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2015『顎関節症ライブ実習コース』開催〜その4〜
に引き続き、一連の実習コースのまとめとして、IPSG副会長岩田光司先生が講義をしてくださいました♪
まず、患者様の姿勢について、どのようなポイントに気をつけて考察したらよいかをお話いただきました。
顎関節症の患者様は前傾姿勢の方が多いのですが、今回はそんなに前傾にはなっていませんでした。
治療前の開口量は2.3センチ。
クローズドロックの状態です。
ドップラー聴診器による関節音の記録について、動画でご覧頂きました。
そして、クローズドロックを解除、
マニュピレーションの様子を動画でわかりやすく解説。
そして、患者様の口腔内の様子です。
私が最初にこのオルソパントモグラフィーを見た時、あきらかな原因が見られないと思いました。
例えば臼歯の挺出、8番の干渉などです。
しかも、15年も開いていない・・・
となると、本当に治るのか少し不安が過りました。
患者様は矯正治療をされていて、矯正が修了したあたりから、徐々に口が開かなくなったとおっしゃっていました。
咬合診断の手法について、気をつける点、チェックポイントなど岩田先生がわかりやすく解説♪
術前のKaVoアルクスディグマでは、関節が結節を乗り越えていません。
関節顆の中だけで回転運動をしているのがわかります。
KaVoプロター咬合器に模型を付着。
顆路傾斜各は
右側 矢状顆路角 45度 側方顆路角 8度
左側 矢状顆路角 50度 側方顆路角 8度
矢状顆路角の傾斜がやや強いけれど、イミディエートサイドシフトはありません。
顎関節症の分類もしっかりと頭の中に入れておきたいものです。
動画を用いて説明された、ステージ分類は非常にわかりやすかったです。
そして、こちらが治療前、治療後の開閉口の結果です!!!
左が治療前、右が治療後。
あきらかに動きが違うのをご覧頂けますでしょうか?
開口量は倍。
関節も回転だけではなく、滑走している様子がご覧頂けるかと思います。
素晴らしい〜!!
EPAテストもど真ん中。
稲葉先生の中心位の記録の正確さには、先生方もびっくりされていました。
治療後のディグマ、滑走しているのを確認しました。
一日で、この変化は凄いことだと思います。
岩田先生が最後にわかりやすくまとめてくださったため、先生方も頭の整理ができました。
最後の質問も、終わりがないほど続きました。
その中で、私も質問したかったこと。
「15年間もクローズドロックの状態だったので、骨癒着、アンキローシスをおこしていたら口が開かなかったと思うのですが、その点どのように判断されたのでしょうか?」
との質問に。
「口を開ける前に中心咬合位で側方運動を確認しました。そこでわずかに関節が動いているのを確認し、アンキローシスを起こしていないことを確信しました。」
と稲葉先生。
奥が深いです〜!
実際、アンキローシスを起こして開かない患者様を何人かみているので、その判断方法はどのようにするのか、私も悩んでいました。
あの時、そんな、細かいところをチェックしていたなんて・・・
稲葉先生の凄いところは、口で言うことをすべてやってみせ、結果を出すところだと思います。
臨床をやらないで、講義だけする先生との説得力とはまるで違います。
今回の実習は本当に素晴らしく、受講してくださった先生方は歯科の仕事のやりがい、喜びを感じてくださったと思います。
私自身、患者様が娘の保育園小学校のパパ友ということもありレポートさせていただけた事で、大変勉強になりました。
患者様の笑顔を思い出し、これからも頑張っていきたいと思います(^_<)-☆
2日間ご参加いただいた先生方本当にありがとうございました。
2015年04月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2015『顎関節症ライブ実習コース』開催〜その3〜
『顎関節症ライブ実習コース』〜その2〜に引き続き、いよいよ治療です。
前日にマニュピレーションを行い、開口量2.3センチだった関節が、4.5センチまで開くことができるようになりました。
変化として、顎のクリック音が出始めたということ。
ドップラー聴診器で音を確かめます。
「顎が鳴るっていうのは、良い傾向ですよ!関節円板に乗って口が開いている事ですから(^_^)」
と稲葉先生。
関節の音がしない。
という事は、正常で音がしないという事と、関節円板が落ちて滑走できないために、音がしない事と2つの理由があります。
昔、クリック音があったけれど、最近なくなった。
というのが一番危ないと話がありました。
「今迄食べる事ができなかった大きなおにぎりを食べる事ができました!」
と早速Facebookから写真付きのメッセージが・・・ 良かったですね!!
咬合器とほとんど同じ接触です。
こんな大画面で稲葉先生の咬合調整を見る事ができます。
非常にわかりやすかったと思います。
【ギシェー法・咬合調整順序】
1.中心位の早期接触を除去します。
接触している部位を上下とも削除します。
ただし、この時セントリックストップを失わないように、また、セントリックストップの位置が咬頭頂と窩底となるように、咬頭をシャープに窩底を広げるように削ります。
2.前方運動時の干渉、接触の除去
●平衡側
支持咬頭の内斜面を咬頭頂(セントリックストップ)を残して削除し、この咬頭の通り路を対向する支持咬頭内斜面に形成します。
この時、窩底につくったセントリックストップを削除しないように気をつけてください。
●作業側
上顎舌側咬頭の外斜面を咬頭頂を残し削除します。
下顎の舌側咬頭内斜面については求める咬合形式が犬歯誘導かグループファンクションかによって、 またグループファンクションにしてもどの歯まで接触させるかで接触させる歯させない歯が出てきます。
接触させない場合は下顎咬頭外斜面を削除し、この咬頭い通り路を上顎咬頭内斜面に形成します。
接触させる場合でも広報の歯が強くあたるのは干渉であるので、同時に接触するように調整します。
犬歯誘導の場合はこのような臼歯部接触はすべて除去します。
スチュアートの咬合調整法との違いは、中心位の調整を最初にやるか最後にやるかということですね。
どちらにも共通する原則は、不正なテコ現象の視点となるような咬合接触を取り除く事、そして咬頭嵌合時に臼歯には歯軸方向に力、荷重が加わるようにすることです!
と説明がありました。
咬合調整と言ってもごくわずかです。
調整後、咬合した時の音が高く澄んだ音に変わりました。
原因を取り除きました。
ディグマの治療前、治療後のデータについては、
『顎関節症ライブ実習コース』〜その4〜でお伝えいたします♪
何度も何度も口を開いて、口が開く喜びを噛みしめてくださいました。
お子様からも、
「こんなに口を大きく開くパパ、初めて見た!」
患者様と稲葉先生も和やかでしたし、実習の雰囲気も熱気が伝わってきました。
ご協力いただいた患者様の坪坂さん、本当に感謝です。
坪坂さんのおかげで、歯科医療の深み、喜びを改めて実感された先生も沢山いらっしゃったのではと思います。
『顎関節症ライブ実習コース』〜その4〜では、治療前、治療後を考察したいと思います!!
2015年04月13日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2015『顎関節症ライブ実習コース』開催〜その2〜
『顎関節症ライブ実習コース』〜その1〜に引き続き、
朝はやくからお集りいただき、先生方の熱心な様子が伝わってきました。
9時から10時まで、大画面モニターを用いて、実習形式で講義がありました。
大変重要な内容だったので お伝えしたいと思います。
前日にマニュピレーションをし、患者様の口を開けましたが、そうなった原因は取り除いていないので、また再発する可能性が高いです。
私たちは咬合診断により原因を突き止め、原因を治療することにより、再びロックしないように、口が開く状態を永続性があるようにしなければなりません。
咬合調整の目的は・・・
顎関節を考えた咬合調整をすること。
顎関節と円板をタイトにすることです。
ギシェーは顎関節を第4大臼歯と呼んでいるほど、咬合と密接に関わっています。
顆路とは側頭骨の関節窩に対して、下顎頭(顆頭)が関節円板を介して、顎が動いていく状態のことを言います。
その中で、下顎が前方に動いていく道を『矢状顆路角』といいます。
側方運動では、平衡側で矢状顆路角の前内下方を通ります。
これを『側方顆路角』といいます。
通常、この矢状顆路角、側方顆路角は咬合平面に対する角度で表し、咬合平面は、カンペル平面(補綴平面)とほぼパラレルであるため、カンペル平面となす角度としてとらえることができます。
ギージーは矢状顆路角は平均33度としています。
側方顆路角は矢状顆路角より、さらに内方を通るため、角度は5度程度急になります。
矢状顆路角と側方顆路角のなす角度を『フィッシャーアングル』と呼んでいます。
フィッシャーアングルは5度です。
さらに、これを水平面に投影した角度を『ベネット角』といいます。
その角度はギージーによれば、13.9度でありますが、ランディーンによれば、下顎の側方運動開始から4ミリのところで、サイドシフトとよばれる動きが現れます。
(これをイミディエートサイドシフトと呼んでいます)
最初の4ミリを超えると、差がなくなり、その平均値は7度で個人差はみられません。
側方顆路角の平均値は7度と覚えておくだけでも、大きな助けとなります。
●イミディエートサイドシフトとは。
下顎側方運動の際、作業側で下顎頭は回転し、平衡側では前内下方に動きますが、作業側の下顎頭は純粋な回転ではなく、わずかに側方に移動しながら平衡側は動きます。
したがって平衡側では動き初めに即座に作業側の方向に動きます。
これを『イミディエートサイドシフト』といいます。
この運動は、咬合面に描かれるゴシックアーチの形態に影響してきます。
中心支持咬頭(セントリックカスプ)の動き初めにその軌跡が変化しますので、中心位からの作業側、平衡側ともに干渉をおこしやすくなります。
そのため、中心位における運動の出だしを調整する必要がでてきます。
これを再現するためには、作業側顆頭の性質を再現できるような咬合器を使用することが必要です(^_<)-☆
咬合調整
◆BULLの法則
咬合調整の時に咬合紙の色が印記された歯が上顎と下顎どちらを削ったらいいのか悩むことがあります。 その時、どちらを削るのかという法則です。
ぜひ、模型をみていただいて、確かめていただきたいと思います。
● 非作業側→上顎では下顎歯の咬頭が通過できるよう。また下顎には上顎歯の咬頭が通過できるように、溝を形成します。
● 作業側→BULLの法則を適用します。
BULLの法則といいうことは、上顎(U)の頬側咬頭(B)、下顎(L)では舌側咬頭(L)を削るというルールです。
下顎の前歯の切歯点を結んだ三角をボンウィルの三角(10センチ)といいますが、最低でもこの大きさの咬合器でないといけません。
ボンウィルの三角と咬合平面(曲面)とのなす角はバルクウィル角(平均26度)ですね☆
「咬合診断を行うためには、このような基本をきちんと抑えておく必要があります。」
と稲葉先生。
基本をしっかりと抑える。
大切なことですね!!!
2015年04月12日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2015『顎関節症ライブ実習コース』開催〜その1〜
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2015年4月11.12日『顎関節症ライブ実習コース』が開催されました。
全国から沢山の先生方にお集りいただきました♪
『顎関節症ライブ実習コース』は実際に顎関節症の患者様をお呼びし、 問診から、治療まですべて先生方の目の前で、デモンストレーションさせていただきます。
咬合からのアプローチで顎関節症を治療する実習はIPSGでしか行っていない、非常に貴重なセミナーです。
最近は、顎関節症と咬合は関係がないという風潮がありますが、本当にそうでしょうか?
咬合器を使い、咬合診断ができる方であれば、関係がないとは言えないはずです。
「顎関節症をどうやって治したらいいのかわからない。」
「マウスピースを入れるぐらいしか、治療方法が思い浮かばない。」
という声を聞きます。
IPSGでは、20年間の間、咬合からのアプローチで顎関節症の患者様を治してきました。
ぜひ、2日間じっくり勉強していただきたいと思います。
稲葉先生がドイツに留学したきっかけとなったのは、当時チュービンゲン大学口腔外科のシュルテ教授の論文に非常に感銘を受けたからです。
442名の患者様の治療内容を丁寧に整理し、順序立てて解説されている論文でした。
稲葉先生はすぐにシュルテ教授に手紙を送り、ドイツへ客員教授としてチュービンゲン大学に在籍することになりました。
1年に1度開催される特別講義は、4週間の間、朝から晩まで徹底的に顎関節症を学びました。
テレスコープシステムの権威、ケルバー教授のもとに在籍していたということもあり、テレスコープについてもドイツテレスコープの全盛期に学ぶ事ができました。
1980年に帰国し、シュルテ教授から学んだ内容などをまとめて文献や学会で発表しました。
『顎口腔系機能障害患者の家庭療法』
家庭療法に関しては、今でこそ日本でも取り上げられていますが、当時は全く興味を持ってもらえなかったそうです。
早すぎたのでしょうね。
舌癖に関しても、シュルテ教授から沢山学んだそうです。
顎関節症に関して、手術をしなければいけない症例は442名の中、たったの16名だったと言いますが、稲葉先生の経験ではほとんど咬合からのアプローチでほとんど解決できるとのことです。
顎関節症は、肉体的なものと、精神的なものは分けた方がいい。
精神的な状態に追い込む前に我々が治す必要がある。
と言っていました。
最近では、顎関節症と咬合は関係がないから、噛まさないようにしなさい。
と指導している先生もいらっしゃるようですが、現実無理です。
咬合と関係がないと言いながら噛み合わせてはいけないというのは矛盾があります。
患者様を不幸にしないためにも、しっかりと咬合を学び、咬合診断をして原因を見つけられなくてはいけません。
顎関節症の基礎知識について、詳しく話しをしました。
咬合調整の目的は・・・ 顎関節を考えた咬合調整をすること。
顎関節と円板をタイトにすることです。 ギシェーは顎関節を第4大臼歯と呼んでいるほど、咬合と密接に関わっています。
いつもお伝えしますが、顎の形は五角形です。
わかりやすいのは、椅子は五角形が一番安定することを思い浮かべて頂ければと思います。
いよいよ、患者様がいらっしゃいました。
今回ご協力いただいた患者様は、私の娘の保育園、小学校のパパ友の坪坂さん。
家族ぐるみで仲良くさせていただいています(^_^)
実習当日に初めて来院してくださいました。
事前にメールをいただいていた内容は。
・・・・・・・・
・上下の歯の間に指2本入るか入らないくらいのところで口がそれ以上開かなくなる(ロックするような感じ)
・顎を左右にずらすようにするとゴキッという音がしてそれ以上開くようになる。 (左右で若干違っていて、右は最初にロックした位置で止まっていて、左をずらす感じです)
・普段は痛みなどはないが、冬の寒い日などにやや痛みを感じることがある
・普段の食事はよいのですが、おにぎりやサンドイッチのように切り分けて食べられないものは結構大変です。 肩こり、腰痛はあります。 腰痛は特にひどいです。 あと関係あるかわかりませんが、年中鼻が詰まっている感じです
・・・・・・・・・
このメールを読んだ時は、口を開く事ができるのかな。
と思っていましたが実際は。
なんと。
15年も口が開かない、クローズドロックの状態でした(>_<)
筋触診から始めます。
筋肉は割とリラックスしていて、異常な緊張などはみられませんでした。
IPSGセミナールームではご覧のように、患者様の口の中の様子がリアルタイムで、先生方にご覧頂けるため、実際に口の中を覗くよりもわかりやすく大画面で勉強していただくことができます。
開口量は、2.3センチ。
ということは、指2本分です。
円板に乗って滑走していない、クローズドロックの状態ですね。
ドップラー聴診器による、クリック音の検査。
浅側頭動脈の音を確認し、そこから5ミリ前方が顎関節の位置です。
左側に雑音が少しありました。
佐藤先生によるKaVoアルクスディグマによる顎機能検査で治療前の状態を記録します。
そして、マニュピレーションです。
口が開かなければ、咬合診断をするための印象を採ることができません。
この時、稲葉先生は何かを調べていました。
「よし、乗った!」
ということで、鮮やかです!!
実は口が開くかどうかとても心配でした。
なぜなら、15年間も口が開いていなかったので骨性癒着、アンキローシスを起こしている可能性があったからです。
患者様もビックリ。
まさか、自分がこんなに口が開くとは思わなかった。
とおっしゃっていました。
開口量、4.5センチ。
患者様は痛みなく、スムーズに開ける事ができました。
もし。
開かなかったらどうしよう・・・
という私の不安は払拭。
本当によかった。
素晴らしいです!
さて、ここからは咬合診断です。
患者様は意識されていませんが、ずっと足を組んでいらっしゃいます。
フェイスボウトランスファーで、上顎の位置を咬合器にトランスファーします。
中心位、チェックバイトを記録します。
患者様の坪坂さん、一番前の席で興味深く見ています。
中心位、中心咬合位のズレを確認。
カタカタとやはり落ち着いてないようです。
やはりマニュピレーションを間近でご覧頂いたので、先生方も興奮しています。
稲葉先生のダジャレに、先生方も和やか(^_^)
坪坂さん、口が開くようになった事が新鮮だったようで・・・
常に口を開いて確認していらっしゃいますね(^_<)-☆
先生方からの積極的などんな質問にも答えている稲葉先生。
さすがだなぁ・・・
と感心しました!
明日は9時から咬合器の調整、そしていよいよ患者様の咬合調整です♪
ということで。
懇親会です!
稲葉歯科医院近く、末広町にあるLallenza.
素敵なイタリアンです。
20年間ライブ実習を行って来て初だと思うのですが。
患者様も懇親会に参加いただきました!!
「乾杯♪」
沢山勉強した後のお食事、ワインは格別に美味しいですね!
お料理もとっても美味しい♪
ワインと一緒に、会話に華が咲きました♪
坪坂さん、
「食事とワインがこんなに美味しいと思ったのは久しぶり」
以前は、口が開かなかったために、常に口が汚れやすかったので食事をして、一度口を拭いてからワインを頂いていたとのこと。
「口が開くようになったら、一度拭かなくてもそのままワインが飲めます!」
最後にはグラッパも一緒にいただきました。
明日は、またロックしないために、咬合調整により原因をとります。
楽しみです!!!
2015年04月12日 | コメント (0) | トラックバック (0)
高齢者のQOLを守る口腔トレーニング『ラビリントレーナー』
『高齢者の食生活に対するリハビリテーション』
IPSG包括歯科医療研究会代表
私は昭和63年より大学で日本で最初の高齢者歯科を立ち上げました。 丁度日本で高齢化が始まった時です。 65才以上の人が全人口に占める割合が14%を超えると高齢化が始まったといわれます。
17%を超えると高齢化の化がとれ高齢社会となり、さらに25%に達すると超高齢社会に突入します。 現在我々は超高齢社会の真っただ中にいるという訳です。
従って僅か25年で4人に1人が高齢者ということになります。
日本の高齢者の特徴は欧米と比べ、口腔の状況が悪く食事がうまく取れないことです。
このような事情で国は平成元年に8020運動を立ち上げ、 80才で20本の歯を保とうという運動でしたが、20年経過した今でも20本保っていないのが現実です。
当時は8005で僅かに5本しか有りませんでしたが、現在でも僅か8010程度で、 なかなか20本には到達できません。
学術大会の特別ゲスト、三浦雄一郎さんも『嚥下』について大変興味を持たれ、稲葉先生と飯塚先生の講演を聞くために早くいらっしゃってくださいました(^_^)
現在85才で60%の人が総義歯になっています。
総義歯になってもその評価が低く、考えられないような安い値段で作らなければなりません。
したがって義歯をいくつ作っても合わない、食事をするときには外す、 というような事態に陥っています。
総義歯は多くの知識と技術が必要になります。
解剖学、生理学、生化学、理工学 etc.の集合した知識が必要ですがその評価が考えられない位低いのが現実です。
その結果何不自由なく噛める義歯が少ないことも事実です。
「リハビリテーション」とは本来あった状況に戻すということが目的です。
しかし日本では現状で対応しようとし、もと有った機能を取り戻し健康を保つことを考えていません。
食べられなければ米はお粥にし、副菜はミキサーにかけてトロミをつけて飲み込ませ、 元の形や食感などは二の次です。
本来の食生活とは遠いものです。
私たち歯科医師はこのような高齢者に対し、本来の食事が出来るように、 リハビリテーションの一環として、質の高い義歯を入れ、 高齢者の食生活を護ることが出来るのです。
実は今回、ご覧頂いたのは、三浦雄一郎さんのお父様、 三浦敬三さんのビデオです。
三浦敬三さんは101才で現役のプロスキーヤー、99才でモンブランを滑走されました。
その秘訣について、『食生活』と『嚥下体操』について語られていたので、稲葉先生は録画し、大切に持っていたそうです。
毎朝、嚥下体操(舌だし体操)を100回。
顔の皺がよらないためにはどういう方法がいいか、顔面の筋肉を強化したほうがいいのではとお考えになったそうです。
舌だし体操により、胸の筋肉や首の筋肉の他、顔面全体の筋肉を使う事を実感されたそうです。
そして90歳を越えると食が細くなりますが、玄米を最低50回から100回噛んでいたそうです。
今回の動画をご覧頂き、口腔機能のリハビリテーションは非常に大切だと実感していただいたと思います。
摂食、咀嚼、嚥下が元のように回復するのが、本来のリハビリテーションだと考えます。
続いて、IPSG包括歯科医療研究会、会長の飯塚能成先生の発表です♪
今回、飯塚会長は、三浦雄一郎さんがいらっしゃるということで、ぜひラビリントレーナーを紹介させていただきたいとおっしゃっていました。
飯塚会長は、稲葉先生が開発されたラビリントレーナーを用いて、施設や病院に直接出向き、摂食・嚥下訓練の普及に努めています。
事前に、三浦さんにもラビリントレーナーをお渡ししたのですが、講義が始まる前から興味津々の模様です(^_^)
最近、若い人の発音の悪さが目立つ時代であると同時に、高齢者の方は嚥下機能の低下が深刻な問題となっています。
これまで4番目だった「肺炎」による死亡数が脳血管疾患と入れ替わり、3大死因のひとつになりました。
これは、高齢者の人口が増え、誤嚥性肺炎が増加したことが影響していると考えられます。
現在、高齢者の誤嚥性肺炎に対する対策はほとんどされていないのが現状です。
私たち歯科関係者がどのように『摂食・嚥下』に取り組んだら良いのかを、具体的にお話くださいました。
とくに、飯塚会長が大切だと訴えられていたのは
『鼻呼吸』の重要性についてです。
こちらに関しましては、IPSGサイトの中のQ&Aページで詳しく解説してくださいましたので、ぜひご覧下さい。
講演の最後は三浦雄一郎さんや安生朝子先生を交えて、ラビリントレーナーの実習を行いました♪
ラビリン体操を先生方に体験していただき、その効果を実感していただきました。
ラビリン体操を行うことで、体全身に力が入ることを会場の先生方は実感してくださったと思います。
飯塚会長のお話の中でもう一つ印象的だったのは、
「今や元気な高齢者による高齢社会作りが大切」
ということです。
講演後、三浦さんから
「飯塚先生がお話されていたラビリントレーナーは素晴らしい。舌だし体操100回と同じ、もしくはそれ以上の効果が、ラビリントレーナーはわずかな訓練で効かせることができますね。」
と、大変興味を持っていただけました。
超高齢社会を迎えた現在の日本で、口腔トレーニングの重要さを強く感じた、今回の学術大会でした。
2014年12月25日 | コメント (0) | トラックバック (0)
IPSG Scientific Meeting 2014
今回の学術大会、実はもうお一人素敵なゲストをお迎えさせていただきました。
スーパー衛生士の安生朝子先生です(^-^)♪
つい先日、新聞クイントの表紙を飾った女性といえば、皆様ご存知のことと思います。
とても魅力的な先生でいらっしゃいます☆
▼安生朝子先生(宇都宮/藤橋歯科医院勤務 (株)ジョルノ代表)
『歯科衛生士のミッション』〜私の歯科臨床32年〜
『おもてなし』 という言葉があるのなら、綺麗な診療室で患者様をお迎えさせていただきたい。
ということで、診療室の紹介をしてくださいました。
安生先生のマイチェアー。
衛生士専用のチェアーがあるそうです。
素晴らしいと思いました。
今回、安生先生からは、衛生士が経過を追ってメンテナンスを行うことの重要性、経過観察の意味についてお話をいただきました。
最高に長い患者様で31年。
患者様にはなるべく少ない道具で負担にならないような方法で指導されているそうです。
治療が修了したら、終わりではなく、患者様が良い状態を保てるように、セットしてからが長いおつきあいというスタンスが素晴らしいと感じました。
問題は数年ではでてこないので、5年、10年、長期にわたると様々な問題がでてくるので、メンテナンスの継続は非常に大切です。
安生先生のもとには、介護度5の患者様がタクシーに乗ってわざわざメンテナンスにいらっしゃるとのこと。
これから高齢者の口腔ケアが重要になってきます。
義歯のメンテナンス、そして誤嚥性肺炎の予防にも衛生士は大きな役割を担っています。
安生先生のお父様を紹介してくださいました。
お洒落で素敵なお父様です。
そして、お父様が亡くなるまで、口から食事ができるように、一生懸命ケアをされたそうです。
超高齢社会を迎え、私たち歯科関係者の役割はとても大切になってきます。
安生先生のお話から沢山気付かされることがありました。
素晴らしい講演、ありがとうございました。
2014年12月23日 | コメント (0) | トラックバック (0)
IPSG Scientific Meeting 2014
IPSG Scientific Meeting 2014 開催されました♪
会員の先生方の発表をご報告させて頂きたいと思います。
トップバッターは、稲葉歯科医院のホープ、佐藤孝仁先生です。
佐藤先生は稲葉歯科医院に勤務して3年、大変丁寧な仕事をされ、患者様からの信頼も厚いです。
毎週のように研修会に参加、知識も豊富でいらっしゃいます。
今回、『目標への階段』ということでお話をしてくださいました。
3年間、稲葉歯科医院で勤務して感じた事は、抜髄されている歯がとても多く、歯周病も放置され場当たり的な治療がなされている患者様が非常に多い事。
その結果、悪くなりすぎて治療が難しくなったら、放置されている。
もしくは、後先考えない治療が多くみられると感じたそうです。
最善の医療を行うためには、技術的な事以外に、歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士・スタッフがサポートし合って初めて最善な医療が提供できるのではないかと思います。
もちろん、歯科医師としての技術の向上は不可欠であると思います。
今回、佐藤先生はひとつの症例を丁寧に発表してくださいました。
患者様は顎関節症で右側クローズドロック。
マニュピレーションで、41ミリまで開口できるようになりました。
口が開いたから治ったわけではありません。
佐藤先生はひとつずつ、問題点をチェックしていきます。
KaVo のアルクスディグマを用いた顎機能検査で、治療前の状態も記録しておきます。
プロビジョナルで患者様の顎の具合を確認し、PDRインサートでバイトを上げた状態で最終補綴物を作りました。
術前のディグマ左右の側方運動にこれだけの差がありましたが、
術後はほぼ均等に。
あきらかな結果をみる事ができて大変素晴らしい症例でした。
そして、患者様からの感想をお伝えしました。
とても満足され、
「症状の治療というよりも、患者の治療をしている姿勢を高く評価します。対話があります!」
ということでした。
ひとつの症例を通じて、色々な事を学ぶ事ができました。
歯科医師の仕事は、単に症状をなくす治療ではなく、患者様の心を治すことも大切だということがわかりました。
と佐藤先生が最後にお話されたことは、大変素晴らしい気付きだと感じました。
次に発表をしていただいたのは、
キャスティックアーツ代表、技工士の中沢勇太先生です。
彼は以前、(株)モリタ歯科技工フォーラム2013の中で、国内外で活躍できるような才能をもつ歯科技工士 ということで優秀賞を受賞した、先ほどの佐藤先生同様、若手のホープです。
中沢先生はかつて、金属床を専門に作る歯科技工所に勤務されていました。
当然製作するのはクラスプのついている義歯。
当時設計についても勉強会に参加し、患者さんの口腔機能を保てるような金属床設計をできるように心がけていました。
しかし、臨床例によっては、泣く泣くもたないであろう設計をせざるを得ないこともあり、 3年支台歯が持てば成功だろうと考えていたそうです。
極力リジットなクラスプ設計をすることの重要性は理解していましたが、 クラスプの形態上、限界があることに悩まされていました。
そういった中でIPSGの学術講演会に参加させていただく機会がありました。
テレスコープシステムについてのお話を聞き、稲葉繁先生のケースには30年以上義歯が口腔内で機能しているということを知り、 素直に驚き、テレスコープを勉強して、長期間患者さんの生体の一部として 機能できる義歯を作りたいと思ったのが入会しようと思ったきっかけだったそうです。
それぞれのテレスコープシステムについて、詳しく説明をしてくださいました。
技工士の視点から注意すべき点を説明してくださったのは、歯科医師にとっても大変勉強になります(^_^)
リーゲルレバーに関して、細かい注意点もいただきました。
下顎の舌側面形態に関して、歯肉を覆ってしまうと清掃性が悪くなってしまうので歯頸部に沿わせ、その代わり金属の厚みを1.5ミリにして強度を確保すると良いというお話もありました。
コーヌスクローネに関しても、同じように技工サイドからの注意点をいただき、勉強になりました。
テレスコープシステムは、非常に高い技工技術と操作が必要な『エクストラ技工』
我が子を送り出すような気持ち思い入れで納品させていただいていると、熱いメッセージをいただきました。
中沢先生の技工は、模型がとにかく綺麗です。
そこからお仕事の正確さも伝わってきます。
患者様は、これから自分の一部になる歯が綺麗な模型で扱われているのを見ると安心されますし、大事にしてもらっていると思われるはずです。
私たち歯科医師もその点をよく見ています。
歯科医師と技工士、お互い仕事のやり取りは丁寧に大切にしたいものですね(^_<)-☆
2014年12月22日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2014『総義歯の基礎と臨床』開催されました♪【後半】
IPSG事務局、稲葉由里子です。
『総義歯の基礎と臨床』【前半】に続いて【後半】のレポートをさせていただきます。
稲葉先生が、『上下顎同時印象法』を開発した経緯について、まず、お伝えいたします。
1978年ドイツ、チュービンゲン大学の客員教授として留学をしていた際、IVOCLAR社主催の総義歯のセミナーを受講しました。
その時の補綴研修部長が、Dr.Hans Shleichです。
大変な衝撃を受けたと言います。
日本の教育の総義歯とは全く違う方法で行われていました。
その時IVOCLARでみた方法は、スタディーモデルを上下顎同時印象でアルギン印象で行っていました。
稲葉先生は、それ以来、これをどうにか、上下同時に最終印象で、そしてシリコン印象で行いたいと、ずっと考えていました。
そして、20年前稲葉先生が代表を務めるIPSG発足を機会に、Dr.Hans Shleichを招き、IPSG発足記念講演を開催しました。
こちらがその当時の写真です♪
IPSG発足して、20年なので、ちょうど20年前の写真ということになります。
(左上のモノクロの写真には、わたしも写っています・・・(^_^;)
日本歯科大学の講堂で開催された、とても懐かしい写真です。
それから間もなく、稲葉先生は、ガンタイプのシリコン印象材が開発されたのを機に、最終印象を上下顎同時印象で取る方法を開発し、発表しました。
日本の総義歯は残念ながら遅れています。
現在の排列もギージーの方法のままです。
上下顎同時印象法は、特殊なものなので、大学の教育に取り入れられることはありません。
エビデンスがあっても、国家試験には結びつかないので、大学ではなかなか取り入れられるのが難しいテクニックなのだと思います。
〜シュライヒ先生について、Dr.Hans Schleich〜
- 1926年ドイツミュンヘンで生まれ、父親はワイン作りのマイスター
- ミュンヘンで歯科技工士の資格を取得し、その後矯正学を勉強ドクターの資格をとる
- リヒテンシュタインのイボクラー社の補綴研修部長となり、イボクラーデンチャーシステムを完成させる
- その後イボクラーデンチャーシステムを広めるために世界各地で講演活動をする
- ブラジル、サンパウロ大学から名誉博士の称号を受ける
- 1994年イボクラー社を退職。
〜シュライヒ先生の功績〜
- ヨーロッパの多くのプロフェッサーの業績を義歯の製作というテーマでシステム化し、イボクラーデンチャーシステムを作り上げた。
- 即ち、印象はミュンスター大学マルクスコルス教授の上下同時印象用トレーであるイボトレー
- 咬合器はデュッセルドルフ大学のベトガー教授のナソマート咬合器のシステム
- ゴシックアーチ描記はポーランドワルシャワ大学のクラインロック教授の描記法、ナソメーター
- 人工歯はチュービンゲン大学のシュトラック教授のオルソシット等を取り入れ、さらに印象材、カップバイブレーター、トレーレジン、イボカップシステムを開発し、総義歯製作の体系を創り上げた人
Dr.Hans Shleichが、今のBPSシステムのインストラクターの大元だったことは、あまり知られていません。
残念ながら今のBPSシステムとシュトラックデンチャーは違うものとなってしまいました。
シュライヒ先生、稲葉先生、そして総義歯の巨匠と呼ばれる先生方の技工インストラクターを務めてきた、故岡部宏昭先生が、BPSとシュトラックデンチャーの明らかな違いについて述べています。
シュライヒ先生は、引退するとき、すべての資料、スライドを稲葉先生に託しました。
世界中に広めてほしいと。 シュトラックデンチャーを絶やさないでほしいと。
今回の総義歯は、Ivoclarのストラトス200咬合器を用いて、お伝えさせていただきました。
当時のIvoclar社のリンダーさんとグルネンフィルダーさんに、上下同時印象の説明をしているところです。
IPSGセミナールームでは、大画面のプロジェクターのスクリーンでご覧頂けるので、本当に細かいところまで、詳細に見る事ができます。
こちらの動画は、故岡部宏昭先生の排列の模様。
これだけ、排列をしっかりと記録してあるDVDは他にはないと思います。
2000個以上の総義歯を製作してきた、岡部先生が、 ポストダムの付与の仕方、シュトラックデンチャーの排列方法などを、トークと一緒にご覧頂きました。
こちらが、IPSGで販売しているDVDです。
私の母である、稲葉則子が撮影、製作をしました。
母は、日大芸術学部、映画学科を卒業したので、映画を撮影したり編集ができます。
撮影も稲葉先生の目線よりも近くだったので(笑)とても勉強になると思います。
また、この作品は、岡部先生の遺作ともなりました。
岡部宏昭先生は、稲葉先生、シュライヒ先生などのナンバー2として総義歯の技工分野を担当。
特に人工歯の排列には天才的な感性があり、その知識 技術は他を寄せ付けないものがあります。
大変素晴らしい、DVDだと思うので、もしよろしければお買い求めください(^_<)-☆
ポストダムの位置は後縁をアーラインに沿って模型に彫り込みます。
目安としてはハーミュラーノッチを左右に結び、口蓋小窩を通過する線が後縁です。
そして、ポストダムの付与について、
上顎の場合には周縁の封鎖は、頬筋と口唇により封鎖されますが、 口蓋の部分は封鎖が難しく空気が侵入しやすくなります。 そこで、その対策としてポストダムを形成します。
ポストダムの位置は後縁をアーラインに沿って模型に彫り込みます。
目安としてはハーミュラーノッチを左右に結び、口蓋小窩を通過する線が後縁です。 その位置に2ミリ、ハーミュラーノッチと口蓋小窩の間に幅4ミリの波紋で、 深さはハーミュラーノッチと口蓋小窩の部分は深さ1ミリ、中間に2ミリの深さに彫り込みます。
と言われても、なかなかわからないと思います(^_^;
総義歯ライブ実習コースでは実際見ていただくことができますが、DVDでも、非常に詳しく解説されているので、ドクターにとっても、テクニシャンにとってもとても勉強になると思います♪
シュライヒ先生のスライドより。
顎底の形により、人工歯の選択方法の参考になるということですが、稲葉先生は、ほとんどが、スクエアータイプを選んでいて、一番すっきりしていてキレイに見えると言っていました。
Triangularタイプはあまり選びません。
点接触よりも線接触のほうがキレイに見えます。
CPCライン
Canine(犬歯) Papilla(切歯乳頭) Canine(犬歯)を結ぶ線は総義歯の排列の基準になります。
人工歯の排列基準、とても参考になるので、ぜひ覚えて頂きたいと思います。
切歯乳頭の中点から7ミリ外側(唇側)に中切歯唇面。
第一横口蓋数壁の末端からCPCラインに向かい9ミリ外側に犬歯の最大豊隆部。
CPCライン上に犬歯尖頭。
第一横口蓋数壁末端から2ミリ外側に犬歯の舌側の歯頸部。
こちらに関しても、ぜひ、ライブ実習で実際にご覧になるか、DVDでご覧頂きたいと思います(^_^)
同じく、パウンドライン
下顎の犬歯の近心隅角とレトロモラーパッドの舌側面を結んだライン。
そして、大切なのは顎舌骨筋の付着の仕方を頭の中に入れておく事です。
この部分は、シュトラックデンチャーでは使いません。
なぜなら、舌の動きを阻害してしまうから・・・ですね♪
ほかにもこの何倍もの貴重な資料がありました。
私は何度もこのセミナーを聞いてきましたが、新しい発見が沢山あり、患者様に早速伝えたいと思います。
ということで。
来月はいよいよ、実際に患者様をお迎えして3日間で問診から印象、技工作業から装着まで、すべてライブでご覧頂くコースが開催されます。
詳細はこちらになりますので、ぜひいらっしゃってください(^_<)-☆
ご参加いただいた先生方の感想も少しお伝えしたいと思います。
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▼総義歯の歴史がとても興味深かったです。人工歯の排列ひとつとってみても私達Drがしっかり勉強して技工士を誘導できるようにしないといけないと思いました。やはり稲葉先生の総義歯は究極だと思いました。
▼天然歯歯列の稙立状態と同じ場所に人工歯を排列することの重要性がよくわかり大変勉強になりました。また人工歯の排列がビデオでも詳しく見れてよかったです。
▼昨年のこのセミナーから参加させて頂きました。1年まわってようやく少しわかってきた気がしますが完全にマスターするつもりで今後も参加させて頂きます。
▼今までの総義歯の概念を全く変えるものでした。大変勉強になりました。今後も勉強させて頂きたいと思います。有難うございました。
▼初めてIPSGの講演に参加させて頂いてとても勉強になり、技工物製作の参考になりました。今後も機会がありましたら参加したいと思います。
▼本日も勉強になりました。日常臨床では「慣れ」からくる「横着」が少なくとも出ていることに反省です。原点に再びもどり日々精進したいと思います。
▼総義歯の基礎と臨床は今回で3回目になると思います。冒頭、飯塚会長がお話されていたように何度出席しても勉強になりますし、前回気付かなかった点に気づいたり、再確認することもありました。
▼いつも思うのは道具をそろえても技工士さんとのマッチングがうまくいかないことが多い。勿論こちらの技術の未熟さゆえの問題ですが、このシステムの道具をそろえてもう一度トライしてみようと思います。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました♪
2014年06月30日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2014『総義歯の基礎と臨床』開催されました♪【前半】
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2014年6月29日 『総義歯の基礎と臨床』が開催されたのでご報告させて頂きたいと思います♪
全国から沢山の先生方にお集りいただき、本当にありがとうございました。
今回、総義歯の歴史、ギージーやシュトラック、そしてシュライヒのデンチャーシステムを学ぶ事により、 温故知新、新しい発見が沢山ありました。
セミナーの内容は盛り沢山だったので、【前半】と【後半】に分けてお伝えしたいと思います(^_<)-☆
日本で総義歯の評価は非常に低いです。
患者様に歴史を伝えること、きちんとした評価、基準など、付随した知識を伝える事も非常に重要だと感じます。
総義歯は歯科の知識の集大成と言っても過言ではありません。
日本の総義歯の技術は実は非常に古く、1538年に作られています。
当時としては長寿の74歳で往生した紀伊・和歌山の願成寺の草創者・仏姫の拓殖の木から作った木床義歯です。
当時は現在のように優れた印象材や模型材もなく、咬合器もない時代に、適合性に優れ、噛める義歯を作ることができたものであると、感心してしまいます。
当時の義歯の製作方法を調べてみると、非常に合理的であり、仏教芸術の伝統を受け継いでいることがうかがえます。
近代総義歯学の基礎を築いた、スイスの歯科医師のAlfred Gysi(アルフレッド・ギージー)の歴史をたどりました。
左上の図は、Condail顎関節顆頭と Incisal前歯がうまく協調がとれて、大臼歯と小臼歯の咬頭傾斜角が噛み合う。
という歯車に例えた有名な図だそうです。
右上の図では矢状顆路角の平均値、33度であることを述べていて、現在でも使われている貴重な内容を図に表した物です。
その他にも歯槽頂間線法則について、骨の吸収が進行していくと、咬合平面と歯槽頂間線のなす角度が80°以下になり、交叉咬合排列にするという説明の図が右下にあります。
これが、ギージーの義歯の弱点とも言えます。
と稲葉先生。
ギージーの排列では、頬筋のサポートが完全に得られない他、食渣が頬側に入りやすく、常に食物が停滞した状態になります。
こちらは、IPSG副会長、岩田光司先生のパワーポイントで、わかりやすく、ギージーとシュトラックデンチャーの排列の比較です。
ご覧の通り、シュトラックの排列は筋圧のバランスのとれたところに人工歯が並んでいるのがわかります。
ギージーは様々な咬合器を開発しました。
シンプレックスの咬合器、ハノーの咬合器、ニューシンプレックス咬合器や、Trubyteの咬合器、それぞれ、すべてフェイスボートランスファートランスファーをしています。
そして、人工歯の大きさは、顔の大きさの16分の1という基準も、100年経った今でも使われていますね♪
今回も、ギージーの歴史を辿ることで、本当に沢山の知識を確認することができました。
1949年ドイツ、チュービンゲン大学のシュトラック教授は、それまでのギージーによる歯槽頂間線法則を否定し、口腔周囲筋による安定を求めました。
歯列に対し、口腔周囲筋・唇・舌の力の均衡がとれるところに、即ち、もと有ったところ『ニュートラルゾーン』に歯を並べると共に、頬筋・唇・舌により義歯を安定させる方法を開発し、さらに顎機能に調和した人工歯を開発し特許を取得しました。
現在使われている、オルソシットがそれです。
最初は陶器で有名なフュッチェンロイター社の陶器でしたが、イボクラー社のコンポジットの人工歯となりました。
歯槽骨がないような顎堤でも、維持を発揮でき、排列も自由に行うことができます。
上の図は、シュトラックがオルソシットの特許を取った時の貴重な写真です。
詳細な顎運動を計測し、ピラミッドの重なりを歯の咬頭とし、特許を取得した図もあります。
シュトラック教授は、チュービンゲン大学のケルバー教授の前の教授で、シュライヒ先生は非常に尊敬している教授でした。
1978年、稲葉先生は、たまたま、シュトラック教授の話を当時、Ivoclar社補綴研修部長で総義歯の講師をしていた、シュライヒ先生に話したことで、交流を持つきっかけとなったと言います。
このように、稲葉先生の『上下顎同時印象法による総義歯』には歴史的背景があります。
ということで、【後半】で続きをお伝えいたします(^_<)-☆
2014年06月30日 | コメント (0) | トラックバック (0)
顎咬合学会学術大会 開催されました☆
こんにちは。IPSG事務局、稲葉由里子です。
顎咬合学会学術大会が開催されたので、ご報告させて頂きたいと思います♪
今年、稲葉先生は『総義歯臨床における上下顎同時印象』
ということで、講演をさせていただきました☆
それから、カボデンタルシステムズジャパン主催のランチョンセミナー
『KaVoシステムによる顎関節症の診断と治療』
でも講演させていただきました(^_<)-☆
美味しいお弁当を食べながら、講演会を聞くことができるランチョンセミナー。
400個のお弁当チケットもすぐに売り切れて、おかげさまで大盛況でした♪
東京国際フォーラムの中でも一番大きな会場です。
こんなかんじです(^_^)
●顎関節症の咬合からのアプローチ
●開口障害のマニュピュレーション
●カボプロター咬合器による咬合診断
●カボディグマによる顎機能診査
について、カボの製品を使った診断システムについてのお話です。
印象採得、フェイスボートランスファー、中心位採得、チェックバイトの一連の流れを、顎関節症の実際の患者様の症例を用いて、動画でわかりやすく説明がありました。
カボのプロター7の再現性は素晴らしいです。
チェアーサイドにひとつ、ラボにひとつ咬合器があれば、情報を共有することができ、患者様ごとに咬合器を変えなくても、マウンティングプレートの交換だけですべて再現することができます。
シンプルで頑丈、様々な機能を兼ね備えた、カボプロター7、稲葉先生はそれまで沢山の咬合器を使ってきましたが、一番優れていると言っていました(^_^)
顎機能検査機器、アルクスディグマによる、治療前、治療後のデータを比べ、明らかな変化をご覧頂く事ができました☆♪
そして、IPSG会長の飯塚能成先生
『口腔機能訓練器具を用いた効果について』
ラビリントレーナーを使った、乳幼児から高齢者まで、症例、動画を用いてテーブルクリニックで発表をされました。
飯塚先生は長年、筋機能療法による介護にかなり力を入れていらっしゃいます。
医院のある埼玉県で幅広く活躍されており、病院・介護施設等での患者様はもちろん、病院や施設のスタッフへの筋機能訓練の指導にあたっています。
呼吸機能や嚥下機能はとくに舌の使い方や筋力や口輪筋の封鎖にかなり影響してきます。
舌圧や口唇圧が上がることにより、鼻呼吸への改善、嚥下機能改善はもとより様々な問題が解決できるようになりますといったいくつもの症例を紹介してくださいました(^_<)-☆
オーストリア、ドナウ大学に7年留学をされていた、IPSG会員、田嶋健先生のテーブルクリニックの発表の模様です☆♪
ドナウ大学でマスターオブサイエンス日本の歯科医師でただ一人取得。
稲葉繁先生の学生時代からの教え子です。
日本の歯科医はアメリカ方面に留学することは比較的多いですが、ヨーロッパに留学する方はとても少ないです。
田嶋先生は、ドナウ大学でシュラビチェック教授のもとで、臨床、講義をしてきました。
『オーストリア咬合学を用いた咀嚼器官における機能治療』
ということで、ヨーロッパの最新の咬合論について、お話をされました☆♪
ほかにも、IPSG特別会員、大石暢彦先生の発表、
『予防補綴による活力ある長寿社会を目指して』
稲葉先生の講演と重なっていたので、聞く事ができなかったのですが、大変素晴らしい発表で大盛況だったと聞いています。
他にも、プログラムを見ると、沢山のIPSGの先生方が発表をされていました。
心強く思います。
カボの稲垣さんと一緒に、カボのブースの前で記念写真。
ユニットも、機能的にも審美的にも非常に優れています。
ということで。
とても充実した素晴らしい学会に参加することができました。
沢山の先生方とお会いすることができ、うれしかったです(^_<)-☆
2日間本当にありがとうございました♪
2014年06月16日 | コメント (0) | トラックバック (0)
第3回『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2月23日(日)、第3回『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナーが開催されたので、前半に引き続き、後半の模様をお届けしたいと思います。
コラボセミナーは3ヶ月に1度、計6回に渡り開催しています。
毎回テーマが違うので、ご興味のある内容がありましたら、ぜひお問い合わせくださいませ。
今回のテーマは『目標設定ープランニングの技術を学ぶー』
ということで、お話をいただきました☆
漠然とした目標やプランでは、いくらやる気を起こそうとしても長続きするものではありません。
目標設定・プランニングには、技術があります。
いつも目標を達成する人は、自然にこの技術を身につけています。
目標が現実に達成に向かうイメージや、達成に向けてどう取り組むかということからスタートしています。
目標は、ワクワクドキドキ、感情的に持つことで、潜在能力を引き出せる形で持つのですが、それを達成するためのプランは理性的に立てるというのが、目標設定(プランニングを学ぶ)の内容です。
目標を確実に達成させるためのプランの立て方と、その目標が具体的にどんな形で達成に向かうのかということを具体的に解説いただきました(^_<)-☆
今回のセミナーの中で印象的だったことは、
「一日の中で、未来を作る行動をいくつしていますか?」
という質問です。
一日、家の中でじっとしていても、世の中は動いて行きます。
『行動すれば次の現実』
成功曲線が低い時には、ページをめくることで、思わぬ出会いがあります。
セレンディピティ、私の好きな言葉のひとつです。
ふとした偶然をきっかけにひらめきを得、幸運をつかみ取る能力。
世の中には、実はチャンスがいっぱいあふれていて、そこにもあるしここにもあるってことです。
石原先生のおっしゃる『行動すれば次の現実』といつも重ねて意識してきました。
言葉の力ってすごいですね。
ぜひ、未来を作る行動を起こしていただきたいと思います。
そして、その次に必要になるのが、タイムマネージメントですね(^_<)-☆
次回のコラボセミナーもぜひお楽しみになさってください♪
2014年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2014『パーシャルデンチャー・テレスコープシステム実習コース』開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2014年2月8.9日(土・日)『パーシャルデンチャー・テレスコープシステム実習コース』が開催されました。
当日、東京は16年ぶりの大雪となりました。
足下も悪く、いらっしゃれるかどうか大変心配しておりましたが、すべての先生が無事到着。
大変充実した実習コースを開催することができました(^_^)
今回は一日目、二日目、前半と後半と分けてご報告させていただきたいと思います♪
最近、パーシャルデンチャーが随分話題になっているようです。
固定性のインプラントから、取り外しのできるパーシャルデンチャーが見直されているようです。
更に、インプラントの上部構造に可撤性テレスコープシステムを応用することで、新しい第三の選択肢を患者様に提供できるようになりました。
インプラントオーバーデンチャーというのを一部の方が取り入れていますが、そんな簡単なものではなく、稲葉先生がお伝えしたいのは、粘膜の沈み込みをきちんと考え、支台歯を一次固定できるようなテレスコープシステムです。
日本はアメリカの情報は入りやすいのですが、稲葉先生が1978年にチュービンゲンに留学した当時から変わらず、ドイツを含めヨーロッパの情報は入ってきません。
こちらは、30年前、1987年にクインテッセンスのQDTから出版した
『現代のテレスコープシステム』
です。
当時、稲葉先生は直接、K.H.Koerber. E.Koerber. H.Gruendler. にお願いして執筆してもらったそうです。
少数残存歯に体するレジリエンツ・テレスコープや、アンカーバンド・テレスコープ、そしてチャンネル・ショルダー・ピン アタッチメントについて詳しく書かれている貴重な本です。
稲葉先生は、1978年チュービンゲン大学へ客員教授として招かれました。
当時、遠い果てから来た日本人に対して、誰からも興味を持ってもらえなかったそうです(-_-)
ある事をきっかけに、興味を持ってもらえるようになりました。
それは・・・
チュービンゲン大学の補綴科に置いてあった、スチュワートの咬合器。
誰も使い方がわからなかったそうですが、稲葉先生が使いこなせたからです。
その時から、皆にプロフェッサーとして呼ばれるようになりなりました。
稲葉先生は、実はテレスコープシステムではなく、顎関節症の権威、シュルテ教授の講義を受けたくて留学を決意しました。
そこで、見た事もないテレスコープ義歯、リーゲル、コーヌス、レジリエンツテレスコープを直接現地で学ぶチャンスを得る事ができました。
この本は、Karlheinz Koerber教授のKonuskronen,コーヌスクローネの原書です。
もちろんドイツ語で書かれているのですが、稲葉先生がボロボロになるまで読んだコーヌスクローネの教科書です。
一次固定、二次固定、コーヌスクローネの設計、製作法、適応症、禁忌症、コーヌス角についてやネガティブヴィンケルの解決法など、沢山の事がこの一冊に書かれています。
コーヌスクローネは、沢山のルールや製作法があってはじめて成功するものであって、自己流で製作するものではありません。
テレスコープの本場ドイツで、直接学び、そして自らがその指導者として広めてきた稲葉先生ではないと伝えられない情報が盛りだくさんでした。
こちらは、IPSG副会長、岩田光司先生のパワーポイントです☆
一次固定 固定性補綴物で直接歯を固定する方法
二次固定 義歯によって支台歯が固定される方法
について説明がありました。
コーヌス角は6度を基本としますが、
ハフトコーヌス(支持コーヌス)とシュトゥットコーヌス(維持コーヌス)という目的に応じたコーヌスクローネがあります。
維持力をとくに重視するコーヌスクローネと、咬合面にかかる咬合力に対応させるコーヌスクローネというように、 目的を変えて使う事も必要です。
作業の単純さ、誤差を防止すること、作業能率の面からできれば6度に統一することを原則にしていますが、 前歯と臼歯に植立方向の差が大きい場合や、維持歯の傾斜が強い場合はこの限りではありません。
無理に6度に統一しようとした場合、ネガティブ ヴィンケル(アンダーカット) が生じ清掃性に問題が出てしまうからです。
また骨植状態から考えてどうしても負担をかけたくない歯は、8度なり10度にすることもあります。
その場合、維持力は期待できませんので、他に維持歯があるときに限ります。
そして、ラボインテックの高木清孝先生のデモの様子です(^_^)
コナトアを使い、コーヌスの着脱方向や角度決めをしている様子です。
先生方も大変熱心に受けていただきました。
勉強の後は、懇親会です!
