IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

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2013年05月30日

2013 『ハーモニックオクルージョン』開催されました☆

 IPSG事務局、稲葉由里子です。 

2013年5月26日、『ハーモニックオクルージョン』〜審美と咬合のハーモニー〜が開催されたので、報告させていただきたいと思います☆

今回は、初めてご参加いただいた方が5名、そして学生さんの参加もありました。 

全体的に年齢層が若めな感じでした(^_^)  

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最初に

"Functional Occlusion From TMJ to Smile Design" 

Peter E.Dawsonの書いた本の話をご紹介させていただきました☆

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『ハーモニックオクルージョン』審美と咬合をハーモニーさせるには、顎関節と筋肉、そして前歯の誘導が必要です。

セラミックで、全顎治療をすることが審美歯科ではありません。

審美と咬合、機能のハーモニーそして、顎関節との調和がとれて初めて、審美歯科と呼べると考えます。 

Dawsonも、審美歯科にはオクルージョンの知識が必要だと、本の中で書いています。 

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〜アンテリア・ガイダンス 〜

下顎運動を決定する要素は、前方決定要素として前歯のガイドと後方決定要素として顎関節です。

下顎偏心運動の際、臼歯の接触を避け、側方力が加わらないように、側方力に強いと言われる前歯にガイドをさせて、臼歯を離開させ、咬耗や破折を防止する役目を持たせることが必要です。

この前歯のガイドを『アンテリア・ガイダンス』と呼びます。

角度を強くすれば、顎関節にストレスがかかるし、前歯のガイドを失えば、臼歯でのガイドとなり、咬耗や顎関節症を生む原因ともなってしまいます。

そのため、日本人の中切歯歯冠形態、顆路角と歯牙路がどのような関係にあるのか知る必要があるため、日本歯科大学補綴科助教授時代、当時の学生さん50名を計測して発表した論文を発表しました。

今回お話させていただいた事をもとに、アンテリアガイダンスをつけて頂きたいと思います。

日本人の平均を知っておく事は非常に大切だと思います。 

そして、咬合器を使う事は必須となります。 

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それぞれの咬合器の特徴についても、詳しく説明がありました(^_^) 

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「私がドイツチュービンゲン大学に客員教授として在籍していた時、遠い地の果てから来た、背の小さい日本人はあまり相手にされませんでした。」

と稲葉先生。

「でも、医局の中で誰も扱えなかったスチュワートの咬合器を扱う事ができたことで、先生達の目が変わりました。咬合器の事を先生達に教えることになり、それからProfessorと呼ばれるようになった思い出の写真です。」

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スチュワートの咬合器は、矢状顆路角、側方顆路角、イミディエートサイドシフト、シフトアングル、顆頭間距離、すべて調整できる、全調節性咬合器です。 

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審美の分析についても詳しく話しがありました(^_^)

アピアランスガイドについては昨年のセミナーのご報告の中でもご紹介させていただいているので、よろしければご覧ください☆

昨年のセミナーの模様

今回、学生さんもいらしているので、稲葉先生から質問

「咬合平面って知ってる?」

「・・・・」

「Occlusal Planeは、下顎切歯の切歯点と左右の7番遠心頬側咬頭頂、3点が作る面ですね(^_^)」

と、基準線、面についてもやさしく説明がありました。

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全顎補綴の印象法でぜひ覚えていただきたいのがこちら。

ドイツ、マールブルグ大学のLehmann教授が開発した、コレクトア・アップドュルック(精密印象)です☆

ドイツでは寒天印象ではなくほとんどが、シリコン印象です。

詳しくは、IPSGのFacebookページでご覧頂けます。  

コレクトア・アップデュルック 

寒天印象で、下顎の全顎印象はとても大変だと思います。

すごく簡単で、ポケットの中、根分岐部まで綺麗にとれてしまいます。

私もほとんどこの方法です(^_^)  

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こちらは、以前、私がドイツの技工所を見学した時にみせていただいた仕事です。

先生方が一度セラミックを焼いてみる。

というのもいいと思います。

どれだけ大変で繊細な仕事かわかりますし、患者様にも何が違うのかを説明することができます。

今回お伝えさせていただいたのは、ほんの一部で、まだまだ稲葉先生は沢山の引き出しを持っています。

毎回新しい気づきが必ずあるので、ぜひまたご参加いただきたいと思います。

ご参加された先生方から感想をいただきました☆

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■ “審美眼”を養うには一朝一夕の知識だけでは無理だと改めて感じました。先生の知性、知識、教養にただただ圧倒されました。今日は学びのきっかけとなりました。また是非参加したいと思います。有難うございました。 

先生が最初にお話しされた様に審美のセミナーというと、材料学メインの内容がほとんどだと感じていました。歳をとっても白くキレイな口元というのも素晴らしいのですが、加齢と共にある機能美というものもあるとは感じていましたが、咬合学はなかなかとっつきにくく、後回しになっている自分がいました。稲葉先生のお話から機能美とは?そして咬合学を勉強するきっかけとなればと思い、今回参加することにしました。

イリュージョンのお話、面白かったです。新しいことが沢山で帰りの電車で悩みそうです。難しい話が多かったですが、楽しく受講することが出来ました。基本的な知識をしっかり学び、他にも歯科だけでなく色々なことに目を向けていこうと思いました。 

■ “前歯と顎関節の誘導によって咬合面の形態が決定される”これは大事な慣用句だと思います。すなわちハーモニーですね。“医療は個性美である”いい言葉ですね。明日から実行しようと思うのは、アピアランスガイドを記入します。この次は「咬合治療の臨床」を受講したいたなと思いました。

総義歯の考え方から噛み合わせを見ていくと、歯が萌出してくるにはそれなりの理屈があり、理想に近づけるためにどう咬合育成して(子育て中)いったらよいか。ハーモニックオクルージョンの一考察としてお話して頂けたら幸いです。また乳歯咬合は正常な永久歯咬合を作っていくにはどうあるべきか稲葉先生のお考えを聞きたいです。

審美歯科を行う際、単に見た目だけでなく、エステティックとファンクション両方を考えて顎関節までを考慮にいれた治療をしなければならなかったことがよくわかりました。美の追求、理にかなったアートだと思いました。歯科とはちょっと違った角度から美を学べて楽しかったです。有難うございました。

動物や人類の進化も考慮にいれた理論の組み立て、説明に今更ながらおどろきました。深い洞察力から生まれる学問の検証等あらゆる要素を包含した理論体系をもっと学びたいと思いました。審美的法則性など他では絶対に聞けない内容でした。顎関節も治してしまう全顎審美補綴はすばらしい内容でした

3回目の受講です。今回も大変勉強になりました。今後に役立て正しい歯科治療をしていきたいと思います。今日は有難うございました。

同じ議題でも毎回新しいことが学べて出席する価値があります。

“前歯と顎関節の誘導によって咬合面の形態が決定される”これは大事な慣用句だと思います。すなわちハーモニーですね。“医療は個性美である”いい言葉ですね。明日から実行しようと思うのは、アピアランスガイドを記入します。この次は「咬合治療の臨床」を受講したいたなと思いました。

審美眼を養うことは歯を見る。口をみる。身体を見る上で重要だと思いました。人間ウォッチングをしていきたいと思います。 

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ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆

次回6月23日は『総義歯の基礎と臨床』です!

詳細に関してはこちらをご覧ください。

↓↓↓ 

『総義歯の基礎と臨床』  

沢山の先生方からのご参加お待ちしております♪

 

 

  

投稿者 shige : 10:29 | コメント (0) | トラックバック

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