごいことだと思いました。

記録しておくことの重要性を痛感しました。

テレスコープシステムで治療したすべての患者様が30年以上使っていただいているという保証は必ずしもありませんが、歯の状態やバランスが良いと、しばしばこのような症例に出会うことがあります。

今回は典型的なドイツのテレスコープ、リーゲルテレスコープについて詳しく説明がありました。

リーゲルテレスコープは一時期のコーヌスクローネの陰に隠れて、日本では用いられることが少ないテレスコープです。

稲葉先生がドイツに留学した当時、文献でも見た事のない、リーゲルテレスコープに大変びっくりしたこと、そして補綴をすることで長持ちをさせる方法をはじめて知ったことなど、話がありました。

患者様の満足度は高く、素晴らしい治療方法なので、ぜひ覚えていただきたいと思います。

ドイツにはたくさんの種類のアタッチメントがありますが、その中でもリーゲルテレスコープは大変頑丈で、審美的にも機能的にも優れている方法です。

回転リーゲル(ドレーリーゲル)、旋回リーゲル(シュベンクリーゲル)の二つを覚えていただければほとんどの症例をカバーすることができます。

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ドイツ人は一度作ると、修理をしながら長く使うという国民性があります。

それは義歯でも同じです。

ひとつのものを患者様に長く使っていただけるということを経験してみて、それは患者様にとって心理面でも非常に信頼感を得るということがわかりました。

30年が経過し、装着感、オクルージョンに狂いがないと、患者様は

「当時は高い治療でしたが、今考えると、とても安かった。」

と口を揃えておっしゃいます。

ドイツの補綴は見えないところまでがっちり作ってあります。

可撤式というのは私たち歯科医師にとって余裕を生みます。

固定式はセラミックが破折したら、天国から地獄です(>_<)

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そして、ひとつの症例の中から先生方に感じていただきたいと思います。

この方は、学校給食に勤めていました。

3年間歯医者さんに通って、これで、治療が終了したそうです。

ごらんの通り、口の中は金パラだらけ。

私たちの目がこの状態に慣れすぎてしまっています。

定年退職した自分へのご褒美として、全顎リーゲルテレスコープで治療をされました。

患者様が求めるのであれば私たちはそれに答える必要があると思います。

治療のゴールは天然歯の戻す事、他人に治療の後をさとられないようにすることです。 

審美歯科は特別のことではなく、当たり前の事です。

テレスコープであっても、審美の分析、歯軸の方向や形を考慮することは非常に大切です。

その後、リーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープの詳しい製作法などを先生方にお伝えしました。

今、一番問題なのは、テレスコープシステムを製作することができる技工士が非常に少ないことです。

日本の技工士が育たないのは歯科医師の責任が大きいです。

海外で名を馳せた、素晴らしい技工士の先生も沢山いらっしゃるのに、それが全然生かされていません。

IPSGでは、テレスコープシステムのセミナーを技工士の先生方に向けて開くことも考えています。

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その後、先生方からの沢山の質問をいただきました。

今回初めて参加される方、そして何十年かぶりに改めて参加される方など様々でした。

先生方の熱意をとても感じ、うれしく思いました☆

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そして、IPSG顧問の石原明先生の特別講演です。

石原先生は、稲葉歯科医院のお世話をしてくださっているのですが、昨年の暮れから、IPSGの顧問として、会全体をまとめてくださっています。

稲葉先生の専門的な技術に加え、石原先生のマーケティングを学ぶことで、 先生方が豊かな経営をして、患者様に質の良い治療を提供できるようなアドバイスをいただいています。

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石原先生は、経営コンサルタントではありますが、歯科専門というわけではいので、この業界を外から観察することができます。

業界にいると勢いでみんな同じ方向に行ってしまうことが多いといいます。

いつも聞いていておもしろいな、と感じるのは、他の人が右に行ってる時は左に、左に行っている時は右にいきましょう^_^とおっしゃるところです。

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ビジネスをする上で、おもしろいマーケットというのは誰かが何かをすることで、結果的に生まれてしまうマーケットで、それに対してサービスをすると、すごく儲かるというお話しがありました。