大雪の中、ほとんどの先生にご参加いただきました。
懇親会でも、テレスコープの話題で盛り上がり、先生方の熱意を感じました(^_^)
稲葉先生も、質問に答えたり、リラックスモード。
明日も引き続き頑張りましょう。
ということで、一日目が終了しました。
明日のレポートは、稲葉歯科医院の佐藤孝仁先生にお願いしています(^_<)-☆
2014年02月10日 | コメント (0) | トラックバック (0)
第20回 IPSG学術大会開催されました☆【前半】
こんにちは。IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年12月22日に第20回IPSG学術大会が開催されました。
沢山の先生方にご参会いただき、本当にありがとうございました。
今回は10名の先生方の発表、そして講演が開催されました。
私、稲葉由里子と、稲葉歯科医院 佐藤孝仁先生でご報告させていただきたいと思います(^_<)-☆
最初にIPSG会長の飯塚能成先生から開会のご挨拶をいただきました。
来年4月27日に開催される、
についての告知をしてくださいました♪
稲葉先生の元医局員の先生方にご協力いただき、今回の会場は、日本歯科大学九段ホールで開催されました。
とっても素晴らしい会場でビックリしました。
トップバッターは、稲葉歯科医院、勤務医の佐藤孝仁先生です(^_^)
彼は卒後3年、稲葉歯科医院に勤務して2年になりますが、その成長は右肩上がり、とても著しいと思います。
『計画を立て学び、重続することの大切さ』
ということで、お話をいただきました。
佐藤先生は、咬み合わせの大切さを学生の頃から感じ、稲葉歯科医院に勤務したときは、1年間はひたすら顎関節と咬合一筋で頑張りました。
そして、2年目は入れ歯治療を目標にして、勉強してきました。
果たしてどうなったか。
ということで、二つの症例をお話いただきました。
▼症例1
左側の顎関節症と上下総義歯の症例
上下の咬み合わせが悪く、朝から晩まで、寝ていても左側の顎が痛い。
というのが、主訴で患者様はとても辛い思いをされていました。
咬合器で調べてみると・・・
咬んでいない。
開口量も
早速、テンポラリーを作り、左側に関しては、PDRインサートを使用して顆頭を3ミリ下げました。
一週間後には開口量は40ミリまで開けられるようになり、痛みもなくなりました。
仮の義歯を作製し、様子をみているところですが、この時点で、患者様は非常に満足してくださったそうです。
顎関節症を伴った、総義歯の症例の治し方をIPSGで学んでいたからこそ、迷いなく取り組む事ができたのだと思います。
▼症例2
上顎総義歯、下顎リーゲルテレスコープの症例
大手美容外科にて下顎にインプラント治療を行ったのですが、すべて脱落。
もうインプラントは嫌なので入れ歯にしたい。
ということを主訴に来院されました。
このような、義歯を装着させていただきました。
そして、患者様からのアンケートです。
『想像以上の治療で満足感に浸っております』
と最後にお言葉をいただきました。
特に見た目を気に入っていただき、ご家族の方にも
「かなり良くなったね!」
とおっしゃっていただき、ご満足いただきました。
この二つの症例は、佐藤先生のこれからの歯科医師人生の自信に繋がったと思います。
治療が終わったら、おしまいではなく、そこからが患者様との長いお付き合いになると思うので、ここからの信頼関係は非常に大切ですね☆
佐藤先生、ありがとうございました!
続きまして、IPSG理事代表である稲葉智弘先生です。
『稲葉歯科医院(山吹町)について』
ということで、開業6年経過し、その間に行って来た数々の取り組みについてお話いただきました。
景気動向に左右されずに、良質な診療を行いたいものです。
現在多くの歯科医院が陥っている傾向として、このような事が上げられます。
しかし、
夜間診療は無断キャンセルが多い。
夜間スタッフを確保する必要がある。
スタッフの疲労増大。
などは、すべて医院にとってマイナスとなります。
稲葉歯科医院、山吹町では診療時間を減らし、患者様の数も制限することで、診療を支えてくれるスタッフが丁寧な対応ができるようになります。
そして、大事な患者様がいつきてもいいようにスタンバイすることが可能となります。
ということで、医院の雰囲気や衛生状態には細心の注意を配っています。
こちらは、KaVo社のクワトロケア
水平感染予防、ハンドピースの故障軽減、スタッフの時間節約に大きな効果があります。
わずか2分で4本のハンドピースを清掃ケア、そして自動注油してくれるスーパー機器です☆
そして、質の高い治療を行う。
こちらは片側リーゲルテレスコープです。
最近では、バイオコバルトを用いたテレスコープも取り入れているそうです。
稲葉歯科医院山吹町は、場所柄、フランス人の患者様が多く、稲葉智弘先生も積極的に、商工会議所の集まりに参加しています。
フランス・ジャポン・エコー(FRANCE JAPON ECO)の医療特集、またフランス商工会議所のホームページにも紹介されています。
外国からの患者様は、やはり口コミが一番多いようです。
いつの間にか、フランス商工会議所でもシャネルやエルメス、ルイビトンなどのフランス系企業と並んで、稲葉歯科医院のロゴマークを掲載していただいています(^_^)
開業6年というと、まだまだこれから大変なこともあると思いますが、これからも患者様の健康を一番に考えて頑張っていただきたいです♪
湘南歯科医院 院長の奥山千恵先生です。
昨年に引き続き発表いただきました(^_<)-☆
『大人の咬合、子供の咬合』
ということで、幅広い内容でした。
咬合が崩壊している団塊の世代へのアプローチとして、テレスコープシステムで対応した症例をいくつか発表していただきました。
テレスコープは歯列の位置決めの自由度が高く、審美的にも理想的な場所に歯を並べる事ができるため、咬合も決めやすいというお話をいただきました。
患者様も治療後、何でも噛めます。
と来院の度におっしゃっていただけるということでした。
それほど喜んでくださると、毎回メンテナンスも楽しくなりそうですね☆
そして、奥山先生は、保育園や小学校の校医もされています。
116名の検診から、調査をされました。
ディープバイトが非常に多い事がわかります。
そのような子供は口輪筋の発育が弱く、口角が下がっています。
先生は、ラビリントレーナーや、NUKのおしゃぶりなどで、改善しているというお話もいただきました。
こちらの症例は、奥山先生のおばあ様だそうです。
10年前に治療したテレスコープシステムです。
なんでも食べる事ができるそうです(^_^)
「そのひとに必要なハーモニックオクルージョンを作る。」
という奥山先生の言葉が印象的でした。
医療法人社団GRANZ 大津歯科医院 理事長 大津義重先生。
『GRANZ大津歯科医院での日常臨床』
開業25年余りで初めて経験した臨床失敗例から沢山のことを学ばせていただきました。
特に先生は、顎関節症の検査項目をとてもきちんとされています。
失敗症例と言っても、きちんとフォローアップされていて
こちらの患者様のご主人様が、大津先生にテレスコープシステムで治療し噛めるようにしてもらったら、膝の具合が良くなったのをみて、自分も膝を治したいということで来院されたそうです。
アンテリアガイダンスの不良からだったそうですが、結果は体の姿勢まで変わっていました。
正しい噛み合わせは全身に関係していることがよくわかりました。
Cadiaxのデータもご覧の通り、治療前後で改善されていることがわかります。
このようにデータで比べる事ができるのは何よりの証拠ですね☆
大津先生、ありがとうございました♪
午前中最後の発表は、医療法人社団 秋桜会 ICDC 木谷歯科医院 理事長 木谷光輔先生です☆
『インプラントコンビネーションテレスコープについての一考察』
ということでお話をいただいたのですが、IPSG20周年に繋がる興味深い内容でした。
テレスコープシステムは、稲葉先生の教えの通り、インプラントに頼ることなく補綴治療の大原則である、『安定した奥噛み習慣』を作る事ができます。
しかも非常に信頼性が高く咀嚼能力の向上が叶い、残存歯への過剰負担を回避できる、予知性高い治療法です。
ということで、お話をいただき、できるだけシンプルにインプラントをケースバイケースで導入し、いくつかの症例を具体的にご紹介いただきました。
こちらは、Prof.Koerberの義歯の支持の仕方による分類、義歯の支持方向についての平均5年間装着後の成功率を表す図です。
ドイツではこのような、装着後の考察に力を入れて今後の設計の向上に務めています。
木谷先生は、パーシャルデンチャーの欠点をインプラントを使って補う事を、ずいぶん前から治療に取り入れていらっしゃいました。
遊離端義歯の床の沈み込みを防ぐ目的で、インプラントをアンカーとして使う方法。
支台歯を守り、顎底の保護、そして義歯床の大きさを最小にすることが可能になります。
ここで、沢山の症例をご紹介いただいたのですが、時間の制限もあり、わたしのメモが追いつかない程でした〜(T-T)
前歯に3本インプラントが植立されています。
天然歯とインプラントの上部構造にはリーゲルテレスコープです☆
もし、インプラントがなかったとしたら、床をつけることは必須ですが、このように、ほとんどブリッジの様な装着感で対応することができています。
万が一、インプラントや天然歯に不具合が生じても、可撤性なので、取り外し、床を増設することも可能ですし、どうにでも対応できると思うので、素晴らしいな〜と思いました。
すでに3年経過している症例です。
個人的に一番衝撃的だった症例はこちら。
3本の支台歯。
私の頭ではレジリエンツテレスコープしかありえませんでした。
奥4本インプラントを植立することで、なんと。
リーゲルテレスコープ症例になってしまいました。
患者様は大変喜ばれたでしょうね!
素晴らしいと思いました♪
最後にテレスコープは、インプラント(の維持力)がなくても装置は安定し、動きがない、もしくは非常に少ない装置です。
とお話いただきました。
コーヌスクローネ+ロケーターの症例では、すでに7年経過症例もお持ちの木谷先生、大変貴重なお話を発表してくださり、ありがとうございました☆♪
稲葉先生から
「テレスコープシステムとインプラントはお互いの弱点を補う事ができるでしょう。」
「テレスコープは単なる、インプラントオーバーデンチャーとは全く違う事を知っていただきたいと思います。」
とコメントがありました(^_<)-☆
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
ということで、前半は終了し、後半の報告は、稲葉歯科医院勤務医の佐藤孝仁先生にお任せしたいと思います(^_^)
2013年12月24日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー第2回【後半】
『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー前半に引き続き、後半の模様をお届けしたいと思います。
3ヶ月に1度、計6回に渡り、IPSG顧問の石原明先生と稲葉先生のコラボセミナーを開催しています☆♪
毎回テーマが違うので、ご興味のある内容がありましたら、ぜひお申し込みくださいませ。
前回までのセミナーは、マーケティングを中心にお話をいただきましたが、今回からのシリーズは、『成功曲線』の思考をもとに、前回の講義内容を補完、発展させるような内容となります。
ということで、今回のテーマは
『潜在意識の話ー目標を右脳にインプットするー』
ということで、お話いただきました☆
最初に前回の『成功の習慣を考える』ー成功者の考えと行動の基礎知識とはー
について少し復習しました☆
人は、その思考や行動のほとんど(約90%)を習慣で行っています。
ということは、ほとんどのことに対して頭を使わずに、見に付けた思考の習慣、行動の習慣で対応しているということです。
実は成功するかしないかは、この身に付けた習慣の差によるのです。
良い習慣を身に付けている人は、何をやっても成果を上げ、悪い習慣を身に付けている人は、どんなに努力しているつもりでも悪いパターンを繰り返しているために、成果が上がらないということです。
自分の人生を変え、望んだ人生を手に入れるためには、まずこの身に付けてしまった考え方や行動の習慣を見直すことが大切です。
思考を入れ替える方法について
習慣=意識の深さ×反復
という、魔法の法則の復習をしました(^_^)
自分は自分の人生がどこで変わったかを意識することが大切だとおっしゃっていました。
また、
97%が無理だと思う事を成功する残り3%に人は全部できると考えます。
景気がよい時は儲かり、景気が悪い時はもっと儲かる人たちです。
という言葉は、まさに石原先生の主催する
『高収益トップ3%倶楽部』のことですね(^_<)-☆
そして今回の本題について上手に潜在意識に目標を入れる方法を教えていただきました。
石原先生のセミナーの内容はいつもちょっと内緒にしています。笑
とても具体的だったので、聞かれた先生方はびっくりされたと思います。
少しだけ、お伝えさせていただきます(^_^)
いったん『潜在意識』に目標設定をしようものなら、それまでの何倍ものエネルギーを発揮する事ができます。『右脳はエンジン、左脳はハンドル』左脳は車で言えばハンドルです。
どこに行くかその方向を決めます。
そして一方右脳(潜在意識)はエンジンです。
しかもそのエネルギーは強烈なので、目的地を判断するという意志さえしっかりと自分で持っていれば、願った事は必ず達成されます。
読んでいるだけだとわからないかもしれませんが、体験が重なると上手にコントロールできるようになるかもしれませんね☆
右脳のエンジンを上手に活用して、小さな事からワクワクしながら右脳思考を身につけていただきたいと思います(^_^)
ということで、全国からお集りいただいた先生方、本当にありがとうございました!!
次回は、『目標設定ープランニングの技術を学ぶー』です☆
2014年2月23日(日)の予定です!
お楽しみに(^_<)-☆
2013年11月16日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー第2回【前半】
IPSG事務局、稲葉由里子です。
先日開催された『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー第2回の模様をお伝えしたいと思います☆
前半は、稲葉先生『正当派コーヌスクローネ』そして、後半石原先生の『潜在意識の話〜目標を右脳にインプットする〜』ということで、一日お話いただきました(^_^)
セミナーの報告も前半、後半に分けてお伝えいたします。
IPSGの新しいセミナールームでは、稲葉先生の手元が60インチの液晶テレビに大きく映し出されるため、まるで実習を受けているかのように先生方に学んでいただくことができした(^_<)-☆
今回のセミナーではコーヌスクローネの内冠製作方法、そしてコナトアの使用方法について詳しくお伝えさせていただきました。
コーヌスクローネは、補綴物が長期間にわたり正常に機能し、口腔内にとどまるのは正しい臨床操作と技工操作が行われて初めて達成されます。
コーヌステレスコープの場合、内冠製作から外冠製作、患者様への装着がいかにされたかが重要であり、よい維持力が発揮されるのは、正しい方法で正確にコーヌス角度が与えられ、これがコーヌスクローネに適した金属で製作されたか否かによるものです。
現在、最も問題とされているのは、維持力に関することであり、維持力が強い場合、あるいは弱い場合どのように対処するか、また維持力調整の前提として正しくコーヌスクローネが製作されたかどうかです。
製作の容易さという事から、コーヌスクローネのような形をしていても、実はコーヌスクローネではない補綴物が沢山出回った事から、その評判を落としてしまった事は残念なことです。
ぜひ、『正当派コーヌスクローネ』を身につけていただき、患者様に長く使っていただける様な治療をしていただきたいと思います。
コーヌスクローネの維持力を確実に発揮させるためには内冠の製作をいかに正確に行うかが重要です。
言いかえれば『コーヌスクローネの生命は内冠の軸面出しにあり』
と言っても過言ではありません。
支台形成、印象採得の後、内冠作製用の模型上で、コノメトリーという操作を行います。
※コノメトリーとは、コーヌスの装着方法を決定するための操作で、6度のワックスシャーバーを使い内冠の厚みが一定の厚みで歯頸部がもっとも薄くなり、アンダーカットができない位置を計測する方法です(^_^)
6度のワックスシャーバーで、全周を削りだします。
不平行支台の時、歯頸部にネガティブビンケルという不潔域が生じます。
このネガティブビンケルを解決するために、当時西ドイツの技工マイスターH.Pfannenstiel,R.pflaum,機械工学マイスターH.Breitfeldらによってコーヌス形成用装置である『コナトア』が開発されました。
稲葉先生が指を差している、6度の範囲で自由に調節できる雲台で、ネガティブビンケルの少ない正確な物が製作可能となり、大幅に作業能率が上昇しました。
こちらのパワーポイントは、IPSG副会長、岩田光司先生からご提供いただき、岩田先生に講義をしていただきました☆♪
前歯および臼歯を支台としたコーヌスクローネの場合、補綴物の装着方向に対してコーヌス角度を与えようにも前歯と臼歯の歯軸が一致していないため、前歯の歯頸部に多くの金属が露出して審美性を阻害したり、また、臼歯の遠心歯頸部にネガティブビンケルを生じて不潔部となる危険性が高くなります。
このようなとき装着方向に対して平行性を失わなければ、6度の範囲で自由に雲台を操作し、各歯牙の最も適正な内冠の形成が出来るのがコナトアの特徴です。
たとえば装着方向に対し、6度のワックスシェーバーを用い内冠のワックスアップを行ったとき、その内冠は装着方向に対し6度の余裕があります。
そして、内冠の軸面の一方を装着方向に一致させると、反対側の軸面には12度の傾斜が生まれる事になります。
しかし、これにより補綴物の装着は何ら阻害されないし、コーヌスの維持力も薄れません。
つまり各支台歯の各軸面がもつ装着方向に対する6度の余地は内冠の厚みを均一にし、審美性をよくする上で利用できることになります。
『コナトア』の使用方法を述べたいと思います。
印象採得された模型は前歯と臼歯で互いに平行性が認められない事が多いです。
模型を上方より観察し、全体的に平均した内冠の厚みがえられるよう補綴物の装着方向を決定した後、これを雲台にのせたままコナトアに載せます。
模型を載せた雲台の下に6度の範囲で傾斜が出来るように調整したコナトアを設置した後、各歯牙の最適な内冠の厚みをコナトアを傾斜させることによって測定します。
最初に前歯の測定を6度のワックスシャーバーを使って行うと、唇側歯頸部にアンダーカットを生じるため、模型全体を臼歯の方向に倒し、前歯を垂直に近づけます。
その後、6度のワックスシャーバーを用いて内冠の形成を行うと、均一した厚みでしかもネガティブビンケルの最も少ない内冠が得られます。
その際、臼歯の遠心には大きなアンダーカットを生じるため、コナトアを前方に倒し、臼歯部を垂直に近づけ、アンダーカットを少なくし、6度のワックスシャーバーを用いて内冠の形成を行います。
次いで他の歯牙に対しても最も内冠の厚みを得た歯型は一見バラバラなようですが、装着方向に対して平行性を失っていなければ補綴物の装着に何ら支障は生じません。
外冠がすべて連結され一体となった補綴物は内冠どうしは平行になる場所が出来ますが、装着方向に対して一致しているため、着脱は可能です。
コーヌスクローネの内冠製作上、最も大事なことは、ワックスアップされた軸面の仕上げがいかに正確に出来るかということです。
最初にお伝えした通り、鋳造された内冠の軸面出しをどのようにすべきかということです。
使用金属は、できる限り白金加金を使用すること。
100%時効硬化ができるものであればさらに望ましいです。
コーヌスクローネのトラブルの第一は装着後の維持力劣化にあるとされています。
硬度の高い弾性のある金属が適しているため、パラジウムのような金属では調整はほとんど不可能です。
研磨に関しては、内冠に付与したコーヌス角度を正確に研磨することが必要です。
こちらは、稲葉先生が開発した、横型研磨器です。
当時KaVo社からK9研磨機として販売されていましたが、今では他社でこれを真似た研磨機が販売されています。
稲葉先生が開発した横型研磨機を回転させながら水平に固定したハンドピースの先端に取り付けた円盤の平面を当て、モーターで高速で回転させて内冠の研磨を行うものです。
時間的にも節約できると同時に、仕上がりも理想的で鏡面仕上げが可能です。
また、取り扱いも簡単で、初心者にも失敗なく正確に軸面出しが出来るところが非常に魅力的です☆
一度に何本支台歯があっても接着方向を決定したならば、常に同じコーヌス角度で一定の研磨が可能です。
研磨を行う軸の調整により、希望のコーヌス角の付与も簡単にできます。
まだまだ、コーヌスクローネについてお伝えしたいことは沢山ありますが、詳しくはすべて
の書籍で学んでいただく事ができますので、よろしければお買い求めくださいm(_ _)m
また、ぜひIPSG20周年、チュービンゲン大学補綴科H.Weber教授と稲葉先生の特別記念講演にいらしていただきたいと思います(^_<)-☆
こちらからチラシをご覧頂けます♪
ということで、後半石原明先生の講演へ続きます。
2013年11月16日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2013『咬合治療の臨床』開催されました☆【後半】
前半に引き続き、『咬合治療の臨床』後半をお伝えします☆♪
こちらは、稲葉先生がドイツ、チュービンゲン大学で客員教授を務めていた頃、ドイツの学生達に教えたスライドです。
咬合面をチュービンゲンの地図で表したものです。
当時の学生には大変喜ばれたとか・・・(笑)
咬合治療の大事なポイントについて
- 体の中心軸を常に考える咬合平面は中心軸と直行する平面
- 咬筋と直行する断面に咬合力が入る
- 頭の重さは8キログラムそれを支える頸椎の安定を作る事が重要
- 上顎運動と理解する
- 顎口腔系の力は3球の梃子
- 顎の形は5角形、将棋の駒と同じ(前歯が誘導すること)
- 咬合面は8つの要素で作られている
- 中心位と中心咬合位を確実に理解する
ところで・・・
上下の歯がどのように噛み合わさっているか、意識されていますでしょうか。
稲葉先生は、『高いところを削るのではなくて、高いところが通りやすいように溝を切る』と言います。
咬合紙を噛ませて、口を開いた瞬間、上下の歯がどのように噛み合わさっているのかわからなくなってしまったりしませんか?
なんとなく、色がついている所を、適当に削ってしまったりしてませんか?(-_-;)
高いところBコンタクトあたりをビュンと削ってしまうことは、咬合しなくなってしまうということですね。
この図をみて、覚えていただきたいのは、
『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ』
です。
「当たり前だよね・・・」
という先生方のお声が聞こえてきそうですが、患者様の口が開いた状態だとそれすらも混乱してしまいます。
昨日の『咬合治療の臨床』の中で、稲葉先生は咬合はいくつかのルールを覚えておけばとても簡単だとお伝えしました。
『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ。例外は下顎の6番頬側遠心咬頭は上顎の中心窩にはいる。』
『上顎の咬頭は下顎の遠心窩に噛みこむ。例外は上顎67の近心舌側咬頭は下顎の中心窩にはいる。上顎45はシャープなので遠心窩』
これだけ覚えておいてください。
と言うことでした。
これも・・・なかなか難しいです。
なので、
とりあえず、『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ』 を覚えてから例外を覚えるようにするといいかもしれません(^_<)-☆
稲葉先生の咬合調整はとても繊細です。
予防は今、もう当たり前です。
どんなに予防が進んでいても、咬合問題は解決していません。
咬合診断こそ、歯科医師の得意技にしていただきたいと思います。
最後の質疑応答の時間も沢山のご質問をいただきました(^_<)-☆
そして、懇親会の模様です。
熱いディスカッションが飛び交い、とても楽しい懇親会となりました。
先生方からも感想をいただいたので、一部お伝えさせていただきます(^_<)-☆
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。▼講義も常に進化しているのでついていくのに必死です。何度も受けてようやく少しずつ分かってきました。
▼何回か出席させてもらっていく中で最初は言葉もわからなかったものが、少し理解できるようになったことが継続して勉強することが大事だということが理解できた。
▼まだ勉強不足な部分も多く、全てを理解できたわけではありませんが、これから治療する時に本日聞いたことを意識して取り組みたいと思います。
▼3級の梃子や咬合面の出来てくる順など知らないことだったので勉強になりました。
▼非常に勉強になりました。理論的にもわかりやすかったです。実習に実際に参加させていただきたいと思いました。
▼昨日は、ありがとうございました。初めて参加させていただきましたが、みなさん、アットホームな雰囲気で、とても、良い感じで時間が過ぎて、とても、楽しかったです。
▼咬合面の形態をあれだけ具体的に説明を受けたのは初めてです。稲葉先生の知識の奥深さに感激いたしました。実習コース楽しみにしています。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。ご参加いただいた先生方、ありがとうございました☆
次回開催される
咬合診断アドバンス実習コースの詳細はこちらです(^_<)-☆
↓ ↓ ↓
2013年09月11日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2013『咬合治療の臨床』開催されました☆【前半】
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年9月8日、エクセレントデンティストコース 第1回
『咬合治療の臨床』が開催されたので、ご報告させていただきます!
全国から沢山の先生にご参加いただきました☆
今回は技工士の先生方にも多数ご参加いただき、一緒に楽しく学ぶことができ、大変充実したセミナーでした。
内容も盛りだくさんだったため、【前半】 【後半】に分けてお伝えしたいと思います。
最初に、これからどのような医療を私たちは目指したら良いのか・・・ということをお話させていただきました。
歯科医療は咬合が基本であり、長持ちのする良質な医療を行わないといけません。
残念ながら保険治療では良質な医療は行えないのはご存知の通りです。
私たちは金属屋ではありません。
自分の理想を追い続ける医療、自分の医療制度を作り出しましょう。
金銀パラジウム合金は代用合金、代用合金があるということは、本物があるということです。
自分の歯科医院には貴金属、GOLDしかない。
クラスプはない。
と決めるぐらいの気持ちで本物志向で医療を行ってほしいです。
と話がありました。
さて、
「中沢君、上顎6番と咬合面を構成する要素を書いてみて」
と、稲葉先生(^_^)
「え?」
突然びっくりした技工士の中沢君。
彼は先日(株)モリタ歯科技工フォーラム2013の中で、国内外で活躍できるような才能をもつ歯科技工士 ということで優秀賞を受賞した、若手のホープで、IPSGでお手伝いをしてくださっています。
稲葉先生は彼をとてもかわいがっています(^_^)
「え〜と、作る事はできるのだけど、書けと言われても・・・」
「こんな感じでしょうか・・・(^_^;」
「う〜ん。もう少し、意識して咬合面を作った方がいいね〜」
と稲葉先生。
咬合面ができる、発生順に覚えましょう。
まずは、4つの咬頭頂です。
そして、それを結ぶのが辺縁隆線。
中央隆線は咬頭頂を越えて伸びる隆線のことです。
上顎ではCコンタクト、下顎ではAコンタクトを作ります。
三角隆線とは、咬頭頂から三角に伸びる隆線。
三角隆線ができたことに伴い、発育溝が形成されます。
三角隆線と発育溝の間はV字状の溝です。
ちなみに、副隆線と、副溝の間はU字状の溝なんですよ。
そして、発育溝が複数でぶつかるところが窩ですね。
発生順に覚えるとわかりやすいです〜♪
エベリット・V・ペインのワックスアデットテクニックは歯が出来て来る順序にしたがって咬合面に形成する方法です。
即ち
- 咬頭頂
- 辺縁隆線
- 中央隆線
- 三角隆線
- 発育溝
- 副溝
- 副隆線
- 窩
の8要素を発育順序に従ってワックスアップして行く方法です。
これをカリフォルニアのハリウッドで開業していたピーター・K・トーマスが世界に広めたテクニックです。
稲葉先生も2度ほど、ピーター・K・トーマスから実習を受けました。
そして、クロージャーストッパー、そしてイコライザーについても、中沢君に質問。
う〜ん。
なかなか答えるのは難しいですね(-_-)
▼クロジャーストッパー
上下の歯を接触させると辺縁同士の接触に2箇所の接触が出来ます。
たとえば2つの輪ゴムを少しずらして重ねると、2箇所の交点が生まれます。
これと同じことが上下の歯の辺縁隆盛同士に生まれます。
これは中心咬合位を作る接触であり、下顎が頭蓋に最も近づいて、咬頭と窩、隆線と溝が最大面積で接触する位置を取ります。
そのような意味を持つのがクロジャーストッパーという事になります。
咬合面は一つ一つに大切な意味を持っているのです。
そして、
▼イコライザー
臼歯の接触状態を前頭断で見ると、いわゆるABCコンタクトが有ります。
ABCコンタクトは歯を安定させる為に必要な接触状態を作ります。
この時Bコンタクトが最も大切な接触です。
もしBコンタクトが無ければ歯は頬舌側方向に移動してしまいます。
Bコンタクトをイコライザーと呼び歯の移動を防止する接触を作ります。
上顎の舌側内斜面と下顎の頬側内斜面の接触は無くてはならない接触ですね。
Bコンタクトをつけることで、歯軸に力を入れることができます。
これは、とても大切なことです。
同様に近遠心方向からみた時にも安定をしなければなりません。同じ方向の斜面同士の接触では歯は移動してしまいますので、逆の方向の斜面の接触を作ります。
即ち移動する力を打ち消すコンタクトをイコライザーと呼びます。
なるほど・・・
今回、技工士の中沢君のおかげで、沢山勉強することができました。
ありがとうございました!
前半だけで、盛りだくさんな内容でしたね(^_<)-☆
続きは後半でお伝えいたします!
2013年09月10日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー第1回【前半】
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
『成功曲線を描こう』石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナーの第1回が8月25日(日)に開催されました。
前回までのコラボセミナーは、マーケティングを中心にお話をいただきましたが、 今回からのシリーズは、『成功曲線』の思考をもとに、 前回の講義内容を補完、発展させるような内容です。
セミナー+その時々の事例・トピックを織り交ぜ(質疑応答含む) それまでに聞いたことのない新しいセミナーを展開することになっています☆
そして、今回の稲葉先生のコラボセミナーの内容は、
『正当派コーヌスクローネ』
ということで、30年前に出版された、コーヌスクローネの冊子がカバーや表紙、目次等がフルリニューアルされ完成したのを記念に、この本の内容を2回に渡り、解説させていただきます。
インプラントとのコンビネーションにも応用も視野に入れて、お話させていただきます。
今まではインプラントにするか、テレスコープにするかという選択肢でしたが、これからは両方を兼ね備えた治療法も、新たな選択肢として広がりそうです。
ということで。
前半・後半に分けてお伝えさせていただきたいと思います☆♪
『コーヌスクローネの臨床 過去・現在・未来』
ということで、本当に久しぶりにコーヌスクローネに特化したセミナーを開かせていただきました。
30年前に全国で開催されていたこのセミナー。
当時はコーヌスクローネ全盛の時代だったので、稲葉先生は毎週末全国を駆け巡っていました。
しかし10年間位で下火になってしまいました。
色々なトラブルが生じてしまい、その評価を落としてしまったからです。
トラブルの原因はパーシャルデンチャーの設計の問題を始め、製作方法、使用金属、適応症等が統一されていなかったためだと思われます。
▼なぜコーヌスクローネの評判が落ちてしまったか
については、こちらに詳しく掲載してありますので、ぜひご覧ください。
そして、コーヌスクローネに関する質問はこちらです。
稲葉先生が客員教授を務めたドイツチュービンゲン大学からこの度、IPSG20周年を記念して、Prof.H.Weberをお招きすることになりました。
チュービンゲン大学では、テレスコープの20年追跡調査が実施されていて、沢山のデータがあります。
また、天然歯とインプラントを連結し、上部構造をテレスコープシステムで応用した症例なども多数あります。
Prof.H.Weberをお招きすることで、日本にも新しいテレスコープのブームが起きる事を期待したいと思います。
可撤性ブリッジ、テレスコープの優れているところは取り外しが可能なところです。
テレスコープの特徴として
- 固定性の義歯と同様の装着感がある
- 義歯を取り外した時、歯が孤立するので、清掃が行いやすい(コーヌスクローネ)
- 義歯を装着すると歯が二次的に固定される
- 修理が比較的簡単でリスク管理が行いやすい
- 長期間使用することができる
最近ではドイツのテレスコープはコバルトクロムを使用、パラレルテレスコープが主流となっています。
そこにフリクションピンを応用したような症例も多数用いられています。
コーヌスとは円錐形の意味で、維持力は摩擦力ではなく、楔力です。
摩擦力ではないため、すり減りがありません。
最後、内外冠が装着される時、ゼロフィッティングします。
内冠と外冠が接触するのは、装着の最後。
そして、内冠はストレートな仕上げが大切になります。
コーヌス角はテーパーの半分です。
コーヌス角の付け方で維持力が変わります。
維持コーヌスと支持コーヌス コーヌス角は6度が最適。
などなど
盛りだくさんな内容でした!!
