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症例

セラミックのブリッジとコーヌステレスコープの症例

セラミックのブリッジとコーヌステレスコープの症例

 
初診時

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かみあわせが深く、下の歯が見えません。

それぞれ、むし歯の治療を違う歯科医院でなおしてきたそうです。

入れ歯を作るときに大切なことは、歯が並んでいる平面が左右対称で、体の正中、真ん中の線に対して垂直であることです。

それが、この状態ではバラバラになってしまっています。

 

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歯が抜けてしまったところをただ埋めたような感じで、全体にバランスがとれていません。

抜けてしまったところは金属の金具(ばね)のついた部分入れ歯が入っています。

このようにバランスのとれていない歯は一本ずつ治療をしても治りません。

すべてのかぶせ物をはずし、全体のかみ合わせの平面をなおします。

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すべての金属をはずしたところです。
 
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かりの歯をつくっているところ。

この時点で左右が対象になるように、笑った時上の歯も下の歯もみえるようにかみ合わせをなおします。

 

 

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上の歯はセラミックによる全体的に連結したブリッジ。

下の歯はコーヌステレスコープで治療しました。

最初のときに比べて笑った時、すべての歯がきれいに見えるようになりました。かみ合わせの高さを上げたため、口元のしわも伸びて若返ったようだとおっしゃっていただき、大変よろこんでくださいました。

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入れ歯先進国ドイツのテレスコープシステム

リーゲルテレスコープとは?

当医院では、諸外国の中でも入れ歯においてもっともすすんでいるとされるドイツの入れ歯(リーゲルテレスコープ)をとりいれていますが、これは、費用はかかっても質の高い長持ちのする治療を受けるドイツ人の考えから生まれたものです。

日本では保険の入れ歯の調子が悪ければ、半年毎に取り換えることが可能です。

患者さんの中にはビニール袋の中にたくさんの入れ歯を入れてきて、どれも合わないと訴える方がいらっしゃいます。

これらの入れ歯を一つにまとめ、良質で高度な技術と材料を使用することができれば、高齢者となったとき、歯を失わず快適で豊かな食生活をおくることが可能です。

(ドイツでは、最低3年間は耐用年数と考えられていて、万が一紛失した場合は、全額患者さんの負担になります。)

当医院の顧問、稲葉繁先生がはじめてドイツからリーゲルテレスコープを紹介してから30年近くなりますが、当時治療した患者さんの入れ歯が30年たった今もしっかり使われていることをみても、ドイツ人の入れ歯の技術はすごいな、と関心します。

(現在も定期的に歯科医師、歯科技工士を対象にリーゲルテレスコープの研修会をひらいています。詳しくは、IPSG事務局にお問い合わせください)

リーゲルテレスコープは、全部歯を喪失している総入れ歯の方にではなく、上下の歯が数本残っている方に適応されます。

日本の部分入れ歯はクラスプというバネを残っている歯にかけるものがほとんどです。

歯は噛む力の方向には強いのですが、横にかかる力にたいしては非常に弱いです。

クラスプは歯にばねをかけて横に揺らしてしまいます。そのため歯がゆるみ、歯槽膿漏と同じような症状でぬけてしまうことが多いです。(病院によっては、歯槽膿漏と診断されることもあります。)

リーゲルテレスコープは残っている歯、すべてを固定し強くして歯を横に揺らさないようにすることができるため、残っている歯を利用し長持ちさせることが可能です。

現在、歯を失った方に対してインプラントが主流で、当医院でも、骨がしっかりしていて条件がそろっていればまず、インプラントをおすすめしますが、なかにはインプラントで対応できない事がいっぱいあります。