例えば、携帯電話が売れることで、携帯ストラップが売れるということです。

歯科においても同じようなマーケットがあります。

インプラント治療が主流となっている傍ら、インプラントが怖くてできないという患者様がいらっしゃいます。

そして、保険治療でまわしているせいで、噛み合わせが置いて行かれてしまい、結果、顎関節症になってしまう患者様が激増しています。

IPSGは、テレスコープシステム、そして噛み合わせ、顎関節症を得意としています。

誰かが何かをすることで生まれるマーケットにIPSGが得意とすることはぴったり当てはまるというお話しがありました。

確かに・・・意識していたわけではありませんでしたが、IPSGでやっていることは今まで王道から外れず、マイペースだったのがよかったのかもしれません。

家族の次に大切なのは患者様です。

患者様の健康を守るには、やはりコツコツと勉強することが大切です。

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稲葉先生も、そうだそうだと真剣に聞いていました^_^

そして、IPSGの会員数を250名までにすること。

インプラントの様に何千人もの先生が同じ治療をすると、マーケットが壊れてしまうとおっしゃっていました。

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質疑応答もたくさんの先生方から質問をいただきました。

今回残念ながら参加できなかった先生もいらっしゃると思います。

セミナーの内容はDVDとして後日販売する予定なので、ぜひ楽しみに待っていてくださいね☆

本当に全国各地からたくさんの先生方にお集まりいただき、ありがとうございました。

今回のセミナーの感想の中で多かったのは、リーゲルテレスコープのセミナーは基礎コース、応用コース、実習コース、フォローアップセミナーのようないくつかに分けたコースを開催してほしいとのことでした。

もう一つ、テレスコープができる技工士を紹介してほしいという声も聞かれたので、リストを作成したいと思います。

『技工に関してのお話しが多く、正直、すごく難しい手法のような印象を受けました。でも由里子先生のお話しを聞いて、少しほっとしました。』

という感想もいただきました(笑)

確かに、インプラントも最初にセミナーを受けた時は、すごく難しい手法だと思われるはずです。

それが毎日インプラントをすることで、やさしくなり、簡単に医院に取り入れることができます。

テレスコープシステムも同じです。

確かに難易度が高い治療だと思いますが、自分の医院に取り入れて治療をしていくうちに、やさしくなっていくと思います。

インプラントでもテレスコープでも、どの歯科治療をするのにも必要な知識は、咬合、咬合器の操作、中心位の採得などです。

ぜひ、IPSGで包括的に学んでいただきたいと思います。

 

 

 

 

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【IPSG包括歯科医療研究会】

2012『パーシャルデンチャーの設計と製作実習コース』開催

こんにちは。

IPSG事務局、稲葉由里子です。

2012年2月11,12日、 『パーシャルデンチャーの設計と製作実習コース』がKAVOセミナールームで開催されましたので、ご報告させていただきます☆

 

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「パーシャルデンチャーの修復に際し、必要な知識と技術はクラウンブリッジの要素から総義歯の要素まで必要です。パーシャルデンチャーは総義歯になるための移行義歯では決してありません。」

「インプラントがあるから、パーシャルデンチャーは必要ないという人、じゃまだったら抜いてインプラントにすればいいと言う人もいます。本当にそうでしょうか?あまりにも無知すぎます。皆さんにはパーシャルデンチャーの正しい知識を身につけてほしいです。」

と最初に話がありました。

ドイツの歯科大学では、パーシャルデンチャーの設計を教授の前で、発表したり、お互いが言い合ったりという時間が当たり前に授業の中にあります。
自分で考えた設計に対して教授を含めてみんなで議論するそうです。

日本では、国家試験のための問題をマークシート方式で丸覚えのため、日本ではパーシャルデンチャーの知識がとても欠けてしまっています。

 
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8020の達成の鍵はパーシャルデンチャーです。

現実は85歳で6割が総義歯ということは、私たち歯科医師の存在価値を疑われてしまいます。

まずは、歯が抜けるのは老化現象ではないということを理解して頂きたいと思います。

患者様の現在ある歯をいかに長持ちさせることができるかということに集中して設計をしないといけません。

欠損を埋めるだけがパーシャルデンチャーではありません。

クラスプが曲者です。

レストの付属品がクラスプなので、最初にレストの設計をします。

クラスプは義歯が外れないためのものと考えてください。

支持と維持の認識が大切です。

と話がありました。

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IPSG副会長の岩田光司先生からも実際の症例をまじえて講義がありました。