こちらは、コナトアです。
コナトアなしでのコーヌスクローネはあり得ない。
と言っても過言ではありません。
ドイツでは、コーヌスシュリッテン、コーヌスウーアなどの名前で、コーヌスクローネ製作時には必ず使用しています。
これらの道具を使用することで、クオリティーの高いものができます。
前歯と臼歯で平行性が認められない時、コナトアでマージン部の金属部分が露出しないように調整します。
ネガティブビンケルが前歯にでないようにするということです。
このように、模型台の上で補綴物の装着方向を決定、コナトアに模型をのせて6度の範囲で調節して最適な内冠の方向を決定することは、コーヌスクローネの生命線となります。
そして、こちらは稲葉先生が開発した、KaVoの横型研磨機です。
ドイツやイタリアのミリングマシーンの会社で手に入れる事ができます。
コーヌスクローネは手研磨では精度がでません。
必ず器械研磨で行うようにしてください。
今年の3月にドイツケルンで開催された世界で一番大きなデンタルショーのブースでは、本当に沢山の種類のコナトアをみることができましたが、日本でどのくらいの歯科医院が使っているでしょうか。
インプラント補綴にも大変有効なので、ぜひ使っていただきたいと思います。
『正当派コーヌスクローネ』今回と次回でお届けする予定でしたが、内容が盛りだくさんなため、もう一回増やすかもしれません(^_<)-☆
ということで、お昼休みの休憩をはさみ、後半石原明先生の講演です〜♪
2013年08月27日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2013 『ハーモニックオクルージョン』開催されました☆
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年5月26日、『ハーモニックオクルージョン』〜審美と咬合のハーモニー〜が開催されたので、報告させていただきたいと思います☆
今回は、初めてご参加いただいた方が5名、そして学生さんの参加もありました。
全体的に年齢層が若めな感じでした(^_^)
最初に
"Functional Occlusion From TMJ to Smile Design"
Peter E.Dawsonの書いた本の話をご紹介させていただきました☆
『ハーモニックオクルージョン』審美と咬合をハーモニーさせるには、顎関節と筋肉、そして前歯の誘導が必要です。
セラミックで、全顎治療をすることが審美歯科ではありません。
審美と咬合、機能のハーモニーそして、顎関節との調和がとれて初めて、審美歯科と呼べると考えます。
Dawsonも、審美歯科にはオクルージョンの知識が必要だと、本の中で書いています。
〜アンテリア・ガイダンス 〜
下顎運動を決定する要素は、前方決定要素として前歯のガイドと後方決定要素として顎関節です。
下顎偏心運動の際、臼歯の接触を避け、側方力が加わらないように、側方力に強いと言われる前歯にガイドをさせて、臼歯を離開させ、咬耗や破折を防止する役目を持たせることが必要です。
この前歯のガイドを『アンテリア・ガイダンス』と呼びます。
角度を強くすれば、顎関節にストレスがかかるし、前歯のガイドを失えば、臼歯でのガイドとなり、咬耗や顎関節症を生む原因ともなってしまいます。
そのため、日本人の中切歯歯冠形態、顆路角と歯牙路がどのような関係にあるのか知る必要があるため、日本歯科大学補綴科助教授時代、当時の学生さん50名を計測して発表した論文を発表しました。
今回お話させていただいた事をもとに、アンテリアガイダンスをつけて頂きたいと思います。
日本人の平均を知っておく事は非常に大切だと思います。
そして、咬合器を使う事は必須となります。
それぞれの咬合器の特徴についても、詳しく説明がありました(^_^)
「私がドイツチュービンゲン大学に客員教授として在籍していた時、遠い地の果てから来た、背の小さい日本人はあまり相手にされませんでした。」
と稲葉先生。
「でも、医局の中で誰も扱えなかったスチュワートの咬合器を扱う事ができたことで、先生達の目が変わりました。咬合器の事を先生達に教えることになり、それからProfessorと呼ばれるようになった思い出の写真です。」
スチュワートの咬合器は、矢状顆路角、側方顆路角、イミディエートサイドシフト、シフトアングル、顆頭間距離、すべて調整できる、全調節性咬合器です。
審美の分析についても詳しく話しがありました(^_^)
アピアランスガイドについては昨年のセミナーのご報告の中でもご紹介させていただいているので、よろしければご覧ください☆
今回、学生さんもいらしているので、稲葉先生から質問
「咬合平面って知ってる?」
「・・・・」
「Occlusal Planeは、下顎切歯の切歯点と左右の7番遠心頬側咬頭頂、3点が作る面ですね(^_^)」
と、基準線、面についてもやさしく説明がありました。
全顎補綴の印象法でぜひ覚えていただきたいのがこちら。
ドイツ、マールブルグ大学のLehmann教授が開発した、コレクトア・アップドュルック(精密印象)です☆
ドイツでは寒天印象ではなくほとんどが、シリコン印象です。
詳しくは、IPSGのFacebookページでご覧頂けます。
寒天印象で、下顎の全顎印象はとても大変だと思います。
すごく簡単で、ポケットの中、根分岐部まで綺麗にとれてしまいます。
私もほとんどこの方法です(^_^)
こちらは、以前、私がドイツの技工所を見学した時にみせていただいた仕事です。
先生方が一度セラミックを焼いてみる。
というのもいいと思います。
どれだけ大変で繊細な仕事かわかりますし、患者様にも何が違うのかを説明することができます。
今回お伝えさせていただいたのは、ほんの一部で、まだまだ稲葉先生は沢山の引き出しを持っています。
毎回新しい気づきが必ずあるので、ぜひまたご参加いただきたいと思います。
ご参加された先生方から感想をいただきました☆
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■ “審美眼”を養うには一朝一夕の知識だけでは無理だと改めて感じました。先生の知性、知識、教養にただただ圧倒されました。今日は学びのきっかけとなりました。また是非参加したいと思います。有難うございました。
■先生が最初にお話しされた様に審美のセミナーというと、材料学メインの内容がほとんどだと感じていました。歳をとっても白くキレイな口元というのも素晴らしいのですが、加齢と共にある機能美というものもあるとは感じていましたが、咬合学はなかなかとっつきにくく、後回しになっている自分がいました。稲葉先生のお話から機能美とは?そして咬合学を勉強するきっかけとなればと思い、今回参加することにしました。
■イリュージョンのお話、面白かったです。新しいことが沢山で帰りの電車で悩みそうです。難しい話が多かったですが、楽しく受講することが出来ました。基本的な知識をしっかり学び、他にも歯科だけでなく色々なことに目を向けていこうと思いました。
■ “前歯と顎関節の誘導によって咬合面の形態が決定される”これは大事な慣用句だと思います。すなわちハーモニーですね。“医療は個性美である”いい言葉ですね。明日から実行しようと思うのは、アピアランスガイドを記入します。この次は「咬合治療の臨床」を受講したいたなと思いました。
■総義歯の考え方から噛み合わせを見ていくと、歯が萌出してくるにはそれなりの理屈があり、理想に近づけるためにどう咬合育成して(子育て中)いったらよいか。ハーモニックオクルージョンの一考察としてお話して頂けたら幸いです。また乳歯咬合は正常な永久歯咬合を作っていくにはどうあるべきか稲葉先生のお考えを聞きたいです。
■審美歯科を行う際、単に見た目だけでなく、エステティックとファンクション両方を考えて顎関節までを考慮にいれた治療をしなければならなかったことがよくわかりました。美の追求、理にかなったアートだと思いました。歯科とはちょっと違った角度から美を学べて楽しかったです。有難うございました。
■動物や人類の進化も考慮にいれた理論の組み立て、説明に今更ながらおどろきました。深い洞察力から生まれる学問の検証等あらゆる要素を包含した理論体系をもっと学びたいと思いました。審美的法則性など他では絶対に聞けない内容でした。顎関節も治してしまう全顎審美補綴はすばらしい内容でした
■3回目の受講です。今回も大変勉強になりました。今後に役立て正しい歯科治療をしていきたいと思います。今日は有難うございました。
■同じ議題でも毎回新しいことが学べて出席する価値があります。
■“前歯と顎関節の誘導によって咬合面の形態が決定される”これは大事な慣用句だと思います。すなわちハーモニーですね。“医療は個性美である”いい言葉ですね。明日から実行しようと思うのは、アピアランスガイドを記入します。この次は「咬合治療の臨床」を受講したいたなと思いました。
■審美眼を養うことは歯を見る。口をみる。身体を見る上で重要だと思いました。人間ウォッチングをしていきたいと思います。
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ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆
次回6月23日は『総義歯の基礎と臨床』です!
詳細に関してはこちらをご覧ください。
↓↓↓
沢山の先生方からのご参加お待ちしております♪
2013年05月30日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『顎関節症の臨床と治療』稲葉繁+IPSG副会長岩田光司コラボセミナー【後編】
前編に引き続き、『顎関節症の臨床と治療 稲葉繁+IPSG副会長岩田光司コラボセミナー』の模様をお伝えいたします☆
後半は、IPSG副会長、岩田光司先生のセミナーです☆♪
岩田副会長は学生時代から稲葉先生のもとで勉強し、日本歯科大学卒業後、当時の稲葉先生の高齢者歯科診療科、総合診療科の医局員としてずっと支えてきてくれました。
稲葉先生の診療を忠実に守り、実践されている、稲葉先生の弟子です。
岩田先生のセミナーの内容、本当に素晴らしかったです。
今回、具体的な臨床例として4症例ありましたが、ひとつひとつ大変奥が深く、沢山の学びがありました。
顎関節のクリック音がでるメカニズムや、下顎頭の動きとディグマの動きを連動させたパワーポイントは、本当にわかりやすく、目からウロコでした。
ベネット運動
イミディエートサイドシフト
などについても説明がありました。
また、てこの作用についても、作り込まれたパワーポイントは、また稲葉先生と違った視点から学ぶことができ、大変勉強になりました。
また、症例の中に、沢山の動画を盛り込んでありました。
患者様の治療後のインタビューで、
「動画、診査した内容をこうやって目視してみせもらえたことで、感激しました。
岩田先生に、診断していただいたことで、体のメンテナンスは大事だと思いました。」
とお話しされていました。
患者様は素人です。
歯科医師が、きちんと伝えることの重要性も理解できました。
私が大変びっくりしたのは、
治療前治療後のディグマのデータが、まった別人の顎の動きのように、オクルージョン、咬合調整で変わってしまったことです。
これは、とってもすごい事だと思いました。
パワーポイントがとにかく綺麗で素晴らしいのに加え、岩田先生の臨床精度の高さにはびっくりしました。
頭位および顎位の変化が重心に与える影響、咬合器の精度実験なども話があり、興味深い内容盛りだくさんでした☆
最後に、稲葉先生から、顎関節の解剖の動画を用いた説明がありました。
雑音時、やクローズドロックで円板が詰まっている、前方転移の状態の動画なんて、なかなか見ることはできません。
しかも、稲葉先生の解説付きです。
クローズドロックのマニュピレーションの方法を、やはり、実際の患者様の症例でご説明させていただきました。
「咬合調整は、関節の調整です。関節の理想像を作るための咬合調整です。咬合診断は円板にのせてからする。ということを覚えていただきたいと思います。」
チュービンゲン大学独特の検査方法、レジリエンツテストです。
関節円板の脱落を検査する方法です☆
質疑応答では、中心位の具体的な採得方法について、デモがありました。
北海道大学の小畑先生がモデルになってくださいました(^_-)-☆
稲葉先生、小畑先生のお口の中を全く見ていないのに、中心位を触っただけで、
「上顎の臼歯の舌側内斜面に干渉があるね」
と(@_@;)
「その通りなんです!インレーを一年前にいれました。」←小畑先生
ということで、本当に盛りだくさんのセミナーで、先生方には大変満足して頂けたのではと思います。
先生方の感想を一部お伝えいたします。
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◆咬合調整の目的は、顆頭一関節結節を密着させるように1級のテコ⇒3級のテコに調整し、理想的な関節の状態にすること。今日、最も勉強になったことでした。
◆非常に勉強になりました。顎関節の動画、症例の動画などイメージが湧きやすくなると思いました。しっかり復習して咬合診断コースが受講できるようにしたいと思います。そこからテレスコープや総義歯も受講できればと思います。有難うございました。
◆大変貴重なお話有難うございました。知識不足もあり周りの先生より理解ができていないので一緒に受講した院長、副院長に復習してもらいたいと思います。中心位やロックの外し方なども今まで曖昧だったものに対しての考えを深めることができたのでとても面白かったです。
◆今まで顎関節症の患者さんはお手上げでした。明日からすぐ実践というわけにはいきませんが模型をプロターに装着することから始めたいと思います。とても勉強になりました。有難うございました。
◆自分の不勉強なところがまたはっきりしたように思います。「咬合干渉」について実際に臨床にいかせるこほどまだ知識がないのでまだまだ勉強していきたいと思います。IPSGには総義歯やリーゲルなど興味深いものがたくさんあるのでもっと勉強していきたいです。
◆顎関節症を知ることで咬合のことも今までぼやけていたこと所がわかってきました。もっと知りたいと思いました。ありがとうございます。
◆セミナーは何回目かですが、同じようでまた新たな知識が得られた気がします。
◆非常に素晴らしい講演を有難うございました。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
◆ポイントのつまった素晴らしい講義でした。
◆症例がたくさん見れ、大変勉強になりました。反復して学ぶことで新たに気づきが沢山ありました。今日は有難うございました。
◆「一番印象に残ったこと」→中心位採得時には下顎の筋反射を利用すること。オトガイと斜めから下へ刺激する方法で誘導する方法を明日からやります。 「明日から実行しようとおもったこと」→レジリエンツテストもやります。
2013年03月05日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『顎関節症の臨床と治療』稲葉繁+IPSG副会長岩田光司コラボセミナー【前編】
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年3月3日、『顎関節症の臨床と治療 稲葉繁+IPSG副会長岩田光司コラボセミナー』が開催されたので、ご報告させていただきたいと思います。
とてもボリュームのあるセミナーだったので、前半と後半に分けてお伝えいたします☆♪
現在、日本では顎関節症はオクルージョン(咬合)とは関係ないと言う風潮があります。
アメリカのA.A.O.P(アメリカンアカデミーオブオロフェイシャルペイン)という団体が、顎関節症における咬合の重要性が低くなったと伝えたことに影響されているものと思われます。
本当にそうなのでしょうか?
ヨーロッパでは顎関節症とオクルージョンの論文、書籍が沢山でています。
ドイツでは、マールブルグ大学の、lotzmann教授、オーストリアではウィーンのSlavicek教授もオクルージョン(咬合)からのアプローチで、顎関節症を治療しています。
ヨーロッパでは、顎関節症とオクルージョン(咬合)は密接に関わっていることを前提としています。
咬合と顎関節症は関係ないからとして、
ただ単に、口の中をみる。模型を手で合わせて異常なし。
なんてことは本当にナンセンスだと思います。
フェイスボートランスファー、スタディーモデルもとらないで咬合は関係ないなんて、決してありえないと感じます。
稲葉先生は、40年間の臨床経験で、咬合からのアプローチで顎関節症の治療を行ってきました。
今回のセミナーではまず、どのような経緯で稲葉先生が治療を行ってきたのかという話がありました。
これは世界で最初のワインのコルクで作られたスプリントです。
否定はされていますが、関節を下にさげるという、コステンのアイデアはすごいと思います。
◆咬合を念頭においた顎関節症に対する考え方の変遷
●1930年代のCosten Syndromeは低位咬合による顆頭偏移が難聴をはじめとするさまざまな症状を引き起こし、その治療法として咬合拳上が有効であるという考え方が受け入れられました。
●Schuylerをはじめとして、ただ画一的に咬合拳上するのではなく下顎運動時の影響を重視し、昨日的に咬合を考える人もいました。
●咬合を単に器械的にとらえるだけでなく、顎機能あるいは歯周病との関係を重視した生理的咬合の考え方を主張する術式は、Ramfjord,Posselt,Krogh Poulsen,石原などの傑出した学者を生みました。
●1970年代に入ってLaskinの影響を受け、咬合が軽視され、筋機能障害が重要視されましたが、Farraerは臼歯部の咬合支持の欠如が関節円板障害の原因として重要であることを強調しました。
●1970年代から80年代にはWeinberg,Gerberは顆頭偏位と咬合異常に関するX線的研究が発表され、クリッキングやロッキング症状として現れる顎関節内障が注目を集めるようになりました。
●1980年代は顎関節内障全盛となり、CT、MRIを使った診断技術が向上しました。
●1990年代になってふたたび咬合異常が軽視され、疼痛を重要視するようになりました。これに対し、日本、ヨーロッパでは顎機能障害の病因として咬合異常を重視する考えで、確実に診断方法が進歩しています。
現在ではストレスや習癖を考慮した合理的咬合治療がおこなわれています。
Niles F.Guichet、(ギシェー)は稲葉先生が崇拝する先生です。
ギシェーは、1957年Arne Lauritzenより咬合に関する疾患と治療法について学びました。その後Charles E.Stuartの門をたたき、咬合について特に顎運動の精巧さと顎運動が咬合面に与える影響について深く学ぶことになります。
時を同じくして、John Woehler,L.D.Pankeyに影響を受け、歯科治療を見極める目を教えられました。
その他D'Amico,Earl Pound,Peter Neff,Parker Mahan,P.K.Thomasら多くの方々の影響を受けました。
そのためこれらの人の考えをまとめ、Guichetの理論を作り上げました。
その結果、
1.咬合の各学派の考え方をうまく取り入れた理論です。
2.常に実践的です。
3.咬合理論の統合と普及を行いました。
4.咬合病の考え方を発表し、咬合と姿勢、筋骨格系との関連をさせたこと、X線診断を関連付ける業績を残しています。
Dener Mark Ⅱ・D4H・D4A・D5Aの開発者でもあります。
「この写真は、実際に私がギシェー先生の実習を受けた時のものです。」
左上の写真は稲葉先生が、ドイツ留学時、カールスルーエで、P.K.Thomas のワックスコーンテクニックの実習を受けた写真です。
葉巻をくわえ、ウィスキーをグイっと飲みながら実習していました。
彼はハリウッドで開業していて、バチカンで聖母マリアのキリストの腕が、折れてしまい、彼は財を投げうって修復したことでも有名です。
そしてその右は、クローポールセン先生です。
彼からは筋触診法を学びました。
右下はジャンケルソン先生。
やはり、ドイツに留学していたときにフライブルグ大学で研修を受け、マイオセントリックの概念を勉強しました。
左下は、ラウリッツエン先生。
ナソロジーを学びました。
チャールス・E・スチュアート先生は、アメリカでナソロジーの開祖として有名な人で顎の運動と歯の形態などのナソロジーの基礎を勉強し多くの影響を受けました。
スチュアート先生の実習は全部で3回受けました。
こちらは、スチュアート先生の奥様の口の中の写真です。
アンテリアガイダンスがきちんと付与されていたそうです^_^
こちらが、稲葉先生がドイツへ留学することになった大きなきっかけとなった論文です。
チュービンゲン大学の口腔外科、シュルテ教授の論文で、大変衝撃を受けたと言います。
素晴らしい内容で、シュルテ教授の講義を受けたくて、チュービンゲン大学に留学した、稲葉先生。
朝8時から夜の9時まで毎日2週間、顎関節症のレクチャーを受けました。
こちらは、チュービンゲン大学独特の顎関節症のスプリント、Tuebingerintersepterです。
この他にも、てこの原理や、シュルテ教授の顎関節症のフローチャートなど、盛りだくさんの内容でした。
後編に引き続きます!!
2013年03月05日 | コメント (0) | トラックバック (0)
石原明先生マーケティングセミナー第5回開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年02月24日(日)石原明先生マーケティングセミナー第5回が開催されましたので、ご報告させていただきます。
毎回稲葉先生とのコラボとなっていますが、今回の内容はシークレットということで発表してなかったにも関わらず、沢山の先生にお集まりいただきました(^_-)-☆
稲葉先生が今回お話しさせていただいたのは、
稲葉先生がこ『れまで歩んできた歴史』、そして、『これからの歯科医院経営』についてです。
最初の出発点を間違えないように。
ボタンの掛け違いをすると最後、終わるころに気づいても遅いのです。
なぜなら、出だしを間違えると50年間間違ってことをしてしまう。
なので、できるだけ、早い時期に質の高い治療を身に付けていただきたいと思います。
稲葉先生は、昭和39年、日本歯科大学の大学院に入りました。
当時、178名の中で大学院へいったのは8名だったそうです。
27番目(歯学博士)
というぐらい、大学院に残る人は稀でした。
当時は、歯科医師が少なく、朝6時から整理券をもらって何時間も待ち、行列を作り、実際の治療時間は3分。
何もしなくても、患者様は溢れていました。
日本中歯科医師がたりなくなってしまった。
7校しか歯科大学がなかったため、その後、国立大学ができ、29校になりました。
「昭和30年代の歯科大学は相当いい加減だった。」
と稲葉先生^_^;
歯科の雑誌も歯界展望、歯科評論ぐらいしかありませんでした。
なので、外国にでないとどうしても勉強できなかったと言います。
「勉強しようと思わなかったけれど、あまりにもいい加減だったので、どうにかしないといけないと思った」
ということで、稲葉先生は、文献を一生懸命読んで、海外へ出て行きます。
最初に興味をもったのはオクルージョン(噛み合わせ)と、顎関節症の治療です。
世界の巨匠から一次情報を得ることによって、下地を作ってきました。
昭和44年、稲葉歯科医院、開業。
当時は、大学に勤めていたので夜間開業をしました。
大学院のときは、成績は決してよくなかったといいます。
スピードスケートでは国体に3回でましたし、大好きなバイクに夢中になっていたそうです。
でも、その当時から、稲葉先生は保険治療を行っていませんでした。
そのころの患者さんがいまでもいらしていただいています。
歯科医師人生、最初の記録はずいぶん残しましたが、ゴールをこれからみようとしています。
と、先生たちにお話しさせていただきました。
稲葉先生が築いてきた、患者様とのコミュニケーションについて、お話しがありました。
◆患者様と、信頼関係を結ぶテクニック
- 目標設定をする
- 問題点の抽出
- 情報収集
- 学問的である
- 相手に有利になる
- 妥協と解決点
- 同意と確認
常に、患者様に対して学問的に説明をさせていただき、患者様の有利になることを伝えることが信頼関係を結ぶのに非常に大切なことだと感じます。
反対に。
◆患者様との信頼関係がとれないミステーク
- 出たとこ勝負
- ギブアンドテークを無視
- 脅迫めいた言動
- 忍耐心がない
- 感情的になる
- 患者様の話を聞かない
- 説得せずに議論してしまう
- 対立反対を恐れない
ということだそうです
やはり、患者様の聞かないで、一方的に話をすることは、大きなミステークです。
そして、先生方自身の自己管理も重要です。
この写真は、フィンランドを訪れた時に、保健所に貼ってあったポスターです。
『自己管理をしなければ、院長の信頼を失う』
なんて、ちょっと怖いですね(@_@;)
院長としての立場を考え、 リーダシップをとり、尊敬され安心して仕事にとりむめるよう自分自身を管理する。
良い趣味を持ち、仕事以外にライフワークを持つ(できるだけ、趣味は本格的にやる)
など、とても大切な話がありました。
その他にもおもしろい話が沢山ありましたが、この続きはぜひDVDをご覧ください☆♪
そして、次に石原先生にお話しをいただきました。
今回のマーケティングセミナーの内容は・・・
◆歯科医院の組織化とスタッフの教育
についてです。
組織化?
ってなんだろう。
10人とか20人とか組織が大きくなったら考えるものなのかな・・・
ぐらいしか思い浮かばなかったので、
「何人からが組織なのでしょうか?」
と質問させていただいたところ、
「2人からです」
え~!!って感じで、急に他人ごとではなくなりました(@_@;)
先生方は歯科医師としては一流ですが、経営や組織運営に関しては学んだことがないと思います。
先生方の歯科医院を取り巻く環境の中で、スタッフや組織がきちんと機能しているかどうかという事はとっても重要になってきます。
と、お話しをいただきました。
石原先生のこのような組織化のお話しは、他ではまだしたことがないっておっしゃっていました。
「だから、みんなに内緒ですよ。」
って先生方に伝えている写真です^_^
お話しが終わった後、数人の方とすれ違いざまに聞いたコメントは、
「なんだか、自分がいい人になれそうな気がする。」
「今まで何やってたんだろう」
「これだけ、わかりやすく話すための石原先生の知識は計り知れません」
など興奮したご様子でした^_^
最後に岩田副会長が、
「あまりにもボリュームが大きすぎて、最初の方の内容を忘れてしまうぐらいでした」
というぐらい、お腹いっぱいの内容でした。
DVDで販売するのもちょっともったいないかなって思いますが、もしご興味がありましたら、やはり第1回から第6回全巻すべて見て、聞いていただきたいです。
そうでないと、今までの繋がりも見えないと思います。
以前、石原先生の『成功曲線を描こう』というセミナーを3年ぐらい前に受講したことがあります。
(みんな次の日から、人生が変わってしまうというぐらい衝撃的で、すごいセミナーです。)
私は、今回そのセミナーを受けた時と同じような感覚になりました。
次回第6回マーケティングセミナーでは、『医院のブランディング』について、お話しをいただく予定です。
4月28日 (日)です!
お申込みはこちらからお願いいたします☆♪
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました(^_-)-☆
2013年02月26日 | コメント (0) | トラックバック (0)
究極の総義歯DVD発売記念講演【その2】
『ライブで見せる究極の総義歯Ⅱ』Blu-ray(&DVD)完成記念講演の模様、【その2】をお伝えいたします☆
稲葉先生が、『上下顎同時印象法』を開発した経緯について、まず、お話しさせていただきました。
1978年ドイツ、チュービンゲン大学の客員教授として留学をしていた際、IVOCLAR社主催の総義歯のセミナーを受講しました。
その時の講師が、Dr.Hans Shleichです。
大変な衝撃を受けたと言います。
日本の教育の総義歯とは全く違う方法で行われていました。
その時IVOCLARでみた方法は、スタディーモデルを上下顎同時印象でアルギン印象で行っていました。
稲葉先生は、これをどうにか、最終印象で、上下同時に、そしてシリコン印象で行いたいと、ずっと考えていました。
そして、20年前稲葉先生が代表を務めるIPSG発足時、Dr.Hans Shleichを招き、IPSG発足記念講演を開催しました。
それから間もなく、稲葉先生は、最終印象を上下顎同時印象で取る方法を開発し、発表しました。
日本の総義歯は非常に遅れています。
配列もギージーの方法のままです。
もちろん、上下顎同時印象法は、特殊なものなので、大学の教育に取り入れられることはありません。
どれだけ、エビデンスがあっても、独特なものは国家試験にでないのです。
なので、大学で取り入れられない。
このテクニックが生まれても、ある一部の方にしかつかわれていない、
なので、今日参加されている先生方は、チャンスだと思います。
Dr.Hans Shleichは引退するとき、すべての資料、スライドを稲葉先生に託しました。
世界中に広めてほしいと。
シュトラックデンチャーを絶やさないでほしいと。
こちらは、シュトラックがオルソシットの特許を取った時の貴重な写真です。
詳細な顎運動を計測し、ピラミッドの重なりを歯の咬頭とし、人工歯の特許を取得しました。
シュトラックデンチャー
1949年ドイツ、チュービンゲン大学のシュトラック教授は、それまでのギージーによる歯槽頂間線法則を否定し、口腔周囲筋による安定を求めました。
歯槽骨がないような顎堤でも、維持を発揮でき、配列も自由に行うことができます。
シュトラック教授は、チュービンゲン大学のケルバー教授の前の教授で、シュライヒ先生は非常に尊敬している教授でした。
1978年、稲葉先生は、たまたま、シュトラック教授の話をシュライヒ先生に話したことで、仲良くなったといいます。
このように、稲葉先生の『上下顎同時印象法による総義歯』には歴史的背景があります。
なんとなく開発したものではなく、歴史のある総義歯です。
今までは口をあ開いて印象を採る方法でしたが、
咀嚼をするときの印象ではありません。
閉口印象ができれば顎の口腔周囲筋の印象ができ、サポートできます。
歯科医学の始祖と言われるPhilio Puffが最初に上下顎同時印象を行ったとシュライヒ先生は伝えていました。
そこで、稲葉先生は、実は日本では400年前に木床義歯の印象に蜜蝋による印象が行われていたことを教えてあげたそうです。
1583年、紀伊和歌山からでた木床義歯、その作り方はみつろうをやわらくして口の中にくわえる方法です。
咬合高径から印象まで、とれる日本の上下顎同時印象の歴史は素晴らしいです。
将軍のお墓からでる木床義歯はこのように作られていたのでしょう。
それ以来、日本の木床義歯が最初の同時印象だということになりました^_^
総義歯の源流はやはりヨーロッパです。
スイス、ドイツ、オーストリア、リヒテンシュタインあたりが総義歯の源流となります。
300年前ということになると、アメリカはありませんでしたから、やはり総義歯の歴史を辿るとヨーロッパだということになります。
ヨーロッパの多くの学者の業績をまとめあげ、イボクラーのデンチャーシステムを完成させました。
したがって、大変歴史ある総義歯なのです。
ナソマート咬合器はProf.Boettger
印象トレーは、prof.Marxkors
ゴシックアーチトレーサーGnatho Meterはprof.Kleinrok
人工歯OrthositはDr.strack
重合方法Ivocapsystemイボカップシステムは、Dr.シュライヒのオリジナルです。
こちらは、稲葉先生が開発した、SIバイトトレーです☆
SIバイトトレーとは、スタディーモデルを中心位でトランスファーするためのトレーです。
上下顎同時印象を実行する場合に重要な事は、個人トレーとゴシックアーチの描記に使用する装置を製作しなければなりません。
今までは、スタディーモデルを咬合器にトランスファーする際、平均値で製作していたので多少の誤差を生じることがありました。
その誤差を精密印象時に修正していましたが、今回開発されたSIバイトトレーを用いると、より精度が増し、最終印象まで、スムーズに進むことができるようになりました☆
少数歯欠損、レジリエンツテレスコープにも応用でき、とても臨床幅が広いです。
午後は、今回発売されるDVDの一部を先生方にお披露目させていただきました。
Blue Lay で、すごく綺麗な映像です。
稲葉先生よりも近い目線で撮影した映像は、本当にわかりやすいです。
技工士の岡部先生の配列は、みごとに鮮やかです。
「切歯乳頭は必ずしも正中ではないので、口蓋縫合をよくみる。自分の正中と模型の正中を合わせてよく模型を観察しないといけません。」
咬筋や頬筋など、義歯が外れる原因となる部位についても、細かく説明されています。
素晴らしぐらいに鮮やかです。
総義歯セット後、患者様と一緒に食事をして、稲葉先生、わざと食べにくい物をすすめているところです。
おしんこ、こんにゃく、鴨肉などです。
きちんと前歯で噛むことができました^_^
適合が悪かったら痛くて食べることなんかできません。
装着をしてすぐに食べることがどれほどすごいことか、先生方にはお分かり頂けると思います。
「これからが新しい人生ですよ。」
と言う稲葉先生のコメントが 印象的でした。
セミナー終了後の質疑応答も、初めてご参加の方々からも活発に質問いただきました^_^
今回、私にとってとても腑に落ちたことは、上下顎同時印象をすることで、閉口印象を採ることができるということですが、翼突口蓋法線の印象を採るということだったということです。
先生方はとっくにご存知かと思いますが、
前歯で噛んだとき、この部分が非常に重要となりますね。
翼突口蓋法線は口を閉じない採れない部位です。
開いた状態だと隙間が空き、浮き上がります。
翼突口蓋法線の印象精度を高めるためにも稲葉先生の、『上下顎同時印象』は本当に素晴らしい方法だと感じました。
武先生の花束、本当に素敵でした。
きっと、患者様にも気配りの細やかな先生なんだろうなって思いました☆♪
今回セミナーにご参加いただいたアンケートの一部をお伝えします。
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◆総義歯の勉強会の資料として、このブルーレイがベストなものだと思います。
◆細部まで鮮明に写っていて素晴らしいディスクです。完成したシステムで無駄がないことが再確認できました。
◆とてもきれいな映像でわかりやすかったです。
◆歯科医師として最善の方法を実践できるというこがこの上ない喜びです。更に学び実践していきたいと思います。ありがとうございました。あらためて究極のデンチャーがあるという感をつよくしました。
◆とにかくすごいの一言です。もっと勉強します。
◆とても勉強になりました。これからも義歯製作の1つ1つの細かな所も勉強していきたいと思います。
◆大変勉強になりました。咬合、総義歯について更に勉強したくなりました。
◆とても勉強になりました。これからも義歯製作の1つ1つの細かな所も勉強していきたいと思います。
◆午前の歴史の話はふだん聞く機会も少ないので非常におもしろかったです。今、普段BPSで作っていましたが似ているようでいて違うところが多くすごく勉強になりました。また明日から頑張る気になれました。
◆とても分かりやすい内容で映像もきれいでした。参加して良かったです。なかなか技工の流れを知る機会がなかったのでとても大切だと感じました。
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ご参加いただいた、先生方、本当にありがとうございました☆♪
ぜひ、7月13~15日 (土・日・月)に開催される、総義歯ライブ実習コースにもご参加いただき、本物を確かめていただきたいと思います。
2013年02月19日 | コメント (0) | トラックバック (0)
究極の総義歯DVD発売記念講演【その1】
こんにちは。IPSG事務局、稲葉由里子です。
『ライブで見せる究極の総義歯Ⅱ』Blu-ray(&DVD)完成を記念して特別記念講演が開催されたのでご報告させていただきます。
タイトルは
『インプラント時代のフルデンチャー』 ~総義歯にインプラントは本当に必要でしょうか?~
ということで、とても充実したセミナーを開催することができました☆♪
今回発売されたDVDは、 実際に、稲葉歯科医院にみえた総入れ歯の患者様にご協力いただきました。
困っていらっしゃること、今までの経緯などをお聞きし、上下顎同時印象法による型取り、技工士による、配列の様子、試適、装着、発音、そして最後は参加していただいた先生方と、患者様とご一緒にお食事をし、きちんと召し上がれるかどうかまで、DVDに収めてあります。
実は、この実習コースの開催まで、1か月お待ちいただいたのですが、我慢ができず、他の歯科医院へ行きひとつ入れ歯を作ったそうです(-_-;)
でも、やっぱり、痛くてはめられなかったとおっしゃっていました。
とてもボリュームがある内容だったので、2回にわたりお伝えさせていただきたいと思います(^_-)-☆
今回完成したDVDは10年前の、『ライブで見せる究極の総義歯Ⅰ』以来の販売となります。
撮影、編集は稲葉先生の妻である、稲葉則子です。
日大芸術学部、映画学科卒業で、稲葉先生と結婚する前は映画の撮影、編集などの勉強をしていました^_^
稲葉先生からも、
『妻は私以上の目線でこの実習コースを撮影しました。他の方には絶対撮影できない目線です。撮影から編集まで、妻が一人で製作しました。これだけの作品を外注したら、2.000万円ぐらいかかるでしょう。一コマ一コマ丁寧に編集したので、時間はかかりましたが、素晴らしい作品です。』
文京区で開業されている、武先生から花束のプレゼントまでいただきました^_^
素敵です☆ありがとうございました!