骨がうすい、残っている歯がぐらぐらしている、欠損している歯がたくさんある、など。中にはインプラントが嫌だという方もいらっしゃいます。

そういう方にはリーゲルテレスコープをおすすめします。

もうひとつリーゲルテレスコープの優れているところは、修理ができることです。

長い間には中が虫歯になったり、歯が割れてしまってどうしても抜歯をしなくてはいけないこともでてきます。

その時、また入れ歯をすべて作りなおすのではなく、簡単な修理でもとの入れ歯を使うことができます。

もちろん、最初にリーゲルテレスコープを作るとき、技工士と設計をするのですが、弱い歯に対しては、抜けることを想定しておいて、修理ができるようにしておきます。

弱い歯はリーゲルテレスコープでできるだけ持たせて守ってあげるという考えです。

また、保険の入れ歯は人が見て、入れ歯であることがすぐにわかります。(特に私たち歯科医師は)

リーゲルテレスコープは見えるところに金属色を使わないようにすることができるので、入れ歯であることがほかの人から気がつかれません。

 

それでは、ばねもなくどのように入れ歯がしっかり固定されているかというと、

リーゲル(Riegel)とはドイツ語で閂(カンヌキ )のことで、これを維持装置に使っています。

入れ歯の中に小さな鍵がかかるようになっています。

これは、鍵をしめると舌でさわってもわからないようになっているのでほとんど違和感がありません。

この鍵をひらくと(手で簡単にあけることができます)、すっと入れ歯を取り外すことができます。

普段は入れ歯であることを忘れてしまうぐらいです。

もちろん、寝るときは、歯磨きをして、入れ歯もあらって装着したままお休みになれます。

(寝ているときに間違えて飲んでしまうなんてことが絶対ないからです。)

自分の歯が一番大事ですが、もしも残念ながら歯を失ってしまった場合、このような治療方法がありますのでどうぞどのような治療方法がご自分にとって最善か 歯科医師と相談することが大事だと思います。

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上の写真はリーゲルテレスコープ義歯。鍵をひらいたところです。しめるとしっかり歯が固定されます。

下の写真はセラミックのブリッジとインプラントをいれました。

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インプラント時代の部分入れ歯

部分入れ歯のバーについて

PARTIAL DENTURE (部分入れ歯)

 部分入れ歯とは歯が一本抜けてしまったところから一本しか残っていない状態までの取り外しの床がついた入れ歯のことをいいます。

歯の本数が少ない場合、安定が悪いため、両側をバーという金属で補強します。

そのバーの種類についてお話します。

保険で適応されるパラタルバーについて

これは右と左の部分入れ歯をただ、既成の金属でつないだだけのものです。

そのため、かんだ力がそのまま反対に伝わってしまう、悪い設計だと、かんだ力でバーをてこににして、反対の歯を抜いてしまうような力がかかってしまうことがあります。

バーの設計は歯を守るために、実は非常に大切なものです!

バーの種類、設計によって、歯を守るものと、悪くしてしまうものがあります。

稲葉歯科医院では患者様の歯の状態によって、バーの設計をしています。

かんだ力が反対の歯にほとんど力が伝わらないようなバーの設計をして、歯を守ります。

もちろん既成のバーではなくて患者様のあごにあわせたオーダメイドの鋳造床です。

金属の種類は、チタン、金、コバルトクロムがありますが、それぞれ精密で頑丈です。

後パラタルバー(トーションバー)

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トーションバーはねじれた形をしていて、たとえば右側でかんだ力をバーで吸収して、左側にうつさないような形になっています。

アディダスの靴の底にトーションシステムというのがあります。

これは、歩いた時の衝撃をトーションシステムのねじれた形で吸収して前足と後ろ足に伝わらないようして負担を軽減するようなクッションです。

それと同じような考えがトーションバーです。

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上あごの後ろの方にバーがくるので舌のじゃまになるのでは?