岩田先生は、患者様にわかりやすく説明するのがとても上手です。

たくさんの症例をみさせていただきました☆

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パーシャルデンチャーの設計で大切な事は全身から診断する。

すなわち三次元的に基準面を揃えることが大切です。

クラスプは歯を傾斜移動させて、揺らしてしまいますが、テレスコープは歯体移動のため、歯の歯軸方向に力が加わるため、歯牙を動揺させません。

ということで、テレスコープについてもたくさんの話がありました。

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ラボ・インテック代表の高木先生のデモンストレーションの様子です。

レジリエンツテレスコープ、コーヌステレスコープの作り方を実際に先生方にみていただきました☆

コーヌステレスコープも設計を間違えると歯根破折を起こします。
失活歯を維持に使うとだいたいが割れてしまいます。

そういうこともすべて考慮して設計するので、一つ一つの症例に真剣に取り組む必要があります。

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そして、色々な欠損症例の模型を使って、シュパルテ、トーションバー、リンガルバー、金属床の設計をしました。

インプラントとテレスコープのコンビネーションについても、

遊離端の義歯のアンカーとして使用することによって粘膜の沈み込みがおさえられ、(遊離端義歯は、0.3から0.5㎜の沈み込みをします)義歯が確実に安定し、骨吸収を抑えることができるので、非常に有効だという説明もありました。

参加いただいた先生方から、本当にたくさんのご質問をいただき、内容が濃く、充実した時間でした。

先生方から感想を一部ご紹介いたします☆

☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。

◆学校で教わっただけでなんとなくになっていた義歯の設計を総復習でき、なおかつ新しい技術についても習うことが出来たので自分としては驚きの連続でした。是非明日からの臨床で活かしたいです。

◆設計の手順、積杯線といった大切な話を改めて聞くことができてとても楽しく勉強になりました。学ぶことの楽しさ、大切さを改めて感じることが出来ました。有難うございました。

◆患者さんの歯、健康を守る方法見つかったという感じです。

◆設計の話で大連結子の形、支台歯の数などよくわかりました。

◆テレスコープについては知識ゼロでしたので正しいテレスコープを学ぶことができて本当に有意義でした。今日も学んだことを何度も復習したいと思います。

◆もっと深く学ばなければならない内容が多いとつくづく感じました。リーゲルの作製法などは技工士さんの教育も必要だと感じました。

◆パーシャルデンチャーはクラスプとパラタルバー(リンガルバー)だけしか知らなかった。
メジャーコネクタに種類があること自体知らなかった。トーションバー、シュパルテなど初めて習った。

◆自分が今までやってきたことを検証する意味で非常に役に立っています。方向性は間違っていなかったと思いますが手段や方法が違っていました。基本は「自分の患者さんを守る」ということを考えていきたいと思います。資料やステップ毎の進め方などもっと詳しく教えて頂ければと思います。

◆今日も目からウロコの話ばかりだった。設計に関してすごく勉強になりましたがテレスコープを始めるにあたり技工の問題など不安があります。飯塚先生から明日からやれと言われたことを頑張ります。有難うございました。

◆トピックスの連発ではなく、いつもながらどっしりとした王道に触れることが出来ました。

☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。 

ご参加いただいた先生方、2日間、本当にありがとうございました。

また、会場を提供いただいた、カボ・デンタルシステムズ・ジャパン のスタッフの皆様にもお礼申し上げます。

バレンタインデーが近かったこともあり、こんなおもしろいチョコレートを皆さんにプレゼントしてくださいました☆♪うれしかったです(^_-)-☆

 

 
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コサカ新春講演~ 咬合治療の実践~

こんにちは。

IPSG事務局、稲葉由里子です。

2012年コサカ新春講演~咬合治療の実践~開催されました。

テーマは、『咬合診断がこれからの歯科医師の主流』です。

私も一緒に勉強させていただいたことをご報告させていただきます☆

 

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19時から2時間のセミナーでしたが、とてもたくさんの先生方にご参加いただき、先生方の新春の意気込みを感じました。