今回の作品に関して、則子さんから先生方に見どころや、作品への思い、エピソードなどをお話しさせていただきました。
「 患者様はとても緊張していらっしゃいました。総義歯で顎関節症もある・・・ということで、他の歯科医院からは難しいと言われていて大変神経質になっていらっしゃいました。撮影するのも敏感になっていました。そこで、私は、普通の受付のおばちゃんがいるという雰囲気をだし、患者様が緊張しないように撮影させていただきました。結果、患者様の本当に気持ちや感想も引き出すことができました。時間はかかりましたが、世界にこれしかない大事な作品です。」
そして、今回ご参加いただいたすべての先生方に、今回の 『ライブで見せる究極の総義歯Ⅱ』の紹介編をプレゼントさせていただきました。
「これを作るのも、心を籠めて作りました。そこらに転がっているDVDではありません。大事にしていただきたいと思います。そして、先生方が患者様のために質の高い総義歯を提供するためにきっと役立つと思います。」
ということです。
この『紹介編』がすごいのです。
患者様が困っていらっしゃる訴えから、同時印象を取り出すところ、配列の様子、試適、装着、発音、食事の様子、そして患者様の感想まで、8分33秒でまとめてあります。
もし、稲葉先生の上下顎同時印象をやってみようと思うのであれば、この紹介編を患者様にみせていただければ、必ずお願いされると思います。
それぐらいインパクトのある作品です。
(サイトにのせてあるYoutubeは少し重いのと画像があらいので、雰囲気はわかりますが、ここまでの臨場感はだせないかもしれません)
今回ご参加いただいた先生方にプレゼントさせていただいた紹介編、則子さんが伝えたように、そのへんに転がっているものではないので、ぜひ、活用してみてください。
次回に続きます☆
2013年02月18日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2013『パーシャルデンチャー・テレスコープシステム実習コース』開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です☆
2013年2月10.11日 『パーシャルデンチャー・テレスコープシステム実習コース』がKaVo Dental Systems Japan で開催されましたのでご報告させていただきます。
第一日 テレスコープシステムの概要、コーヌステレスコープの製作デモ
第二日 リーゲルテレスコープの製作デモ、レジリエンツテレスコープの製作デモ、パーシャルデンチャーの設計実習、症例検討会
というスケジュールで進行させていただきました☆♪
まずは、最初に。
IPSGの新しいスタッフとして、技工士の中沢勇太君が加わりました。
というで、ご紹介させていただきました^_^
彼は先日(株)モリタ歯科技工フォーラム2013の中で、国内外で活躍できるような才能をもつ歯科技工士 ということで優秀賞を受賞した、若手のホープです。
これから更に、IPSGでは技工士の先生と連携を強化して、お互いを高めあっていきたいと思っていますが、中沢君にはそのお手伝いをしていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
日本では、正しいパーシャルデンチャーの設計を、技工士もドクターも教わっていません。
かなり適当な状態でやっているのが現状です。
設計は技工士にお任せするドクターもいますが、技工士だって正しい設計は教わっていないのです。
ドイツでは設計は歯科医師がするものです。
なぜなら、患者様の希望、悩み、スタディーモデルの状態、動揺度、レントゲンの情報を知っているのは歯科医師自身だからです。
最初に先生方お一人お一人に、欠損症例の模型をお渡しし、真っ白な頭の状態で設計をしていただきました。
セミナーを受けていただいた後、どのように設計が変化をするのか見比べるためです。
「患者様はアラブ王様。1本抜けたら射殺される・・・でも上手くいったら、油田をひとつあげる。いつも、それぐらい真剣に設計するように(笑)」←稲葉先生
今回は、コーヌスクローネの正しい設計方法、製作方法をお伝えしたいと思います。
この本は、Karlheinz Körber教授のKonuskronen、コーヌスクローネの原書です。
もちろんドイツ語なのですが、稲葉先生がボロボロになるまで読んだコーヌスの教科書です。
一次固定、二次固定、コーヌスクローネの設計、製作法、適応症、禁忌症、コーヌス角についてやネガティブビンケルの解決法など、沢山の事がこの一冊に書かれています。
コーヌスクローネは、沢山のルールや製作法があってはじめて成功するものであって、適当な方法、自己流で製作するものではありません。
テレスコープの本場ドイツで、直接学び、そして自らがその指導者として教えてきた稲葉先生ではないと伝えられない情報が盛りだくさんでした^_^
そして、今回講師として、技工のサポートをしていただいたのは、Dental Labo Intec代表、高木清孝先生です。
高木先生は、23年間、稲葉先生の技工を任されている大ベテランです^_^
テレスコープの症例数も2.000症例を超えます。
私も彼がいてくれることで、安心して患者様の歯を任すことができます。
まさに、ドクターとテクニシャンは、大事なパートナーだと思います。
初日はコーヌスクローネのデモです。
リーゲルテレスコープとコーヌスクローネの使い分けは、
1時固定をするのがいいか。
2時固定をするのがいいか。
ということだと思います。
コーヌスクローネでないと対応できない症例も沢山あるので、ぜひ覚えていただきたいと思います。
こちらは、以前KaVo EWLから販売されていた、ミリングマシーンです。
コーヌスクローネは器械研磨をしなければなりません。
適当に手で研磨をすると、精度を発揮できません。
稲葉先生が発案、開発した、KaVoの横型研磨器と、手前はコナトアー。
コナトアーを使うとコーヌスクローネの精度が高まります。
ドイツでは、コーヌスシュリッテン、コーヌスウーアなどの名前で、コーヌスクローネ製作時には必ず使用しています。
これらの道具を使用することで、クオリティーの高いものができます。
前歯と臼歯で平行性が認められない時、コナトアでマージン部の金属部分が露出しないように調整します。
ネガティブビンケルが前歯にでないようにするということです。
このように、模型台の上で補綴物の装着方向を決定、コナトアに模型をのせて6度の範囲で調節して最適な内冠の方向を決定することは、コーヌスクローネの生命線となります。
パーシャルデンチャーの基本的な設計について。
リーゲルテレスコープのシュレーダゲシーベの役割について。
そして、これは稲葉先生が開発したコニマウントです。
コーヌスクローネ製作時に使うコナトアと同じ機能をもつのですが、発案は同時期だったそうです。
当時、田中歯科器械店で、TDKK(東京ドッペルクローネ研究会)により販売されていましたが、今はもう手に入りません。
VISIODENT という会社のパーシャルデンチャーの設計を勉強する教育教材です。
ZLというアタッチメントを使う際にどういう使い方があるかというもので、非常に優れています。
それぞれのケネディーの欠損症例において、どのような設計をしたらよいかがわかります。
シュパルテや、トーションバーの設計についても詳しく解説がありました☆♪
こちらはリーゲルテレスコープのアニメーションです。
患者様にリーゲルテレスコープを説明するのに最適なツールです。
『リーゲルテレスコープアニメーションDVD』
『予防補綴に最適なテレスコープシステムの臨床』
『石原明先生の解説DVD』
がセットになっています。
今回も2日間があっという間に過ぎ、先生方と楽しく勉強をすることができました。
初日の懇親会の模様です^_^
今回も、ちょっと素敵なレストランで開催されました☆
素敵☆♪
美味しかったです~
同級生の岡村先生と、私、そして、次回ドイツのIDSにご参加いただく石川先生です。
懇親会の間も、稲葉先生への質問は絶えませんでした。
先生方、とても楽しそうに稲葉先生の話を聞いてらっしゃいました☆♪
今回受講して下さった先生方からの感想を一部ご紹介させていただきます。
◆咬合を学びたくてIPSGにきましたが、義歯がこんなに面白いとは初めて気付きました。日本の教育では本当に全く教えていないことにも驚きました。
◆シュパルテの話はすごいと思いました。早く活用してみたいと思います。
◆テレスコープシステムを現実化するにはいろいろなハードルがあると思います。一番はテクニシャンの問題。過去に稲葉教授の直伝を受けた名古屋の技工士のグループに聞きながらケースをしたことがありますが、設計の段階で誤っていることがよくわかりました。今そのテクニシャンがコーヌスをやっているかどうかわかりません。本日同席していた技工士さんがある程度経験のある技工士さんなら今までの技術で理屈を理解できれば対応可能と言われていました。ただ器械がないのが問題とのことです。
◆一昨年に続いて2回目の受講ですが新しい知識が増えて勉強になりました。リーゲルレバーの機構とか良く解らなかったのが解ったです。
◆製作は難しいと印象を持ちましたが、小さなケースから製作してみたいと思いました。有難うございました。何とかして横型研磨機を手に入れたい。
◆非常によくわかりました。臨床の幅が広がりました。ありがとうございました。
◆リーゲルの技巧を初めて見れてうれしかったです。
◆実際に技工を見ることで改めてテレスコープの技術の高さがよくわかりました。診療の各ステップでの注意すべき点もわかりました。今日はどうもありがとうございました
◆今回再受講です。何回も聞くと大変よく理解できました。ありがとうございました。
◆バー形についてよくわかりました。レジリエンツは特によく理解できました。
◆結局咬合の安定化(長期)を思うとテレスコープデンチャーを選択するのが最善であると認識しています。その中でもリーゲル・コーヌス・レジリエンツの適応をよく理解し、臨床に取り入れていくことが患者さんの為になると思いました。
◆最近患者さんとお話する時、日本の入れ歯とドイツの入れ歯という言い方をし、保険とか自費とかどいう観点ではなく義歯の起こす問題を話すようにしています。但しその中でもコーヌスデンチャーに移行するケースはまだまだです。パーシャルデンチャー(日本式)でも今までテクニシャンに任せている設計を少しでも負担がかからないようなものにするにはどうしたらよいかを勉強したいと思いました。
ということで、全国各地から、沢山の先生方にお集まりいただきまして、本当にありがとうございました。
私も皆様と一緒に勉強させていただき、さらに知識の幅が広がりました。
これからも、IPSGの先生方にできる限りお伝えしていきたいと思います☆♪
2013年02月11日 | コメント (0) | トラックバック (0)
【相馬市市長よりお礼のお手紙をいただきました】
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2011年7月3日、震災からもう少しで4か月となるころ、
IPSGで、「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーセミナー」を開催させていただきました。
義援金として、全額、被災した震災孤児に届くように、窓口を探したところ、相馬市で義捐金の受付を行っていました。
震災で親を亡くした子供たちが、この時何よりも悲しく、心のケアが必要だったのではと感じます。
IPSGでは沢山の先生方にお集まりいただき、集まったお金を送らせていただきました。
その後何度かお便りをいただき、カレンダーなどをお礼でいただきました。
そして。
震災からもうすぐ丸2年を迎えようとしています。
先日、相馬市市長より、丁寧なお手紙を、そして子供たちからのメッセージをいただきました。
相馬市の51人の孤児遺児の生活支援と、大学や専門学校などの学費と生活費仕送り分、社会人として必要な自動車免許の取得、親が生きていれば子供の為に頑張ったであろう子育てと教育の資金を用意することが出来る見通しが立ちました。
という報告です。
ぜひ、全文読んでいただきたいと思います。
御礼とお知らせ
東日本大震災により親と亡くした相馬の子供に十八歳までの生活費に一部として毎月三万円、また大学や専門学校進学に要する学費および平均的仕送り額を援助するための、相馬市震災孤児遺児支援金は心を寄せてくださった方々の善意に従い、条例通り、孤児遺児たちに給付してまいりました。
皆様の温かいお気持ちに改めて感謝申し上げます。
大学卒業まで一人平均一千万円の資金が必要と試算致しましたが、平成二十四年十二月三十日の段階で、四億九千万円余の募金が集まりました。
私はじめ相馬市民一同、日本中あるいは世界中のあたたかさに只々驚いております。
しかしながら多く集まりすぎて残すようなことがあっては、寄せられた善意に申し訳がたちませんので、平成二十五年三月三十一日を以って本募金を閉鎖することと致しました。
もしも将来不足するような事があれば、将来の市長に責任を以って、財源補填してもらいたいと考えております。
次の課題はこの子供たちをどのように教育してゆくかです。
市及び教育委員会一同 今後はこの事に全力を挙げて取り組む覚悟です。
尚、この課題に対しては相馬市教育復興子育て基金を開設しておりますので継続してご支援いただける方がおられましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。
これまでの御支援本当に有難うございました。
震災孤児遺児に対する皆様のお気持ちを私達相馬市は決して忘れません。
殉職消防団員はじめ亡くなった親達に替わり平身低頭お礼とお知らせと致します。
草々
平成二十五年一月
相馬市市長
立谷 秀清
子供たちのメッセージも同封されていました。
目頭が熱くなりました。
子供たちの心の傷は計り知れないと思いますが、きっと、これから素晴らしい大人に成長していくと思います。
故消防団、団長の長男は大学への 進学がきまり、将来はしっかり勉強して消防士になるそうです。
市長は、将来、消防長となって相馬市地方の防災のリーダーになってほしいと祈っているということです。
復興への最大の目標は教育だという言葉に胸が打たれました。
2年前、本当に何をしていいのかわからなかったけど、IPSGでチャリティーセミナーを開かせていただき、大勢の先生方に参加していただけたこと、本当に感謝しております。
でも、まだまだこれからだと思っています。
このお手紙に書いてあるように、『教育復興子育て基金』 というのがあるそうなので、IPSGでも引き続き支援していきたいと思います。
2013年02月02日 | コメント (0) | トラックバック (0)
石原明先生マーケティングセミナー第4回開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年1月27日『石原明先生マーケティングセミナー第4回』が開催されたので、ご報告させていただきます。
今回も沢山の先生方にお集まりいただきました☆
毎回、稲葉先生とのコラボセミナーとなっています☆
今回のテーマは『高齢者の口腔管理、歯科治療』 ということで、普段なかなか聞けないような話を、たっぷりお話しさせていただきました。
稲葉先生は、日本歯科大学第2補綴講座助教授を得て、その後日本の歯科大学発の高齢者歯科学教授を7年間勤めてきました。
1992年、今から20年も前に、高齢者歯科のマニュアル、ガイドラインを作り、沢山の論文、学会発表をしてきました。
今回の話もとても興味深い内容でした☆面倒を見ているようで、根本的に、高齢者のためにはなっていないと私は思います。
人的資源についてが日本でも大きな問題となっています。
ドイツではどうなっているのかというとをお伝えします。
ドイツには1956年に憲法改正により、義務兵役法を設立させました。
徴兵年齢は満18歳。兵役期間は15か月となっています。
ですが、「良心的兵役拒否」の権利が認められていて、国は兵役をしたくない人達に対し、介護施設でボランティアをするということにしています。
年間30万人以上と言われ、ドイツの介護保険導入で需要の増えた人材不足を補っている。
ということだそうです。
ドイツでみた介護施設のAWOでは寝たきりになっている人がほとんどなく、夫婦で仲良く老後を楽しみ、自立した人々が介護保険の支給により、老後のQOLを保っている感がありました。
唾液の性質と義歯との関係、口腔衛生管理、高齢者の身体的特徴、そしてこれから求められる歯科医療について、話がありました。
素晴らしい話をきくことができたと思います。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
そして、石原明先生のお話しです。
最初に。
おまたせいたしました。
石原明先生+稲葉先生のコラボセミナー、マーケティングセミナーのDVD第1回が完成しました!
詳細は後日、IPSGのサイトでお知らせいたします。
セミナーにご参加頂けなかった方にもまとめて購入されるとお得なセットもあります。
石原先生のマーケティングを今後の医院経営に活かして頂ければと思います。
▼ご購入のお申込みはこちらから
「人間の脳の特性」についてのお話し、おもしろかったです。
でも、今回の石原先生のセミナーの内容は、またしても内緒です♪
いつも私はセミナーの内容を書き過ぎと言われます(>_<)
ひとつだけ。
『脳の特性を知る事』
こちらが伝えたい状況を理解したうえで、新しい情報を伝える→相手の脳を書き換きかえる。
これは、とってもためになりました。
何がなんだかわからないと思いますが、お知りになりたい方はぜひDVDをご購入ください<(_ _)>
今回も(株)レイズの大塚さんよりお話しいただき、とてもためになるお話しをいただきました。
IPSGの会員の先生方には後日、情報をシェアさせていただきたいと思います。
グループディスカッションもあり、楽しく患者様と会話をする方法などを体験しました。
最後に、これまで4回のマーケティングセミナーに参加して、どんな変化があったかを何人かの先生にお話しをいただきました。
素晴らしすぎて、どよめきがあったほどです。
先生方からの感想です!!
◆稲葉先生 だ液と補綴の関係、見方が分かりやすかったです。IPSGの技術を獲得した上でマーケティングもうまくいけば勉強していく意欲が違ってくる。
◆ワークは緊張しますが、本音や具体的な事例が聞けて為になりました。
◆午前の稲葉先生が見せて下さった悪性腫瘍の患者さんの症例が衝撃的でした。自分の仕事に対する思いを深く考えさせられました。又、国の背景をふまえた歯科のあり方を教えてもらえて本当に稲葉先生は色々なことを知っているのだなぁ・・・と思いました。
◆あとは行動あるのみだ!!!
◆質問すると情報が全部手に入るということが本当によくわかった。
◆深く奥の方まで思考して質問していこうと思います。
などなど、アンケートを書いていただく時間があまりない中、色々と楽しい感想をいただき、ありがとうございました。
次回、石原先生マーケティングセミナー第5回は、2月24日(日)です!!
石原先生の出演しているDVDとして、現在はテレスコープのものがありますので
▼石原明先生も出演しているテレスコープシステムセットのDVDはこちらから
▼マーケティングセミナーに関するお問い合わせ、ご購入のお申込みはこちらから
2013年01月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)
パーシャルデンチャー・テレスコープの臨床セミナー開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2013年最初のセミナーが1月13.14日、『パーシャルデンチャー・テレスコープシステムの臨床セミナー』KaVo Dental systems Japanセミナールームで開催されたのでご報告させていただきたいと思います☆♪
パーシャルデンチャーの修復に際し必要な知識と技術はクラウンブリッジの要素から総義歯の要素まで必要です。
1歯欠損から1歯残存までそれぞれの欠損形態に対し、様々な種類があります。
咬合の崩壊を多くのケースで伴っているため、咬合の知識は必須となります。
パーシャルデンチャーの設計の大切なことは全身から診断し、三次元的に基準面を揃えることです。
咬合関係は有歯顎もデンチャーも同じです。
パーシャルデンチャー設計の順序について大事な話がありました。
◆パーシャルデンチャー設計の順序
①維持と支持の概念を持つことが重要
日本ではすぐに、サベイヤーがでてくるが間違っています。(クラスプ)
②支持の設計が優先します(レスト)
日本ではレストはクラスプの付属品のような感じですが、レストが優先です。
なぜかレストなしの線鉤を用いたりしていますが、レストはつけるようにしてください。
レストは力を伝達する役目、歯根の先端まで力を伝える役目を持っているので、レストの形はよく考える必要があります。
球面形成レストは歯軸に力を加えることができることも覚えておいていただきたいと思います。
③維持装置であるレストが最優先
④クラスプの付属品がレストではありません。レストが主役です。
⑤クラスプは義歯が外れないために必要なものです。
⑥テレスコープやアタッチメントは維持と支持を共有します。
ということで、ほとんどすべての症例を、稲葉先生は各種テレスコープで対応しています。
1967年から稲葉先生が留学していたチュービンゲン大学ではクラスプデンチャーは使われていません。
大学の教育にもないのです。
そのかわり、カバーデンチャーとワンピースキャストパーシャルに変わりました。
1967年に終わってしまった義歯が日本では依然として主流というドイツや先進諸国に比べ大きな遅れをとっているのが現状です。
こちらは、ドイツの技工雑誌、Dental Laborです。
当時から、ドイツのコーヌスクローネはミリングを行っていましたが、稲葉先生がもっといい方法ないかな。
ということで、模型研磨器を開発しました。
ドイツでも、この研磨器は広まり、雑誌でも紹介されました。
コーヌスクローネのクオリティーを決定するのは内冠の研磨方法です。
内冠の表面を確実な直線で仕上げる事です。
直線に仕上げるためにはフリーハンドではどんなに注意していても丸みが付いてしまい、不可能です。
フリーハンドの手研磨で曲線に仕上った物は、装着直後は維持力が出ますがしばらくすると維持力が落ちてしまいます。
従ってフリーハンドで研磨する方法を習った人は維持力を継続するのが困難であるためコーヌスクローネの評価を落としてしまいました。
それに比較して器械研磨した物は確実な表面の直線仕上げにより、永続性のある維持力が得られ、義歯を長期に使用する事が出来ます。
確実な方法としては、ミリングマシーンを使い表面を直線で仕上げる方法、あるいは稲葉先生が開発した横型研磨器を使う方法が有ります。
この研磨器はディスクを回転させて、この表面に内冠の表面を当てると確実に直線に仕上がります。
研磨ディスクは荒研磨から鏡面仕上げが出来、簡便確実であるためにカボ社からのK9内冠研磨器として発売されました。
このためコーヌスクローネの本場ドイツで評判となり、海賊版まで売られる様になりました。
そのため稲葉先生はシュトゥットガルトのマイスターシューレに招待され、コーヌスクローネの研修を行った経験が有ります。
その後この方法で国内で研修を重ねて来ました。
鏡面仕上げした内冠にパターンレジンで外冠を作成し、埋没剤をコントロールしゼロフィッティングさせたコーヌスクローネは確実に長期に使用する事が出来ます。
義歯装着後に安定した状態を得るためには内冠と外冠の間に隙間を作らないほうが結果が良いということで、『ゼロフィッティング』という考えが生まれました。
これには様々な必須条件があります。
金属はゴールドを70パーセント以上を含有し、それに白金を加えた合金を使う。
ヴィッカーズ硬度250程度の時効効果(鋳造したまま放置し硬度を増す効果)のある金属を使用し、埋没剤の混水比の調節により1.5パーセントの膨張を得る。
これらの条件を満たすことで、ゼロフィッティングをさせることが可能であるということが分かりました。
口蓋をいかに利用するかという事も非常に大切です。
馬蹄形は最悪だということを覚えておいてください。
日本の大連結歯の設計はただ右と左をつなぐだけです。
3点支持の場合は、トーションバーやシュパルテを用いるは日本では全く知られていません。
そして、インプラントはパーシャルデンチャーの救世主かということについてもお伝えしたいと思います。
インプラントの応用によりパーシャルに変革が起きました。
特に遊離端義歯のアンカーとしてしようすることによって粘膜の沈み込みが抑えられ、義歯の確実に安定し、骨吸収が抑えられるようになったのは革命的です。
パーシャルにとって最も難しいと言われる3点支持の場合でも4点支持にすることが可能で最も安定した形となります。
少数歯残存の上顎パーシャルにとっての床の適応は必須条件であるがインプラントにより取り除くことができます。
稲葉先生の息子であり、口腔外科医の稲葉智弘先生と、現在インプラントとテレスコープのコンビネーション症例を行っています。
このような症例は、本場ドイツでも多くみられます。
当時日本で多く行なわれている方法を見直す目的で「正統派コーヌスクローネ」という本を出版しました。
このたび一部を復刻し、研修受講者に読んでいただける様にしました。
ドイツから帰国後多くのコーヌスクローネを使用した補綴物を行って来ましたが、その多くが今でも機能しているのが事実です。
是非正しいコーヌスクローネを使用した補綴物を行っていただけるように願っています。
そして、今回2日間にわたり、岩田副会長が、各種パーシャルデンチャーへの対応、リーゲルテレスコープ、コーヌスクローネ、レジリエンツテレスコープについてのお話しがありました。
沢山の症例を用いてわかりやすく説明がありました。
動画を用いて、患者様の実際の感想、そしてリーゲルテレスコープの着脱法など、新たな視点で、大変勉強になりました。
これから、定期的に岩田副会長のテレスコープセミナーも開催していきたいと思います(^_-)-☆
今回から初の試みとして、セミナー最後の1時間を症例検討会と言う形で、先生方と一緒に考える時間を作らせていただきました^_^
トップバッターは、IPSG事務局長、稲葉智弘先生です。
ある、歯科雑誌で掲載されていた内容について、とても興味深いもので、改めてコーヌスクローネの基本知識について学ぶことができました。
そして、技工士の先生も数多く出席いただいたため、製作する立場からのアドバイスもいただくことができ、大変勉強になりました。
三橋学先生です☆
初めて参加いただいた、高瀬直樹先生の症例相談です。
「とても悩んでいた症例なので、とても助かりました。」
とコメントをいただきました。
その他の先生方からの活発な質問に答えている稲葉先生。
今回やはり、初参加で北海道からご参加いただいた小畑俊剛先生
「今までの歩んできた道は間違えてないと確信し、帰りの飛行機の中でなんとも言えない至福感を覚えました。歯科医師になって本当によかったです。」
というコメントをいただき、今回のセミナーを開催させていただくことができて、本当によかったと感じました。
次回、2月10.11日(日・月)に開催される
『パーシャルデンチャー・テレスコープシステム実習コース』 、ほぼ定員に達していますが、若干名なら受け付けております。
記事をお読みになって、実践で学びたい!と思われた方はぜひご参加ください!
▼セミナースケジュールはこちらから
▼セミナーのお申込みはこちらから
◆テレスコープシステムに対して疑問をお持ちの先生方へ
間違った方法が広まってしまったために評判を落としてしまったテレスコープ。
1980年代臨床家の間に広まったコーヌスクローネについて、
疑問をもたれている先生に、なぜそのような評判になってしまったか、
ということを稲葉繁先生が詳しく解説するページを作成しました。
ページの中では、
1.テレスコープシステムの歴史とコーヌスクローネへの誤解
2.ドイツでのコーヌスクローネの扱われ方
3.日本でのコーヌスクローネの扱われ方
4.今後のコーヌスクローネの活用方法
について、詳細な説明をしてあります。
ご興味のある方はぜひご覧になってくださいね☆
テレスコープシステムに疑問をお持ちの先生方へ
それでは、今回ご参加いただいた沢山の先生方、本当にありがとうございました。
2013年01月19日 | コメント (0) | トラックバック (0)
第19回IPSG学術大会が開催されました☆
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年12月2日第19回『IPSG学術大会』 が開催されたので、ご報告させていただます☆♪
今回、日本歯科大学100周年記念館で開催されるにあたり、稲葉先生の元医局員の先生方に沢山協力していただいたこと、心より感謝させていただきたいと思いますm(__)m
トップバッターは、稲葉歯科医院勤務の佐藤孝仁先生です。
『二年目の歯科医師が稲葉歯科医院で勉強したら』
稲葉歯科医院に務めて半年がたち、気を付けている事は・・・・
女性ばかりの職場なので嫌われないようにする!!だそうです(笑)
今もそうですが、あまり診療する機会はありません。稲葉繁先生の診療のアシストがほぼ私の仕事の内容です。
しかし、先生の診療を見させていただき、きちんとした知識を学んでから診療をする方が、何も学ばずに経験だけを頼りにした診療より質の良い診療をできるようになると私は思います。
卒後二年で、こんな風に長い歯科医師人生を大事に考えているということがすごいなって思いました。
稲葉歯科医院では、顎関節症の問診、診査診断はすべて佐藤先生にお願いしています。
もちろん、今回の発表は完璧でした。
これからも、稲葉繁先生の歯科医師としての哲学を学んでいきたいと最後に伝えた、立派な発表でした☆♪
そして佐藤孝仁先生のお父様でいらっしゃる、佐藤孝明先生の発表です。
発表前・・・
「もう緊張しちゃって、まいっちゃうな~」
とおっしゃっていたのが、ウソのよう。
まるで、大学の教授のようでした(笑)
『稲葉先生との出逢いについて』
一応台本をお持ちのようですが、先生がお話しされたいことをそのまま自由に表現されているようにお見受けしました<(_ _)>
若い先生方に対して、これから楽しい歯科医師人生を送るためにぜひIPSG、稲葉繁のもとで勉強をすることをおすすめしたい。
とおっしゃっていただきました。
そして、大切なことは
「TPPではなくて、TTPなんです!!」
TTP?なんだろう・・・と思っていると、
「徹底的にパクる。徹底(T)的(T)にパク(P)る」
と極意を教えていただきました^_^;
そして、石原明先生の著書「すべてが見えてくる飛躍の法則~ビジネスは三人称で考える~」
の三人称目線の大切さをお話しされていたのは、さすがだなって思いました。
患者様を治療や義歯の設計をするとき、
「稲葉教授だったらどうやって考えるのかな」
っていつも三人称目線になって考えるようにするとおっしゃっていました。
佐藤先生はもちろん沢山のテレスコープ症例をお持ちです。
ある患者様のお話し、値段が少し高いなと思われたそうですが、
お孫さんから「おばあちゃんの歯が素敵!」
って言われた瞬間、値段は忘れてしまったそうです。
そういうことなのですよね。
今回佐藤先生から、沢山の歯科哲学を教えていただきました。
そして、この日のために新調したスーツがとてもお似合いでした(^_-)-☆
続いて飯塚会長の
『歯科医が行う口腔ケアー』
もうすでに飯塚会長の講演を聞かれている先生も多いかと思います。
今回、あ、そうだったんだ。
ってはじめてわかったことがあります。
飯塚先生のお母様が亡くなる前の2年間胃ろうをつけていたということです。
お母様へその間必死で口腔ケアを行っていたそうです。
きっとこの時、医科の口腔機能や嚥下のリハビリが欠けていること実感されたのだと思います。
年々介護認定者が増え続けています。
1000万人の要介護高齢者の口腔リハビリは誰が行うのでしょうか?
歯科医師過剰と言われていますが、はっきり言って足りないぐらいです。
総予算は限られています。
その中には口腔リハビリは全く考えられていません。
口腔機能が回復して食欲がでれば体力もついて免疫力がアップし、QOLも上がるというのに・・・
嚥下機能を深く理解しているのは歯科医ですし、これから様々な施設、団体に啓蒙していきたいと思います。という力強い言葉がありました。
そして、最後にラビリントレーナーのエステ版、『頬麗美人』
の宣伝もありました(^_-)-☆
続いて、歯科工房OKABE、総義歯実習コースでは稲葉先生の右腕となり活躍していただいている技工士の岡部宏昭先生です。
『技工士からの提唱~技工士の現状と今後~』
日本国内の歯科技工士の実態に私たち歯科医師はきちんと向き合う必要があると思います。
およそ10年以内に爆発的に技工士が減少すると予測されます
なぜ減り続けるのか
技工士の平均年収380万円といわれています。(本当はもっと低いかもしれません)
時給1490円
月収29万円
ほとんどのラボが残業をつけていない
そして、実は残業時間100時間ぐらいはしています。
資格があるのに、この状態だと、どんどん離れてします。
若い技工士が離職してしまうのは、当然といえるのでは・・・
現在、補綴物の海外発注が急増し、国内のラボは自費の激減により倒産が相次いでいます。
補綴物の海外発注が弊害になり値崩れ、質の低下をおこしているのです。
●技工士の平均寿命は63歳
欧州では歯科技工士の塵肺率が13%というデーターがとられているそうですが、基準も対策も定められていないのが現状です。
●長時間労働による過度の睡眠不足
●時間に追われながらの作業の連続による強度のストレス
●高い率の肝機能障害者と肝炎発症者
●規則ただしくない日常の連続
ようするに、技工士は歯科医からの分配で成り立っている川下産業である
という、技工士の現状をお話しいただきました。
稲葉先生からのコメント、
「人の命を犠牲にして自分が生きてるなんていうのは、恥ずかしい事。技工士も国から統制されていたものをそのままやっていたら苦しいんです。」
「日本の技工士レベルは実はとても高い。保険の仕事とは離れ、IPSGでは、技工士としっかりと連携をとり、安全でストレスなく、質の高い仕事を目指していきましょう。」
ということでした。
技工士減少問題はとても深刻です。
IPSGには認定技工士制度がありますが、これからも自費診療専門の技工所の育成に携わっていきたいと思います。
でないと、IPSGの会員の先生方は困ってしまいますから((+_+))
そして、IPSGに入会して15年の太田裕明先生です。
『咬合についてきっと皆さんが知りたいこと』
「咬合学」について太田先生ご自身が悩んできたことを、今回先生方に理論的にお話しをしてくださいました。
悩まない咬合紙の使い方について、なるほど・・・って納得です。
歯に対する脳の感度は、10ミクロン程度を感知するそうです。
ということは、咬合紙よりも薄いです。
全体を噛み合わせた時、咬合紙をどのように読み解くか、そして削る量はどのくらいかということを詳しくご説明いただきました。
中心位で力の抜けない患者様への対処方法、先生も苦労されたとおっしゃっていましたね。
ぜひ、試してみてくださいね。
フェイスボートランスファーも、正中が1㎝ずれたら、どれだけ模型がずれてしまうかというお話しをいただき、なんとなく恐ろしくなりました((+_+))
ポーセレンの破折がなくなる方法など、すぐに役立つ情報盛りだくさんでした。
太田先生のお話し・・・簡単・・・なようで、奥深く、難しかったです。
後日、太田先生にQ&Aのコーナーでお答えいただこうと思いますので、ご安心を☆
2010年IPSGに入会された木谷光輔先生
素晴らしい経歴をお持ちなのですが、今回、所属学会の数もすごいということがわかりびっくりしました。
『IPSG研修会(稲葉・先生)との出逢いにより、得たもの失ったもの』
という少し過激なタイトルでした。
先生は、紆余曲折を経て、稲葉先生にたどり着きました。
日本の教育制度は、国家試験対策ばかりです。
いつ・どこで・何を・誰から学ぶのかはとても大事な事です。
木谷先生が稲葉先生に出会う前の総義歯や咬合に対する悩みなどをお話しくださいましたがその中でも
テレスコープの悩みというのがありました。
テレスコープの悩み
- 先代からコーヌスクローネを学んだ。
- そのコーヌスは日本式コーヌス。正統派コーヌスではない。
- 15年症例・20年症例もザラだったが、そうではない症例もまた少数ながらあった何故?
- 歯頸部歯肉の退縮が生じているケースばかり。
- 設計に疑問があったが、学びの場がなく、書籍も絶版ばかり。まさにロストテクノロジー。
そこで、出会ったのがIPSG会員、故岡部俊一先生の講演です。
リーゲルテレスコープを紹介され、もとを辿ったら、稲葉先生だということを知りました。
それ以来、IPSGのすべてのセミナーを受講されています。
そして、実際治療を行い、喜んでくださっている患者様の動画をみさせていただき、、改めてテレスコープシステムはすばらしい技術だなと思いました。
その他、木谷歯科医院で行われている感染予防対策についても、お話しいただきました。
木谷先生は、とてもお話上手だということがよくわかりました。
もっと聞きたいと思うほどの情報量をお持ちでした☆
10年前に、稲葉先生の1年コースに参加し、今では中心位におけるフェイスボートランスファーを使ったCRマウントをしなければ、インプラントのみならず、怖くて自費診療を行えないとおっしゃる、大津義重先生です。
今回は、顎関節症の治療に特に力を入れていらっしゃる大津歯科医院で、稲葉先生に指導頂いた方法で診査・診断し治療をした結果、改善された症例を動画で見せてくださいました。
3つの大学病院で治療を受けても全く改善されなかった患者さんで、ぜひ、自分のような患者さんを減らしたいので、顔や名前を公開していただいても結構です。
とおっしゃって、治療前から治療後の感想の一部始終をじっくり拝見することができ、大変勉強になりました。
IPSG副会長、岩田光司先生は
『2012年咬合アドバンスコース ダイジェスト』
を解説してくださいました。
さすが、完璧な発表でした。
9名限定のこの実習は、DVDで撮影もされなかったシークレットライブ実習です。
一部をご覧いただきましたが、咬合について、こんなに適切で確実な診査・診断・治療計画を勉強できるセミナーは他にはないと思います。
IPSGサイトでもセミナーの模様をご紹介させていただきましたので、よかったらご覧ください。
岩田先生のすごいなって思ったことがあります。
「15年稲葉先生のアシスタントをさせていただきましたが、今回も沢山の事を新たに学ばせていただくことができて、大変勉強になりました。」
とうれしそうにお話しされていたことです。
岩田先生は本当に素晴らしいなって思いました^_^
今回の特別講演は、歯科医師と医師のダブルライセンスをお持ちの金子雅史先生です。
『もう一度見直そう!~日常臨床の中の悪魔~』
歯科医療は一人の医師が行う医療行為としては、非常に幅広い範囲を要求され、他の医科分野では類を 見ない医療であるということを忘れてはなりません。
とお話しいただきました。
私たち歯科医師は観血処置が非常に多いです。
医科の一般開業医はほとんどが非観血的で、たとえば小手術でも全身麻酔下で行われます。
●一般歯科診療室では、モニターも酸素も蘇生に用いる薬剤やキットがない
●モニタリングもしていない
●患者様の状態の把握ができない
●急変しても何がおきたのか不明
●どう対処してよいかわからない
など、様々な問題があります。
そのような時どうしたらいいか・・・
もちろん、モニタリングも酸素も必要ですし、沢山必要な事はあります。
でも、とにかく。
『意識がなくなったらとにかく胸を押す!押す!押す!そしてAEDをかける』
あたふたせずに119番して胸骨圧迫です。
心臓突然死で亡くなる人の数は6万人
(交通事故死5000人以下)
電気ショックが1分遅れると救命率が10%低下します。
歯科医院には必ずAEDが必要だと感じました。
ということで、実習風景です(^_-)-☆
先生は軽々圧迫しているように見えますが、結構これが重いんです((+_+))
今回株式会社セキムラの方にも沢山ご協力いただきました。
金子先生と、とても息が合ってました^_^
「これ、10分もやってたら、こっちが心肺停止だよ。」 と大津先生(笑)
でも、実習は楽しいです☆
AEDは使い方を一度経験しておけば、ナビゲーションされているので、大丈夫です!
深刻だけど、楽しい特別講演、金子先生、本当にありがとうございました。
先生は医師であり、歯科医師であるからこそ、啓蒙できる大事なお話しを沢山いただきました。
これからも色々な事をご教授頂きたいと思います。
さてさて、
ここからはIPSG望年会です。
(IPSGでは忘年会ではなく望年会と書きます)
今回は稲葉先生の退官パーティーの時にお願いした、ドイツ民謡のグループ、エーデルワイスに演奏をお願いさせていただきました☆
日本でも、ドイツのビール祭り、オクトーバーフェストなどで、演奏をされたり、全国各地でご活躍のグループです。
乾杯はIPSG名誉会員の田嶋紀一郎先生です。
素敵なメッセージをありがとうございました☆
お料理も豪華でした♪
金子先生と、若手技工士のホープ中沢さんです^_^
そして、豪華賞品のくじ引きです!!
子どたちも鈴を鳴らしたり、景品を渡したりお手伝いしてくれました^_^
望年会参加者で記念写真。
「ゆりちゃん、ここでいいんじゃん。」
ということで、金髪のアフロヘアーをかぶった異色な人は、私です^_^;
田中歯科器械店の 毛利社長と、私と事務局長です。
私は毛利社長のファンなので、大感激です。
ということで、今年を締めくくるIPSGの学術大会も無事終了しました。
これで、来る年も気持ちよく迎えられそうです(^_-)-☆
ご参加いただいたIPSG会員の皆様、スタッフ、関係者の方々、本当にありがとうございました!!
2012年12月03日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『筋機能療法+ラビリントレーナーコラボセミナー』開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年11月18日 、稲葉繁先生とIPSG会長飯塚能成先生の『筋機能療法+ラビリントレーナーコラボセミナー』開催されたので、ご報告させていただきます☆
稲葉先生が大学院の頃、今から40年以上前、舌に興味があり、舌の文献を沢山集め始めました。
そして、同時に顎関節症の研究もしていたので、よく観察しているとどういうわけか、顎関節症の患者様の舌の圧痕、歯列の圧痕、口蓋鄒壁の肥厚をみつけ、気になり始めたそうです。
たまたま、30年ほど前、今の筋機能療法学会の大野先生という方が連れてこられたアメリカのツィックフーズという先生、医者ではなく医学療法士の講演を聞く機会があり、マイオファンクショナルセラピーのことを知ったと言います。
その当時は顎関節症と舌壁の関係について全くやっていませんでした。
ツィックフーズ先生の講演の後、稲葉先生は質問したそうです。
「顎関節症と舌壁の関係についてどう思われますか?」
当時の答えは、
「わからない」 だったそうです。
そして、さらに稲葉先生は一生懸命舌の働き、さらには嚥下のやり方について研究してきました。
『咀嚼・嚥下・発音』を育てるには、元をたどれば母乳からなんだということも、その時確信したそうです。
出だしを間違えると生涯の問題になります。
舌によって歯列ができ、頬でしっかりとサポートさせます。
それに合わせて上顎の歯列が並ぶのです。
このような経緯で、ラビリントレーナーを発案しました。
今回は、正しい舌の使い方のほか、実際に間違った嚥下の方法をしていることにより発症する顎関節症の症例や舌壁の治療法について、具体的な話がありました。
昭和57年に歯科界展望で発表したマイオファンクショナルセラピーです。
当時は、この内容は早すぎたのでしょうか・・・
今読むとびっくりするような内容が書かれています。
今回参加された先生方には資料をお配りさせていただいたので、ぜひ復習していただければと思います。
舌壁と顎関節症は非常に密接に関わっています。
歯科医師の専門分野は、歯や歯周組織だけではありません。
顎口腔系、そして全身の診断が必要ですし、咬合治療は歯科医師にしかできません。
ぜひ、歯科医療を大きく見ていただきたいと思います。
そして、今回一緒にコラボをしてくださった飯塚会長は、稲葉先生が発案したラビリントレーナーで素晴らしい結果をだしてくださっています。
ラビリントレーナーは高齢者の介護予防、麻痺や嚥下障害のある者、意識障害のある者に対してのリハビリに大変有効な器具です。
困っている患者様は山ほどいらっしゃいます。
もし、治るとしたら・・・
家族の方はどんなことをしてでも、連れて行きたいと思われるでしょう。
飯塚会長は2012年の老年学会で発表されましたが、
その考察の中で、このようなことを伝えていらっしゃいます。
↓↓↓
口腔機能訓練器具ラビリントレーナーを使用して口腔機能訓練をする事により舌圧、口輪筋などの口腔周囲筋ばかりでなく呼吸に必要な筋肉や姿勢を保つのに必要な筋力がアップするため、嚥下や呼吸が改善され、消化機能や循環機能の改善が見られるのではないだろうか。
またラビリントレーナーをくわえるだけで多量の刺激唾液が出るので唾液量の少ない高齢者にとって自浄作用効果が期待できる。
ラビリントレーナーは筋力ト レーニングの器具というだけでなく、特に片麻痺のある対象者が発音、嚥下機能、手指の動きの著しい改善が見られたのには驚かされた。
これは、すごいことだと思います。
呼吸に必要な筋力までアップし、消化機能、循環機能の改善も期待できるということです。
◆ラビリントレーナーの効果について
- 呼吸や嚥下に必要な口腔周囲筋、横隔膜、腹筋、肋間金、首など体全体を使い骨格筋を鍛え理想的な姿勢作りができる。
- 口腔周囲筋からつま先に向かってシンメトリーな筋肉作りができる。
- 呼吸を整え、循環機能の働きを良くする
- 口呼吸の予防
- 嚥下から排泄までの嚥下や消化運動を刺激し活発にすることができる
- 刺激唾液や胃液の分泌を良くする
- エステ効果
飯塚会長のお話しは、すべて実際にやってみた結果ばかりです。
実践的で、大変わかりやすく沢山の症例をみていただきました☆
飯塚会長から配布された、
ラビリン体操の資料、嚥下訓練の方法、問診票、口腔機能訓練のトレーニング表 だけでも、今回参加した甲斐があったと思います!(^^)!
いくつか、先生の症例より
◆脳血管障害で失語症の患者様、 2年リハビリに通っていてもできなかったことが、ラビリントレーナーにより、自分の意思を話せるように回復した症例は大変素晴らしいと感じました。
「ごはん、たべたい。」
とご自分の意思を伝えることができました。
◆15年前くも膜下出血で失語症
15年間開かなかった手がラビリントレーナーで、その日のうちに開くようになった症例も見させていただきました。
そして、咬合調整を組み合わせることで、両方のバランスが取れ、歩けるようになりました。
飯塚会長は、ラビリントレーナーと咬合調整の知識を兼ね備えていらっしゃったことで、患者様に大きな成果をだすことができた症例だと思います。
◆脳血管障害と右麻痺
むせる・・・ということがこんなに辛いことだとは思いませんでした。
嚥下することが難しい患者様が沢山いらっしゃるということを痛感しました。
むせるということは、人と食事ができないのです。
この方も、ラビリントレーナーによるトレーニングで、嚥下に携わる筋肉を鍛え、口輪筋など唇の筋肉をきたえることで、口を閉じて嚥下ができるようになり、むせなくなりました。
むせると、歯科治療も受けることができません。
むせる患者様を大学病院へ送るのではなく、ぜひ先生方自身で治していただければとおもいます。
毎日の継続が非常に大切というお話しもありました。
◆人工呼吸器で胃ろう
唇の力がまったくないので、唾液が口の中にたまってしまいます。
唾液を飲む練習をラビリントレーナーではじめた結果、寝たきりだった患者様が、座位の姿勢が10分取れるようになりテレビをみることができるようになった。口を閉じて寝ることができるようになった。
など、目を疑うような症例でした。
◆無呼吸 開口、口呼吸、舌根沈下
についても、ラビリントレーナーで、大きな効果を上げています。
まだまだ、沢山の症例をみさせていただきましたが、このあたりで・・・^_^
今回のセミナーは実習形式とさせていただいたので、先生方に実際に体験していただきました。
稲葉歯科医院のスタッフもラビリントレーナー実習に参加です☆
稲葉歯科医院、山吹町の、智弘先生も・・・
望月先生も、真剣(?!)に実習しました(^_-)-☆
こちらが今回、参加者全員に体験していただいた器具です。
実際にくわえることで、わかったことが沢山あり、びっくりしました。
やはり、NUKは素晴らしいです☆
よ~く理解できました。
こちらは口輪筋の筋力検査のデモです。
大津先生がモデルです(^_-)-☆
今回、先生方自身で体験していただいたことにより、確実に体得していただけたセミナーだったと思います。
ラビリントレーナーの可能性をこれからも幅広い範囲で、ひろめていきたいと感じました。
今回53名の先生方のご参加をいただき、会場で販売させていただいたラビリントレーナーも売り切れ。
先生方にも大変満足いただいたセミナーだったと思います。
先生方から、本当に沢山の感想をいただきました。
一部ご紹介させていただきます☆♪
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
◆動画から患者様本人の目の輝きやスタッフの笑顔など幸せな状況が伝わってきました。今後歯科医師として口腔の機能向上のために少しでも貢献できたらと思います。
◆・実習があるのはとても楽しく、実体験できたのがとても身になったと思います。自分にも舌突出癖があるとはっきりと自覚できました。
・ラビリントレーナーを使う症例を集めるにあたっての共通のルールのようなものを示して頂けると(写真の撮り方、検査内容など)やりやすいと思いますのでよろしくお願い致します。
◆口の機能を向上(改善)することで全身にいい波動が伝わるのがよくわかりました。どの年代にもいろいろな症状にも応用できると思いました。明日から実践してみたいと思います。
◆レントゲンの飲み込む動画、赤ちゃんの授乳の色々、口元や足首etc 資料として診療室に残ったスタッフにも見せてあげたかったです。とても驚きました。長生きしてよかった~。
◆ラビリントレーナーを使用した高齢者の前後がとても違うことに驚きました。口腔内の運動のみでなく全身の運動能力の変化、顔の変化などとても興味深かったです。口の健康は全身の健康と云う意味が少しわかった気がしました。また、乳児の使用する哺乳瓶の人口乳首に善し悪しがあったとは知らず、さらにその頃からすでに歯列に関係するということを知り、大変勉強になりました。自分が子供を産むときやお腹に子供がいる方などに実践したいため、教えてあげたい内容だと感じました。
◆哺乳時期からの正しい嚥下行動やラビリントレーナーを使用して障害者のQOLを高める話、どれもわかりやすく勉強になりました。動物は歯を失った時、死を意味するとうい聞いたことがあります。ヒトは義歯により口腔機能を回復することもできますし、意識的に行動することもできます。口腔ケア=歯のクリーニングにとどまらず習癖に気づいたり筋機能療法もできる歯科衛生士になりたいと改めて思いました。
◆歯並びや舌癖、嚥下の仕方に授乳が正しくできているかどうか?が影響があるという事を知り、とてもビックリしました。私は哺乳瓶で育ったので正しい嚥下ができていなかったのだなぁと実感しました。口輪筋、舌筋を鍛えることが大切だということがわかりました。ラビリントレーナーを使用した症例にはビックリしました。あんなに元気にそうになってすごいなと驚きの連続でした。
◆乳児からの口腔機能の発達について詳しく話が伺えたのが良かった。多くの症例がみられて良かった。
◆「歯」の治療だけでなく「口腔内全域」の勉強が技巧作業にも必須であること改めて痛感しました。
◆素晴らしい成果が出ているので是非データを発表して頂きたい
◆DHがDrのかわりにできる仕事を少しずつ増やしていきたいと思いました。
◆まったく初めての分野での研究会で非常に勉強になりました。有難うございました。
◆・乳歯から高齢者まで口腔機能を回復あるいは訓練することで経口搾取できることがいかに大事かを学びました。
・また来院してくる方が年々高齢の方が増えているのでラビリントレーナーを使用して頂いて口腔機能を衰えないようにしたいと思います。
◆訪問診療などで脳血管障害後遺症による症状をたくさん見ているので使用させて頂きたいと思います。
◆続けられている飯塚先生の姿勢が素晴らしいです。
◆実習つきなので解りやすかった。講義だけだと実行できないことが多いので。
◆口腔内だけでなくそれ以外のことまで目を向けることにより患者様がより健康になるのがわかりよりいろいろなことを患者様に伝えることができるようになりました。
◆飯塚先生のケースレポートが目からうろこでした。すごく内容が充実していて良かったです。実習もあって実践的で良かったです。様々なケースに効果があるのでシステム化してマニュアル化してください。
◆患者さんの為、家族の為、自分の為生きることに必要なことを学べました。
◆嚥下と体の病気がこんなにも関係していてすぐ変化として現れることに驚きました。大変お勉強になり参加して良かったと思いました。
◆他では学べない貴重な内容で大変勉強になりました。ラビリントレーナーで患者さんが治っていく姿を動画で見て感動しました。全身とのつながりの大切さが身にしみました。今日は有難うございました。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪
2012年11月19日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『咬合診断アドバンス4日間実習コース』 の後半が開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年10月7.8日に『咬合診断アドバンス4日間実習コース』 の後半が開催されましたので、ご報告させていただきます。
前半の実習で、咬合器にトランスファーした模型を、OCCLUSAL ADJUSTMENTS by Charles
E.Stuart,D.D.S
として、チャールズ・E・スチュワート先生の咬合調整法を、稲葉先生が実際に受けた実習内容を先生方に体験していただきました。
こちらは、実際稲葉先生がスチュワート先生のセミナーを受けた時に使った咬合調整法のテキストを日本語に訳した物です。
こちらだと、このブログを読んでいただいている先生方には読みにくいと思いましたので、スチュワート先生の咬合調整法をPDFに打ち直してみました☆
ファイルをダウンロード上記のPDFをぽちっと押してダウンロードしてくださいね。
切歯ピンの、CRとCOのズレを調整していきます。
先生方、ご自分の歯を印象して、咬合器に付着した模型を、ご自身で咬合調整しているところです。
咬合器上で調整してみて
「どう?すっきりした?」
と聞く稲葉先生^_^;
今回、飯塚会長と岩田副会長がインストラクターとしてお手伝いいただきました☆
今回のティグマは、臨床研修医卒後1年目の佐藤先生によるデモンストレーションでした^_^
稲葉歯科医院でほとんど毎日行っている事なので、自信をもってやらせていただいたと思います☆
そして今回は、筋電図による治療前治療後のデモもありました。
左右の筋肉のバランスを図ることができます。
先生方とても真剣です。
渡部さん以外は・・・・(笑)
そして、咬合調整です☆♪
治療後の結果は後程お知らせさせていただくとして・・・・
後半2日目は、ピーター・K・トーマスのワックスコーンテクニックをもとに、上顎6番を粘土で作る実習を行ないました。
ピーター・K・トーマスのワックスコーンテクニックはナソロジーの大御所であるPKTがオーラルリハビリテーションの際に行うワックスアップのテクニックとして世界中に広めたものだとして知られていますが、その元になったのは同じくナソロジーの始祖であるエベリット・V・ペインのワックスアデットテクニックだということは、意外と知られていません。
エベリット・V・ペインのワックスアデットテクニックは歯が出来て来る順序にしたがって咬合面に形成する方法です。
即ち1) 咬頭頂 2)辺縁隆線 3)中央隆線⒋)三角隆線⒌)発育溝 6)福溝 7)副隆線 8)窩 の8要素を発育順序に従ってワックスアップして行く方法です。
これをカリフォルニアのハリウッドで開業していたピーター・K・トーマスが世界に広めたテクニックです。
イタリアの移民の歯科医師でバチカン市国の聖母マリアがキリストの亡骸を抱いている有名な「ピエタの像」が心無い観光客により腕を折られてしまいました。
PKTは私財を投じて修復したことは有名な事です。
稲葉先生はドイツに滞在していた1978年に研修を受けましたがワックスアップのデモの際にウイスキーをストレートで飲みながら葉巻を燻らせながらワックスアップをしていたそうです。
日本にも保母先生の招きにより何回も来ていますが、100キロ以上あった体も糖尿病により瘦せ細り華やかな人生の終焉を迎えました。
ワックスアップの基本をデモが始まりました。
わかりますでしょうか?
