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【IPSG包括歯科医療研究会】

義歯のQ&A 舌の大きい症例の対策を教えてください。

Qの大きい症例対策を教えてください。

 

A:人間生命を維持する栄養取り口として嚥下運動は口腔におけるもっとも大切な行動です。こ時無歯顎において総義歯を装着している患者では、有歯顎とほぼ同様な動きをします。

すなわち、嚥下最初段階では先を口蓋皺壁部分におしつけ、そ背を徐々に床後方に圧接し食物を咽頭に送り込みます。そ時義歯安定には後方接触が重要な役割をはたしています。

一方、人間同士コミュニケーションを図るためには言語は最も重要ですが、こ際も働きにより、様々な発音に関与しています。特にサ行は尖を口蓋皺壁に近付けと口蓋わずかな隙間から空気を流失させて発音し、タ行、ラ行は尖を口蓋皺壁に接触させ、尖を話す瞬間に口を開ける量により、発音違いをつけています。

ようには複雑な動きを行うため、そ構造も複雑になっています。
有歯顎場合は歯列内側からが歯列をわずかに圧迫していますが、歯を失うことによりが接触する結果、有歯顎ときよりも大きく見えると思われます。

さらにが大きく見える理由には、位置異常が惹起するような何らか原因があるときです。そような例うち総義歯製作に障害となる突出や唇をなめまわすような動きを絶えずする、不随意運動であるオーラルディスキネジアをもつ患者です。

したがってが前方に壱している患者とを突出させる癖がある患者についてそ対策について述べます。

義歯安定についてStrackは天然歯列植立状態と同じ場所に人工歯を配列することが最も良いと提唱しています。
すなわち歯列は外側から口腔周囲筋肉力にたいし内側からは圧力が相拮抗してバランスが保たれます。たとえ歯を失っていてもこ均衡状態は変わらず、側方からは頬筋、前方からは唇が内側に押しています。それに対しは外側支えを失い、もと歯あった方向広がっていきます。
ため歯が存在していた時と比較するとは大きく見えていることになります。
しかし頬筋、唇と均衡状態は保たれていますで、義歯製作際には人工歯配列において、こ均衡状態に並べることが理想的です。

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口腔周囲筋と舌は義歯を介在してバランスの良い一にあり、お互いに義歯の維持に重要な役割をしています。

臨床においてこ力関係を再現することは大変難しいことであり、軟らかいワックスを使用したフレンジテクニックなどが行われていますが、最近印象方法や材料発達を機会に壱連総義歯製作テクニックを考案し臨床応用しています。そ一部は大きいケースやオーラルディスキネジアある患者に対し好結果を得ているで述べてみます。

咀嚼運動は上下歯が正確に咬合すると同時に、口腔周囲筋、が強調して食物をこまかくし、だ液と混ぜて一塊とし、咽頭から食道送りこみます。嚥下に際し頬筋、唇及びは歯列に対し強い力が押し付けると同時に口腔は陰圧となり、難組織は歯を固定するように包み込みます。義歯場合も同様であるため、これら難組織力関係を印象に現すことができれば理想的です。

したがって印象は嚥下が可能な場外で採得することができればよいわけです。そためにはあらかじめ個人トレー段階で咬合口径や水平的な位置を決定した後、筋肉や動きを再現できるような印象を行えることであり、こ目的を叶えるは上下顎同時印象をすることです。

結果口腔周囲筋、唇及び昨日した形態が印象に再現できるとともに最終義歯形態指標になります。

以上ことから大きい場合には義歯安定に対し、むしろよい結果を生むことになり、多く場合維持安定に利用できます。
「もぐもぐ運動」などと呼ばれる、唇や不随意運動であるオーラルディスキネジアをもつ患者はを前に突き出したり、唇を緊張させたりするため、義歯維持安定に困窮しているケースがありますが、こような場合にも、上下顎同時印象は有効です。

特にを前に突き出すような場合には人工歯がを動きに逆らう原因になっていることが多いため、下顎前歯の舌側をすべて覆うような形態にすると結果が得られます。

また、後骨筋か部分(下顎側後縁)長くばしすぎると、運動が阻害されるため、こ部分利用は避けるべきであり、義歯に外形は十分運動を考慮に入れた形態にするべきです。

具体的には義歯安定にはサブリンガルルーム(下隙)を十分覆いにより義歯安定を行うがよい結果をうみます。

また頬棚部分も広げ過ぎると咬筋緊張により義歯安定を悪くするため。注意が必要です。さらにこ部は頬筋による維持が重要ですが、一般に義歯床研磨面形態が悪い場合が多く、特に厚みが足りないようです。

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