と思うかも知れませんが、前の方にくるほうが舌のじゃまになるのです。

前の方にバーがあると、入れ歯の安定も悪く、発音に関与する場所でもあるので話しがしずらくなります。

後ろにバーがあると、入れ歯の安定がよくなり、発音もよくなります。

硬い口蓋骨のところにバーがあり、嘔吐反応もありません。

バーが中途半端な場所にあると気になってしまいますし、軟らかい軟組織にバーがあると沈みこんだりして違和感があったりします。

このバーにより歯全体を強く連結し、守るような形になります。

シュパルテ 

 

 
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そして、この床の形がシュパルテです。

とても斬新な形で一見これが口の中に入ると違和感を感じそうですが、これが本当に結果がいいのです。

非常にデリケートな方にも受け入れてもらえていて、みなさんそろって「違和感がない」とおっしゃっていただけます。

先日、シュパルテを入れた患者様に使い心地を聞いてみたところ、

「保険の入れ歯を簡易的にいれたら、前の方にバーがあったため、発音がうまくできないし、食事がおいしくなくて、人生の楽しみが半分なくなった感じがし
ちゃったよ、この入れ歯になってから、発音はなにも問題がないし、入れ歯が動くことがないからこの前は上海ガニをバリバリ食べたよ!」

アハハハと笑って話して下さいました。

本当にこんな風に感じている方が多いのです。

しかもトーションバーのねじれによって力を吸収するのと一緒で、アルファベットのEの形で真ん中に伸びたところで力を吸収します。

トーションバーも優れていますが、最近は圧倒的にこのシュパルテで対応することが多くなりました。

シュパルテは、リヒテンシュタインのDR.シュライヒ から教わりました。

DR.シュライヒは総入れ歯で非常に有名な先生で、わたしたち家族もとても仲良くしていて、引退された今でも交流があります。

リンガルバー

 

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下の歯に対しては、リンガルバーというバーで対応しています。

上の歯はリーゲルテレスコープで鍵が二つ、そしてリンガルバーによってたわまないようにしています。

バーそ下のほうにもってくることで発音をしやすくしています。

また清掃性もよくしてあります。

バーの設計をしないで、ただ両側をつなげるだけではなんの意味もないばかりでなく、てこ作用によって、歯を抜いてしまうかもしれません。

 

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インプラント時代の部分入れ歯

8020の鍵は部分入れ歯です。

8020の鍵は部分入れ歯です。

8020運動って聞いたことありますか?

80歳で20本の歯を保とう。20本の歯があればたいていのものは食べることができるということで厚生省がはじめた運動です。

80歳で20本の歯を保つことができるには部分入れ歯が鍵になります。

歯の抜けるのは老化現象ではありません。

歯の抜ける原因はむし歯、歯槽膿漏によるものがほとんどです。

その他で歯を失う原因は歯にかかる力、無理にかかる力によって抜けてしまうことがあります。

たとえば、部分入れ歯の金具のばねは密着はしていますが接着はしていません。

入れ歯が動くと、歯も動かしてしまいます。

とくに歯は横揺れに非常に弱いため、部分入れ歯の金具(バネ)によって、本人がわからないぐらいゆっくりと歯を抜いてしまう作用が加わります。

それと、部分入れ歯を左右でつなぐバーの設計によっても、歯をてこの力で抜いてしまうような作用が加わります。

とりはずしの部分入れ歯になったときに、歯を守るような入れ歯をはめているかによって、80歳で20本の歯を保てるかどうかが決まってしまうといってもいいでしょう。

ただ、抜けてしまった歯を埋めることではなく、全体を見て残っている歯をいかに長持ちをさせるかということを設計し、将来を想定できるような入れ歯でなくてはいけません。

部分入れ歯の治療に際し、必要な知識と技術は、虫歯により歯を一本かぶせ物をする要素から、総入れ歯の要素まで必要です。

部分入れ歯になった方の多くはかみ合わせの崩壊をともなうことから、治療に際してはかみ合わせの知識とそれを治すことができる技術をはじめとして、歯周組織の管理、歯の神経の治療の理論と技術ももちあわせていることが必然になります。

 

部分入れ歯の設計 

 

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大切なことは、全身から診断すること、三次元的に基準面を捉えることです。

かみ合わせの平面は、歯のある方も入れ歯の方も同じです。

体の正中に対してかみ合わせの平面が垂直で左右対称であるように設計します。

これが非常に大切です。

目の位置、耳の位置、左右の腰椎やひざの位置など、それぞれ左右対称です。

歯はどうか? 頬や唇でかくれていますが、やはりかみ合わせの平面は左右対称でなくてはいけません。

 