ワックスコーンのテクニック、この練習をしましょう☆
先生方ご自身で体験していただく、ワックスコーンテクニック、これからは、実際の患者様へのデモンストレーションにぜひ役立てていただきたいと思います。
ワックスアップした歯をおひとりおひとり稲葉先生へ見せに行っています。
これも実習コースでしかできませんね。
今回のモデルをしてくださった渡部さんは特に顎関節に症状はありませんでしたが、実際に調べてみると、COとCRのズレがありました。
治療前、後のEPAテストをご覧ください
こちらは治療前
左側が中心位から左が前方にズレているのがわかると思います。
治療後はほぼ、中心位の位置に顎が落ち着いたのがご理解いただけると思います。
咬合調整でこんなことができてしまうなんて本当にすごいと思います!!
今回、ご参加いただいた先生方からの感想をお伝えします。
☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜。o.゜。・*。・゜.。☆彡
◆知れば知るほど、自分の未熟さを実感します。先は長いと思いますが機会をどうとらえ、出来るだけ学ぶ時間を増やしていきたいと思います。又、こういう機会を案内していただけると嬉しいです。これからも宜しくお願いします。
◆これこそ、本来の歯科医師のなすべき第一義の治療行為だと思います。
◆本当に来て良かったなぁ。。と思いました。今までわかっていると思ってやっていた事が足りなくてもっとこうした方が良かった!という事がたくさん発見されました。又、ワックスアップは実際に手を動かさないとできないと思うので本当に良かったです。
◆まだまだ勉強しないといけないと思いますが、学んでいると楽しくてワクワクします。今後もがんばります。
◆咬合調整についてかなりよく理解できました。ありがとうございます。
◆中心位への咬合調整の仕方がよく理解できました。咬頭かん合位と中心位のずれへの修正の仕方が理解できました。
◆①フェイスボウのやりかた②ワックスアップ⇒咬合調整にもとても役立つと思った。
◆咬合治療後、すぐKrの体感が変わっただけでなく、電気的計測でもあきらかな違いが出たことは、あらためて驚きました。
◆実際に患者さんを咬合診断しているところをライブでみれたことや咬合調整が非常に参考になりました。
2012年10月14日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『咬合診断アドバンス4日間実習コース』前半開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局稲葉由里子です。
2012年9月22,23日『咬合診断アドバンス4日間実習コース』 の前半が開催されたのでご報告させていただきます☆♪
【9名限定】 という特別実習コースのため、先生方にできるだけ集中していただけるように、いつもお願いしているDVD撮影なども控えさせていただきました。
ベテランの先生方ばかりだったので、もちろん実践されている事だと思いますが、真っ新になっていただき、一から学んでいただきました。
自分で思い込んでいる診査診断などを見直す機会はなかなかありません。
ゼロに戻り、学んでいただけたと思います^_^
今回のインストラクターは、岩田光司会長、伊庭由夏先生、サポートで佐藤孝明先生にお願いしました。
前半の2日間で、印象採得、模型作り、中心位採得、チェックバイト、フェイスボートランスファーそして咬合器へ付着し、咬合器のハンドリングなどを学びます。
今回のモデルさんは、IPSG事務局の渡部さんです☆
渡部さんは姿勢もいいし、一見噛み合わせにも問題ありません。
「ここが乳様突起、胸鎖乳突筋の付着部、停止ですね。 起始は胸骨と鎖骨です。こうやってついているんですよ。」
頷いている先生方をすかさずパシャリ。
真剣モードに入ってます。
顎関節症の診断に、筋触診は欠かせません。
やはり、全身の診断が大切なのですね☆
こちらは、スウェーデンの顎関節症の巨匠、クローポールセンの筋触診テストの図です。
「舌は僕が付け足して書いたんだけどね・・・」←稲葉先生
舌の診断は顎関節症の大事な診断ポイントと付け加えた稲葉先生は、もしかしたら、クローポールセン先生よりも一枚上手かもしれませんね^_^
こちらはこの度発売された『TMJドップラー』です☆♪
これで、患者様の関節の音の種類を聞き分けます。
顎関節症診断ではぜひ使っていただきたいと思います。
内科でいう聴診器と同じです。
ドクターと患者様双方で確認する必要があります。
セットの中身はこんな感じです。
このセットをおもむろに開けると重厚感があり、患者様にとっても大事な検査だということをご理解していただくことができるでしょう。
さて、印象採得をはじめます。
患者様で、印象採得が好きな方はいらっしゃいません。
いかに患者様に不快感を感じさせず行うかということは非常に大切です。
患者様が恥ずかしくないように、そして不快に感じさせないようにエレガントな治療をするように心がける必要があります。
患者様を上から覗き込んだり、エプロンの胸の上に、物を乗せたりは決してエレガントではありません。
ドクターの位置は頭の後ろで堂々としていないといけません。
患者様に何度もうがいをさせるような治療も、決してエレガントではありません。
患者様の気持ちの先の先を読む必要があります。
稲葉先生は、ドクター・ビーチのパフォーマンスロジック を2週間に渡り直接受けていますが、ビーチ先生の教えは、患者様にストレスを与えないことが一番、そして、姿勢をよくすることで、ドクターの健康も守るという、当時は目からウロコなものでした。
今度、機会があればIPSGで診療姿勢のコース、パフォーマンスロジックセミナーを企画したいと思います。
エレガントに振る舞うためには必須なセミナーだと思います。
新卒のドクターはできるだけ早い時期にこのセミナーを受講することをお勧めします☆♪
フェイスボートランスファーの記録を咬合器に再現、そして中心位が3枚一致するかどうかの確認を、稲葉先生を取り囲んで実習している風景です。
KaVoのプロター咬合器についても詳しく説明させていただきました(^_-)-☆
ここからが実習です。
3人一組で先生方お互いの印象採得、フェイスボートランスファー、そして中心位を体験していただきます。
中心位は、採る方、採られる方、両方体験していただくことで、その感覚を身に付けることができます。
「これで、今までの仕事がすべて変わるよ」
と稲葉先生からの直接の指導の様子です☆♪
KaVoのフェイスボーはとてもシンプルです。
簡単なので、ぜひすべての患者様へ実行していただきたいと思います。
フェイスボートランスファーをする先生はほとんどいらっしゃいません。
どうしても先生方も真剣になると、作業になりますが、一体何をしているのか、患者様にも、伝えてあげてください。
きっとそれだけでも、他の歯科医院とは違って、何かしてくれている感が得られるはずです^_^
もちろん石膏も先生方ご自身で注いでいただきます。
石膏の混水比を守り、必ず真空練和で機械練、バイブレーターで注いでくださいね。
フェイスボーの情報を咬合器に移し、中心位で付着したところです。
先生方、ご自分の歯とご対面です。
石川先生、興味一杯の目をされていて、本当に楽しそうに実習を受けてくださいました。
先生方、ご自分の模型をご覧になって、びっくり。
顎関節症だったり、その予備軍だったり様々でした。
「なんだか、姿勢がへんだと思ってたんだよね。」
「首筋が痛い原因はこれだったのか・・・」
「顎がフラフラすると思ったら、前歯の誘導がなかったのか」
など、 ご自身の症状の原因を見つけることができました。
みんな稲葉先生に咬合調整をしてもらいたいそうですが、
「高いですよ。」
と稲葉先生、言ってました^_^;
今回3人一組ですっかり仲良しになった先生方、お互いの咬合調整を行うのも良い勉強になるかもしれませんね。
後日、今回モデルをしてくださった渡部さんから感想をいただいたので、ご紹介します。
↓↓↓
デモで、私の印象をとって頂きました。
その際、トレーを口腔内から出すときの稲葉繁先生のエレガントさに感激しました。
研修で方法を見てはいましたが体感するのとでは全く違います。
先生方にとってはいつものことでも、患者様にとっては、いつでも初めてに近い体験でドキドキするものだと思います。
出来るだけ苦痛も、恥ずかしさも感じたくありません。
印象ひとつとってもやはりさすが自費診療と感じて頂ける一つだと思います。
何をとっても無駄な動きがなく、美しいと感じました。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
次回は10月7,8日となります。
咬合器のハンドリングの復習から、ピーター・K・トーマスのワックスアップ実習、粘土を使って咬合面を作る実習、KaVoのディグマ実習などを行う予定です☆
ぜひ、楽しみにしていてくださいね(^_-)-☆
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
2012年09月24日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012『咬合治療の臨床』開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
9月9日に東京国際フォーラムにて、エクセレントデンティストコースの第1回、『咬合治療の臨床』 が開催されましたので、ご報告させていただきます。
全国各地から沢山の先生方にお集まりいただきました。
今回、稲葉先生が大学3年生に教えていたという「咬合調整法」の資料を先生方にお渡しさせていただきました。
もし、今でも、この講義を大学3年生で勉強できたのなら、歯科の仕事に本当に興味を持つことができ、回り道せずに学ぶことができるのではないかなと思いました。
そこに書かれている大学3年生のテキストの内容は
◆バーチカル・ディメンションを大きく与えないこと
◆相隣接する辺縁隆線は同じ高さにする
◆咬合面側または切縁側の歯間鼓形空隙の確保
◆咬合面の頬舌径を縮小する
◆頬側・舌側頂 ラインをそろえる
◆中心窩・中心溝のラインをそろえる
◆個々の歯牙の咬頭・隆線・窩・溝などの解剖学的形態を付与する
などが図解入りで説明されています。
これをもっと早く知っていれば・・・・((+_+))←私
稲葉先生は大学3年生の授業が一番楽しかったといいます。
「何も予備知識がないから、すーっと 頭に入っちゃうんだよね。」
とのことです。
やはり学生の時から良い情報で頭を満たすことによって、本物の知識を身に付けることができます。
IPSGでも、学生から一緒に勉強できるようなシステムを作る予定なので、少しお待ちくださいね(^_-)-☆
斜走隆線の重要性についても説明がありました。
上顎の斜走隆線は、下顎が後方にいかないようにストップさせる働きと、左右に動く時に誘導させる働きがあります。
スチュワートグルーブと平行している隆線ですね☆
なんて・・・・ でも、だから一体何なのでしょうか。
スチュワートグルーブなんて久々に聞きました。
「スチュワートグルーブって何でしょうか?」
私はすっかり記憶の外だった(-_-;)ので、 稲葉先生に聞いてみました。
スチュアートグルーブは上顎第一大臼歯の咬合面に作られる溝です。
(上の写真でいうと緑色の線です)
天然の歯は素晴らしい機能を持っていますが、スチュワートグルーブはありません。
上顎第一大臼歯の中心窩から平衡側へ抜ける、最も大きな咬頭である舌側近心咬頭の内斜面がたびたび、ファセットでピカピカ光っているのをみたことがあるかと思います。
それは、対合歯の下顎第一大臼歯の遠心頬側咬頭の内斜面との間で平衡側の干渉を起こしているためなのです。
そこでワックスアップの際、最初から干渉が出ないように斜走隆線に沿って中央窩から咬頭頂に向かって溝を形成し、咬頭頂が通り抜け易いようにしたのがスチュワートグルーブです。
そして、斜走隆線(オブリーグリッジ)は、上顎の第臼歯の咬合面に存在する頬側遠心から舌側近心に斜めにまたがる大きな隆線です。
(上の写真で緑色のスチュワートグルーブと平行に走っている水色の隆線です。)←マジックで書いてみました^_^
この歯は乳歯列から永久歯列に成長する時、最初に萠出する大切な歯で下顎の第1臼歯と噛み合い歯列の要になる6才臼歯と言われる歯です。
上顎の咬合面の中心窩に下顎の遠心頬側咬頭がしっかりと噛み合うことで、中心咬合位を作ります。
そしてこの斜走隆線がある事により下顎を後方向に押し込まないようストッパーの役割をしています。
更にこの斜送隆線は機能的にも大きな意味を持っています。
下顎運動は回転と滑走があることをいつもお伝えしていますが、作業側は回転し平衡則は滑走します。
即ち、
作業側は頬側に回転し、平衡則は斜めに舌側に向かいます。
斜走隆線がこの運動を誘導するのです。
この様な理由で斜送隆線は大変大切な隆線ですが、この部をインレーを形成する際、予防拡大と称し削除し、形態を無意識に変えてしまう事は大変問題です。
たとえインレーといえども咬合器に付けて精密に作って頂きたいと思います。
なるほど、よくわかりました(^_-)-☆
さてさて、こちらは、なんと。
稲葉先生がチャールス・ E・ スチュワート先生の講義の資料です。
左側の図はイコライザー、クロージャー・ストッパー、右側の図はABCコンタクトに関してのものです。
以下、稲葉先生の解説です☆♪
これらの単語は臼歯の咬合面の調整の際に重要な知識です。
咬合力を歯軸に伝えることは歯を長持ちさせる為に重要な事です。
逆に言いますと、臼歯は側方力を避けなければなりません。
咬合面は山あり谷ありの大変複雑に出来ていますが、その形態は8つの要素で形成されています。
即ち 1 咬頭頂 2 辺縁隆線 3 外形隆線 4 三角隆線 5 発育溝 6 副溝 7 副隆線 8 窩 から成っています。
歯は咬合面を観察して見ると平らな所はありませんので、上下の歯の接触は大変不安定になります。
ナソロジーの始阻チャールス E スチュアートはこの咬合面の接触形態を安定させる為にイコライザーとクロージャーストッパーが必要である事を主張しています。
臼歯の接触状態を前頭断で見ると、いわゆるABCコンタクトが有ります。
即ちAコンタクトは上顎の頬側咬頭内斜面と下顎の頬側咬頭の外斜面の接触です。
Bコンタクトは上顎の舌側咬頭の内斜面と下顎の頬側内斜面が作る接触です。
Cコンタクトは上顎の舌側咬頭の外斜面と下顎の舌側咬頭の内斜面の接触です。
ABCコンタクトは歯を安定させる為に必要な接触状態を作ります。
この時Bコンタクトが最も大切な接触です。
もしBコンタクトが無ければ歯は頬舌側方向に移動してしまいます。
Bコンタクトをイコライザーと呼び歯の移動を防止する接触を作りますので、上顎の舌側内斜面と下顎の頬側内斜面の接触は無くてはならない接触です。
同様に近遠心方向からみた時にも安定をしなければなりません。
同じ方向の斜面同士の接触では歯は移動してしまいますので、逆の方向の斜面の接触を作ります。
即ち移動する力を打ち消すコンタクトをイコライザーと呼びます。
クロジャーストッパーとは上下の歯を接触させると辺縁同士の接触に2箇所の接触が出来ます。
たとえば2つの輪ゴムを少しずらして重ねると、2箇所の交点が生まれます。
これと同じことが上下の歯の辺縁隆盛同士に生まれます。これは中心咬合位を作る接触であり、下顎が頭蓋に最も近づいて、咬頭と窩、隆線と溝が最大面積で接触する位置を取ります。
そのような意味を持つのがクロジャーストッパーという事になります。
咬合面は一つ一つに大切な意味を持っているのです。
ということです。
質問です。
「イコライザーがないと、歯はどうなってしまうのでしょうか?」
・・・・・
歯ぎしりとかしちゃうのかな?
と思った私。
ブーでした^_^;
イコライザーいわゆるBコンタクトがないと、上下の歯は傾斜してしまうそうです。
Bコンタクトをつけることで歯軸に力が入ります。
これはとても大切なことだと思いました。
患者様にも、今度こんな風に説明をしてみようと大変勉強になりました。
ちなみにABコンタクト、BCコンタクトは大丈夫だそうです(^_-)-☆
小臼歯などはABコンタクトが多いようですね。
中心咬合位を作るのがクロージャーストッパーも大事だということがわかりました。
スチュワート先生のテキストは、素晴らしい事が沢山書かれています。
Closure Stoppers
Any contact of a distal incline of an upper tooth with a mesial incline of a mesial incline of a lower tooth is called a closure stopper.
Equalizer
Any contact of a distal incline of a lower tooth with a mesial incline of an upper tooth is called an equalizer.
~CHALES E.STUART,D.D.S~
ある程度、知識があれば、スチュワート先生のテキストも読めるかもしれません。
何より、挿絵だけで、とても価値があると感じます。
次回開催される実習コースでは、このようなことが沢山学べます。
詳細はこちらです。
↓↓↓
http://www.ipsg.ne.jp/article/14534413.html
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪
2012年09月10日 | コメント (0) | トラックバック (0)
岩田光司先生『テレスコープシステム入門』セミナー開催されました☆
岩田光司先生『テレスコープシステム入門セミナー』開催されました☆
テレスコープシステムをこれから始めてみようと思ってくださっている先生、興味を持ってくださっている先生方 に向けて沢山の臨床を盛り込んだ素晴らしいセミナーでした。
今回はIPSG事務局の渡部さんより、岩田先生のセミナーの報告をさせていただきます♪
IPSG事務局渡部です。
40名以上の先生方にご参加いただき、会場は満員でした。
参加いただいた先生方本当にありがとうございました。
セミナーは、まず実際にテレスコープシステムを受けられた患者様のお話の映像から始まりました。
この治療方法に出会う前、そしてこの治療を選択したその後の使い心地など。
本当に悩んで探して出会った方法で、違和感なく食事を楽しめることが伝わってきました。
医療側がいくら良いものだと言っても、それを判断されるのは患者様ご自身です。
生の声で感じることができ、ご覧になった先生方にもご理解いただけたのではないでしょうか。
また、それほど高度な技術を提供するということは、Drにとってかなりの忍耐力とそれと同じくらい繊細さが必要とされるというのは想像されます。
岩田先生の自己紹介で山をマウンテンバイクで下りたりするような“アドレナリン”の出るような果敢なスポーツを好まれるという意外な一面も、聞いていて楽しかったです。
途中途中、岩田先生ご自身の苦心して作られた治療のアニメーションは「大変だったんですけど」とアピールしてしっかり笑いもとったりと、前半はとってもなごやかな印象でした。
後半は、この治療をするにあたって、基礎となる咬合や設計の仕方のお話でした。
その知識量に、先生方は圧倒されたのではないでしょうか。
とにかく資料などがすごいです。
もっと本当はご紹介したい症例があったのですが、この続きは次回のセミナーでお伝えしたいと思います。
先生方からのどんな質問にも的確な答えをされてました。
岩田先生は、IPSG代表、稲葉繁先生の有能なお弟子さんです。
今までセミナーを開かなかったのが大変不思議なくらいです。
これから、岩田先生を見かける機会が増えてくると思うので、こんなお顔です。
覚えておいてくださいね☆
そしてびっくりしたのが懇親会。
20名以上もの先生方が参加してくださいました。
盛り上がりすぎです(^_-)-☆
今回ご参加いただいた先生方から沢山のアンケートをいただきました。
ご紹介させていただきたいと思います。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
◆図、シェーマ等の作り込みが素晴らしい。わかりやすい。義歯に必要なすべての要素に卓越した知識、技術が盛り込まれていました。患者さんの肉声も入っていて全てにおいて素晴らしかったと思います。
◆とてもわかりやすく説明で理解しやすかったです。ただ3時間の内容にしては量が多くて少しスピードが早かったです。また資料などがあると助かります。すごい仕事量ですね。
◆素晴らしいたくさんのスライドでの説明ありがとうございます。ただノートを取りながらスライドをゆっくり見れなかったので残念でした。写真OKということでしたらお手数ですがレジメを作って頂けたらとても嬉しいです。とっても素晴らしいスライドだったのでそうして頂けたら幸いです。入門編以外でレジメはありますか。ご検討宜しくお願い致します。
◆非常に説明が(スライドを含む)わかりやすい。動画。
・それぞれの患者様の状態の問題点を適確にあげてそれをしっかり改善していく様がわかりやすかった。特に最後の反対咬合の患者様。
◆これまでの岩田先生の臨床治療の結果をスライドを混ぜながら分かりやすく拝見する事ができました。又再度フェイスボーによる咬合診断の大切な事を確認しました。
◆自分でワックスアップが出来ないといけないと強く思いました。なまはんかな気持ちでテレスコープには手が出せなかったと思いました。
◆安価で詳しく話を聞かせて頂いてこれからこの分野についての学習を進めようという意欲がわきました。
◆自分の知識が少ないのでなかなかイメージがわかない事が、今日とても解決しました。特にディグマの所が良くわかりました。
◆稲葉繁先生一筋でここまでいける。またここまで自分のものにした岩田先生はすばらしい。
◆素晴らしいセミナーを有難うございました。咬合診断の方法をもう少し聞きたいです
◆とても良かったです。時間が短くちょっともったいなかったかなあと思いました。
◆ISPDなどインプラント支持のコーヌス等の症例があるとより適応範囲が広がるので宜しくお願いします。
◆豊富なスライドで理解しやすかったです。4時間の時間では物足りないと思います。もっともっと詳しく聞きたいと思います。
◆情報量が多く、非常に勉強になりました。症例がたくさん見れ、わかりやすかったです。有難うございました。
◆スライドとてもうまく作ってありました。わかりやすかったです。
◆内容がパーフェクトでした
◆建設的でわかりやすかったです。もっと時間をとって1項目ずつ詳しく聞きたくなりました
◆咬合診断をしっかりできるようになりたいと思いました。モチベーションが上がりました。有難うございます。
◆あふれる知識、経験に圧倒されました
◆義歯の設計は咬合診断の大切さが良くわかりました。保険の義歯の設計の中にも使えるヒントが沢山あり、有難かったです。
◆アニメーションの絵のパワーポイントが多かったのでとてもイメージングしやすかった。特にディグマの事がすごく分かりやすかった。
◆初診時の口腔内写真を含め、咬合診断の重要性があらゆる症例で印象に残った。特に体軸に対する咬合平面の話
◆臨床的な話のほうがすぐ役立ちやすいですが、学問的な話が頭を整理するのにとても参考になりました
本当に沢山の感想をいただき、ありがとうございました☆♪
感想を読むだけで、どれだけ充実したセミナーだったか想像することが出来ると思います。
ぜひ、次回もご参加いただけたら嬉しく思います(^_-)-☆
ご参加いただいた先生方、そして岩田先生、本当にありがとうございました。
2012年09月08日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012『総義歯の基礎と臨床』開催されました☆
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年6月24日『総義歯の基礎と臨床』がKaVo Dental Systems Japan にて開催されましたので、ご報告させていただきます。
今回も全国から沢山の先生方にお集まりいただきました☆
稲葉先生が開発した、『上下顎同時印象法』は、その名の通り、最終印象を上下顎一緒に印象するため、患者様にも負担が少なく、ドクターも精密な作業を集中して行うことができるのが特徴です。
具体的には
1回目 スタディーモデルの印象
2回目 精密印象
3回目 試適
4回目 セット
と患者様に来院していただくのは、スムーズにいけば4回で行うことが可能です。
精密印象では、印象を直接フェイスボーにつけるので狂い用がありません。
咬合高径についても、
上唇小帯と下唇小帯の低い所・・・日本人40ミリ 小さい人で38ミリ
でだいたい決まります。
ぜひ、この平均値を覚えていただければ、驚くほどその通り使えます。
義歯の安定に関与する外力、この図はとてもわかりやすいのでぜひ覚えていただきたいと思います。
今回、近代総義歯学の基礎を築いた、スイスの歯科医師のAlfred Gysi(アルフレッド・ギージー)の歴史をたどりました。
Gysiはカンペル氏の平面のコンセプトを作ったり、 シンプレックス咬合器、トゥルバイト人工歯の開発など、沢山の業績を残しています。
今回、90年前の『ギージーフィルム』(和田精密技研)をご覧いただきました。
印象法からゴシックアーチ、フェイスボー、排列まで、Gysi自身のライブ実習を動画でご覧いただいたのはIPSGでも今回が初めてでした。
Gysiの問診の様子です。
口蓋皺癖です。
義歯の床縁は必ず両側のハーミュラーノッチを結んだ線A-lineまで伸ばすことが大切です。
アーと言ってふるえるところがA-lineですね☆
よくできたアニメーションです。
印象採得です。
稲葉先生、閉口印象の必要性についても、話がありました。
『開口印象だと翼突口蓋縫線が持ち上がった印象がとれてしまう。』
『閉口印象だと、A-lineが封鎖する印象がとれる。』
納得です。
これ、おもしろかったです。
印象採得をするときに、こうやって色んな顔をしてね。
と色んな顔をして見せている動画です。
患者様もかすかに笑ってます^_^
カンペル氏平面と咬合平面を確認しています。
そして、フェイスボートランスファー。
Gysiの90年前の動画から学ぶところは非常に大きかったです。
今でも十分通用しますし、その細かな過程は感動的でした。
少なくても、これを超えないとまずいという話になります(-_-;)
シンプレックスの咬合器、フェイスボートランスファーの情報を再現しています。
Gysi自身によるワックスアップの様子です。
パイプたばこを吸いながら、患者様の治療をしている様子もあり、すごい感じでした。
そして、稲葉先生の総義歯の原型となった、ドイツチュービンゲン大学のDr.Reiner Strackについて、詳しく説明がありました☆
こちらがStrackだそうです。
キリッとしてます。
この技術のパテントを取った資料のコピーはシュライヒ先生からいただきました。
シュライヒ先生は大の日本好き。
日本での講演の様子です。
稲葉先生は、シュライヒ先生の義歯の外形をみて驚嘆したと言います。
こちらはシュライヒ先生からいただいたスライドからです。
GysiとStrackの排列、理論の違いについてです。
稲葉先生は、歴史を勉強することで、上下顎同時印象法が生まれたと言っていました。
歴史を学ぶことは非常に大切です。
まさに温故知新ですね^_^
シュライヒ先生の義歯はフルバランスドオクルージョンで、咬頭がしっかりついています。
リンガライズドオクルージョンがなぜよくないかというと、
関節がリンガライズドになってしまうからということです。
顎関節はリモデリングセンターです。
咬頭がないと、顎関節がだめになってしまいますね(>_<)
素晴らしい解剖図、わかりやすいです。
口輪筋、頬筋のサポートはこの総義歯のキーになります。
義歯の外形は必ず書くようにしてください。
と話がありました。
切歯乳頭から7ミリ外側に前歯1番の尖頭。
口蓋縫線1番目からCPCラインに向かい9ミリ先が犬歯の尖頭でしたね☆
ちなみにCPCラインは、ケーナイン パピラー ケーナインです。
模型から沢山の情報を得ることができます。
先生方も、本当に熱心に聞いてくださいました。
最後に、稲葉先生の上下顎同時印象法の動画をみていただき、質疑応答も盛り上がりました。
ご参加いただいた、先生方からの感想を一部お伝えいたします☆
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。
◆オリジナルのイボカップシステム等、たくさんの資料が見れて大変有意義でした。総義歯の歴史を学び、上下同時印象の優れた点がよくわかりました。本当に素晴らしいアイデアがつまったすごいシステムだと思いました。次回実習がとても楽しみです。今日は有難うございました。
◆世界で唯一最高総義歯を学ぶことができ、とても幸せです。実習コースもとても楽しみです。少なくともギージーの90年前を上回りたいと思いました。
◆上下顎同時印象の一連の流れを大まかに把握することができ、有難うございます。患者さんの通院回数も減り、素晴らしい術式だと思いました。細かいところや詳しいことは実際に目でみないとわからない部分もあると思うので、実習セミナーを受けたいと思います。
◆久しぶりの受講で忘れていたことも沢山あり、とても勉強になりました。今後の臨床に即取り入れたいと思います。有難うございます。
◆何度教えて頂いても、参考になることが多いです。理解が深まります。
◆90年前のギージーの動画はすごかった。現在の自分の総義歯は90年前の臨床より劣っていた。
◆各コース単回では、完全に理解するのは難しいと感じました。年間の全コースに参加して咬合に対する理解を深めていきます。
◆もう少し、実際の製作のスライド、ビデオを多く拝見したかったです。それはライブで見ないとわからないかもしれませんが。。。スライドの内容をレジュメにリアルに反映させて頂くと後程の復習がしやすいかと思います。
◆稲葉先生の治療は全て反復だと思います。先週木曜日に(6/21)に見学した患者さんが上下同時印象にて咬合採得、ゴシックアーチ、フェイスボーの採得を見学させて頂き、3日後には再度講義を受講しますとより勉強になります。
◆総義歯に必要な知識が歯科医学の原点だと思います。現在は●●操作を技工士さんに任せてしまって歯科医師がわかっていない場合が多いと思います。本来は一人の患者さんと向かい合い、技工操作をしかし医師が全て手がけて作り上げるという事が大事だと思いました。(可能な限り)次回7月の総義歯製作の実習コースで更なる知識と実践技術を見てみたいと思います。いい道具も良い指導の元に正しく理解し、身につけなければ単なる道具で終わってしまいます。稲葉先生の講義を聞いてレベルを高めていけたらと思います。
◆和やかな雰囲気の中、有意義の飽きのこないご講義有難うございました。また宜しくお願い致します。“一番印象。。。”⇒Gysiの90年前の総義歯、稲葉先生がリヒテンシュタインの国王だったこと(笑)
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
また、会場を提供してくださったKaVo Dental Systems Japanにも、心よりお礼申し上げます。
2012年06月25日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012『第30回日本顎咬合学会学術大会』のご報告
IPSG事務局の稲葉由里子です。
『第30回日本顎咬合学会学術大会』が有楽町の東京国際フォーラムで開催されたので、そのご報告をさせていただきます☆
一日目、稲葉先生は『各種パーシャルデンチャーによる機能回復』の座長を務めましたが、残念ながら私は参加できず、二日目からの参加となりました。
こちらは、KaVo Dental Systems Japan のブースです♪
とってもかっこよかったです^_^
美しいユニットです。
このユニットを使うと、もう他のものは使えないかも・・・
ユニットが何倍もの効率を高めてくれて、患者様の負担を最小限にしてくれます。
今回、カボのランチョンセミナーの整理券、10分でなくなるほどの人気ぶりでした。
会場が今回、少し狭かったので、キャンセル待ちに並ぶ長蛇の列・・・
会場が小さかったのが残念でした(-_-;)
ぎゅうぎゅうで、立ち見席もいっぱいでした。
今回のランチョンセミナー、稲葉先生を抜かしてすべてインプラント関連ということもあり、反対に盛り上がってしまいました。
今、これだけの先生方が義歯に関心があり、勉強をしたいと思っているという事がよくわかりました。
『カボシステムによる究極の総義歯』です☆
今回も沢山の動画を用いての講演、わかりやすいです。
動画で、上下顎同時印象、フェイスボートランスファー、ゴシックアーチ、咬合採得をすべてご覧いただきました。
本当に大盛況でした☆♪
そして、すぐにテーブルクリニック。
大忙しで、移動です。
岩田副会長が、万全の準備をしていただいたので、スムーズに進むことができました^_^
『日常臨床に応用する顎機能検査』
こちらもカボ、ディグマを用いた症例です。
先生方も大変熱心に聞いてくださいました☆
こちらは、顎関節音の聴診、ドップラーのデモです。
そして、ディグマのデモです。
3D画像と照らし合わせながら、行いました☆
先生方にもとても興味をもっていただけたと思います^_^
こちらの写真は、ランチョンセミナーが始まる前に撮った記念写真。
左から、稲葉歯科医院のスタッフの西山さん、同じく稲葉歯科医院のホープ佐藤先生と、田嶋歯科医院の田嶋健先生、それから私です^_^
とても充実した学会でした☆
2012年06月11日 | コメント (0) | トラックバック (0)
石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
5月27日(日曜日)KaVo Dental Systems Japan で10時から17時まで、『石原明先生と稲葉繁先生のコラボセミナー』が開催されたので、ご報告させていただきます☆
内容は、稲葉先生「咬合調整の極意」石原先生「無理なく、短期間で収益を上げる方法」です。
午前中10時から12時まで、IPSG代表の稲葉繁先生の講演、「咬合調整の極意」でした。
咬合調整に限局した、新しい試みのセミナーです。
こちらはゲッティンゲン大学の教授A.Motschの本の表紙です。
この本は大変素晴らしい本で咬合のルールがたくさん詰まっています。
稲葉先生、顎関節の形態について、話した後、
「これぼくの携帯」
と携帯電話を見せていました・・・^_^; 汗
先生方、稲葉先生のダジャレにだんだん慣れてきました☆
咬合の法則について
「咬合は、大事だと思って聞いていても、すぐに忘れてしまうのですが・・・(-_-;)」
と私が質問したところ
「毎日、意識しないとダメだよ」
「削っている場所をつねに、スタンプカスプなのか、シェアリングカスプなのか。上顎に対する咬頭と窩の位置を必ず意識するように」
と教えてもらいました。
腑に落ちる一言でした。
自分は、いつも意識していないから、覚えられないのだと感じました。
BULLの法則、MUDLの法則、DUMLの法則
についても詳しく説明がありました。
◆BULLの法則
咬合調整の時に咬合紙の色が印記された歯が上顎と下顎どちらを削ったらいいのか悩むことがあります。
その時、どちらを削るのかという法則です。
ぜひ、模型をみていただいて、確かめていただきたいと思います。
● 非作業側→上顎では下顎歯の咬頭が通過できるよう。また下顎には上顎歯の咬頭が通過できるように、溝を形成します。
● 作業側→BULLの法則を適用します。
BULLの法則といいうことは、上顎(U)の頬側咬頭(B)、下顎(L)では舌側咬頭(L)を削るというルールです。
◆MUDLの法則
中心咬合位から中心位に導くと上顎の近心斜面と下顎の遠心斜面があたりますよ。
という法則です。
BULLの法則と違って、どちらを削るというものではありません。
◆DUMLの法則 (Upper Distal Lower Lingal)
下顎を前方に導くと、上顎の遠心と下顎の近心が接触するという法則です。
犬歯が誘導時はあたってこないけど、前歯の誘導がなかったときは上顎の近心斜面と下顎の遠心斜面あたるということです。
ということで、どちらを削るというのはBULLの法則だけです。
なんとなく頭に入っていたことが、今回のスライドで、はっきりとわかりました☆♪
Glickman,Schuyler,Ramfjord,Lauritzen,Stuart,Guichetなど咬合調整法にも色々ありますが、今回は時間が足りなかったので、第二弾としてお伝えしたいと思います!