今回、咬合がテーマだったのですが、私が印象的だったのは、

『噛み合わせの意味は神合わせ』

という言葉です。

天然の歯は素晴らしいです。

神からいただいた噛み合わせを管理できる能力を私たち歯科医師は身につけないといけないと感じました。

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最近、咬合と顎関節症は関係ないと言われることが多いです。

今回のセミナーでは実際の患者様を例に、初診からすべて動画でみていただきました。

これをみれば、咬合とは関係ないとは決して言えないと思います。

上下の歯が咬合してリラックスさせる顎の位置が非常に重要で、正しい位置で中心咬合位を作れば顎関節症になることはありません。

歯を接触させると顎関節になるからマウスピースで接触させないようにする・・・・

といっても一生マウスピースを入れて生活することは不可能です(;一_一)

また、歯が噛み合わないようなトレーニングをすることで顎関節症は治るとも言われていますが、稲葉先生は、

『歯と接触させないで治すということは、やはり咬合と関係があるということです』

『顎関節症と咬合が関係ないと思う人は、咬合の勉強をしたことがないひと』

と、厳しい発言もありました。

本当の力を身につけないといけません。

中心位において歯列の位置がどうなっているのか、フェイスボートランスファーをして、咬合診断を必ずしてほしいという話がありました。

正中をいかに咬合器に移すかは非常に大切なポイントです。

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顎関節症の患者様の姿勢は、前傾の方が多いです。

それは、胸鎖乳突筋をまっすぐにして頭蓋を支えていることによります。

顎二腹筋の温湿布、テコ現象、口腔内での咬合調整も動画で説明がありました。

調整後の患者様が動画でお話しされた感想をまとめてみました。

◆今まで下顎が真下に向かってあいていたのが、後に向かって開くようになった。

◆こんなに口って広いんだと思った。

◆奥歯で物が食べれるようになった。

◆舌がじゃまでむくんでると思っていた。

◆滑舌もよくなった。

◆表情筋が眉間とこめかみでひっぱられるようだったのが、全体的に緊張がとれた。

◆頭がちゃんと乗ってる感じ

◆歩いているときいつも原人みたくお尻をつきだしてあるくようにしてたのが、意識しなくても自然にできるようになった。

◆目が緊張なく開くようになった。

◆耳がよく聞こえるようになった。今までは聞こえないので、めまいがあった。

 

このような治療は私たち歯科医師にしかできません。

ぜひ身につけていただきたいと思います。

とのことでした(^-^)

参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪

 

 

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【IPSG包括歯科医療研究会】

2011年「学術大会」開催されました☆

こんにちは。

IPSG事務局の稲葉由里子です。

2011年12月18日IPSG学術大会が開催されたのでご報告したいと思います^_^

会場は、私の母校である日本歯科大学病院の8階講堂です。

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こちらは、IPSG顧問の石原明先生の特別講演を聞いている模様です。

歯科医師、技工士、衛生士、歯科関係者など90名の方にご参加いただきました☆

今までこじんまりと開催していた学術大会、こんな大きな会場は初めてです。

それぞれ、とても素晴らしい発表をしてくださった先生方ありがとうございました。

今回残念ながらご参加いただけなかった先生にも、どのような雰囲気だったかお伝えできればと思います。

下手な文章ですが、ご一読いただければ幸いです。

最初に発表いただいた先生は、日本歯科大学卒業後、稲葉歯科医院山吹町で勤務されていた関根淳先生です。


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現在、栃木のご実家で関根歯科医院に勤務されています。

今回は稲葉先生から学んだ「包括歯科医療」をどのように栃木で実践されているかということを発表していただきました。

上下顎同時印象による総義歯の症例は素晴らしかったです。雷おこしが食べることができる総義歯なんて、びっくりです。(@_@;)

稲葉先生から学んだ事はテレスコープシステム、エンドなど幅広く、それぞれ関根先生がどのように実践されているか報告がありました。

“根管治療は根管病巣と根管病変の違い”について稲葉先生から最初に習い、

“テレスコープは先のことまで考えると”いう大変重要なことを教えていただいた。」

とお話しがありました。

その他、アメリカのマイアミで開かれたレーザー学会の報告も大変興味深いものでした。

レーザーの原理、アインシュタインのエネルギーの誘導放出、レーザー発振など、わかりやすく説明がありました。

 