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歯がすべてある方にたいしても、部分入れ歯、総入れ歯の方に対してもこの三次元的な記録(フェイスボートランスファー)は必須です。

力の関係でもうひとつ大切なのは、入れ歯による粘膜の沈み込みと、歯の沈み込みの被圧縮度が異なるため、それも配慮しなくてはいけません。

大切なのは、入れ歯を入れたために歯をうしなってはならないのです。

入れ歯の治療計画、12のチェック事項

① 歯が抜けてない部分はどこか。(欠損の組み合わせは2億6千8百以上あります)

② 歯のすりへりがあるかどうか。(歯のすりへりが多い場合は、そこに過度の負荷がかかっているため、

   そこをチェックします。

③ 歯がグラグラしていないか。

④ 残っている歯を連結固定するべきか。(一本一本離れているよりも、連結固定したほうが強くなります。)

⑤ 顎のリラックスしている状態でかめているかどうか。筋肉のリラックスしている位置でかめるかどうか。

⑥ かみ合わせの平面がくずれていないか。

⑦ 口を開けるときまっすぐ開けることができるかどうか。

⑧ かみ合わせた時、上下の歯がかめない、あたらないところがないかどうか。

⑨ 神経筋系の機能に障害があるか。

⑩ 口の中は衛生的になっているかどうか。

⑪ 残っている歯のむし歯の予防対策がしてあるかどうか。

⑫ 審美的な状態は改善できるか。

 

というところを初診時にチェックします。

 

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【IPSG包括歯科医療研究会】

インプラント時代のパーシャルデンチャー

2009年1月22日、練馬にあるコサカで研修会がありました。

講師は稲葉繁先生です。

夜7時から3時間の研修でしたが、たくさんの先生方が勉強しにきていました。

パーシャルデンチャーというのは入れ歯のことです。

今まで、インプラントと入れ歯(リーゲルテレスコープ)を組み合わせた研修会というはなかったので、みなさん興味をもって熱心に聞いていました。

あっという間の3時間でした!


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研修の様子
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休憩時間、熱心に模型を見ている受講生
 

 

 

 

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もう歯を失う年齢ですか?

歯と口の健康管理

ふだん、あまり感じることはありませんが、歯や口は、わたしたちの健康と深く結び付いています。

日常生活を楽しく送るために、会話はかかすことのできない大切なものです。

歯が抜けたり、むし歯ができていたりしては、なんとなく会話を楽しむ余裕もなくなったり、口を隠すなどして笑ったりしてしまうこともあるでしょう。家族や友人との楽しい会話は精神的な健康にもつながります。