そして午後13時から17時まで、「無理なく、短期間で収益を上げる方法」を石原明先生にたっぷりお話しをしていただきました☆♪
『何をどう学べばIPSGの先生方が、テレスコープシステム、顎関節症、総義歯の技術を身につけることができるのか』
ということなのですが、すべてのセミナー、実習コースを受けて、少なくても1年間はかかります。
勉強するには、ある程度、心の余裕とお金の余裕が必要です。
先生方が勉強に打ち込むためには、安定した収益がとれていなければなりません。
お金+時間の余裕がないと純粋に勉強に打ち込むことは難しいと思います。
ということが、今回のセミナーが企画されたきっかけです。
具体的には、
◆時間を三分割する
◆保険外の治療ができるようになる方法
◆富裕層の方にどんなアプローチをすればいいか
◆インターネットを効果的に活用する方法
などがありました。
特に富裕層に対するアプローチはかなり細かくお話しをいただきました。
「無理なく収益が上げる方法」と言っても、じーっとしていても、結果はでません。
時間を管理する上手な方法についてお話しがありました。
お話しの中で、時間を3分割することが大切だと教えて戴きました☆
3分の1 の時間で、生活が安定するような売り上げを作り、バランスがとれるようにする
3分の1 でスキル身につける
3分の1 で人脈つくる
ということでした^_^
その後、私が配信しているメールマガジン、ブログの他に、石原先生とのメールのやりとりを公開させていただきました。
正直、びっくりしました。
ひとつかふたつだと思ったので(-_-;)
穴があったら入りたいぐらいはずかしかったです。
「ここまで掘り下げた話はIPSGでしか、教えない。」
とおっしゃっていましたが、それくらい具体的な内容でした。
どんな内容かは内緒でーす^_^
明日から実行できるお話しをたくさんいただき、本当にありがとうございました。
セミナーが開催されたKaVo Dental Systems Japan のショールームの前で、石原先生と記念写真をとらせていただきました^_^
なかなかこんな機会はないので、うれしかったです♪
KaVoのユニットは、機能性に加えて審美性も兼ね備えています。
VIPな患者様用のユニットですね☆
その後の懇親会です☆
左から、林先生、IPSG会長の飯塚先生、木谷先生です☆
一日ご苦労様でした。
お酒も話も盛り上がりました♪
私も懇親会に参加させていただきました。
先生方と、沢山おしゃべりすることができてうれしかったです。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました^_^
そして当日会場を提供してくださったKaVo Dental Systems Japanの方々にも心よりお礼申し上げます。
参加してくださった先生方の感想を一部ご紹介いたします。
☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜o.゜。・*。・゜.。☆彡
◆今まで受講した時に知りたかった咬合調整の方法を知ることができて良かったです。咬合調整のの際に常に顎関節の状態を意識しながら行うなど、改めて認識しました。濃厚な講義でした。石原先生の講義は面白くわかりやすい講義でした。実際に患者さんにどのようにアプローチしていけば良いかがよくわかり、肩の力がすっと抜けた感じでした。有難うございました。
◆・先生が飛ばされたスライドをじっくり見たかった
・自院の経営について実際のアドバイスを頂きたいと思った。大変お話をおもしろかったです。自分の知らない世界がありました。
◆・咬合調整がしっかりできるようにもっともっと基本を身につけないといけないと認識しました。
・まずは自分を変える自己改革が必要なのがわかりました
・とてもおもしろく身になるセミナーでした
◆咬合調整は一日のセミナーで受講したいです。石原先生の話も今までになく具体的なアドバイスでとても良かったです。
◆稲葉先生、石原先生のコラボの研修の話は大変良い勉強になりました。特に石原先生のトークは初めてのことばかりなので良かったです。有難うございました。「わかっていると思いますけど」のフレーズを明日から使いたいと思います。
◆大変充実した内容でたくさんのヒントがありました。感想を書く時間がなくなってしまいましたが、今日は有難うございました。次回も宜しくお願いいたします。
その他、やはり咬合調整について、もっと聞きたかったというご意見を多数いただきました。
ありがとうございました。
今後の石原先生とのコラボセミナーではマーケティング6回セミナーに合わせて、『咬合治療の極意』の6回コースを企画したいと思います。
次回は8月26日に石原明先生と稲葉繁先生のコラボセミナーを開催する予定です^_^
ぜひ、ご参加ください☆
2012年05月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012『ハーモニックオクルージョン』~審美と咬合のハーモニー~
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年5月13日、『ハーモニックオクルージョン』~審美と咬合のハーモニー~が開催されたのでご報告させていただきます。
こちらは稲葉先生が書いた絵で、人は異性がいてはじめてお洒落をするという、審美の原点を描いたものです☆♪
中央にいるのが女性でその両脇を男性が取り巻いています^_^
今回のセミナーは、稲葉先生が、1991年から4年間に渡り、日本歯科評論に連載したコラム「美の追究」をもとにした内容です。
1991年当時、稲葉先生は、審美歯科についてある程度考えをまとめていました。
若い方からお年寄りまで、歯のある方から残念ながら失ってしまった方まで、それぞれの審美歯科があります。
歯を白くするということはもう、そんなに難しいことではありません。
稲葉先生の審美歯科はどちらかというと『ごまかしのテクニック』だと思います。
そんな、すべての患者様が良い条件ではありません。
歯が入るスペースもないかもしれないし、矯正ができない状態かもしれません。
『ごまかしのテクニック』はそんな時最大限の効果を発揮します(*^_^*)
ということで、稲葉先生がどのように審美歯科を考えるかということを丸一日たっぷり聞いていただきました。
『人の歯列はなぜこんなに上手くできているのか』
審美と咬合のハーモニーについて、アンテリアーガイダンスの重要性が今回、本当に詳しく解説がありました。
前歯はエステティックとファンクションの2つの役割があるにもかかわらず、今審美については材料の話ばかりです。
材料に分析と機能をどのようにつけていくかという事が、非常に重要なのにもかかわらず、それについて重要視されていません。
犬歯は平衡側の顎関節から一番遠い位置にあります。
歯冠、歯根比が長い、緻密骨である、感覚受容器(レセプター)が発達していることから、 天然歯の歯の誘導に最適です。
本当に人の歯列はなぜ、こんなに上手くできているのでしょうね^_^
アンテリアーガイダンス、前歯の誘導のあて方についての説明です。
ギージーは矢状顆路角の平均は33度、 この矢状顆路角+7~10度を与えるのが理想的で、+20度、25度だときつくなるから注意が必要、と稲葉先生の話がありました。
矢状顆路角を咬合器上で33度に設定し、インサイザルテーブルに10度角度をつけても同じことです。
そして、前歯の誘導で臼歯が離れる量は最低1ミリとるように、切端の噛みこみの深さが2ミリ以上の場合は注意が必要、ディープバイトは関節に悪影響を及ぼすということも気を付けないといけないと話がありました。
アピアランスガイド、基準線についての説明です。
適当に患者様に説明してもわかりません。
きちんと、アピアランスガイドの線を引いて模型上で説明をすることが重要です。
◆FRC フェイシャル・リッジ・クレスト (歯冠の長さ、歯軸の方向を表す線)
◆LA ライン・アングル (歯冠の幅を表す線で、隣接面に移行する歯軸線)
◆GCC ジンジバル・カンター・クレスト (歯冠を横切りPCに関係する豊隆線)
◆ICC インサイザル・カンター・クレスト (審美性に関係する豊隆線)
その他にも、CF-line(セントラルフォッサライン)、LI-O-line(リンゴオクルーザルライン)、BO(バッカルオクルーザルライン)の説明がありました。
このような事は 他では聞けないですね☆♪
歯の黄金比、1:0.618の法則
デンタル・イリュージョン。
審美とは、『ごまかしのテクニック』 です☆♪
本当に盛りだくさんな内容で、1日では話が足りない程でした。
今回プレゼントさせていただいた、「美の追究」の合冊本にすべて書かれているので、後で復習して頂きたいと思います。
こちらは、以前私がドイツシュツットガルトで見学させていただいた、技工士の大久保先生がお勤めのラボで、大変素晴らしい仕事を見させていただいた時のものです。
「審美歯科をするならば、一度は自分でセラミックを焼くように」
どんなに大変な作業か、患者様に説明できるようになるからです。
稲葉先生は、陶材の物理的性質の論文で学位をとったので、
この辺りもとても詳しいです。
Claud Sieberという稲葉先生の友達の技工士は、1本のセラミックの技工料が25万です。
日本ではドクターでもそんな値段はいただいていません(@_@;)
最低でも5.60万は患者様からいただかないと成り立ちませんが、ドイツではそういう治療が行われています。
http://www.claudesieber.com/←Claud Sieberのホームページ、美しいです☆♪
最後に稲葉先生の全顎セラミックの症例を多数、ご紹介。
岩田先生の審美の症例も多数紹介。
しかも、かなりの難症例を、審美と咬合の分析により、完璧に修復されていました。
今度、岩田先生のセミナーが開かれるので、色々な角度で写真を撮ってみました(^_-)-☆
セミナー終了後の懇親会です☆
本当に有意義なセミナーでした。
きっと先生方にもご満足いただけたと思います。
先生方からの感想を一部ご紹介させていただきます♪
o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:..。o○☆゜・:,。*:.. *:..。o○☆゜
◆審美の背景にある知識、哲学が膨大ですごいセミナーでした。美に対する意識が変わりました。全顎補綴の患者さんは完璧な治療で歯科の全てを網羅されていてビックリしました。岩田先生の症例も全部素晴らしかったです。
◆稲葉先生がいつも簡単に調整や補綴してるように見えますが、根拠がとてもあるんだという事を痛感させられました。「美の追究」を読んで自分の点の知識を線で結べるようにしたいです。根拠に基づいた治療が出来るようになりたいです。
◆・審美の規準を知れたこと
・impの方法を知れたことが良かったです
・質疑応答がとても濃かったです
・スマイルラインの誤解の話はすごかったです
◆昨年受講した時に美の追究の本を見て、じっくり読んでみたいと思いました。今回手に入ったことで嬉しかったです。他では聞けない審美の話を聞くことが出来て有意義でした。たくさん症例が見れたのも大変参考になりました。
◆ 何回も聞きに来ていたつもりでしたが、私の忘れていた話や新しい話が沢山あり、とても勉強になりました。日常臨床に活かしたいと思いました。
◆・基本コンセプトを知ることが出来てすごく参考になりました。
・スマイルラインに対する考えが間違っていたことがわかりました。
◆審美を知る上で知らないことを沢山教えて頂きました。有難うございます。
◆単純に「歯」だけの話だけではなく、雑学的なことも聞けて楽しかったです。特に最後の質疑応答はかなりためになりました。
◆機能美を考慮した補綴物を今後も臨床で作成していきたいです。
◆知らずにすんでしまっていたことを再度基本を勉強したいと思いました。「美」の考え方はおもしろかった。参考になりました。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪
2012年05月14日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012『顎関節症ライブ実習コース』開催されました☆
先週末、『顎関節症のライブ実習コース』がKaVo Dental Systems Japan にて開催されました。
全国各地からたくさんの先生方にお集まりいただき、大変充実したセミナーでした☆
稲葉先生がドイツへ留学したきっかけは、当時チュービンゲン大学の顎関節症の権威、シュルテ教授の講義を受けたかったからです。
シュルテ教授の顎関節症の集中講義は、一週間、朝8時から夜9時まで休みなく行われたそうです。
システム化されたシュルテ教授の図を見ながら解説がありました。
シュルテ教授によると、精神的なものに移行するのは全体の4%だそうです。
やはり、顎関節症の患者様に対して、精神的な不安と肉体的な原因をきちんと分けてあげて、安心させてあげることがまず、非常に大切ですね。
今回、稲葉先生の元医局員の包先生の衛生士さんお二人にご協力いただきました。
お一人は、咬筋の痛みを伴う開口障害(S字状カーブ)そして、もうお一人は両側の顎関節のクリック音の症状があります。
まずは姿勢の観察をした後、ドップラー聴診器で顎関節音を聴診です。
こちらの患者様、クリック音はありませんでした。
今回、新しいドップラー聴診器を使っての聴診です。
ポケットサイズで、以前よりコンパクトになりました☆
ちなみに、クローズドロックの患者様は関節窩内で回転運動だけを行うので、ドップラーで聴診しても音は聞こえません。
もうお一人は両側の大きなクリック音です。
とてもかわいらしいお二人なので、それだけで場が和みます^_^
印象採得からフェイスボートランスファー、模型作りまで、すべて稲葉先生自身がデモをし、解説がありました。
フェイスボートランスファーです。
KaVoの咬合器、フェイスボー、ユニットはデザインがシンプルで、シルエットも美しいですね☆♪
先生方一人一人、顎関節の触診をしていただきました。
閉口筋、開口筋に加え、胸鎖乳突筋、僧帽筋、側頭筋などの筋肉に関しても、顎関節症は深く関わっています。
そして、舌癖と顎関節症がどのように関わっているかということについても、こんな説明がありました☆♪
↓ ↓ ↓
一日にでる唾液の量はペットボトル1本分です(稲葉先生は一升瓶と言っていました・・・)
一日これだけの量の唾液を飲み込んでますが、舌癖の方は、間違った嚥下習癖を常に、毎日2000回も行っています。
舌癖の方は嚥下する時に常に顎を前にだしています。
2000回も顎をだしているということになります。
顎を前に出したとき、下顎の6番の近心斜面と上顎の6番の遠心斜面の咬頭干渉により顎関節を下に下げてしまい、顎関節症になっているパターンが非常に多くみられます。
本来、正しい嚥下は口蓋皺癖に舌をつけて唾液を飲むと下顎は後ろに引っ込みます(嚥下位・・・ほとんど中心位と一致する位置)
下顎を2000回前に出しているということは下顎を前に出す時に関係する僧帽筋が2000回引っ張られているという事です。
僧帽筋は肋骨の10番目まで付着しています。
だから腰にも痛みがでます。
舌癖でヘルニアを併発している方も多いので注意してください。
CE、FH平面と、顎関節の構造、メカニズムについての説明です。
わかりやすかったです^_^
患者様の咬合診断、分析を稲葉先生を取り囲んで、楽しく実習しました☆
いよいよ、顎機能検査装置、KaVo アルクス ディグマⅡです。
記録されたデーターはリアルタイムでディスプレーに表示されるため、患者様と先生とのコミュニケーションに大変有効です。
患者様のデーターベースとして、術前術後の記録を比べ、保存しておくことができます。
軽量かつ優れたヘッドフレームの重量配分は測定中の患者様への負担を軽くしています。
センサーは歯列に沿った位置に配したことでより正確なデーターを得ることが可能です。
IPSG副会長岩田光司先生が、確実な記録をとってくださいました。
12分で。
無駄がありません。
そして、咬合調整です。
原因は、模型診断で見つけているので、咬合調整に迷いがありません。
咬合調整はユニットを取り囲んで、こんな感じで、行われています。
先生方本当に熱心に見学されていました。
咬合調整により、S字状カーブでの開口障害は見事にストレートに変わりました。
患者様にも大変喜んでいただきました^_^
もうお一人は、今回私にとって、本当に勉強になった症例だったと思います。
両側のクリックを伴っていました。
術後、完璧にクリックは消えませんでした。
格段に音は小さくなりましたが、まだ残っています。
長い間のクリックで、関節円板が傷ついてしまっていたこと、そして舌癖があったためだと思われます。
このような事は、これから症例を積み重ねていくと私たちも、度々遭遇することかもしれません。
患者様は生体です。
こういうことがあるという事も、知っていただきたいと思います。
私は術前に、「絶対」治りますよ。
という事は、避けないといけないと感じました。
いろんな場面で考えることが出来るかと思いますが、例えば、インプラント治療、テレスコープが
「万能で一生使えますよ」
という事は保証できませんし、言ってはいけないことだと思います。
つい、成約する時の決め言葉として、使いたくなりますが、非常に危険だと感じます。
「クリック音は少し残るかもしれませんが、原因はとれているので、症状は格段に良くなっていくと思います。」
というような表現をした方がいいですね^_^
稲葉先生はほとんどの患者様のクリック音はすぐにとってしまいますが、今回のような場合は少し、残ることもあります。
もし、私であったならどのように患者様へ説明したらいいか・・・患者様への説明について、深く勉強になった症例でした。
傷ついた関節円板は、もちろん、原因をとったことで、徐々に治り、クリック音も消えていくと思います(^_-)-☆
セミナーの内容はとても素晴らしかったです。
筋肉へのメカニズムは、目からウロコでした。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
スピーの湾曲をみだしている歯はやはり、見逃せません。
そして、インレーも要注意です。
後日販売されるDVDでもディグマの術前術後を比べられるように、わかりやすく編集して頂こうと思います☆♪
今回、受講していただいた先生方からもたくさんの感想をいただきました。
一部ご紹介させていただきます☆
☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜。o.゜。・*。・゜.。☆彡
◆今回は筋の痛みの人と、両側のクリックの人を実際に治療しているのをみて、見事に治してしまわれ、さすがの一言につきました。患者さん自身が自分で違いを実感できるのが大きなポイントだと思います。舌癖の話なども少し聞けて、とても有意義でした。
◆30年も前にMFT(今頃注目されている)家庭療法、咬合診断など顎関節症に必要なことをすでに行われていたことにとても驚きです。臨床を見れば見るほどすごさがわかってきます。舌は下顎運動の水先案内人、下顎前方運動は上顎の後方運動等の名言もいっぱいあり、楽しくためになりました。
◆ワクワク、ドキドキ、感動の実習でした。2人の患者さんの治療を見学できてとてもぜいたくな実習でした。咬合調整だけでClick音がなくなったり、開閉口路がスムーズにストレートに運動するようになり、感動しました。ありがとうございました。
◆過去のDVDは全て見ていますが、ライブだからこそ解ることが沢山ありました。
◆実際に患者さんの症状が改善していくのはわかってはいましたが、やはり驚きです。咬合調整の手順も十分参考になりました。バーの使い方も参考になります。
◆科学的なデータに基づく、きちんとした診断の大切さがあらためてわかりました。普段自分の治療は正しい診断をしないで、患者様の口腔内を触っている状態でした。診断の為のデータをとる機器がないとやはり、きちんと治すのはできないのですね。
◆筋触診をおしえていただき感動でした。下顎を前方に出した時、僧帽筋を使うのがよくわかりました。
◆昨年の咬合治療を受けて、何回か同じ話をしていただいているので、ようやく次第によくわかるようになってきました。
◆実際に患者さんを検査、診断し、治療するのをみて理解が深まりました。
ご参加いただいた先生方、2日間、本当にありがとうございました。
ディグマの術前術後のデータに関しても後日、アップさせていただきます。
2012年04月16日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『顎関節症の臨床と治療』開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年3月18日、KaVo Dental Systems Japan にて『顎関節症の臨床と治療』セミナーが開催されたのでご報告させていただきたいと思います☆
稲葉先生が顎関節症の知識を深めるために、ドイツ、チュービンゲン大学への留学を決意したのは、当時チュービンゲン大学口腔外科教授のProf.W Schlteの論文に出会ったからです。
ヨーロッパ、特にドイツでは顎関節症の研究が大変進んでいて、特に咬合との密接な関係について、具体的に研究が進んでいました。
Prof.W Schlteの論文は442名の患者さんを詳細に分析し、診断から治療法をシステム化したもので、ほとんどの患者様がこのパターンに当てはまると言います。
現在、顎関節症と咬合が関係ないという風潮もありますが、咬合を一度でもきちんと勉強をした人は決してそのように思わないはずです。
稲葉先生の顎関節症の研究に携わってきた歴史についても詳しく説明がありました。
今は聞くことができない、世界の咬合の巨匠から直接講義を一次情報で得ています。
先生方、ひとつでも見逃さないように、瞬きもしない勢いで講義を受けていらっしゃいました。
先生方が真剣に勉強する姿勢をみて、本当に素晴らしいと感じました。
このような話は他では決して聞けない内容です。
特に、今回は新しい症例も沢山ありました。
セミナーの模様はすべてDVDに収録してあります。
特にマニピュレーションの動画など、稲葉先生から直接データをもらいますので、DVDで何度も復習することができます。
参加された先生はもちろんの事、残念ながらご参加いただけなかった先生方にも今後、このセミナーを臨床に生かしていただくための大切な資料になると思います。
最近の歯科界の風潮は、どうしても歯と歯茎ばかりをみていて、全体をみることができていないと感じます。
「食物摂取系、顎口腔系の健康を維持するために我々はいる」
という稲葉先生の言葉が、とても大事なことに聞こえました。
そして、現在、顎関節症の原因が、心理的要因やストレスからくると思われています。
本当にそうなのでしょうか?
稲葉先生は、精神的に追い込まれる前に肉体的な原因を取り除いてあげないといけない。
と強く言っていました。
顎関節症に悩んでいらっしゃる患者様の声は、考えさせられるものがありました。
ストレスが原因と言われ続けることで、精神的にも追い込まれてしまっています。
クローズドロックの症例も1症例だけでなく、数症例お見せしたので、より深く学ぶことができました。
動画はウソをつきません。
何よりの証拠だと思います。
咬合器に付着しないで模型を手で合わせているだけでは、何もわかりません。
そんなに咬合診断はラフなことではないということ、咬合の奥深さを痛感して頂けたと思います。
そして、顎関節の解剖です。
これも、関節円板のパーフォレーションや、クリック音が鳴るメカニズムを動画でみていただきました。
顎関節の解剖の動画・・・・はかなり貴重なものです。
顎関節症の患者様の初診から治療まで、こちらも動画でみていただきました。
精神的な不安から治療後の解放まで、私たちもまるでその場にいるかのような気持ちになりました。
患者様がとてもかわいらしい方だったので、場が和みました^_^
稲葉先生の中心位です。
常に顎関節を意識させます。
KaVoのディグマは顎の動きを3Dでとらえることができるため、非常に有効ですし、患者様への説明にも使うことができます。
あっという間に時間が過ぎてしまい、一日では足りないぐらいのボリュームでした☆
今回参加させていただいた先生方に『美しい表情は噛み合わせから』 という小冊子もプレゼントさせていただきました。
ぜひ、スタッフの方と一緒に勉強していただき、患者様のために役立てていただきたいと思います。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
また、場所を提供していただいていた、 KaVo Dental Systems Japan の皆様にも、心よりお礼申し上げます (*^_^*)
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:..。o○☆゜・:,。*:..
先生方から熱い感想をいただきましたので、ご紹介させていただきます。
◆顎関節症とは?顎関節症はなぜおきるのか?根本的な質問の答えがここにあります。お宝の山です。
◆大学で永年教えられていただけに開業医にはないアカデミックさと、大学には少ない優れた臨床的手技を合わせもった素晴らしい先生に教わることができ幸せです。また出来ることと、やっていいことなどを見事に嵯別されているなと思いました。
◆感動しました。今まで学んだ知識がいい加減なものとして感じました。最後の義歯の症例も通常は対処しようとすらしないと思います。今後勉強させて頂きます。
◆治療の重要事項が再確認でき大変有意義なセミナーでした。沢山の質問に解答頂きありがとうございました。
◆2回目の参加ですが、以前わからなかったことも理解できて新しいことも多く学べ有意義でした。症例の動画がたくさん見れてわかりやすかったです。
◆何度聞いても日々勉強になります。日本での歯科治療がこのように学問的で楽しくなればと本当に思います。ありがとうございました。
◆顎関節症を得意分野にできると今後の歯科医師人生でかなりの武器となると思います。一度で全て理解できるとは思っていませんので何度でも講習に参加し、ひとつひとつ自分のものに出来るようがんばろうと思います。よろしくお願いします。
◆セミナー会場も素晴らしく、セミナーの質までアップグレードしたように感じられます。参加受講生の真剣さが伝わってきてすばらしいセミナーでした。以前受けたセミナーとは説明方法も変わって再受講して本当に良かったと感じました。
◆今回のセミナーもとてもわかりやすく、すぐ臨床で役立つものばかりでした。咬合器につけて診断する事の重要さが理解でき、今までの無知と無力を痛感しました。有難うございました。
◆開咬症例のアンテリアガイダンスの与え方。プロビショナルとファイナル。内側転位(内側への外れ)は円板が乗りにくいと思うのですが?乗りにくい場合の乗せ方の工夫などありますか?ピボット型スプリントについて詳しく知りたい。あまり詳細を載せている本がありません。日本の教育を受けてきた人間には既存の分類の中に落とし込むのが理解がすすみやすいです。最後の質疑応答でなんとなく理解がすすみましたが、まとめて頂けないでしょうか。
◆咬合診断できないと治療ができないことを改めて認識しました。プロター咬合器やディグマのリン量での活用をどうされているかを知ることが出来ました。一日も早く使いこなせるよう勉強していきたいと思います。
◆もう一度ライブ実習コースを受けて見たいと思います。(今年は無理なので来年受けます)
◆頭の再整理ができて良かったです。
◆患者さんを治療するビデオをみて、是非患者さんにしてあげたいと思いました。
◆非常に勉強になりました。ギャグも楽しかったです。
◆全部がすごすぎてたくさん印象に残りました。特に顎関節症が本当に治せるんだということが嬉しい。ロールワッテを用いたクローズドロックの解除を明日からやってみます。稲葉先生はすごすぎる。
◆基本にもどりもう一度咬合器の使い方。中心位の記録、顆路角の調整を勉強したい。(中心位と中心顎位との関連(一致)についての咬調)
◆2年ぶりに受講しましたが、初めて見たスライドも多く大変勉強になりました。咬合診断の重要性を改めて感じました。
◆自分は咬合器にもつけないでフェイスボーもしてなくて全くダメだと再認識しました。咬合調整もお話が聞けて良かったです。有難うございました。
◆顎関節治療について再度認識できて良かったです。レジリエンツテストや、プロボケーションテストやクローズドロックの開け方など細かい部分が自分の理解と違っていたことがあって再確認できたのがよかった。
◆スライドや動画が多く、イメージしにくい3次元の顎関節がとてもよくイメージできました。
◆少しの咬合調整であんなに体全体の様子が変わったのに感動しました。
◆一日では短すぎるほど内容が多く、もっと色々と教わりたいと思います。
2012年03月19日 | コメント (0) | トラックバック (0)
『リーゲルテレスコープセミナー』開催されました☆
IPSG事務局、稲葉由里子です。
先日開催されたセミナーのご報告をさせていただきたいと思います。
2012年2月26日、「リーゲルテレスコープのアニメーション」と、稲葉繁著書「予防補綴に最適なテレスコープシステムの臨床」、石原明先生の「成約率UPの方法解説DVD&テキストマニュアル」それに加え「リーゲルテレスコープセミナー」 4つをセットにしたセミナーが開催されました。
全国各地から50名もの先生に参加していただき、お陰様で、会場は満員でした☆
当日はIPSG顧問の石原明先生の特別講演がありました。
稲葉先生の技術に加えて、石原先生のマーケティングのお話しがあり、とてもバランスのよいセミナーだったと思います。
最初に稲葉先生の長期症例、30年以上経過している患者様の初診時、そして30年後のテレスコープの写真がでてきました。
30年以上の初診時の写真をきちんと保存しているということがとてもすごいことだと思いました。
記録しておくことの重要性を痛感しました。
テレスコープシステムで治療したすべての患者様が30年以上使っていただいているという保証は必ずしもありませんが、歯の状態やバランスが良いと、しばしばこのような症例に出会うことがあります。
今回は典型的なドイツのテレスコープ、リーゲルテレスコープについて詳しく説明がありました。
リーゲルテレスコープは一時期のコーヌスクローネの陰に隠れて、日本では用いられることが少ないテレスコープです。
稲葉先生がドイツに留学した当時、文献でも見た事のない、リーゲルテレスコープに大変びっくりしたこと、そして補綴をすることで長持ちをさせる方法をはじめて知ったことなど、話がありました。
患者様の満足度は高く、素晴らしい治療方法なので、ぜひ覚えていただきたいと思います。
ドイツにはたくさんの種類のアタッチメントがありますが、その中でもリーゲルテレスコープは大変頑丈で、審美的にも機能的にも優れている方法です。
回転リーゲル(ドレーリーゲル)、旋回リーゲル(シュベンクリーゲル)の二つを覚えていただければほとんどの症例をカバーすることができます。
ドイツ人は一度作ると、修理をしながら長く使うという国民性があります。
それは義歯でも同じです。
ひとつのものを患者様に長く使っていただけるということを経験してみて、それは患者様にとって心理面でも非常に信頼感を得るということがわかりました。
30年が経過し、装着感、オクルージョンに狂いがないと、患者様は
「当時は高い治療でしたが、今考えると、とても安かった。」
と口を揃えておっしゃいます。
ドイツの補綴は見えないところまでがっちり作ってあります。
可撤式というのは私たち歯科医師にとって余裕を生みます。
固定式はセラミックが破折したら、天国から地獄です(>_<)
そして、ひとつの症例の中から先生方に感じていただきたいと思います。
この方は、学校給食に勤めていました。
3年間歯医者さんに通って、これで、治療が終了したそうです。
ごらんの通り、口の中は金パラだらけ。
私たちの目がこの状態に慣れすぎてしまっています。
定年退職した自分へのご褒美として、全顎リーゲルテレスコープで治療をされました。
患者様が求めるのであれば私たちはそれに答える必要があると思います。
治療のゴールは天然歯の戻す事、他人に治療の後をさとられないようにすることです。
審美歯科は特別のことではなく、当たり前の事です。
テレスコープであっても、審美の分析、歯軸の方向や形を考慮することは非常に大切です。
その後、リーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープの詳しい製作法などを先生方にお伝えしました。
今、一番問題なのは、テレスコープシステムを製作することができる技工士が非常に少ないことです。
日本の技工士が育たないのは歯科医師の責任が大きいです。
海外で名を馳せた、素晴らしい技工士の先生も沢山いらっしゃるのに、それが全然生かされていません。
IPSGでは、テレスコープシステムのセミナーを技工士の先生方に向けて開くことも考えています。
その後、先生方からの沢山の質問をいただきました。
今回初めて参加される方、そして何十年かぶりに改めて参加される方など様々でした。
先生方の熱意をとても感じ、うれしく思いました☆
そして、IPSG顧問の石原明先生の特別講演です。
石原先生は、稲葉歯科医院のお世話をしてくださっているのですが、昨年の暮れから、IPSGの顧問として、会全体をまとめてくださっています。
稲葉先生の専門的な技術に加え、石原先生のマーケティングを学ぶことで、 先生方が豊かな経営をして、患者様に質の良い治療を提供できるようなアドバイスをいただいています。
石原先生は、経営コンサルタントではありますが、歯科専門というわけではいので、この業界を外から観察することができます。
業界にいると勢いでみんな同じ方向に行ってしまうことが多いといいます。
いつも聞いていておもしろいな、と感じるのは、他の人が右に行ってる時は左に、左に行っている時は右にいきましょう^_^とおっしゃるところです。
ビジネスをする上で、おもしろいマーケットというのは誰かが何かをすることで、結果的に生まれてしまうマーケットで、それに対してサービスをすると、すごく儲かるというお話しがありました。
例えば、携帯電話が売れることで、携帯ストラップが売れるということです。
歯科においても同じようなマーケットがあります。
インプラント治療が主流となっている傍ら、インプラントが怖くてできないという患者様がいらっしゃいます。
そして、保険治療でまわしているせいで、噛み合わせが置いて行かれてしまい、結果、顎関節症になってしまう患者様が激増しています。
IPSGは、テレスコープシステム、そして噛み合わせ、顎関節症を得意としています。
誰かが何かをすることで生まれるマーケットにIPSGが得意とすることはぴったり当てはまるというお話しがありました。
確かに・・・意識していたわけではありませんでしたが、IPSGでやっていることは今まで王道から外れず、マイペースだったのがよかったのかもしれません。
家族の次に大切なのは患者様です。
患者様の健康を守るには、やはりコツコツと勉強することが大切です。
稲葉先生も、そうだそうだと真剣に聞いていました^_^
そして、IPSGの会員数を250名までにすること。
インプラントの様に何千人もの先生が同じ治療をすると、マーケットが壊れてしまうとおっしゃっていました。
質疑応答もたくさんの先生方から質問をいただきました。
今回残念ながら参加できなかった先生もいらっしゃると思います。
セミナーの内容はDVDとして後日販売する予定なので、ぜひ楽しみに待っていてくださいね☆
本当に全国各地からたくさんの先生方にお集まりいただき、ありがとうございました。
今回のセミナーの感想の中で多かったのは、リーゲルテレスコープのセミナーは基礎コース、応用コース、実習コース、フォローアップセミナーのようないくつかに分けたコースを開催してほしいとのことでした。
もう一つ、テレスコープができる技工士を紹介してほしいという声も聞かれたので、リストを作成したいと思います。
『技工に関してのお話しが多く、正直、すごく難しい手法のような印象を受けました。でも由里子先生のお話しを聞いて、少しほっとしました。』
という感想もいただきました(笑)
確かに、インプラントも最初にセミナーを受けた時は、すごく難しい手法だと思われるはずです。
それが毎日インプラントをすることで、やさしくなり、簡単に医院に取り入れることができます。
テレスコープシステムも同じです。
確かに難易度が高い治療だと思いますが、自分の医院に取り入れて治療をしていくうちに、やさしくなっていくと思います。
インプラントでもテレスコープでも、どの歯科治療をするのにも必要な知識は、咬合、咬合器の操作、中心位の採得などです。
ぜひ、IPSGで包括的に学んでいただきたいと思います。
2012年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012『パーシャルデンチャーの設計と製作実習コース』開催
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年2月11,12日、 『パーシャルデンチャーの設計と製作実習コース』がKAVOセミナールームで開催されましたので、ご報告させていただきます☆
「パーシャルデンチャーの修復に際し、必要な知識と技術はクラウンブリッジの要素から総義歯の要素まで必要です。パーシャルデンチャーは総義歯になるための移行義歯では決してありません。」
「インプラントがあるから、パーシャルデンチャーは必要ないという人、じゃまだったら抜いてインプラントにすればいいと言う人もいます。本当にそうでしょうか?あまりにも無知すぎます。皆さんにはパーシャルデンチャーの正しい知識を身につけてほしいです。」
と最初に話がありました。
ドイツの歯科大学では、パーシャルデンチャーの設計を教授の前で、発表したり、お互いが言い合ったりという時間が当たり前に授業の中にあります。
自分で考えた設計に対して教授を含めてみんなで議論するそうです。
日本では、国家試験のための問題をマークシート方式で丸覚えのため、日本ではパーシャルデンチャーの知識がとても欠けてしまっています。
8020の達成の鍵はパーシャルデンチャーです。
現実は85歳で6割が総義歯ということは、私たち歯科医師の存在価値を疑われてしまいます。
まずは、歯が抜けるのは老化現象ではないということを理解して頂きたいと思います。
患者様の現在ある歯をいかに長持ちさせることができるかということに集中して設計をしないといけません。
欠損を埋めるだけがパーシャルデンチャーではありません。
クラスプが曲者です。
レストの付属品がクラスプなので、最初にレストの設計をします。
クラスプは義歯が外れないためのものと考えてください。
支持と維持の認識が大切です。
と話がありました。
IPSG副会長の岩田光司先生からも実際の症例をまじえて講義がありました。
岩田先生は、患者様にわかりやすく説明するのがとても上手です。
たくさんの症例をみさせていただきました☆
パーシャルデンチャーの設計で大切な事は全身から診断する。
すなわち三次元的に基準面を揃えることが大切です。
クラスプは歯を傾斜移動させて、揺らしてしまいますが、テレスコープは歯体移動のため、歯の歯軸方向に力が加わるため、歯牙を動揺させません。
ということで、テレスコープについてもたくさんの話がありました。
ラボ・インテック代表の高木先生のデモンストレーションの様子です。
レジリエンツテレスコープ、コーヌステレスコープの作り方を実際に先生方にみていただきました☆
コーヌステレスコープも設計を間違えると歯根破折を起こします。
失活歯を維持に使うとだいたいが割れてしまいます。
そういうこともすべて考慮して設計するので、一つ一つの症例に真剣に取り組む必要があります。
そして、色々な欠損症例の模型を使って、シュパルテ、トーションバー、リンガルバー、金属床の設計をしました。
インプラントとテレスコープのコンビネーションについても、
遊離端の義歯のアンカーとして使用することによって粘膜の沈み込みがおさえられ、(遊離端義歯は、0.3から0.5㎜の沈み込みをします)義歯が確実に安定し、骨吸収を抑えることができるので、非常に有効だという説明もありました。
参加いただいた先生方から、本当にたくさんのご質問をいただき、内容が濃く、充実した時間でした。
先生方から感想を一部ご紹介いたします☆
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。
◆学校で教わっただけでなんとなくになっていた義歯の設計を総復習でき、なおかつ新しい技術についても習うことが出来たので自分としては驚きの連続でした。是非明日からの臨床で活かしたいです。
◆設計の手順、積杯線といった大切な話を改めて聞くことができてとても楽しく勉強になりました。学ぶことの楽しさ、大切さを改めて感じることが出来ました。有難うございました。
◆患者さんの歯、健康を守る方法見つかったという感じです。
◆設計の話で大連結子の形、支台歯の数などよくわかりました。
◆テレスコープについては知識ゼロでしたので正しいテレスコープを学ぶことができて本当に有意義でした。今日も学んだことを何度も復習したいと思います。
◆もっと深く学ばなければならない内容が多いとつくづく感じました。リーゲルの作製法などは技工士さんの教育も必要だと感じました。
◆パーシャルデンチャーはクラスプとパラタルバー(リンガルバー)だけしか知らなかった。
メジャーコネクタに種類があること自体知らなかった。トーションバー、シュパルテなど初めて習った。
◆自分が今までやってきたことを検証する意味で非常に役に立っています。方向性は間違っていなかったと思いますが手段や方法が違っていました。基本は「自分の患者さんを守る」ということを考えていきたいと思います。資料やステップ毎の進め方などもっと詳しく教えて頂ければと思います。
◆今日も目からウロコの話ばかりだった。設計に関してすごく勉強になりましたがテレスコープを始めるにあたり技工の問題など不安があります。飯塚先生から明日からやれと言われたことを頑張ります。有難うございました。
◆トピックスの連発ではなく、いつもながらどっしりとした王道に触れることが出来ました。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。
ご参加いただいた先生方、2日間、本当にありがとうございました。
また、会場を提供いただいた、カボ・デンタルシステムズ・ジャパン のスタッフの皆様にもお礼申し上げます。
バレンタインデーが近かったこともあり、こんなおもしろいチョコレートを皆さんにプレゼントしてくださいました☆♪うれしかったです(^_-)-☆
2012年02月12日 | コメント (0) | トラックバック (0)
コサカ新春講演~ 咬合治療の実践~
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です。
2012年コサカ新春講演~咬合治療の実践~開催されました。
テーマは、『咬合診断がこれからの歯科医師の主流』です。
私も一緒に勉強させていただいたことをご報告させていただきます☆
19時から2時間のセミナーでしたが、とてもたくさんの先生方にご参加いただき、先生方の新春の意気込みを感じました。
今回、咬合がテーマだったのですが、私が印象的だったのは、
『噛み合わせの意味は神合わせ』
という言葉です。
天然の歯は素晴らしいです。
神からいただいた噛み合わせを管理できる能力を私たち歯科医師は身につけないといけないと感じました。
最近、咬合と顎関節症は関係ないと言われることが多いです。
今回のセミナーでは実際の患者様を例に、初診からすべて動画でみていただきました。
これをみれば、咬合とは関係ないとは決して言えないと思います。
上下の歯が咬合してリラックスさせる顎の位置が非常に重要で、正しい位置で中心咬合位を作れば顎関節症になることはありません。
歯を接触させると顎関節になるからマウスピースで接触させないようにする・・・・
といっても一生マウスピースを入れて生活することは不可能です(;一_一)
また、歯が噛み合わないようなトレーニングをすることで顎関節症は治るとも言われていますが、稲葉先生は、
『歯と接触させないで治すということは、やはり咬合と関係があるということです』
『顎関節症と咬合が関係ないと思う人は、咬合の勉強をしたことがないひと』
と、厳しい発言もありました。
本当の力を身につけないといけません。
中心位において歯列の位置がどうなっているのか、フェイスボートランスファーをして、咬合診断を必ずしてほしいという話がありました。
正中をいかに咬合器に移すかは非常に大切なポイントです。
顎関節症の患者様の姿勢は、前傾の方が多いです。
それは、胸鎖乳突筋をまっすぐにして頭蓋を支えていることによります。
顎二腹筋の温湿布、テコ現象、口腔内での咬合調整も動画で説明がありました。
調整後の患者様が動画でお話しされた感想をまとめてみました。
◆今まで下顎が真下に向かってあいていたのが、後に向かって開くようになった。
◆こんなに口って広いんだと思った。
◆奥歯で物が食べれるようになった。
◆舌がじゃまでむくんでると思っていた。
◆滑舌もよくなった。
◆表情筋が眉間とこめかみでひっぱられるようだったのが、全体的に緊張がとれた。
◆頭がちゃんと乗ってる感じ
◆歩いているときいつも原人みたくお尻をつきだしてあるくようにしてたのが、意識しなくても自然にできるようになった。
◆目が緊張なく開くようになった。
◆耳がよく聞こえるようになった。今までは聞こえないので、めまいがあった。
このような治療は私たち歯科医師にしかできません。
ぜひ身につけていただきたいと思います。
とのことでした(^-^)
参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪
2012年01月20日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年「学術大会」開催されました☆
こんにちは。
IPSG事務局の稲葉由里子です。
2011年12月18日IPSG学術大会が開催されたのでご報告したいと思います^_^
会場は、私の母校である日本歯科大学病院の8階講堂です。
こちらは、IPSG顧問の石原明先生の特別講演を聞いている模様です。
歯科医師、技工士、衛生士、歯科関係者など90名の方にご参加いただきました☆
今までこじんまりと開催していた学術大会、こんな大きな会場は初めてです。
それぞれ、とても素晴らしい発表をしてくださった先生方ありがとうございました。
今回残念ながらご参加いただけなかった先生にも、どのような雰囲気だったかお伝えできればと思います。
下手な文章ですが、ご一読いただければ幸いです。
最初に発表いただいた先生は、日本歯科大学卒業後、稲葉歯科医院山吹町で勤務されていた関根淳先生です。
現在、栃木のご実家で関根歯科医院に勤務されています。
今回は稲葉先生から学んだ「包括歯科医療」をどのように栃木で実践されているかということを発表していただきました。
上下顎同時印象による総義歯の症例は素晴らしかったです。雷おこしが食べることができる総義歯なんて、びっくりです。(@_@;)
稲葉先生から学んだ事はテレスコープシステム、エンドなど幅広く、それぞれ関根先生がどのように実践されているか報告がありました。
「“根管治療は根管病巣と根管病変の違い”について稲葉先生から最初に習い、
“テレスコープは先のことまで考えると”いう大変重要なことを教えていただいた。」
とお話しがありました。
その他、アメリカのマイアミで開かれたレーザー学会の報告も大変興味深いものでした。
レーザーの原理、アインシュタインのエネルギーの誘導放出、レーザー発振など、わかりやすく説明がありました。
歯科医師である奥様とお子さんも一緒に勉強です(^-^)
お隣は日本歯科大学病院マタニティー歯科の児玉美穂先生☆
次の発表はIPSG会長の飯塚能成先生です。
昨年に引き続きラビリントレーナーについて発表をいただきました。
飯塚会長は、歯科医師に限らず、介護士などたくさんの方にラビリントレーナーの効果を伝えています。
先生の膨大な症例には皆さんとても驚かれたのでは。
IPSG会長として、とても自信に満ちた発表でした。
とても素敵でした^_^
ラビリントレーナーは口腔周囲筋を鍛えることができます。
筋肉トレーニング器具であり、MFTの訓練器具です。
今回勉強したことは、お伝えできないくらいたくさんあるので、飯塚会長のセミナーを企画し、詳しくご報告させていただこうと思います。
口腔トレーニングは全身運動、 そして頭を固定しないと嚥下は難しいということもわかりました。
飯塚会長ご自身がモデルとなり、正しいラビリントレーナーの使用方法を写真や動画を用いて説明してくださいました。
これまたびっくりしたのですが、口角を下げて嚥下することって難しいのですね!(@_@;)
ラビリントレーナーを使用した後は深呼吸をして上の写真のように笑顔で口角をしっかり上げ、呼吸することが大切だそうです。
エステ効果があるというのは本当ですね☆
飯塚先生の発表の中で、脳血管障害の失語症(失行症)の方がラビリントレーナーによって、その日のうちに舌が上がるようになり、嚥下ができるようになった症例。
そして、訓練の結果、
「食べたい」
と言葉を発することができた動画は、涙がでました。
学術大会で泣くなんてはじめてです。
脳まで刺激を与えることができるのですね。
要介護高齢者のラビリントレーナーの効果についてもお話しがありました。
その他にもラビリントレーナーによって食べる喜びが回復し、胃、腸を整えることができます。
結果、排せつも教えることができるようになったそうです。
声がだせなくなった人が声を発することができるようになったりと、もうびっくりするような内容ばかりでした。
発案者である稲葉先生、飯塚会長がここまでたくさんの症例から結果をだしていただいて、感謝すると同時に一番びっくりしていることかと思います。
飯塚会長のラビリントレーナーのセミナー、ぜひ楽しみにしていてくださいね。
続いて茅ヶ崎で開業されている奥山千恵先生の発表です。
実は、寸前に発表するパワーポイントのデータが飛んでしまい、急いで作り直しをしました。
にもかかわらず、とても素晴らしい発表だったと思います。
奥山先生は、とてもお洒落でかわいい先生です。
発表内容は
「義歯が体に及ぼす影響について」・・・・
このギャップがまたいいです☆♪
「義歯を新しくしてから、よく眠れるようになりました。」
「以前より鼻の通りが良くなったんです。」
という言葉を患者様からいただくことが多くなったという奥山先生がご自身の患者様のデータをまとめてくださいました。
義歯の有無と脈拍、酸素飽和度の関係や顎の位置の違いと脈拍、酸素飽和度の関係など、わかりやすくご説明いただきました。
義歯を入れることの大切さを奥山先生が証明してくださいました。
◆義歯を外したときよりも義歯装着時のほうが脈拍が低下
◆旧義歯に比べ、新義歯のほうが脈拍が低下
患者様の中には義歯をはめていることで血圧が安定したという方もいらっしゃるそうです。
飯塚会長のラビリントレーナーもそうですが、私達は全身を管理しているということをしっかり意識させていただいた奥山先生の発表でした。
奥山先生、データとんでしまいましたが、大事なことを気づかせていただきました。
ありがとうございました^_^
昼の休憩をはさみ、KaVo社公認 CAD/CAMEverestインストラクター、技工士の市川俊也先生の発表です。
私、あまりいいカメラを持っていないし、カメラに詳しくないのですが、このショットはかなりお気に入りです(*^^)v
市川先生は、平成3年、「コーヌスクローネ・リーゲルテレスコープコース」を稲葉先生から受けています。
今回は「ジルコニアを使ったオールセラミックスの臨床について」お話しいただきました。
市川先生、ジルコニアを使ったテクニックを沢山お持ちのはずなのに、ご自分のテクニックについて、あまり触れられませんでした。
器械がものを作るというのではなく、患者様の心を引き出して仕事をすること大切。CAD/CAMはひとつの道具にすぎない。意思をもったドクター、衛生士、技工士が与えるもの。これはどんな技術が進歩しても変わらない。
市川先生のこのメッセージで、IPSGの会員の先生方、みんなファンになってしまったと思います。
テクニックを超えた人にしか語れない内容でした。
患者様の人生を豊かにするために補綴物を作るというミッションをお持ちです。
そんな市川先生、なんと昨年から歯科衛生士学校に通っていらっしゃるそうです。
なぜかというと、一本の歯の大切さを知りたいからだそうです。
患者様の歯肉の厚み、免疫力すべてを考慮して補綴物を作ることができたら・・・・なんてなかなか言えるものではありません!!