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歯科医師である奥様とお子さんも一緒に勉強です(^-^)

お隣は日本歯科大学病院マタニティー歯科の児玉美穂先生☆

次の発表はIPSG会長の飯塚能成先生です。

昨年に引き続きラビリントレーナーについて発表をいただきました。

飯塚会長は、歯科医師に限らず、介護士などたくさんの方にラビリントレーナーの効果を伝えています。

先生の膨大な症例には皆さんとても驚かれたのでは。

IPSG会長として、とても自信に満ちた発表でした。 

とても素敵でした^_^

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ラビリントレーナーは口腔周囲筋を鍛えることができます。

筋肉トレーニング器具であり、MFTの訓練器具です。

今回勉強したことは、お伝えできないくらいたくさんあるので、飯塚会長のセミナーを企画し、詳しくご報告させていただこうと思います。

口腔トレーニングは全身運動、 そして頭を固定しないと嚥下は難しいということもわかりました。

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飯塚会長ご自身がモデルとなり、正しいラビリントレーナーの使用方法を写真や動画を用いて説明してくださいました。

これまたびっくりしたのですが、口角を下げて嚥下することって難しいのですね!(@_@;)

ラビリントレーナーを使用した後は深呼吸をして上の写真のように笑顔で口角をしっかり上げ、呼吸することが大切だそうです。

エステ効果があるというのは本当ですね☆

飯塚先生の発表の中で、脳血管障害の失語症(失行症)の方がラビリントレーナーによって、その日のうちに舌が上がるようになり、嚥下ができるようになった症例。

そして、訓練の結果、

「食べたい」

と言葉を発することができた動画は、涙がでました。

学術大会で泣くなんてはじめてです。

脳まで刺激を与えることができるのですね。

要介護高齢者のラビリントレーナーの効果についてもお話しがありました。

その他にもラビリントレーナーによって食べる喜びが回復し、胃、腸を整えることができます。

結果、排せつも教えることができるようになったそうです。

声がだせなくなった人が声を発することができるようになったりと、もうびっくりするような内容ばかりでした。

発案者である稲葉先生、飯塚会長がここまでたくさんの症例から結果をだしていただいて、感謝すると同時に一番びっくりしていることかと思います。

飯塚会長のラビリントレーナーのセミナー、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

続いて茅ヶ崎で開業されている奥山千恵先生の発表です。

実は、寸前に発表するパワーポイントのデータが飛んでしまい、急いで作り直しをしました。

にもかかわらず、とても素晴らしい発表だったと思います。

奥山先生は、とてもお洒落でかわいい先生です。

発表内容は

「義歯が体に及ぼす影響について」・・・・

このギャップがまたいいです☆♪


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「義歯を新しくしてから、よく眠れるようになりました。」

「以前より鼻の通りが良くなったんです。」

という言葉を患者様からいただくことが多くなったという奥山先生がご自身の患者様のデータをまとめてくださいました。

義歯の有無と脈拍、酸素飽和度の関係や顎の位置の違いと脈拍、酸素飽和度の関係など、わかりやすくご説明いただきました。

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義歯を入れることの大切さを奥山先生が証明してくださいました。

◆義歯を外したときよりも義歯装着時のほうが脈拍が低下

◆旧義歯に比べ、新義歯のほうが脈拍が低下

患者様の中には義歯をはめていることで血圧が安定したという方もいらっしゃるそうです。

飯塚会長のラビリントレーナーもそうですが、私達は全身を管理しているということをしっかり意識させていただいた奥山先生の発表でした。

奥山先生、データとんでしまいましたが、大事なことを気づかせていただきました。

ありがとうございました^_^

昼の休憩をはさみ、KaVo社公認 CAD/CAMEverestインストラクター、技工士の市川俊也先生の発表です。

 

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私、あまりいいカメラを持っていないし、カメラに詳しくないのですが、このショットはかなりお気に入りです(*^^)v

市川先生は、平成3年、「コーヌスクローネ・リーゲルテレスコープコース」を稲葉先生から受けています。

今回は「ジルコニアを使ったオールセラミックスの臨床について」お話しいただきました。

市川先生、ジルコニアを使ったテクニックを沢山お持ちのはずなのに、ご自分のテクニックについて、あまり触れられませんでした。

器械がものを作るというのではなく、患者様の心を引き出して仕事をすること大切。CAD/CAMはひとつの道具にすぎない。意思をもったドクター、衛生士、技工士が与えるもの。これはどんな技術が進歩しても変わらない。