歯、口の病気が直接体に関係することもあります。

子供のころは毎年新学期にむし歯の健診があります。

治さなければならない歯を指摘され、歯科医院へ行くことになるのですが、成人すると、なかなか定期検診を受ける機会がありません。

放置されたままのむし歯は当然悪化し、細菌がはびこります。

歯に穴があき進行すると骨との交通ができ、不潔なものときれいな骨がが交わることになります。

この最近が血液中に入ると、血液が運搬の役割をして、全身に細菌をまき散らしていくことになるのです。

この感染を「歯性病巣感染」といいます。

歯性病巣感染とは歯に穴があくことで細菌が血液の中に入って全身に回り、さまざまな病気や弊害をひきおこします。

臓器移植や心臓病を持つ人などが感染すると生死にもかかわります。

かみ合わせの異常から全身病になることも

感染だけでなく、かみ合わせなどのバランスが悪いと全身に異常をきたすこともあります。

かみ合わせが悪いということは、「あごが正常な動きをしていない」または「正常な位置からズレている」ということです。

バランスはひとつ崩れると次々に崩壊していきます。

現代の人間の脳は約8キロです。

かみ合わせのバランスが悪い状態は、脳を支える筋肉のバランスに影響します。

重い脳を支えるために、筋肉のバランスは良い状態にたもたれていなくてはなりません。

かみ合わせのが悪いと顎の筋肉とつながっている首の筋肉が緊張します。

筋肉のバランスが崩れたことにより生じる症状

①頭痛、肩こり、筋肉痛に悩まされることになる。

②姿勢がわるくなるので腰に負担がかかり、腰痛がおこる。

③神経が圧迫されることにより、手足の指がしびれる。

④顎関節症(あごの疾患)の痛みを感じる。

また、あわない入れ歯を我慢して無理に使っていたりしてもかみ合わせに異常がおきることもあります。

入れ歯を作る際には高度な技術とたくさんの時間と手間をかけて作られます。

歯があったときのかみ合わせの位置、感触などはもうわからないので、いろいろな方法で計算したりして確認します。

それでも人工物は天然の歯にはかないません。

ご自分の歯を一本でも多く保ち、機能させるのが一番大切ですね。

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もう歯を失う年齢ですか?

歯を失うのは「寝たきり」への第一歩

歯を失うこと、あるいは歯の状態が悪いということは脳にも影響を与え、寝たきりやぼけを招きます。

歯がなくなったら、入れ歯にすればいいとか、何本か残っているが面倒だから総入れ歯にしよう、などと考える人がいます。でもこれは大きなまちがい!一本でも多くの自分の歯を生かすことはとっても大事です。

歯の根には歯根膜とよばれるセンサーがついていて、無意識にものをかんでいるとき、何か固いものが混ざっているなどの異常があると、すばやく口の動きをとめることができます。歯が抜けてしまうと、こうしたセンサー機能も失われてしまうので、想像以上に不自由です。

このセンサーは残念ながらインプラント(人工の歯の根)にもありません。

【8020 20本の健康な歯を生涯保ちましょう】

8020運動という言葉を聞いたことありますか?

これは80歳で20本のはを保とうという、厚生省が始めた運動です。

20本という根拠は、500人のおとしよりを対象に、「歯が何本あればかめるか?」という調査をしたところ、使える歯が20本以上あればたいていの物は食べられるのに、それ以上だと食べられない物がでてきたことによります。

日本での平均寿命から考えると高い目標ではありますが、健康で快適な老後を送るためにも、ぜひ、クリアーしたい目標です!

歯には寿命があるのでしょうか?いいえ、大切にすれば一生もちます!!

年をとると入れ歯にするのが当然、と思っていませんか?

歯は本来、一生使っていくことができるはずの寿命を十分にもっています。

では、どうして歯を失ってしまうのでしょう。

歯のお手入れに問題があり、歯槽膿漏になって歯を失うという場合と、歯を失った時の処置も問題です。

一本でも歯を失ったままにしておくと、失った歯の方向に全体が移動していき、かみ合わせの悪さと歯に加わる微妙な力によって健康な歯も悪影響を与えます。

一本が悪くなったときに、自分の歯に合った最善の治療をしてもらうことで、歯の寿命をさらに延ばすことができます。

「歯は基本的に一生もちます。歯の喪失は老化現象なのではなく、お手入れや治療の問題です」

歯を失う平均年齢を、歯の種類別に調べた統計があります。

親知らずを除外して。最も早くうしなわれるのは、下あごのいちばん奥の大臼歯で、女性の平均が41歳、男性では44歳となっています。

次が隣の大臼歯です。

全体でみると、おおむね50歳から55歳にかけて少しずつ抜け始めます。

歯を失う原因の最大のものは歯周病です。年齢に応じて加速度的にはがなくなっていく傾向が強いです。

昔はむし歯が原因で抜歯をすることも多かったのですが、治療技術の進歩により少なくなりました。

歯周病は歯を支える歯周組織そのものが破壊されるため、重症のものは、抜くよりほかに方法がなくなってしまう場合もあります。

歯周病の怖いところは当初、自覚症状がないうちに進行していくことです。

若い世代でも危険性はありますが、40代くらいからは、定期的に歯科医院に訪れて、予防、治療の指導を受けることをおすすめします。

生涯自分の歯で食べられるかどうかどうか、この中高年の世代での歯周病対策にかかっているといってもいいでしょう。

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もう歯を失う年齢ですか?

