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【IPSG包括歯科医療研究会】

顎咬合学会

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昨日、東京国際フォーラムにて開催された、顎咬合学会のテーブルクリニックで稲葉歯科医院顧問の稲葉繁先生が「難症例にも対応できる上下顎同時印象法による総入れ歯の製作方法」について発表しました。

たくさんの先生方が熱心に聞かれていて非常に充実した発表になりました!

難症例にも対応できる「上下顎同時印象法」による総入れ歯の治療方法

「在宅要介護高齢者」 「顎の骨が薄い」 「脳血管障害の後遺症による麻痺」 「顎関節症」 など、何症例とされる患者さんにも対応できる「上下顎同時印象法」を発表しました。

理想的な総入れ歯は口を閉じて、食事をするときと同じ状態で型をとることですが、現在の総入れ歯の「型取り」は、口を開けて上下の歯の型を別々にとれため口の中に装着すると誤差が生じるのと、来院回数が多い(6回から8回位)などの欠点がありました。

上下顎同時印象法による総入れ歯は、その名の通り、上下顎を一緒に「型取り」を行い、来院回数はわずか3回で完成します。

上下顎を一緒に「型取り」を行うことで、今まで難しかった患者さん自身の力による筋肉、舌、唇の型を模型上に再現するため、高い精度の総入れ歯をつくることができました。

また、今までの総入れ歯は、歯ぎしりや舌を前にだしたり、笑ったりすると入れ歯がはずれてしまうことがありました。

Struck設計による審美的にも機能的にも優れた人工歯を用いることで、歯ぎしりができるようになり、舌を前に出すところに入れ歯があたらないようにすることにより、入れ歯がはずれてしまうことなく楽しく食事ができます。

また、口を大きく開けるほど筋肉のサポートでいればが吸着するため、入れ歯であっても気にせずに笑うことができます。

『上下顎同時印象法』は年齢を重ね、歯を失うと、口元が低くなりつぶれたようになりますが、新しいシステムでは以前歯があった時と同じ口元にもどし、若々しい印象を取り戻すことができるため、アンチエイジング効果もあり、患者さんからも大変喜ばれています!

そして、『上下顎同時印象法』は難症例の患者さんにも応用されて、良好な結果を得ています。

 

 

 
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稲葉歯科医院山吹町の関根先生が「睡眠時無呼吸症候群の歯科からの対応」についてポスター発表がありました。 発表前の緊張ぎみの関根先生!

2009年06月22日|トラックバック (0)

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【IPSG包括歯科医療研究会】

インプラント時代のパーシャルデンチャー

2009年1月22日、練馬にあるコサカで研修会がありました。

講師は稲葉繁先生です。

夜7時から3時間の研修でしたが、たくさんの先生方が勉強しにきていました。

パーシャルデンチャーというのは入れ歯のことです。

今まで、インプラントと入れ歯(リーゲルテレスコープ)を組み合わせた研修会というはなかったので、みなさん興味をもって熱心に聞いていました。

あっという間の3時間でした!


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研修の様子
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休憩時間、熱心に模型を見ている受講生
 

 

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症例

22年経過したリーゲルテレスコープの症例(稲葉繁先生による)

初診の状態

上の歯は前歯に部分入れ歯、下の歯は奥歯が欠損していて、バネつきの入れ歯がはいっていました。 

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入れ歯を口からはずした様子
このままだと近い将来、総入れ歯になる可能性が高いです。

部分入れ歯の金具(バネ)による歯の負担が非常に大きいからです。

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これ以上、歯を失いたくないという患者様のご希望により、上下の歯をリーゲルテレスコープで治療することになりました。


1987年当時、いまから22年前としては非常にめずらしい、全部の歯を一緒に鋳造しています。(ワンピースキャスト)
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完成したリーゲルテレスコープ、すべて一体で鋳造しているため、とても強いです。(ろう着だと、折れてしまいます。)

リーゲルテレスコープは途中で入れ歯が折れたり、割れたりすることはありません。 

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10年経過したリーゲルテレスコープ。

装着したときとほとんど状態が変わっていません。

修理も必要ありません。


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17年経過、写真むかって右側の犬歯の歯が割れてしまいました。(もともと神経がない弱い歯でした)

歯をぬくことになりましたが、リーゲルテレスコープは修理をすることができるため、修理し、抜いたその日のうちに入れ歯を使うことができました。

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患者様は22年前に、この方法で治さなかったら、歯をすべて失ってしまっていた。

とおっしゃっています。

現在も、奥様と一緒に毎月メンテナンスにみえています。

このように、リーゲルテレスコープは、今ある歯を連結固定して、守ることができます。

そして、メンテナンスにより、歯の寿命をのばすことができます。

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お年寄りの口腔異常、「カンジダ」肺炎の原因にも。

1996年に共同通信社より、全国31の新聞社で掲載された稲葉繁先生の記事をご紹介します。

先日、倉庫をゴソゴソと探っていたら見つけました。

書いた本人も忘れていた記事なのですが、患者様にはもちろん、私たち歯科医師にとっても興味深い内容です。そのまま新聞の内容を載せます。

 