市川先生のこのメッセージで、IPSGの会員の先生方、みんなファンになってしまったと思います。

テクニックを超えた人にしか語れない内容でした。

患者様の人生を豊かにするために補綴物を作るというミッションをお持ちです。

そんな市川先生、なんと昨年から歯科衛生士学校に通っていらっしゃるそうです。

なぜかというと、一本の歯の大切さを知りたいからだそうです。

患者様の歯肉の厚み、免疫力すべてを考慮して補綴物を作ることができたら・・・・なんてなかなか言えるものではありません!!

そして自分で作った補綴物をメンテナンスしたいそうです。

私達歯科医師もそのぐらいの意識を持って患者様に接することの大切さを市川先生から今回教えていただいたと思います。

本当にありがとうございました。

そして、次にIPSG副会長、岩田光司先生の発表です。

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丁寧な診査診断に沿った、素晴らしい臨床例の数々をみせていただきました。

患者様の生の声を動画で流していただいたのですが、義歯の重要性を再確認しました。

「噛む喜びは歯が無くなった人にしかわからない。」

「噛めて、飲み込めて、あー美味しかった!という感覚があれば生きている価値がある。」

という生の声に、私達歯科医師の存在価値を高く感じることができました。

咬合診断の重要性、咬合診断の適用についても細かく説明をいただいたのですが、やはり一日セミナーをしていただかなくては足りないぐらいの内容でした。

患者様に対しても、岩田先生は、咬合診断を受けることでどのようなことがわかるのか。ということを伝える説明用の紙があるそうです。

とてもわかりやすく、患者様に親切だなと大変勉強になりました。

続きまして、オーストリアドナウ大学でマスターを取得された田嶋健先生

カメラを向けると必ず笑顔。

さすがです。

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「オーストリアナソロジーを応用した機能矯正治療Ⅱ級骨格症例へのアプローチ」

とても難しい、ハイアングルクラスⅡの症例を、細かい丁寧な分析により治療した症例をみせていただきました。

私にはとてもハイレベルすぎて、なかなか理解ができませんでしたが、このような患者様が来院した際には田嶋先生にお願いするのが一番いいな・・・と感じました(-_-;)

 
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細かい咬合分析による治療例の中でも、開咬症例、骨格診断で問題点を抽出した症例は素晴らしかったです。

日本でシークエンシャルオクルージョンをこんなに丁寧に伝えることができるのは田嶋先生だけではないでしょうか?

改めてゆっくりお話しが聞きたいです☆♪

田嶋先生ありがとうございました。

休憩をはさんで、IPSG顧問石原明先生の特別講演です。

たぶん、大学病院の講堂で経営コンサルタントの先生に講演をいただくのは初めてだと思います。

「IPSGで習得した技術をバランスよく歯科の経営(売り上げの向上)に直結させるために」

ということでお話しをいただきました(^-^)

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稲葉先生の目指す志の高い医療とそれを実現するための無理なく収益が上がる理想的な医院経営の確立のイメージを事例をあげてお話しいただきました。

IPSGの会員であることで、収益も生まれるということはとても大事な事だと思います。

お金がないと、人間やはり気持ちが歪みます(-_-;)

患者様にもやさしくなれないかもしれません。

先生の講演の中で、

「最強のビジネスモデルは何か?」⇒「誰かが何かをすることで、発生し続けるマーケットにサービスを提供すること」だそうです。

例えば、

◆携帯電話が売れる⇒携帯ストラップが売れる

◆英語が必須となる⇒英会話スクールが流行る

◆スマートフォンが売れる⇒スマートフォンの修理屋さんが大盛況

と、いう例をだしていただきました。


さすがと思ったのですが、石原先生はそれを歯科業界に上手に当てはめて説明をしてくださったので、とても腑に落ちました。
 
「歯科業界最強のビジネスモデルとは?」
 
◆保険治療の問題点⇒結果として顎関節症が量産される
 
◆インプラントの盛況⇒問題点の露出、結果不安になる患者さんの増加により何パーセントかの患者さんは痛くない治療としての入れ歯に興味を持つ
 
歯科業界最強のビジネスモデルにIPSGはピッタリ当てはまりますね(^-^)