噛むことってこんなに大切

年をとったら入れ歯。これを当然のことと考えていませんか?

80歳以上の健康で元気なおとしよりが増えている一方、歯は50代で失う人が多いようです。

実は、メンテナンス次第で歯の寿命は延びるということをご存知ですか?一生自分の歯で食べることも十分可能なのです!

歯を失うことは、食べることだけに影響するのではありません。

話すこと、表情、脳の血流など全身の健康に広く影響します。その結果、歯がないことが、楽しく、充実した老後を送るための大きな障害になってしまいます。

歯を失う原因の多くは、歯の成人病といわれる歯周病と噛み合わせの不調和によるものです。

この大敵を上手に予防、発見し治療していくことで、生涯自分の歯で生活することが可能になります。

「もう年だから、歯を失うのもしょうがない」

と考えずに、一本でも多くの健康な歯を残すことで、豊かな老後を満喫したいものです!

【噛むことはこんなに大切!

歯は全身の健康に関係があります。

健康で豊かな老後を迎えられるように、おとしよりにとって、話すことと食べることはかけがえのないものです。

そこで大切なのが歯の存在です。

不自由なく何でも食べられることと、大きな声で人前で笑えることは無上の喜びです。そのためには歯の存在が必要なのです。

また、歯は単に食べること、話すこと以外にも、全身の健康と深いかかわりのある大切な機能をもっています。

このことは最近になってさらに研究が進んでいて、歯の存在が全身にとって非常に重要であることがわかってきました。

歯があるからこそ噛むことができます。ふだん何気なく行うことですが、ひとつには口の中で食べ物を小さく砕いてだえきの混ぜ、食物をひとかたまりにし、飲み込みやすくするという機能があります。

でも、それだけではありません。

歯の存在は私たちの表情をつくってコミュニケーションを助けます。

さらに全身の健康という意味で重要なのは、噛む動作によるあごの働きです。

噛むときに必要な力は筋肉の老化を予防します。そうです、よく噛めるということは若返り、今でいうアンチエイジングの効果があるのです!

また、上下の歯が強いちからでぶつかり合うとき、下あごの力を上あごがしっかり受け止めます。

このときの衝撃はあごから頭につながり、頭蓋で吸収されていきます。

そのため、噛むことによって脳が刺激を受けることになります。

最近の調査では、現代人の噛む回数は昔と比べて大幅に減っているそうです。

日本では軟食傾向が強まり、噛まない食文化になっています。

軟らかくておいしいとか、軟らかいものがおいしいといった食が好まれています。

これに比べ、ヨーロッパ、特にドイツの食生活では硬いものが好まれています。

硬くておいしい、硬いものがおいしいといった感じでまるで逆です。

そのため、ドイツの入れ歯は自然に硬いものが噛める、硬いものを噛んでもこわれないようなものが使用されるようになりました。

これがリーゲルテレスコープです。

ドイツのリーゲルテレスコープを父稲葉繁がはじめて日本に紹介してから30年近くなりますが、当時治療した義歯が現在も使われていることから、とても長持ちする入れ歯です。

今、歯を失うとインプラントという傾向にありますが、インプラントをしたくない人、また骨が高度に吸収していてできない方もいっぱいいらっしゃいます。

ただ、一般の人にリーゲルテレスコープはまだまだ知られていません。

これからすこしづつ、みなさんにリーゲルテレスコープの良さを 伝えていきたいと思っています。

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【予防歯科について】

気づかないうちに進行する歯周病

疲れた時や体調がすぐれないときに歯ぐきがはれたり、痛みがでたり、噛めなくなったり、放っておくと痛みがなくなり、しばらくするとまた痛みだす・・・・というような経験はありませんか?

このような症状を繰り返すうちに、歯がぐらぐらになり、ある日ポロリと抜けてしまうのが「歯槽膿漏」です。

びっくりして歯科医院に行くと、すでに歯周病は口の中全体に広がってほとんどの歯を抜かなくてはいけない状態になっています。

働き盛りなのに「ある日突然、総入れ歯。」なんてことがないようにしなくてはいけません。

どうして歯周病になるの?