そして自分で作った補綴物をメンテナンスしたいそうです。
私達歯科医師もそのぐらいの意識を持って患者様に接することの大切さを市川先生から今回教えていただいたと思います。
本当にありがとうございました。
そして、次にIPSG副会長、岩田光司先生の発表です。
丁寧な診査診断に沿った、素晴らしい臨床例の数々をみせていただきました。
患者様の生の声を動画で流していただいたのですが、義歯の重要性を再確認しました。
「噛む喜びは歯が無くなった人にしかわからない。」
「噛めて、飲み込めて、あー美味しかった!という感覚があれば生きている価値がある。」
という生の声に、私達歯科医師の存在価値を高く感じることができました。
咬合診断の重要性、咬合診断の適用についても細かく説明をいただいたのですが、やはり一日セミナーをしていただかなくては足りないぐらいの内容でした。
患者様に対しても、岩田先生は、咬合診断を受けることでどのようなことがわかるのか。ということを伝える説明用の紙があるそうです。
とてもわかりやすく、患者様に親切だなと大変勉強になりました。
続きまして、オーストリアドナウ大学でマスターを取得された田嶋健先生
カメラを向けると必ず笑顔。
さすがです。
「オーストリアナソロジーを応用した機能矯正治療Ⅱ級骨格症例へのアプローチ」
とても難しい、ハイアングルクラスⅡの症例を、細かい丁寧な分析により治療した症例をみせていただきました。
私にはとてもハイレベルすぎて、なかなか理解ができませんでしたが、このような患者様が来院した際には田嶋先生にお願いするのが一番いいな・・・と感じました(-_-;)
細かい咬合分析による治療例の中でも、開咬症例、骨格診断で問題点を抽出した症例は素晴らしかったです。
日本でシークエンシャルオクルージョンをこんなに丁寧に伝えることができるのは田嶋先生だけではないでしょうか?
改めてゆっくりお話しが聞きたいです☆♪
田嶋先生ありがとうございました。
休憩をはさんで、IPSG顧問石原明先生の特別講演です。
たぶん、大学病院の講堂で経営コンサルタントの先生に講演をいただくのは初めてだと思います。
「IPSGで習得した技術をバランスよく歯科の経営(売り上げの向上)に直結させるために」
ということでお話しをいただきました(^-^)
稲葉先生の目指す志の高い医療とそれを実現するための無理なく収益が上がる理想的な医院経営の確立のイメージを事例をあげてお話しいただきました。
IPSGの会員であることで、収益も生まれるということはとても大事な事だと思います。
お金がないと、人間やはり気持ちが歪みます(-_-;)
患者様にもやさしくなれないかもしれません。
先生の講演の中で、
「最強のビジネスモデルは何か?」⇒「誰かが何かをすることで、発生し続けるマーケットにサービスを提供すること」だそうです。
例えば、
◆携帯電話が売れる⇒携帯ストラップが売れる
◆英語が必須となる⇒英会話スクールが流行る
◆スマートフォンが売れる⇒スマートフォンの修理屋さんが大盛況
と、いう例をだしていただきました。
さすがと思ったのですが、石原先生はそれを歯科業界に上手に当てはめて説明をしてくださったので、とても腑に落ちました。
そして、今後のIPSGの方針についてもお話しいただきました。
◆IPSGは今後の歯科業界の発展のためにより高度な治療を目指す会員のための会とすること。
◆歯科マーケットによるIPSG会員の優位性を担保するために会員数は限定250医院にとどめる。
(※会員数が250名に達した場合、新たに入会したい方は順番待ちとして、退会者が出た場合にのみ参加を認めることとする。)
ということなので、高度な治療と収益性の高い経営を目指す方は入会はいまのうちです☆
石原明先生、患者様の立場で、私達歯科医師に対し、アドバイスをしてくださいました。
とても大切なことだと思います。
私がおもしろいな。と感じたことは、
咬合調整のことを
「かみ合わせをチューニングする。」
とおっしゃっていたこと。
「フェイスボートランスファーにワクワク感を感じる。」
というのも初めて聞きました。
初めてフェイスボーを受ける患者様は鼻下点の棒とかに興奮されるようです(^_^;)
顎関節症の治療の心構えについても、石原先生、完全に把握されていました。
私達は質の高い治療を希望される患者様にきちんとその空間を提供することも大切なんだな。
と感じました。
学術大会であまり、笑うということはないのですが、石原先生のお話しはおかしくて、みんな大笑いしてました。
ずっと難しい顔をしていたので、最後に楽しいお話しを聞かせていただいてよかった思います。
今回、テレスコープシステムのプレゼンツール、アニメーションの発表もありましたが、その活用方法についても少しお話しいただきました。
テレスコープを説明するのは言葉だけでは大変難しいです。
今までテレスコープシステムが広がらなかった理由は、患者様に説明するツールがなかったということもあったかと思います。
この動画があれば一目瞭然です。
石原先生の解説とテキストをセットで販売する予定です(^-^)
それに加えて、稲葉繁の今までのテレスコープの文献をまとめた本も作りました。
「テレスコープシステム」への知識・技術をさらに磨いて患者様に結果がだせるように広めていきたいと思います。
会員の先生からも
◆臨床と経営の融合が素晴らしかったです。
◆石原先生のお話にはわくわくしました。 内容が盛りだくさんの講演では時間が足らずまたの機会をお願いします。
など、沢山の感想もいただきました☆♪
あっという間の一日で頭がいっぱい回転しました。
先生方の臨床のさらなる発展にぜひ、役立てていただきたいと思います。
ご参会いただいた先生方、本当にありがとうございました。
その後IPSG望年会(IPSGでは忘年会を望む年の会といいます(^-^))が開催されました☆♪
私の友人の関係で、ジャズボーカルのシンガー村上碧梨さん、期待を裏切らずとても美しかったです。
岡部先生のあのお腹は全部トランペットを吹くための腹筋なんです。
ということも判明しました(笑)
お食事もとっても美味しかったし、先生方にとても楽しんでいただけたと思います。
最後に協賛いただいた、田中歯科器械店、KaVo社から提供いただいた、豪華賞品のくじ引きがありました。
くじを引いてくださった方は、こちらの方です!!
稲葉先生の孫のさやちゃんです。
今回の学術大会開催にあたり、全面的にバックアップしてくださった、CKplatの櫻井さん、渡部さん、本当にありがとうございました。
おかげでとても素晴らしい学術大会を開催することができました。
IPSGのお手伝いをしてくださっている渡部さんからも一言ご挨拶いただきました。
もう、IPSGのアイドルです(^_-)-☆
最後にIPSGが更なる発展を遂げるように、だんだんよくなる三三七拍子で締めました。
稲葉先生、
「今回は僕がしゃべる出番がなかったから、もっとしゃべりたかった。」
と言って最後に挨拶をしました。
今年は本当にいろいろありました。
ご参加いただいた先生方に感謝申し上げると共に、新しい年が皆様にとって素晴らしいものとなるように心からお祈り申し上げます☆♪
2011年12月19日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「パフォーマンスロジックセミナー」+KaVo内覧会&食事会
「パフォーマンスロジックセミナー」+KaVo内覧会&食事会が開催されました☆
新しいKaVoの品川のショールームにたくさんの先生方にお集まりいただきました。
稲葉繁先生によるDr.ダリル・ビーチのパフォーマンスロジック(診療姿勢)のセミナーとKaVoの最新ユニットのコラボレーションです。
稲葉先生は直接Dr.ダリル・ビーチから2週間のセミナーを受講し、「ゼロからの軌跡」にもその名が刻まれています。
パフォーマンスロジックが私達歯科医師にとってどれだけ重要な事か、そしてそれをサポートしてくれるKaVoの道具の素晴らしさについて、話がありました。
最新ユニット 美しくて機能性も兼ね備えた、KaVoエステチカE50 素晴らしいです。
かわいらしいモデルさんが、KaVoのユニットでくつろいでいます(笑)
術者と患者様の姿勢は美しくないといけません。
診療のためのパフォーマンスを学ぶためには、良い道具を用いて合理的で無駄のない、自然な動きを行うことが必要だとですと話がありました。
写真の後ろにKaVoの技工机がみえます。
カボの技工机はデザインがいいから診療室にいれてもとってもかっこいいですね^_^
パフォーマンスロジックについて基本的なことを順序立てて話をしました
- 臨床の第一歩はパフォーマンスを身につけること
- 患者の迎え入れと椅子への誘導
- 診療姿勢 術者の姿勢 患者の姿勢
- 水平診療は一番危険が少ない
- 水平位と座位の使い分け
- 基本的な動きを身につける ミラーハンドピース
- バキューム サクションの使い方を身につける
- 診療終了の行動
- 口をゆすぐのは最初と最後だけ
痛くなったら手を上げてくださいというのはやめないといけません。
常に眼腱反射をチェックしましょう。
そして、 支台歯形成の極意は風林火山という話もおもしろかったです^_^
◆風 切削する
◆林 落ち着いて
◆火 思い切りよく
◆山 動かない
「1本削るのに3分で迷いなく削れ」
だそうです^_^;
KaVoのタービンではそれが可能です。
KaVoのタービンのスプレーシステムの優れたところについても力説していました。
歯牙の切削で、5~20秒の間に18度の温度上昇があった時、100%歯髄壊死することをご存知でしょうか?
常に歯牙を冷却することは非常に大切です。
注水量が1分間に15ccでは少なすぎます。
4方向から注水で1分間に50ccもできるのはKaVoのタービンだけです。
歯髄炎を起こさないように、最大限発揮できるタービンです。
1928年に世界ではじめて滅菌可能なハンドピースを発表、1909年ベルリンで設立以来、100年以上の歴史のある会社です。
患者様の歯を守るために積み重ねてきた歴史がやはり他のものとは違うと感じました。
歯科医師人生、24歳から50年間を健康で充実した人生を過ごすためには、出発点である研修医の時に人間工学に基づいた診療姿勢を身につけることが最も重要だということがわかりました。
セミナー終了後、KaVoのショールームの内覧会が開催されました。
カボエステチカE50
http://www.kavo.co.jp/products/equipment/unit/esteticae50/
を囲んで☆♪
なぜか私も登場。
マークがきれいだったので・・・・・^_^;
その後、KaVo社の招待で、カクテルパーティーが開催されました☆
向かって左から坂野社長(KaVo社)、毛利社長 (田中歯科器械店)、小長井先生(稲葉先生親友)←今回ユニットを2台購入しました。
本当にたくさんの先生方と有意義な時間を過ごさせていただきました。
ご招待いただいた、KaVo社の方々にお礼を申し上げると共に、いつもIPSGを支えてくださっている田中歯科器械店にも感謝申し上げます(*^_^*)
2011年11月24日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「咬合治療の臨床」アドバンスコース開催
こんにちは。
IPSG事務局、稲葉由里子です☆
2011年11月20日、IPSGセミナールームにて「咬合治療の臨床」アドバンスコース が開催されました。
全国各地からたくさんの先生にお集まりいただき、本当にありがとうございました。
あっという間の一日でした。
すぐに臨床に活用できるヒントがたくさんあり、先生方には大変満足していただけた研修だったと思います。
アドバンスコースということもあり、かなりハイレベルな内容でした☆
歯科医師として、本当に大切な事を学べたと思います。
最初に稲葉先生から
「私達歯科医師は、歯科医療を行うことによって全身の健康を守っていることを自覚しないといけません。
咬合の安定は健康維持に最も重要な要素であり、う蝕や歯周病の治療は咬合の安定のための一手段として行うものだということです。」
と話がありました。
「今の歯科医療は、“木を見て森を見ず” 1本の歯ばかりみていて全体を大きくみていません。
山を見て森を見て、木をみることが咬合診断では大切。
C1,C2のカリエスなんて、たいした問題ではないんです。」
そんな稲葉先生も、若い時は削ったり、つめたり、被せたりということをいかにうまくやるかということばかり考えていたといいます。
でも、違うと気づいたそうです。
歯科医療をすることで全身を管理するという意識を持つことがとても重要だと感じました。
今、保険治療では咬合診断は全く外されてしまっています。
咬合診断は保険から全く外れてしまったのなら、私達はそこから離れないといけない。
患者様のためにも、その必要性を説明、理解していただく必要があります。
そして、保険でカバーされないのであれば、自費診療としていただけばよいのです。
と話がありました。
「前歯のセラミック治療、みたところだけ、色や形にこだわりますが、実際大事なのは裏側です。
裏側が非常に大切です。
上顎前歯の口蓋側はとても大事なガイドをします(アンテリアガイダンス)」
前歯のセラミック治療の裏側が大事なんてなかなか言葉にでてこないです(@_@;)
Slidin centric、Pointin centricについてもわかりやすい図で説明がありました。
稲葉先生は今でもスチュワート先生の勉強会のテキストをいつも参考にしています。
ABCコンタクト、イコライザー、Slidin centric、Pointin centric、Widecentric、Longcentricなどの言葉はすべてチャールスEスチュアート先生が作った言葉だそうです。
稲葉先生の学位論文「日本人の歯牙、歯列の3次元的形態」の細かいスライドははじめてみるものばかりでした。
「今まで内緒にしてたんだ。結局この論文は世に出なかったけど・・・」
太っ腹です。
最後に、先生方からも活発なご質問をいただきました。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
先生方からたくさんの感想をいただいたので、一部ご紹介いたします。
☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜。o.゜。・*。・゜.。☆彡
◆咬合面形態からポッセルフィギュアまでこれだけ解りやすく話せるのはまさに圧巻!!臨床に直結してます。
◆ここでしか聞けない素晴らしい内容でした。何度も聞きたいです。
◆稲葉先生のお話は「明日の治療」にスグ役に立つ。先生の目指す診療が私が目指す診療です。
◆何回も稲葉先生の講義を受講させて頂いていますが最初は難しいと思っていたことも回数を受けるにつれ少しずつ理解できるようになりました。後は今後この知識を100%臨床に活かせるように今後も引き続き学んでいきたいと思いました。有難うございました。とても楽しかったです。
◆講義のDVD帰ったら楽しみです。これかもDVDが頂ければ幸せかと思います。
◆貴重なスライドとCDR有難うございます。講義に集中出来、理解が進みました。しっかりした咬合治療を身につけ本当の歯科医療が出来るようになりたいです。今後の研修会も宜しくお願いいたします。次回学術大会楽しみにしております。今日は有難うございました。
◆咬合診断は実施していますが、説明(コンサル)への理解がより深まりました。上手く説明できると思います。
◆アドバンスコースは2回目の受講です。1回目は言葉が難しかったりして、理解できなかった事も臨床で振り返り2回目受講するとすごく良く分かりました。日常の臨床と少しずつ結びついてきて先生の言っている事が良く分かりました。
◆咬合の知識がさらに深めることが出来ました。いつも素晴らしい講義、ありがとうございます。
◆咬合面の形態についてそれほど深く考えたことがありませんでしたが、その形態の成り立つ理由を考えれば理解を深めることが出来ました。先生のジョークを交えた分かりやすい説明はデータと経験に基づいたものなので色々と拝聴させて頂き有難うございました。教えて頂いたことは1つでも多く臨床に取り入れていきたいと思います。
◆臨床のDVDを見ながら治療の解説を見てみたいです。
◆本日の復習からstartした内容は理解度が深まりましたが咬合調整については実際に模型などの調節がないと理解しにくいです。さらにもっともっと自分の能力を深めなければなりません。後半少し整理がつきました。有難うございました。
◆特に咬合面の8要素についての講義が素晴らしかったです。是非ワックスアップの実習をして下さい
◆歯の咬合面の成長の仕方等考えたこともなかったのですが、溝、隆線それぞれすべてに意味があるということがよくわかりました。神の作った絶妙な形態をもっとよく知り機能との関係に対する考えを深めたいと思いました。ありがとうございました。
☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜。o.゜。・*。・゜.。☆彡
先生方の感想を読むのがいつも楽しみです☆♪
来月の学術大会でまたお逢いしましょう(*^_^*)
2011年11月21日 | コメント (0) | トラックバック (0)
2011ipsg「咬合診断実習コース」開催されました
こんにちは。
IPSG事務局の稲葉由里子です。
2011年10月9,10日「咬合診断実習コース」開催されました☆
前回の「咬合治療の臨床」(基礎コース)を受講された方がほとんどでしたので、リラックスしたムードで、楽しい雰囲気で行われました^_^
患者様は、IPSGのVIP会員である歯科医師の三浦満先生です☆
ということもあり、みんな遠慮がありません^_^
稲葉先生もちょっと三浦先生をいじめてみたり、みんなの緊張感もほぐしていました。
Dr.ダリル・ビーチのパフォーマンスロジックの要素を意識した実習で行われていました。
まずは姿勢の観察です。
治療前の写真をとり、治療後と比べます。
今回、私が非常に勉強になったのは、筋触診です。
頸椎の7番目、腰椎の10番目の触り方、乳様突起の位置、僧帽筋や後頸筋群で痛みが現れる位置などを説明しながら患者様の触診を行うことで、信頼感が一層増す事かと思います(^^)/
耳の穴に指を入れて、中心位、中心咬合位のズレを触診することも大切で、この時も常に左右差を意識するようにとのことです。
この、一つ一つのステップを確実に行うことが大切なのだと気づきがありました。
そして、口腔内の筋触診。
頭蓋骨の模型を見ながら、内側翼突筋、外側翼突筋、顎二腹筋、オトガイ舌筋、などをイメージしながらその触診法を学びました。
この時、患者様の眼瞼反射をみることで、痛みの度合いを判断することができるので気を付けてみることが大切です。
頭を触診する際も左右の痛みを比べることが重要です。
印象採得、中心位、中心咬合位、チェックバイトのとり方を詳しく説明。
一人一人に中心位の記録も体験していただきました☆♪
IPSG副会長の岩田光司先生によるKaVo社ディグマ2による顎機能検査です。
ディグマ1は3Dによる顎の動きをデータに保存してから確認していたのが、ディグマ2はなんと、リアルタイムでみることができます。パソコンとディスプレイを直接つながるようになってます。
すごいです。
センサーの数も増えました。
電波を受ける数が増えて、前の方にセンサーがあったのが歯列にそわせてセンサーをつけたため、測定の効果が飛躍的にあがり、測定のスピードもあがったようです。
上顎の位置決めが眼窩下点、オルビタをとっていました。
私も毎日やらないと覚えられないかもしれません^_^;
今回、オーストリアシュラビチェックの元で活躍していた田嶋健先生もスタッフとして参加いただきました。
ディグマにより、顆路角のデータもとれるので、咬合器上で調整しました。
稲葉先生、しっかり原因をみつけました☆
左側方運動時の臼歯部の干渉です。
そして咬合調整です☆
三浦先生の言葉だと、わずかになでるぐらいの切削量だそうです。
そして、治療後のディグマ計測、最後には受講された先生すべてにEPAテストを体感していただきました。
ディグマ、みんな欲しくなっちゃいますね(^_-)
田嶋先生のEPAさすが、シュラビチェック風です。手つきが違います(笑)
ディグマの治療前治療後のデータを比べてみましょう
治療前です。
治療後です。
開口量も3センチも開いています。ポッセルトフィギュアをみてもわかりますね☆
左右側方運動時のバランスも変わっています。
他の運動をみても、限界運動の幅が広くなりました。
咬合調整の一瞬でこれだけの変化がありました!(^^)!
上が治療前下が治療前の写真です。
肩の左右の高さが治療前は違いました。
実習2日目、の治療後は左右の高さが同じになっていることがわかるかと思います。
三浦先生は治療後すぐに、首が痛みなく自由にまわせるようになった。
ディグマで最大開口するときに肩のうしろが張る感じがあったのがなくなったとおっしゃっていました。
三浦先生から後日いただいた感想をお伝えしたいと思います。
↓ ↓ ↓
治療の感想について
すばらしい感想の数々、ありがとうございました。
先生方の感想の一部をお伝えします☆♪
↓ ↓ ↓
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◆とにかくすごい内容でした。沢山回り道してきたので、価値がとても分かるような気がします。自分のものとして使いこなせるようになるにはまだ時間がかかるかと思いますが、歯科医として最大の宝物になると思います。ありがとうございました。
◆内容も多肢にわたり(パフォーマンスロジック、伝麻法、ハンドピースの持ち方等とても有益な)もちろん咬合治療も完璧なセミナーでした。ありがとうございました。きちんとした診断ができると治療もでき、ちゃんと治るということがよくわかりました。
◆患者さんがドクターということもあって、実際に中心位をやらせてもらったり色んなことを聞けたので、ためになった。稲葉先生の中心位との比較もできて、自信につながりました。
◆先生直々にセントリックのとり方を教えて貰えてまた、咬合調整をいかに繊細なものかを直に見れて悶々としていた部分がかなり明確になりました。
◆確実な診断、おどろきました。咬合調整の量の少なさに感動しました。あれだけで治るのに今までは自分は削りすぎていたに気づきませんでした。
◆咬合調整によって即時に生体が、しかも劇的に変化するのを目の当たりにしてびっくりです。的確な診断が重要だと改めて認識しました。
◆咬合診断の精度を高めたいと思い、2回目の参加させていただきました。特に中心位の採得に疑問があったのでよく学べてよかったです。ディグマも今までの見学でとてもできそうになかったのですが、今回は臨床に取り入れたくなりました。
◆検査と診断の重要性をあらためて知りました。
◆咬合診断の正しい出発点を学べてとても有意義でした。明日からの診療に生かしたいです。咬合器を使うのが楽しみです。患者さんが目の前でよくなったのには感動でした。今日はありがとうございました。
◆口腔のみならず、体全体にとって、咬合がいかに大事であるかを痛感しました。同時にしっかりとした咬合診断を行い、調整することができれば症状が一瞬で改善するというような素晴らしいことができることがわかり、より一層精進しようと思えました。咬合のコースはもっとじっくり集中的にやるものをぜひひらいてほしいです。
◆今回の咬合診断に実習を受けて、前までのおさらいや新しく知ったことがあり、いろいろと勉強になりました。咬合理論をきちんと学んだ上で、他の治療を行っていく事がとても大切であると一層心に思いました。この診断が自分のものにできるように、今できることからやっていきたいと思います。これからも学んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。とても楽しく勉強になりました。ありがとうございました。
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2日間にわたり、ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました☆
2011年10月11日 | コメント (0) | トラックバック (0)
咬合治療の臨床(基礎コース)
IPSG事務局、稲葉由里子です。
咬合治療の臨床(基礎コース)2011年9月18日に開催されました☆
残暑厳しい中、23名の先生方にご参加いただきました。
会場が狭かったため、残念ながら参加できなかった方もたくさんいらっしゃったため、次回は会場を変更します<(_ _)>
何度も聞いたことがあると思っていた話が、とても新鮮で、新しい気づきがたくさんありました。
たくさんの咬合器についての説明がありました。
咬合器マニアにはたまらないですね☆(最近あまり聞かないですね^_^;) )
両顆頭と、下顎の前歯の切歯点を結んだ三角をボンウィルの三角(10センチ)といいますが、最低でもこの大きさの咬合器でないといけません。
ねこや犬の模型の診断をするような小さな咬合器ではなんの意味もないです。
ボンウィルの三角と咬合平面(曲面)とのなす角はバルクウィル角(平均26度)ですね☆
咬合の高さは歯科医師が決めないといけません。
短冊型の咬合紙でカチカチかませて患者様に高さを聞くようだったらダメです。
高い所をガンガン削って患者様は何て答えるかというと、
「あたらないからいいです」
この状態が咬合を崩壊させてしまうのです。
「あたらないかみ合わせ」はどんなことになってしまうかというと、
関節が浮いて、顆頭が下方に下がってしまうのです。
顎関節を常に意識するることが大切です☆♪
という話がありました。
先生方、とても真剣でした。
◆フェイスボートランスファーの重要性について
①.頭蓋の3基準平面に対し歯列の位置を決める
②体のアライメントに対し正中矢状面の決定
③体のアライメントに対し直行する面の決定
④全頭面から歯列の位置の決定
⑤ヒンジアキシスからの歯列の位置の決定
フェイスボートランスファーをしている時はほとんどの患者様は目をつぶっています。
この状態だと何をされているのかわからないので、まず、目を開いてもらい、鏡をみていただくことが大切だと思います。
「頭の位置に対して、顎の位置を正確に記録するための器械で、とても重要なことですよ」
と説明するといいかと思います。
稲葉先生はこの3人、ラウリツェン、チャールスEスチュアート、ピーターKトーマス、の巨匠から直接一次情報を得ています。直接セミナーを受けました。
こんなこと、日本では絶対ないですね^_^;
「ナソロジー、Gnathologyは咬合学そのもの。一度は勉強しないといけない。 ナソロジーが古いと思っている人は勉強したことがない人だ」
今回のセミナーを聞いて本当にそう思いました。
それを勉強しないのならば、あまりにももったいないことだと感じました。
1865年にスイス92歳の生涯でした。この時代にこんな素晴らしい方がいらっしゃったことに驚くばかりです。
Simplexの咬合器を開発(1916年)をしたことで知られています。
たくさんの業績を残しましたが、主にこの4つです。
①ゴシックアーチという言葉を作りました。
②顆路測定装置を作りその重要性を強調しました。
③矢状切歯路角が下顎運動との協調に必要であることを述べました。
④Anatofoem人工歯を開発しました。
この時すでに、Gysiは、咬合面でゴシックアーチを描いていました。
稲葉先生の弟子の田嶋健先生が7年間オーストリアに留学し、昨年帰国しました。
オーストリアンナソロジーのシュラビチェックの右腕として、活躍し、つい先日もヨーロッパで講師を務めてきたばかりです。
シークエンシャルオクルージョンについても話がありました。
このあたりは、田嶋先生からもぜひお聞きしたいですね☆♪
そして、歯科医師なら絶対覚えておかなければいけないことです。
簡単なので、ぜひ覚えてくださいね(^^)/
上下の噛み合わせの基本(大事☆♪)
『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ。例外は下顎の頬側遠心咬頭は上顎の中心窩にはいる。』
『上顎の咬頭は下顎の遠心窩に噛みこむ。例外は上顎67の近心舌側咬頭は下顎の中心窩にはいる。上顎45はシャープなので遠心窩』
これだけ覚えておけば、かなりすごいです。
これも難しければ、とりあえず、『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ』 を覚えてから例外を覚えるといいかと思います。
上顎の4,5は一番高いところなので、下顎の歯間部に入ると隙間をあけてしまうので注意です。遠心窩で噛ませましょう。
そして、稲葉先生の将棋の駒理論についても勉強しました。
盛りだくさんで本当に充実したセミナーだったと思います。
参加いただいた先生方の感想です☆
◆咬合の重要性を再認識できたので大変よかった。より一層知識をたくわえようという思いが湧いてきました。そしてそれをしっかり臨床に生かしていきたいです。
◆大変素晴らしい内容でした。今後も来ますのでよろしくお願いいたします。
◆歴史的、基本的なことがわかりました。テコの原理のたとえがよく理解できました。次回の実習が楽しみです。
◆咬合と全身の関係などもっと勉強していきたいと思いました。口の中のことだけ考えていれば良いというものでないことを知りました。ラビリントレーナーは子供の舌癖をなおすのにもとてもよいのではないかと思いました。MFTをやったりしていますが、かなり患者さんに負担になり続かなかったりしています。ラビリントレーナーは楽しみながらできそうです。
◆フェイスボーの重要性を理解しました。
◆正しい咬合の機能分析ができなければならないと思いました。次回の咬合診断実習コースが楽しみです。よろしくお願いします。ラビリントレーナーの動画感動しました。今日はありがとうございました。
◆咬合と全身の関係の重要性がよく理解できました。
◆咬合器に付着して咬合診断することの大切さがわかりました。
◆今、私は臨床研修医ですが、歯科医療の基本は咬合でこれが一番大切であると思えたのは何度もこの勉強会に参加させていただいた結果だと思います。これから先、様々な治療法を学んでいきたいと思いますが、この勉強会等で学んだ咬合理論を基盤にして勉強していきたいと思います。楽しい講義ありがとうございました。感謝いたします。
◆2回目の参加になりますが、1回目の参加のあと、岡部さんの人工歯配列実習に参加したり、いろいろと勉強し、実践しましたが、今日の講義でさらに理解がすすみました。ありがとうございました。
◆いろいろな話を聞けて大変勉強になりました。具体的な手法を実際に見てみたいと思います。眠っている咬合器を活用し、咬合診断できるようになりたいと思います。
参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
次回の咬合診断実習コースもどうぞよろしくお願いいたします。
2011年09月18日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー」開催されました
「石原明先生+稲葉繁先生コラボセミナー」開催されました☆
~患者様に喜ばれ、最善の医療を提供できるコミュニケーション能力とは~
東京八重洲ホールにて60名の先生方にご参加いただき、会場は一杯で大盛況に開催されました。
最初、石原先生と稲葉先生、あまり接点がないように思いましたが、本当に絶妙なコラボでした!(^^)!
私自身、話に入り込みすぎて、ついつい記録するパソコンの手が止まってしまったほどです。
石原明先生は歯科専門というわけではなく、業種を問わずにコンサルをされているちょっと変わったコンサルタントです!(^^)!
http://www.ishihara-akira.com/← 石原先生のサイトです。
以前、私は石原先生の高収益トップ3%倶楽部で、コミュニケーション能力についてのお話しを聞きました。
自分にあてはめてみたら患者様との関係が驚くほどスムーズになり、本当に楽しく仕事をすることができるようになりました。
ぜひ、コミュニケーション能力についてのお話しをIPSGでお話しいただきたいなと思ったのが今回のセミナー開催のきっかけです。
石原先生は私がこんなこと話してくれたらな。と思っていたことを本当にすべて話してくださいました。
特にお話しする内容を打ち合わせしたわけではなかったので、とってもびっくりしました。
稲葉先生は、私たち歯科医師の将来のあり方を明確にし、意識改革をするような内容でした。
飛行機は滑走路が長ければ長いほど遠くに飛ぶことができる。
私たち歯科医師は離陸まで、しっかりと勉強と経験を積み、高く飛び上れるようにしないといけない。
と話がありました。
石原先生の成功曲線にそっくりです^_^
IPSGに入会して20年になる会員の先生が、稲葉先生の講演に対し、こんな素敵なコメントをいただきました。
「以前も聞いたことがある大切な話でしたが、その時の医院の経営状況や家族の年齢や健康状態で、こころに響くツボはかわるんだということをはじめて認識しました。
開業直後の頃は、離陸の話が大きく聞こえてましたし、今になると歯科医としてこれからどう生きるかみたいなところが大きく聞こえ新鮮でした。」
自費診療と言っても、きちんとした診査診断をしないとただのパーツ交換のようになってしまう。
自動車も左右のタイヤがバランスがとれているから、高速道路を走ることができます。
口の中も一緒です。
バランスがとれていないと、機能できません。
と、自費診療はタイヤ交換だけではだめですよ。と話がありました。
症例の中で、たくさんの30年経過症例をみることができました。
その中でも、きれいな娘さんの治療の30年後をみたのですが、変わらず、素敵な女性だったことに感動しました。
そして、口の中は30年前に治療したテレスコープシステムがしっかり機能していました。
「できるだけ早く質の良い治療をして、その30年後、40年後をみれるようにしてほしい」
と稲葉先生は訴えていました。
本当に素晴らしい内容でした。
石原先生は医院経営としての、院長のあり方についてお話しをいただきました。
リーダーは引っ張るのではなく支えるというお話しを聞き、気持ちが楽になった先生方もたくさんいらっしゃったのではないでしょうか?
楽しく働きやすい環境を作るためには、まわりのスタッフに気を使えるかどうかがカギというお話しがありました。
引っ張るのではなく支えることで、スタッフも楽しく仕事ができると思います
コンサルタントの医院経営はワンパターンなものが多く、常々疑問に思っていた会員の先生から、感想をいただきました。
「石原先生のお話しは、医院規模や院長の性格ですべきことは変わります。とそのパターンを明確に分けて説明をしてくださったので、安心して聞くことができました」
そういわれてみれば、みんな一緒のパターンにすることのほうが、実は先生方にとっては窮屈だったかもしれません。
このように明確に示してくださると、自分たちがどうすべきかがわかり、安心しますね^_^
セミナー終了後の質疑応答も、大変盛り上がりました。
こちらは、次期IPSG会長の飯塚能成先生。
スタッフから預かった、石原先生への質問の紙を握りしめてアドバイスをいただいていました。
飯塚先生、スタッフからもとても慕われているのですね。
その後の懇親会もとっても楽しかったです☆♪
今回、IPSGの会員の先生方に加え鷲沢直也先生の歯科IT研究会の先生方にもたくさんご参加いただきました。本当にありがとうございました。
懇親会にもご参加いただきました。
とても素晴らしい先生方です。
今回、数々のTV番組に出演されているマジシャンGO君のマジックショーも開かれました☆♪
マジシャンGO君も実は石原明先生がコンサルをしていて、みんなが応援しているとってもハンサムなマジシャンです(*^^)v
マジックの腕は超一流☆
みんなが、GO君のマジックに引き込まれました。
またしても飯塚先生登場。
とても息が合ってる二人でした!(^^)!
カードを自由自在に操れるGO君です^_^
マジックは人と人を仲良くさせる不思議な魔力があります。
マジシャンGO君についてもこんな感想をいただきました。
「懇親会のマジシャンGO君。僕の手のひらで、百円玉が五円玉に変わったマジックはビビった!」
その後2次会へ。
楽しかったですね☆♪
今回参加いただいた先生方からのアンケートをご紹介いたします。
◆「リーダーの役割とは、組織を牽引していくこと。」
また稲葉先生の講演では、患者様に最善の治療を行うためには、まず自分が歯科医として最善の生き方が出来るようになることが必要だということに気づかされました。明日からは、羊じゃなくて鷹になって大空をめざします!
◆非常に勉強になりました。石原先生のお話しは何度か伺っているのですが、稲葉先生の哲学、理念を初めてお聞きし、感銘を受けました。IPSGに入会させていただければと思います。
◆自由診療の役割の大きさ、大変よく理解できました。良い治療に情報を伝えることを、これからより一層心がけていきます。
◆石原先生の眼力にはまたまた敬服してます。私の歯科医院は地域制覇型中規模医院に入ります。いや、入りかけたところです。石原先生の発信されるメールマガジンやPodcast,Top3%倶楽部の勉強会で情報や知識を吸収し、総合歯科診療所として「上の上」を目指していきたいと思いました。
稲葉先生の言われる「適切な」歯科医療をアピールしていくためのコミュニケーション能力をつけていきたいと思います。
◆歯科の将来、今後の方向性、コミュニケーションの取り方等大変参考になりました。セミナーは楽しむ聴講できるのが一番だと思いますので、とても楽しい時間を過ごすことができ感謝しています。IPSGはとてもよい方にサポートしていただいているなと思いました。
◆今までに医療に関するセミナーは多数受講したことはあるけれど今回、石原先生のような一般の方には勿論の事、さらにはコンサルタントのコンサルタント。経営のプロ中のプロのお話しを間近に聞くことが出来tて大変勉強になりました。そこでなんとなく解ったことは・・・・
- 患者さんに利益のあることは、ちゃんとお伝えしてから、じっくりやる。
- そこには、演技や演出が効果的な場合もある。
- で、お金を頂くべきところはちゃんと、それなりのチャージをする。
- リーダーシップとは「人が活躍しやすい環境を作る力」を意味する。
- 人に物事を説明するには3つのステップがあり、それを聞いてもらうために一工夫必要な時がある。
◆このような機会に参加出来て本当によかったです。日本の保険医療の歴史を知ることで、歯科医師として今後どう生きて行くかあらためて考えました。また職場や患者さんとのコミュニケーションの取り方を見直すいいきっかけになりました。今日学んだことをすぐに実践したいと思います。今日はありがとうございました。
◆とても勉強になりました。石原先生がIPSGをどのようにのばしたいかわかりました。IPSGの研修会としては、武器である咬合診断、欠損対応、顎関節症等々があります。石原先生がおっしゃるアプローチ⇒プレゼンテーション⇒クロージングの流れが重要かと思います。会としては、少数精鋭で教育していくことが重要だと思いました。
2011年08月29日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「総義歯ライブ実習コース」開催されました☆
2011年7月16,17,18日 「総義歯ライブ実習コース」開催されました。
このコースは 3日間で、患者様の問診、スタディーモデルの印象からセットまでライブで先生方に学んでいただくコースです。
今回の患者様は2か月ほど前、稲葉歯科医院に相談に見えた方で、
「顎関節症で総義歯」
でインターネットで検索して、探したそうです。
いろんなところで入れ歯を作ったけれどもうまくいかず、本当に困っていらっしゃいました。
このライブ実習のために2か月待っていただけないかとお願いしたのですが、待ちきれず、他の歯科医院でまた総義歯を作りました。
やはり、その総義歯もうまくいかず、今回の実習コースで製作するということになりました。
総義歯専門の歯科医院へ行っても顎関節症があるということで、断られてしまったそうです。
現在は、食事の時だけ義歯をはめて他はいつも外していて常にマスクをされています。
従来の印象法は、上下の型を別々にとっていましたが稲葉先生の上下顎同時印象は上下を一塊として印象を採り、咬合器で二つに割ります。
最終印象を上下顎同時印象し、フェイスボートランスファー、咬合採得、ゴシックアーチをすべて一緒にできるこのシステムは、世界で一つです。
シンプルで完成されたシステムをぜひ全国の先生方に学んでいただきたいと思います。
1日目は問診、スタディーモデルの印象、咬合採得、模型作りです。
2日目は上下顎同時印象、咬合採得、ゴシックアーチ、配列、試適
3日目は重合、セット、最終日はセットした義歯で患者様とお昼ごはんを食べます。
スタディーモデルの印象はAccu Ttay ( Ivoclar社)を使い、バッカルシェルフ、サブリンガルルームの印象をしっかりとります。
スタディーモデルの時点で、フェイスボーをし、上下の位置の記録をとっておきます。
スタディーモデルの印象です。
印象は、スタディーモデルであっても、翼突口蓋縫線が伸びてしまうので口は必ず閉じて印象します。
これが、上下顎同時印象用SIトレーです。
咬合高径は上唇小帯から下唇小帯まで、3,8センチから4センチに合わせればほとんど決まります。
これをやればほとんど咬合採得に時間はいりません。
バイトとゴシックアーチとフェイスボートランスファー、そして印象までとれるという 素晴らしいトレーです。
患者様にSIトレーを試適し、印象をとる前にゴシックアーチの描記をします。
ゴシックアーチの後、いよいよ、上下顎同時印象です。ガンタイプのシリコン印象材を注入し、口腔内すべての情報をとります。
このシステムは、嚥下をすることができます。
嚥下により、患者様が食事をして飲み込む状態の印象がとれるということです。
フェイスボートランスファーです。
咬合器に再現したところです。
後ろからみて翼突口蓋縫線がつながっているのかを確認するだけでも顎位の確認になります。
ハーミュラーノッチの印象は辺縁封鎖するため、絶対にとらなければいけないポイントです。
上下顎同時印象による、模型です。
旧義歯と比較しても、こんなに大きさが違うのがわかります。
旧義歯の状態では、まったく辺縁封鎖がとれていません。
技工はIPSG技工インストラクターの、岡部宏昭先生です。
岡部先生は、Dr.Schleichの総義歯コースのインストラクター、阿部晴彦先生の元技工インストラクターで、その腕は世界一といってもいいと思います。
今回も稲葉先生と岡部先生のコラボは最強でした☆
稲葉先生の総義歯は人工歯が誘導し顎関節を守るというコンセプトです。
誘導方法も一般のフルバランスドオクルージョンとは少し異なり、側方運動では作業側は4,5の誘導と平行側では6,7番のスタンプカスプの内斜面同士で誘導します。
前方運動での誘導は、下顎の6番の近心頬側咬頭外斜面と上顎の5番の遠心頬側咬頭内斜面がガイドするようになっています。
患者様への試適です。試適はすべて配列した状態で、表情、発音、バイトのチェックをします。
娘さんが一緒にいらしていただいたので、表情をみていただきました。
「歯があったころの母の顔です。」
とうれしそうにおっしゃっていただきました。
口角も上がり、しわもなくなり若々しくなりました。
この時点で、家族の方にみていただくのはとても大切なことです。
家族の方がヘンだと言われることが、実は一番の問題となります。
試適の段階で、すごい吸着でした。ワックスの状態ですが、代表して福永先生に触っていただきましたが、本当にびっくりされていました!!(@_@)
上顎はまだポストダムを掘っていないのでそこまでの吸着はありませんでしたが、完成した時点で今回参加いただいた先生方すべてに確かめてもらいます。
それにしても、稲葉先生の自信はすごいと思いました。
何も迷いのない臨床にみんなシビれてしまいました(*^^)v
さて、重合はイボカップシステムです。
この写真はイボカップシステムから取り出したところ。
ホヤホヤです。
歯科医師であっても、総義歯の重合法の違いが理解できていない方が多いです。
フラスコでグツグツと煮る方法とは、まったく違います。
従来の総義歯の重合法は、グツグツ煮る方法では、重合収縮の補正ができません。
レジンは熱をかけると重合収縮します。
収縮した分、変形や気泡ができてしまいます。透明感もありません。
そのため、長く使っていると、その気泡の中に汚れがつき、臭いも入りやすくなります。
細かい気泡は義歯を破折させる原因ともなります。
イボカップシステムでは重合収縮を常にレジンを6気圧で押し込んで重合するため、気泡が入りません。
そのため、薄くても固く、変形もしません。
透明感もあります。
岡部先生の技工作業、鮮やかです。
そして、完成した義歯がこちらです!!