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そして、今後のIPSGの方針についてもお話しいただきました。

◆IPSGは今後の歯科業界の発展のためにより高度な治療を目指す会員のための会とすること。

◆歯科マーケットによるIPSG会員の優位性を担保するために会員数は限定250医院にとどめる。

(※会員数が250名に達した場合、新たに入会したい方は順番待ちとして、退会者が出た場合にのみ参加を認めることとする。)

ということなので、高度な治療と収益性の高い経営を目指す方は入会はいまのうちです☆

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石原明先生、患者様の立場で、私達歯科医師に対し、アドバイスをしてくださいました。

とても大切なことだと思います。

私がおもしろいな。と感じたことは、

咬合調整のことを

「かみ合わせをチューニングする。」

とおっしゃっていたこと。

「フェイスボートランスファーにワクワク感を感じる。」

というのも初めて聞きました。

初めてフェイスボーを受ける患者様は鼻下点の棒とかに興奮されるようです(^_^;)

顎関節症の治療の心構えについても、石原先生、完全に把握されていました。

私達は質の高い治療を希望される患者様にきちんとその空間を提供することも大切なんだな。

と感じました。

学術大会であまり、笑うということはないのですが、石原先生のお話しはおかしくて、みんな大笑いしてました。

ずっと難しい顔をしていたので、最後に楽しいお話しを聞かせていただいてよかった思います。

今回、テレスコープシステムのプレゼンツール、アニメーションの発表もありましたが、その活用方法についても少しお話しいただきました。

テレスコープを説明するのは言葉だけでは大変難しいです。

今までテレスコープシステムが広がらなかった理由は、患者様に説明するツールがなかったということもあったかと思います。

この動画があれば一目瞭然です。

石原先生の解説とテキストをセットで販売する予定です(^-^)

それに加えて、稲葉繁の今までのテレスコープの文献をまとめた本も作りました。

「テレスコープシステム」への知識・技術をさらに磨いて患者様に結果がだせるように広めていきたいと思います。

会員の先生からも

◆臨床と経営の融合が素晴らしかったです。

◆石原先生のお話にはわくわくしました。 内容が盛りだくさんの講演では時間が足らずまたの機会をお願いします。

など、沢山の感想もいただきました☆♪

あっという間の一日で頭がいっぱい回転しました。

先生方の臨床のさらなる発展にぜひ、役立てていただきたいと思います。

ご参会いただいた先生方、本当にありがとうございました。

その後IPSG望年会(IPSGでは忘年会を望む年の会といいます(^-^))が開催されました☆♪

私の友人の関係で、ジャズボーカルのシンガー村上碧梨さん、期待を裏切らずとても美しかったです。

 

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そして、こちらどなたかわかります?
はい、稲葉先生の総義歯の右腕として活躍されている岡部宏昭先生です。
どうやらこちらが本業だったようです。
 
 

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岡部先生のあのお腹は全部トランペットを吹くための腹筋なんです。

ということも判明しました(笑)

 

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お食事もとっても美味しかったし、先生方にとても楽しんでいただけたと思います。

最後に協賛いただいた、田中歯科器械店、KaVo社から提供いただいた、豪華賞品のくじ引きがありました。

くじを引いてくださった方は、こちらの方です!!

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稲葉先生の孫のさやちゃんです。

今回の学術大会開催にあたり、全面的にバックアップしてくださった、CKplatの櫻井さん、渡部さん、本当にありがとうございました。

おかげでとても素晴らしい学術大会を開催することができました。

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IPSGのお手伝いをしてくださっている渡部さんからも一言ご挨拶いただきました。

もう、IPSGのアイドルです(^_-)-☆ 

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最後にIPSGが更なる発展を遂げるように、だんだんよくなる三三七拍子で締めました。

稲葉先生、

「今回は僕がしゃべる出番がなかったから、もっとしゃべりたかった。」

と言って最後に挨拶をしました。

今年は本当にいろいろありました。

ご参加いただいた先生方に感謝申し上げると共に、新しい年が皆様にとって素晴らしいものとなるように心からお祈り申し上げます☆♪