歯周病の原因はいうまでもなく歯垢(プラーク)ですが、歯垢に加えていろいろな条件が重なることにより、歯肉炎から「歯槽膿漏」へと進行していきます。

1.歯垢   とくに歯と歯肉の境目についている歯垢中の細菌が食べ物のカスを分解して、歯周組織に悪影響をおよぼす代謝産物を排出しています。また、最近の市外なども歯垢中に分解され、歯肉の溝からしみこみ歯周組織を破壊していきます。

 

2.歯石  歯垢に唾液中のカルシウムが沈着してできた歯石は、歯の根元に付着します。そこに歯石が重なり、歯肉は常に機械的な刺激をうけるので、どんどん退縮します。このためあらたに歯垢が蓄積されやすい状況をつくるという悪循環をおこし、炎症はどんどん悪化するようになります。

 

3.歯ならび、噛み合わせの異常   歯ならびがわるいと歯垢は蓄積されやすくなります。また、入れ歯などが原因で、かみ合わせが悪いとかむときにあごの運動がうまくいかず、ある特定の歯に以上な負担をかけることになり、歯周組織はより破壊をうけることになります。

 

4.食物の圧入  食べ物が歯と歯の間にはさまり、放置すると歯肉に炎症をおこすことがあります。

 

5.むし歯や歯の欠損   むし歯を放置しておいたり、歯がぬけたままにしておくとまわりに歯垢がたまりやすくなります。また、歯を抜いたまま放置しておくと、残った歯の噛み合わせの異常で歯周組織に悪影響がでます。


『歯周病の進み方』


歯肉炎ぐらいまでの症状はよく見られますが、これを放置することにやおおて、炎症は歯肉の使い部分まで進み、歯と歯周組織まで進み、そこに食べカスや歯垢が蓄積され、歯を支える歯槽骨まで破壊が進みます。

歯肉はやせて下がり、歯と歯の隙間は大きくなり、歯の根が露出してその周りは食べカスがべったりつきます。こうなると、口臭がひどくなり、他人とお話をするときに不快な気持ちにさせてしまいます。

この状態は歯槽骨は破壊されて、支えのない歯はかみしめる度にグラグラして思うように食事もできません。すでに末期に近く、ちょっとした疲れやかぜなどで歯肉は腫れ、痛みをくり返して、最後には抜歯ということになります。

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【予防歯科について】

歯肉炎って何?

歯肉炎って何?

歯肉炎とは自覚症がないので炎症をおこしている本人は気がつきませんが、多くの人がかかっている病気でもあります。

痛みはないのに歯肉は赤く腫れて、歯をみがいたり、硬いものをかじったりするときに出血するのが特徴です。

最近のつくりだす毒素が、歯肉に炎症をおこさせるというもので、自覚症状がないのでつい放っておきがちです。

これを放っておくと炎症が歯周組織にも及んでいきます。

歯肉炎が悪化すると歯槽膿漏へと進んでいきます。

歯肉炎の予防には、毎日のセルフチェックとご自分でケアをするのが一番です。

健康な歯肉の色はピンク色です。

なによりも歯肉がひきしまって弾力があります。

歯肉炎の歯肉の特徴は

  1. 歯と歯肉の境目が赤い。
  2. 歯肉全体の色は赤く、赤紫のような場合もあります。
  3. 歯肉全体がブヨブヨしている。
  4. 指で押したり歯ブラシでこすると出血する。
  5. 歯の周囲には歯石や歯垢がたくさんついている。

です。

歯肉炎の予防はていねいなブラッシングをこころがけ、歯の歯の間を歯間ブラシやデンタルフロスでとり、口腔洗浄液(コンクールやリステリンなど)で口をすすぎ殺菌する。という三つのケアで予防できます。

さらに歯科医院で定期検診(メンテナンス)をすることで歯肉炎のうちに自分の歯を守るようにこころがけましょう。