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お年寄りの口腔異常

【舌の痛みや不快感】

口の中の異常で悩んでいるお年寄りは意外と多いです。

だ液が出なくなったり、ねばついたりしてひどい場合は、口の中がヒリヒリ痛むほか舌が痛くなるケースもあって大変つらいといいます。

こうした口腔異常とカビの一種の真菌のカンジダ増加の関係に注目が集まっていいます。

日本歯科大学の稲葉繁教授(当時)は「口の中で増加したカンジダがさまざまな悪さをする」と話しています。

加齢で機能低下

口腔異常と切ってもきれない関係にあるのがだ液です。だ液腺は大きく分けて三つ。ほおのところの耳下腺、下あごにある顎下腺、それに舌下腺です。

そのだ液の分泌量は成人で一日当たり1~1,5リットル。ざっとビール瓶2本に相当します。

だ液は多種多様な働きを持ちます。消化酵素を含んでいて消化を助ける、口の中を潤して食べ物を飲み込む際の潤滑剤の役割をするほか、口の中の掃除もします。

さらにわずかながら殺菌作用もあります。

ところが、加齢とともにだ液腺の機能が低下してだ液の分泌が少なくなる事があります。だ液の出が少なくなると、厄介な問題がでてきます。

食べ物がくっついてなかなか飲み込めなくなる上、口の中が不潔になってしまうからです。

「口の中には知られているだけで数十種類のバクテリアがすんでいるが、特に入れ歯をしている場合は、不潔になってカンジダが増えやすい」と稲葉繁教授

日和見感染で

しかもお年寄りの場合は免疫力が衰えていることもあって、日和見感染を起こしやすくなっています。お年寄りにカンジダが感染しやすいのは、こうした背景にあります。

稲葉教授が高齢者歯科診療科の受信者の男性115人、女性149人を対象に調べたデータがあります。

その結果は、だ液1ミリ当たりのカンジダ菌数が十万個以上が男性で11人、女性では12人に上り、このうちの半分はカンジダが百万個医療に増加していることがわかりました。

いずれも歯や口腔の病気をもった患者さんですが、これらの事実はカンジダの感染者が決して少ない数字ではないことを示しています。

「受信者の95%近くからカンジダが見つかった。1ミリリットルあたり千個程度ならほとんど問題にならないが、十万個以上だといろんな症状がでてくるようになる。実際に受信者の5%以上が不快感や痛みを訴えていた」と稲葉教授。

その症状とはどのようなものなのでしょうか。まず舌が焼けるように痛んだり、感想しているときに感じたりします。また、塩辛いものを食べて、ときに口の中がヒリヒリしたり、味がおかしいなどの感じがしたり、口の中が粘つくなどの不快感を訴えているケースが多いです。

肺炎の原因にも

症状が全くないケースもありますが、カンジダが見逃せないのは、内蔵真菌症の犯人になる点です。

弱ったお年寄りの内臓をカンジダなど真菌が侵してしまったらひとたまりもありません。

こうした内臓真菌症の患者さんがこのところじわじわ増えていて、高齢化時代の新しいタイプの病気として注目を集めています。

「口の中にカンジダが増加して食道カンジダ症や肺炎の原因になることもあります。そのためにも口の中を清潔にすることが大切で、お年寄りでは入れ歯の清掃
をこまめにする必要があります。だ液が粘ついていたりしておかしいなと思ったら、洗口液を使用すればかなり予防できる」 と稲葉教授は訴えています。

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 当時この記事を見た、舌に痛みがある患者さんが大学に殺到したそうです。

「そうか・・・新聞にでていたからか。」←いまさらながらわかったようです。

 お年寄りのお口のケアの大切さは全身に関係します。

私たち歯科医師も注意深く診る必要があると感じました。

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ラビリントレーナー

★口の筋力強化に一役・・・・ラビリントレーナー

 埼玉新聞に掲載された、ラビリントレーナーの記事をご紹介いたします。

ラビリントレーナーは口のまわりの筋力を強化する器具で、赤ちゃんからお年寄りまで歯ブラシ感覚で使えるのが特徴です。

 

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歯科医師が考案した口腔トレーニング器具を使って口腔機能リハビリを伝授する研修会が12日、本庄市の本庄中央区民館実習教室で行われました。

介護事業者など約160人が参加、摂食、嚥下(えんげ)訓練器具「ラビリントレーナー」を実習しました。

研修会は児玉圏域介護事業者連絡協議会の主催。

日本歯科大学付属病院准教授の菊谷武氏とラビリントレーナーの考案者で日本歯科大学高齢者歯科元教授の稲葉繁氏が講師を務めました。

口腔介護リハビリテーションセンターのセンター長でもある、菊谷氏は「歯が丈夫なだけではだめ。こちの機能が低下するのを防ぐ必要がある。」と力説しました。

豊かな食生活を送るための口の体操などを教えました。

このあと、稲葉氏が菊谷氏をはじめとする日本歯科大学関係者と一緒に製品化したラビリントレーナーを紹介しました。

舌や唇(くちびる)の筋力を鍛えるやり方を教えました。

座長を務めた本庄市の飯塚歯科医院の飯塚能成院長は、

「すごく役に立つ話ばかりで意義ある研修会となりました。口腔機能がいかに大切か、理解して頂けたと思います。」と話していました。

稲葉氏によると、ラビリントレーナーは口の周りの筋力を強化する器具で、赤ちゃんからお年寄りまで歯ブラシ感覚で使えるのが特徴です。

お年寄りの食べこぼしや飲み込み事故防止だけでなく、脳血管後遺症による発音障害などの機能回復にも効果を発揮しています。と伝えました。

 

これを読んだわたしは、女性の口元のアンチエイジングケアにもいいのでは・・・・と思いました。

赤ちゃんにもいいようなので、娘の日鞠にもおしゃぶりのかわりにわたしてみました!

ラビリントレーナー、詳しくは、コンビウェルネス株式会社のHPにのっていますので参考にしてみてくださいね。

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【顎関節症】

TMDとOFP

顎関節症とは。。。。。。