イボカップシステムの重合でこんなに透けるほど口蓋が薄いです。
人工歯はIVOCLAR のビボデント、オーソシット、天然歯のような高い審美性と硬さを兼ね備えています。
素晴らしいですね☆♪
患者様へのセットはみんなが注目です。
試適の時、すでに吸着していた義歯は、本当に外れません。
セット後、すべての先生にその吸着を確かめていただきました。
そして、セット後、患者様と一緒にお弁当を食べました。
稲葉先生は食べにくい物をたくさんすすめていましたが、おしんこ、こんにゃく、肉を前歯でしっかり噛み切っていました。
お嬢様には
「お母さん、目が大きくなった」
とおっしゃっていただき、笑顔もとても素敵でした。
びっくりしたのは、お弁当、わりと量があったのですが、すべて召し上がっていただきました☆♪
入れ歯になってからお肉を前歯で噛み切るということができなかったそうですが、これからはなんでも美味しく召し上がっていただけると思います。
とても喜んでいただき、今回受講した先生方も一緒に喜んでいただけました!!
そして、今回、顎関節症ということで、来院されましたが、実は顎関節症ではありませんでした。
痛みがあるのは顎のまわりの筋肉の部分で、今まで合っていない義歯を入れていたために口腔周囲筋に負担がかかっていたと思われます。
口も大きく開けられますし、診断時のドップラーでもクリック音や雑音のようなものは聞き取れませんでした。
この新しい義歯を入れていただくことで、痛みも消えていくと思います☆♪
今回のセミナー、とても充実して素晴らしい結果でしたが、先生方からもこんな感想を いただきました!!
ご参加いただき、本当にありがとうございました☆
☆彡:・;.*:・。゜゜・:゜*:。゜.*。゜.o。・。゜。o.゜。・*。・゜.。☆彡
◆インプラントをすてて正しかったと思いました。すばらしい総義歯です。
◆ 大学では勉強できなかった知識・技術が非常に多く学べました。今までの義歯の臨床は多くが間違っていたことに驚きました。今後も、是非、稲葉教授の勉強会に参加させていただきたいです。
◆まず最初に驚いたのは予備印象のあまりの精密さでした。辺縁がとてもきれいにとれていました。そして上下顎同時印象。これは何もかもが私にとっては新しいもので、言葉がなかなかでてきませんでした。普段見れないラボワークをみれたことと質問一つ一つに手稲にに答えてもらってとてもわかりやすく楽しかったです。様々な勉強が一度にできてとてもよかったです。できれば一年に一度だけでなく、もう少し回数を増やしてほしいです。
◆大学で習ったものとは随分違うのに驚きました。チェアーサイドだけでなくラボサイドも見学できたのでよかったです。実際に患者様を触らせていただいて、下顎の吸着もそうですが、無理なくフルバランスで側方運動できるのに感動しました。補綴は解剖学なんだなと思いました。
◆初めて総義歯のセミナーに参加しました。内容の濃い充実したセミナーでした。今後総義歯にも積極的に取り組んでいきたいと思います。
◆全てに基準があるので、稲葉先生がやっても私がやっても同じ結果を生み出すことは難しいけど、明日からの日常臨床で基準に従えば今日勉強した事が生かせるのですごいです。(例えば印象時のトレーの傾き、マウントの仕方、排列など、学生の頃は何となく並べてきれいならよいとか明確な基準がありませんでした。)
◆今の歯科治療に対して今回勉強会に参加したことで、今までの治療ではダメだという事がわかりました。義歯の調整はまず咬合から。一番最初が大切なので、自分の印象をもっと努力していこうと思います。歯科衛生士として何ができるかもっと勉強していきたいです。
◆何度かセミナーを受講していますが、実際に見ると聞くとでは全然違いました。知識も大切ですが、一気に理解が深まったように感じます。これを機に、実践で取り組みたいと思います。
◆稲葉先生の総義歯には数多くの咬合理論が含まれていて今後学んでいく上でとても大切であると思いました。もちろん出来上がった義歯は最高でした。多くを学ばせていただきありがとうございました。
◆上下顎同時印象のすばらしさに感動しました。フルバランスの咬合を患者さんの口の中を触らせてもらって体感できて、すごく安定しているのがわかりました。
◆DVDで見るだけでは不明な点もよくわかりました。
◆上下顎の吸着のすごさにびっくりしました。感動しました。ぜひトライしてみたいです。今日はありがとうございます。
2011年07月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーセミナー」開催されました
2011年7月3日「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーセミナー」が開催されました。
義援金について、全額、被災した震災孤児に届くようにします。
そして、これから、いままで以上に発展していくでしょう。
このような苦境を体験した先生方のパワーはすごいと思います。
先日開催された「日本顎咬合学会学術大会」で、稲葉先生は「予防補綴に最適なテレスコープシステム」について講演をしましたが、すべての方が顎咬合学会の会員ではないので、会員ではない先生にも聞いていただけるようにこのテーマを3時間に掘り下げて、詳しくお伝えしました。
チャリティーセミナー、IPSGの会員で被災した石巻、仙台の先生もご賛同いただきました。
自分たちは大丈夫だから、子供たちのために役立ててほしいとのことです。
本当に頭が下がる思いです。
セミナー終了後、同会場にて懇親会も開催されました☆♪
稲葉先生、この日のためにビールサーバーもレンタル。
勉強の後の生ビールは格別ですね!!
ご賛同いただいた先生方、本当にありがとうございました。
義援金については後日、ご報告させていただきます!
2011年07月06日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「上下顎同時印象による究極の総義歯」開催されました。
6月26日「上下顎同時印象法による究極の総義歯」~インプラントができない患者さんはお手上げですか?~開催されました。
全国各地、北は北海道から南は佐賀県まで、48名の先生方にお集まりいただきました。
参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
稲葉繁が最終印象を上下顎同時印象するシステムを開発するの大きなきっかけとなったのはDr.shleichです。
Dr.shleichが引退する際、彼の資料をすべて稲葉先生に託しました。
日本における総義歯の大家といわれる方々は少なからずDr.shleichの影響を受けています。
たとえば村岡博先生、稲葉先生も仲良くさせていただいた方ですが、晩年はサブリンガルルームを舌棚と称し、義歯の安定に重要だと主張していました。
今回は上下顎同時印象法の歴史をたどることにより、新しい発見がたくさんありました。
オリジナルを勉強することはとても大切です。
オリジナルを知っていれば新しい技術に惑わされなくなります。
新しい技術のように発表されたことは、実はすでに、何十年も前に行われていることだったりします。
今回勉強した数々のスライドは決して色あせていませんでした。
このスライドは稲葉先生が Dr.shleichに提供したものです。
日本の木床義歯、蜜蝋で上下顎同時印象したもので、起源は実は日本にあったというものです。
この写真はDr.Schleichが日本に来日したときの実習風景です☆
なんだか、まわりは女性ばっかり・・・・・(笑)
Dr.Hans Schleichの業績はどのようなものだったのでしょうか?
ヨーロッパの多くの学者の業績をまとめあげ、Ivoclarのデンチャーシステムを完成させました。
Prof.Boettgerの開発したナソマート咬合器、Prof.marxkorsの印象トレー、ゴシックアーチトレーサー、Gnatho meterはProf.Kleinrok、人工歯OrthositはDr.Strack、そして重合方法Ivocap Systemは Dr.Schleichのオリジナルです。
Strackによる総義歯理論についても講義がありましたDr.Reiner Strackはチュービンゲン大学出身です。稲葉先生もチュービンゲン大学に2年間留学していたので、当時ケルバー教授からStrackについてよく聞いていたといいます。
1949年Strackは義歯の安定に対し、それまでのギージーによる歯槽頂間線法則を否定し、口腔囲筋による安定を求めました。
歯列に対し、口腔周囲筋・唇・舌の力の均衡が取れるところ、即ち、もと歯が有ったところ(ニュートラルゾーン)に歯を並べると共に、頬筋・唇・舌により義歯を安定さえる方法を開発し、さらに顎機能に調和した人工歯を開発し、特許を取得しました。
現在使われているオルソシットがそれです。
最初は陶器で有名なフュッチェンロイター社の陶器でしたが、30年前からリヒテンシュタインのIvoclar社のイソシットを使用したコンポジットの人工歯となりました。
人工歯が誘導し顎関節を守るというコンセプトです。
誘導方法も一般のフルバランスドオクルージョンとは少し異なり、側方運動では作業側は4,5の誘導と平行側では6,7番のスタンプカスプの内斜面同士で誘導します。
前方運動での誘導は、下顎の6番の近心頬側咬頭外斜面と上顎の5番の遠心頬側咬頭内斜面がガイドするようになっています。
スタディーモデルの印象はIvoclar からでているAccu-dentがおすすめです。
サブリンガルルーム、バッカルシェルフの印象が驚くぐらいきれいにとれます。
印象は、スタディーモデルであっても、翼突口蓋縫線が伸びてしまうので口は必ず閉じて印象します。
後ろからみて翼突口蓋縫線がつながっているのかを確認するだけでも顎位の確認になります。
ハーミュラーノッチの印象は辺縁封鎖するため、絶対にとらなければいけないポイントです。
そして、咬合高径は上唇小帯から下唇小帯まで、3,8センチから4センチに合わせればほとんど決まります。
これをやればほとんど咬合採得に時間はいりません。
義歯の印象面は精密にとる必要はない。粘膜面までしわしわにとると出来上がったもの義歯が大変不潔になります。
最終印象はレギュラータイプの印象材で出来上がりはピカピカになるほうがいいです。
と、たくさんのポイントをお伝えしました。
咬合高径はウィリス法をシュライヒ先生は使っていましたが、稲葉先生はそれにダビンチの比例法も取り入れています。
発音のチェックも非常に大切です。
さ、た、ら は口蓋皺癖の音ですが、具体的にDr.Schleichはこのようなスライドをセミナーに用いていました。とてもわかりやすいですね☆
左はタ行、ナ行。右はラ行。
左はキ、右はヒの発音時に使われるところです。
これを参考に、患者様の発音をよく聞き、義歯の調整をするといいでしょう。
最後に岩田先生の実際の臨床について講義があり、とても参考になりました。
今回のセミナーの模様、写真を、Dr.Schleichにお伝えする予定です。
この写真は今年の正月に送っていただいた家族の写真です。
本当に素晴らしい業績を残されたDr.Schleich、日本が大好きなので、ぜひ、また講義を聞きたいですね!
今回ご参加いただいた先生方から感想をいただいているので、一部ご紹介いたします。
◆コンプリートデンチャーの歴史を学ぶことで知識の整理になった。正しい情報を正しく学ぶことが重要ですネ!!
◆稲葉先生のユーモアが冴えわたり、非常に楽しく受講させていただきました。総義歯にも取り組みたい興味がわきました。ライブが楽しみです。
◆「古きを尋ね」大変興味深く面白く拝聴しました。我々もこの歴史の流れの末端で末永く勉強してゆけるよう集中していきたいと思います。現在の大学教育の内容がもっと臨床に合ったものとなるよう先生の更なるご努力を期待しております。
◆印象のとり方から配列、咬合調整まで大変興味深い内容でした。今後の治療に役立てられるように努力していきたいと思います。
◆義歯について重要となるポイントを知ることができました。
◆昨年度の上下顎同時印象法による総義歯の実習ライブを稲葉歯科医院で受講させて頂いてから少しづつでもありますが、臨床に取り入れて日々診療をしております。これからも何卒宜しくお願いたします。
◆究極の総義歯システムが優れている理由が良くわかり大変勉強になりました。今日はありがとうございまいした。
◆とても面白かったです。実習コースにも参加してみたいと思いました。また開催されるようであれば参加させていただきたいです。
◆初めて参加したものですが、とても分かり易く勉強ができて、ありがとうございました。
◆毎回参加させていただいておりますが、今回初めて見ることが多く、また今日も大変楽しく参加することができました。少しずつではありますが、できるように楽しんで頑張っていこうと思います。感謝いたします。ありがとうございました。
◆国家試験には正しいことでも、実際の臨床においては間違っていることが多かった。稲葉先生が作っているような総義歯が作れるようになりたいと思った。毎回モチベーションがあがるとても貴重な講演を聞けて幸せです。ありがとうございました。
◆かなりハイレベルなFDの製作法で、使いこなせれば間違いなくstepup したFDが作れそうです。
◆大変勉強になりました。7月のライブデモのセミナー楽しみにしております。
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参加いただいた先生方も、本当に勉強熱心で、充実したセミナーが開催され、うれしく思いました。
稲葉先生のダジャレに受けている先生方の様子。 会場も和やかな雰囲気でした☆♪本当にありがとうございました!!
2011年06月27日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「予防補綴に最適なテレスコープシステム」
顎咬合学会学術大会のテーブルクリニックで「予防補綴に最適なテレスコープシステム」発表のご報告です☆
日本ではコーヌスクローネしか知られていませんが、ドイツではたくさんのテレスコープシステムがあるのをまだ知られていません。
今の若い人たちは予防が進んでいるので、問題はありませんが、団塊の世代は今、口の中が非常に悪くなってしまっています。
インプラント主流の歯科界ですが、今、日本ではテレスコープシステムが求められることが確実になってきていると思います。
リーゲルテレスコープは着脱に力がかからないので支台歯に負担がありません。
粘膜負担義歯のテレスコープシステム、レジリエンツテレスコープもほとんど知られていませんが、最後総義歯になるまで快適に過ごすことができます。
30年症例をもっている先生は本当に少ないと思いますが、稲葉先生はたくさんの症例をもっています。
しかも、ほとんどが一度もリベースなしです。
「口の中が金属の墓場となっている患者様をよくみかけますが、私たちは保険だからと言ってあきらめるわけにはいかない」
と訴えていました。 そして、
「咬合が崩壊し、ある一定の状態になったら全面介入する必要がある」
と予防補綴を推奨しました。
テーブルクリニック発表終了後も熱心な先生方からの質問に稲葉先生答えていました。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました!!
2011年06月14日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「日常診療におけるカボ社咬合診断システムの応用」
2011年6月12日 第29回顎咬合学会学術大会のKaVo社主催のランチョンセミナーで稲葉繁先生の講演が開催されました。
講演内容は「日常診療におけるカボ社咬合診断システムの応用」です。
230名の先生方にお集まりいただきました。
KaVo社のPROTAR evo 7 咬合器、フェイスボー、ARCUSdigma2下顎運動測定器、を用いた咬合診断システムについて講演をしました。
http://www.kavo.jp/←KaVo社のホームページです☆
先日開催された「顎関節症ライブ実習コース」の模様をフルハイビジョンの動画を用いて診断の流れを動画で発表、百聞は一見に如かず、目の前で患者様の治療を見ているようでした。
患者様は顎関節症で開口量が1,9センチ、クローズドロックの状態で6年間過ごしてきました。
まず、口を開けないと咬合診断ができないので、マニュピュレーションにより4センチまで開けたところもライブで流しました。
その後、KaVo社の診断システムを使った咬合診断です。
PROTAR evo 7 咬合器の強調すべき特徴は
◆セントリックラッチの強固性
◆正確な咬合器の互換性
0点がしっかりできているので、咬合器を何個も持つ必要がありません。複数の咬合器ではなく、模型の移動だけで済みます。
そして、確実なセントリックの確認ができます。(マウンティングプレートの磁石を外すことで確認できるのが特徴です)
◆豊富なアクセサリー
◆操作性の良さ
などが挙げられます。
上顎模型を PROTAR evo 7に再現するツールとして、KaVoのフェイスボートランスファー。
フェイスボートランスファーはすべての補綴物に必須のアイテムです。
しかも、ものすごく簡単。
フェイスボートランスファーなしで全顎の補綴物を製作することへのリスクについて説明しました。
KaVoのフェイスボー再現性が非常に高く、しかもシンプルです。
患者様の口の中はすべてが平均値ではありません。
そして、咬合調整前と調整後のDigma2を用いて比較をしました。
結果のすべてがこの画像で証明されています。
開口量1,9センチの時の回転運動のみの状態から、最終的には4,4センチまで開いて関節結節を関節円板にのって動いている顎運動の状態を比較し、治療前と治療後のDigmaの結果はまるで別人のようでした。
顎関節の状態がすぐに3Dで確認できるこのDigma2、素晴らしいです。
KaVoの診断システムはシンプルで正確、しかもデザイン性も高いです。
今後、ドイツ、ヨーロッパだけではなく、日本でもこのシステムが広がると確信しています。
KaVo Dental systems Japan、IPSGのスタッフの皆様のご協力があって今回の発表は大盛況でした。
本当にありがとうございました☆♪
KaVoのブースもとても賑わっていました!!
2011年06月13日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「ハーモニックオクルージョン」(審美と咬合のハーモニー)
2011年5月22日「ハーモニックオクルージョン」(審美と咬合のハーモニー)開催されました。
全国各地からお集まりいただきありがとうございました。
宮城県石巻、仙台、他にも東北地方からもご参加いただき、先生方の咬合に対する思い入れの深さは本当に素晴らしいし、うれしかったです。
先週一気にお申込みをたくさんいただき、何人かの先生方にはご参加見合わせていただくほどでした。
来年はもう少し大きな会場にしたいと思います(≧ヘ≦)
日本歯科評論で4年間連載していた稲葉繁の「美の追究」の中で、
「咬合面は顎運動の象形文字」
と書かれています。
咬合面の形態を読むことにより、ある程度の下顎の運動や性状を知ることができます。
前歯が顎の誘導をした時、噛み合った上下の臼歯は咬頭や隆線が互いに相手の溝をすり抜けながら移動します。
咬合の大事な知識をきちんと学んではじめて審美歯科が完成すると思います。
稲葉先生は「咬合というと難しいイメージがあるけど、もっと気軽に勉強してほしい。」
と話をしました。
審美歯科というと、一部の意識の高い人だけが対象のようなイメージがありますが、そんなことありません。
すべての方が対象だと思って、審美の分析、診断をしてプレゼンテーションする必要があると思います。
口の中に銀歯が入ってる国民は先進国では日本だけです。
アジアの中でも日本か中国かといったところだと思います。(そのうち日本だけになってしまうかも)
稲葉先生は「宇宙からきた人としか思えない。」と言ってました(*・ε・*)
私たちもこの状態に目も慣れてしまってはいけないと思います。
参加してくださった先生方はとても意識の高い方ばかりですが、改めて確信できたセミナーだったのでは?
午前中は咬合の話がメインでした。
咬合器の話もありました。
咬合器は10センチの三角形、ボンウィルの三角ができるようなものを最低でも使わないといけません。
◆ゲーテの色彩学
◆エッシャーの世界
◆目の錯覚
◆歯の黄金律、1:1,618の法則
◆目は表情の質、口は表情の量
◆南カリフォルニア大学のProf.Richterのセミナーを受けた時の審美の法則
そして、ゲッティンゲン大学の教授A.Motschの図を勉強しました。
これ、とても簡単なので、ぜひ先生方覚えていただきたいと思います。
上下の噛み合わせの基本(大事☆♪)
『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ。例外は下顎の頬側遠心咬頭は上顎の中心窩にはいる。』
『上顎の咬頭は下顎の遠心窩に噛みこむ。例外は上顎67の近心舌側咬頭は下顎の中心窩にはいる。上顎45はシャープなので遠心窩』
これだけ覚えておけば、かなりすごいです。
これも難しければ、とりあえず、『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ』 を覚えてから例外を覚えるといいかと思います。
上顎の4,5は一番高いところなので、下顎の歯間部に入ると隙間をあけてしまうので注意です。遠心窩で噛ませましょう。
そして、咬合面にゴシックアーチを書いた模型です。
稲葉先生が下顎にボールペンを植え込み上顎とかみ合わせ、前方運動、側方運動などゴシックアーチの運動をさせたものです。(おもしろいですね)
日本歯科大学卒業した先生方なら稲葉先生の講義で一度は目にしてるのでは?
この描かれた通りに咬合調整時、溝を切っていきます。
参加してくださった先生方の感想を一部ご紹介させていただきます。
◇∞━***━***━***━***━***━***━***━∞◇
◆DVDの中では毎日のように稲葉先生にお会いしていますが、やっぱり生はいいです。基本の上にも基本を大切にして、明日からの臨床にはげみたいと思います。
◆審美歯科は最近の流行りで、形や見た目だけに特化した治療をしているように私は思っていました。しかし、稲葉先生のハーモニックオクルージョンをお聞きしてそうではなく、咬合と審美のハーモニーが大切で、審美も個人的な見解ではなく客観的なデータのもと治療をしていく必要があるのだと気づかされ、大変役に立ちました。今回も楽しく参加させていただきました。ありがとうございます。
◆ 審美歯科では、前歯の色や形態だけでなく、臼歯もみて、咬頭嵌合位のことを考えていく事が必要なのだとわかりました。顎関節と歯列の調和が大切であるということを知ることができてすごくためになりました。『審美』についての歴史やゲーテの色彩学についても知ることができて楽しかったです。ありがとうございました。稲葉先生のお話しを聞くことができて幸せです。
◆DIGMAを用いて製作した修復物の症例、データ、咬合採得、プロビジョナルなど、もう少し細かいところが教えていただけるとうれしいです。
◆シェードの見方(見すぎている事)に気づきがありました。哺乳瓶のNUK早速買ってみます。口蓋皺癖にも注意してみます。
◆今日も大変勉強になりました。本日の咬合の授業にあてはまる患者さんがいらっしゃるので治療にいかしていきたいと思います。
◆普段の臨床の中で審美と機能の両立を目指していますが、非常に難しく思っています。まだまだ理解が甘いですが、今日教えていただいた指標を頭に入れて取り組んでいけば、少しずつ迷いがなくなるのではないかと思います。
◆いろいろな方向から咬合と美を考えられ勉強になりました。咬合診断を深く学びたいと思いました。
◆大変わかりやすいお話しありがとうございました。
◆治療前の診断(審美、咬合)を適切に行う事は治療計画から最終補綴、予後を予想できる分析の重要性を再認識しました。
◆前歯と臼歯のハーモニーがとても大切な事がよく分かりました。単に白い、単に1つ1つの歯がきれいならば良いという事でない事がよく分かりました。患者さんによく「おたくの歯科医院では審美歯科をやっているのですか?」と聞かれます。今日の講義をもとに患者様に何が美しいのかを説明できるようにしたいです。
◇∞━***━***━***━***━***━***━***━∞◇
「審美歯科」で儲けよう。てっとり早く「審美歯科」を学ぼうという軽い内容ではないことが今回受講された先生方はすでにご理解いただいていました。
今回の感想の中にもありましたが、患者様に何が美しいのか、分析をもとに説明できることが非常に重要と感じました。
すべての患者さんにとって当たり前に必要なものです。
『どんなにすばらしい形や色彩で審美的修復をしたとしても、顎機能や咬合を考えなかったら、大失敗です。前歯の修復は、確実な咬合状態の確立があって、初めて成功します。審美歯科は一部の人が治療する特別な事ではありません。』
そのあたり、今回参加してくださった先生方は深くご理解いただけていました。
稲葉先生の審美に対する考え、文献はきちんとまとめてIPSGのサイトにアップする必要がありそうです。
少しお待ちくださいね。
本当にありがとうございました。
2011年05月23日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「顎関節症のライブ実習コース」開催されました
今回参加してくださった先生方はみんな前回の「顎関節症の診断と治療」に参加いただいた方だったので、アットホームな雰囲気で楽しく勉強することができました。
6年間1,9センチしか口を開くことが出来なかった患者さんが、6年ぶりに口が開きました。
慢性的なクローズドロックだったので、私は少し不安でしたが、順序立てて稲葉先生は思った通りに患者さんの口を開けました。
患者さんもすごくびっくりしていたし、大変感謝されました。
患者さんは33歳女性、6年前から口が開かなくなりました。開口量は1,9センチ、歯ぎしりくいしばりがあるため朝、筋肉の疲労があるそうです。
患者さんはインターネットでいろいろ調べて、手術の可能性もあると書いてあり、相談するのがとても怖かったそうです。
問診後、レントゲン撮影、そしてKaVo Dental systems Japan のディグマ2による顎機能検査をしました。初診の状態を把握するためです。
ディグマ2は超音波測定によるデジタル式顎運動計測装置です。
http://www.kavo.co.jp/products/imaging/arcusdigma2/
ディグマ1にくらべて何が違うのでしょうか。
まず、パソコンとディスプレイが直接つながるようになったことが一つ。
二つ目はセンサーの数とセンサーの位置が違うそうです。
電波を受ける数が増えて、前の方にセンサーがあったのが歯列にそわせてセンサーをつけたため、測定の効果が飛躍的にあがり、測定のスピードもあがったようです。
三つ目は上顎の位置決めが眼窩下点をとることによってより精度をあがったとKavoの方がおっしゃっていました。
さて、口を開くことができないと上下の歯列の印象がとれません。
今回の患者さんは6年前からのクローズドロックなので、急性なものに比べ、開けるのが難しいです。
慢性的なクローズドロックは筋肉や関節が固まっているので、温湿布が非常に効果があります。
ディグマの計測のあと、まず、顎二腹筋の温湿布を行いました。
タオルを温めてサランラップでくるみます。10分ほど温めました。
その後、ドップラーで聴診。
左側にクリック音がありました。
そして、口を開けるために患側にロールワッテを2つ噛ませて反対側へ顎をぎゅっと移動させます。
クローズドロックで落ちた円板を復位させる方法です。
すると、本当に大きく口を開けることができました。
患者さんは関節に円板がのるときに、バキバキっと音がしたとおっしゃっていました。
6年ぶりに口を開けることができた患者さんはびっくりしたのと同時にとても喜んでいらっしゃいました。
やっと口を開くことができたので、上下の歯の印象です。
今回の印象はマールブルグ大学のLehmann教授が開発した、コレクトア・アップドュルック(精密印象)でとりました。フェイスボートランスファー、中心位、チェックバイトの記録をしてKaVoのプロター7に模型を付着する方法を勉強しました。
コレクトア・アップデュルックの精密印象法をyoutubeにアップしました☆
稲葉先生の目線から動画を記録したので、ぜひご覧ください!
咬合器で中心位と中心咬合位のズレを調べ、側方位の干渉、原因をみつけました。
咬合器で印をつけた歯の咬合調整です。
歯は高いところを削るのではなく、咬頭が通りやすいように溝をつけたり、窩を広くしてあげることです。
患者さんは快適なかみ合わせになってとても喜ばれていました。
開口量も4センチ、ほぼ倍も開きました。
その後、スプリントの製作法のデモも行いました。
最後にディグマで記録を再度とり、治療前治療後を比較しました。
ディグマの治療前治療後の劇的な違い、ビフォーアフターは一夜にしてまるで別人のデータでした。
何よりも患者さんが大変喜んでいただいた事をうれしく思います。
顎関節症の症状がなくなったことで、今までよりも耳が聞こえるようになった。目が開くようになった。などびっくりするようなコメントもいただきました。
動画も記録したので、後日DVDとして発売される予定です。
楽しみにしていてくださいね☆
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2日間参加してくださった先生方、本当にありがとうございました!!
そして、IPSGのスタッフの先生方のおかげで今回のような充実したセミナーを開催することができました。
ご苦労様でした☆♪
2011年04月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「顎関節症の診断と治療」セミナー開催されました
こんにちは。IPSG事務局の稲葉由里子です。
今回の震災の影響で3月20日から延期になった「顎関節症の診断と治療」セミナーが4月3日に開催されました。
当日、どうしても参加できない先生もいらっしゃいましたが、このような状況の中、無事に開催されたことをうれしく思います。
全国各地から参加いただきました。東京に限らず、香川、広島、仙台、大阪、静岡などから今回のセミナーのためにお集まりいただき、本当にありがとうございました。
テレスコープシステムのセミナーを受講した方が今回のセミナーを興味深く聞いてくださったり、国家試験を合格したばかりの先生、学生、そして私の大学の同級生まで皆で楽しく受講できたと思います。
今回のセミナーの中で、稲葉先生は、咬合の重要性、特に顎関節症との関わりについて強く訴えました。
最近の歯科界の傾向で、咬合と顎関節症は関係がないという流れがありますが、本当にそうでしょうか?
私たち歯科医師にしか治療できない『咬合』という分野があまりにも軽視されていると思います。
咬合について、改めて見直す必要があると感じました。
そして、咬合と並び、顎口腔系の筋肉の観察は顎関節症では非常に大切なことです。
今回のセミナーでは様々なパターンからそれを学びました。
例えば、右と左で頬の大きさがあきらかに違う場合、歯ぎしり、くいしばりによる咬筋肥大である可能性が大きいです。
咬筋は閉じる時に使う筋肉です。
ちなみに口を開ける筋肉、閉じる筋肉覚えていらっしゃいますか?
- 口を閉じるときに使う筋肉(閉口筋):咬筋、側頭筋、外側翼突筋(上頭)、内側翼突筋
- 口を開けるときに使う筋肉(開口筋):顎舌骨筋、オトガイ舌骨筋、顎二腹筋、外側翼突筋(下頭)
歯ぎしり くいしばりにより、口を閉じる筋肉、咬筋が肥大します。それと同時に下顎骨筋突起に付着している側頭筋もひっぱられていることが多く、たびたび側頭筋の片頭痛がみられます。
反対に、クローズドロックのときには口を開ける筋肉の痛みを伴います。
顎二腹筋がいたくておさえてる方とても多いです。
筋肉の触診も顎関節症の診断でとても重要なことがわかりました。
クローズドロックの患者さんのマニュピレーションの方法もDVDでわかりやすく説明がありました。
無理やり口を開けるなんて、患者さんは死ぬほど痛いです。
クローズドロックという状態は関節円板が前方に転位して口を開けるときにつっかえている状態です。
中心位の状態で顆頭が回転だけしています。開口量は2,5センチ以内です。
左右の顎関節のどちらがクローズドロックしているのか調べるテストが2つあります。
もちろん口を開いた時に痛みがある方だと思っていただければいいのですが、慢性的な場合、私たちも診断できない場合があります。
その時に有効なのが、レジリエンツテスト、プロボケーションテストです。
レジリエンツ(Resilienz)テストとは例えばと右側に4~5ミリ程度のボクシングメタル(アルミの箔)を庄臼歯部で噛ませて、左側で噛んでもらいます。関節円板にのっているのであれば上下の歯は近づいてきて接触します。
もし、関節が落ちているのであれば上下の歯は開いたまま近づきません。
なぜなら、関節窩と下顎頭が関節円板を介していないため接触してるためです。
稲葉繁はこのテスト、ドイツ、チュービンゲン大学のシュルテ教授から教わったそうで、日本ではまだみたことがありません。
慢性化してるクローズドロックの方でどちらが落ちているのか判断するときに非常に有効です。
プロボケーションテスト(症状誘発テスト)はワッテや割り箸のようなものを片方の顎ずつ噛んでもらい、痛みの閾値を調べる検査です。クローズドロックの状態になったばかりの初期の段階だと特に反応がでやすく、このテストも判断するのに有効です。
稲葉繁がドイツチュービンゲン大学に留学するきっかけとなったProf.W Schlteの論文について説明がありました。
442名の患者さんを詳細に分析し、診断から治療法をシステム化したものです。
このような論文がすでに30年以上も前に発表されていて、稲葉先生はほとんどの症例はこのパターンに当てはまると説明がありました。
参加いただいた先生方から今回のセミナーの感想をいただいたので、一部ご紹介したいと思います☆♪
◆いつも通り快適ですが、僕個人の希望としては、講演時間がもう少し長ければいいなと思います。
◆顎関節症に関した幅広い知識を初めて学びました。稲葉先生の長い臨床経験に基づいた講義は説得力があり、本当に勉強になりました。基本となる咬合をあらためて学び臨床に役立てていきたいです。
◆顎関節症をシステム化した治療方法があることを知ることができてとても勉強になりました。
大学では咬合治療では治らないと教わってきているので、自分は咬合で治せるようにしっかりと勉強していきたいです!
◆勉強する機会をいただき、感謝しています。オクルージョンの正しい知識を身につけることが必要だと痛感しました。
今日はどうもありがとうございました。
◆本日はありがとうございました。
顎関節、筋肉の運動、咬合との関連性がよくわかりました。筋肉の運動など、これからの日々の診療に役立たせていきたいと思います。
◆咬筋肥大のしくみ、クローズドロックの円板ののせ方、てこの原理で3級のてこを目標とする治療、円板が落ちる原理などがかなり理解できました。
◆学生の時からお世話になって、今回の講習は3回目ですが、少しずつでも理解できてきました。今年からようやく歯科医として少しでも得た知識を患者さんに実践できればと思います。
とても楽しく参加させていただきありがとうございました。そして、今後もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。感謝いたします。
◆とても勉強になりました。内容が濃く私には難解なため、また受講したいと思います。
◆顎関節症のお話しで舌癖が関連していることに興味を持ちました。稲葉先生のお話しは奥が深く勉強になります。
また、稲葉先生いわく、
「顎関節症の話しは一日では無理だ!」
是非、このような研修会を再度開催して頂きたいです。少しでも知識を身につけたいと思います。
◆今日はありがとうございました。未熟者で聞き入れることしかできませんが、勉強になることが多かったです。
これから勉強したいのでよろしくお願いいたします。
◆難しいお話しだったけれど、大学の授業では聞くことができないことを聴くことができて、とても有意義でした。
世間では、治らないと言われている顎関節症も治すことができるということがわかって自分でも治せるようになりたいな、と思いました。
今日参加させていただいてよかったと思いました。楽しかったです。ありがとうございました。感謝しています。
◆何回かお話しを聞かせていただいていますが、いつも新しい発見があります。まだまだ顎関節症の患者さんがいらしても今顎関節の状態がどうなっているのかが想像できないことが多く、治療も自信がありませんが、なんとなく最近全体像がみえてきたような気もします。咬合調整の仕方やスプリントの製作法や調整法などまだまだ勉強しなければならないことが多いのですが、本日はシュルテの分類と家庭療法については、しっかり理解したと思います。
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私自身、何度も顎関節症の講義を聞いていたはずなのに、改めて気づいたことがあまりにも多くてびっくりしました。
先生方の感想にもあるように今回のセミナー、一日では足りないほどのボリュームでした。
この次は顎関節症のライブ実習コースが開催されます。
ぜひ、こちらの方もお申込みお待ちしております。
IPSGのサイトからお申込み受け付けております。
先生方一日ありがとうございました。
2011年04月04日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「パーシャルデンチャーの設計と製作実習コース」
2011年2月19,20日「パーシャルデンチャーの設計と製作実習コース」開催されました☆
稲葉先生は高齢者歯科学の教授だったこともあり、たくさんの老人施設で高齢者の歯をみてきました。
そこで感じたのは、抜けていく歯のほとんどは、歯科医が治療をし、手を付けた歯です。
「これでは、私たちの存在価値はなんなのだろうか。と感じる」←稲葉先生
歯が抜けてしまう過程で、いい加減なクラスプデンチャーを入れと、さらに歯を失うことを加速させてしまいます。
それ以上、歯を失わないためのパーシャルデンチャーの設計についてわかりやすく説明がありました。
一歯欠損から一歯残存までがパーシャルデンチャーでその技術は、補綴の知識から総義歯の知識までが必要なので、とても奥が深いです。
8020の鍵はパーシャルデンチャーですが、この一番大事なところがいい加減になってしまっています。
きちんとした指示をドクターがださないと、技工士も困ってしまいます。
パーシャルデンチャーの設計では、維持と支持の概念を持つことが大切という話がありました。
日本のパーシャルデンチャーの教育はまず最初にサベーヤーを使い、クラスプの設計をしますが、これは実は大間違いだそうです。
最初に支持である、レストの形、設計をし、バーの設計、最後がクラスプです。クラスプは義歯が外れないために必要なもので、クラスプの付属品がレストではありません。
支持装置であるレストが最優先です。
ちなみに支持とか維持って何??
なのですが、支持は歯の沈み込みに対する抵抗、維持は脱落に対する抵抗のことです。
なんだか難しいな・・・・
と思ってしまいましたが、実はテレスコープシステムの設計の方がクラスプの設計より簡単だそうです。
というのはテレスコープシステムは支持と維持が一緒の装置だからです。
今回の実習コースでは、ラボインテックの高木君にリーゲルテレスコープやコーヌステレスコープのデモンストレーションをお願いしました☆
そして、いろいろなタイプの欠損症例からたくさんのことを学びました。
2011年02月20日 | コメント (0) | トラックバック (0)
インプラントができない患者さんはお手上げですか?
TRADデンタルフェアが2月11日に横浜ワールドポーターズで開催されました☆
IPSG包括歯科医療研究会代表、稲葉繁の記念講演
「今だから学ぶ総義歯治療の極意」 ~インプラントができない患者さんはお手上げですか?~
が開催されました。
当日は、大雪にもかかわらず、たくさんの先生方に参加いただきました。
この記念講演も、60名定員のところ120名もの参加をいただき、大変びっくりしてしまいました。
インプラントのセミナーが多く開催される中、やはり先生方は義歯を見直したいと思っているのだと感じました。
最善の治療を望んでいる患者さんに、インプラントができないからと言って保険治療で適当に対応するわけにはいきません。
日本は先進国の中で、総義歯人口がとても多いそうです。80歳で28本喪失者が65%もいるそうです。
総義歯治療はとても高度な技術が必要であるのに、評価がとても低いのが事実です。
稲葉先生の総義歯はもちろん、保険治療外です。
ネクタイを買うほどのお金で入れ歯ができてしまうなんて、先進国ではありえません。
稲葉先生、質の高い義歯を患者さんに提供したいと思っている勉強熱心な先生方からのたくさんの質問に答えていました。
IPSG副会長の大石暢彦先生からもtwitterでコメントをいただきました。
「総義歯の歯科臨床がこれほどシステマチックにまとまっているのは、世界広しといえども稲葉教授の上下顎同時印象システムだと思う。世界中の歯科大学で教育するべきだと思います」
「稲葉教授の精力的な講演に会場からは大変熱気が感じられ、うなずいて聴講している参加者も多く、有意義な休日だった。」
大石先生のtwitterとても臨場感あふれるつぶやきで、今回参加できなかった私もまるで会場にいるような雰囲気を味わいました。
http://twitter.com/#!/oishishika←大石先生のtwitter
ご参加いただいたたくさんの先生方、ありがとうございました。
デンタルフェアも昨年以上の盛り上がりでした!!
今回のデンタルフェアの模様、田中歯科器械店のホームページでもご覧いただけます☆
http://www.tanakadental.co.jp/trad002.htm←ぜひご覧ください!!
田中歯科器械店、毛利社長含めスタッフの皆様、ありがとうございました。
大石先生からのご感想もいただいております。
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平成23年2月11日横浜ワールドポーターズにおいて稲葉先生による特別講演が開催された。
暦では立春を過ぎたとは云え、当日はあいにく雪まじりの天候にもかかわらず、開場と同時に、早くも満席になり、立ち見が出るほどの盛況であった。
田中歯科器械店TRADデンタルフェアの開催記念講演として「今だから学ぶ総義歯治療の極意」の講演は、稲葉先生オリジナルの総義歯システム開発にまつわる秘話、総義歯患者の解剖学的特徴、従来の臨床との相違点、マネージメントまで、先生特有のユーモアのある語り口に、会場の聴講者は惹きつけられていった。
2011年02月18日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「自費率向上の鍵 予防補綴のすすめ」
平成23年1月29日 (株)コサカ新春講演会 「自費率向上の鍵 予防補綴のすすめ」 が開催されました。
「予防補綴」という言葉はまだ聞きなれないと思いますが、これから全国の先生に広めていきたいと思っています。
「歯科医療で大切なことは、他人からみて歯科治療をしていることがわからないようにすること。」
「金銀パラジウム合金なんてとんでもない。 保険で手を付けた歯からゆっくり抜歯をしてしまう。」
「だから、抜髄も今のように簡単にしてはいけない。」
「クラスプは魔物」
など、今の歯科の現状について、稲葉先生にしか言えないような発言をしていました(*・ε・*)
もちろん稲葉先生のMinimam Interventionについての話もありました。
あまり知られていませんが、KaVo社からだしていた、SONICSYS は悪いところだけをインレーの形をしたダイアモンドで削るのですが、そのダイアモンドの形が、すでにインレーになっているものです。
インレーの予防拡大なんてする必要がないです。
今回のセミナー、若い先生に向けての意識改革だったと思います。
小手先のテクニックではなくて、患者さんに対する意識、私たち歯科医の意識を変えなくてはいけない。
稲葉先生が言うには
「我々はパーツ屋じゃないんだよ!」
でした(*・ε・*)
こんなに研修会についていってる私でも初めて見るパワーポイント、スライドがたくさんあって、すごく刺激的でした(=^▽^=)
稲葉先生のインプラントとテレスコープのコンビネーションも発表していました☆
これも初めて見ました!
残存歯が少ない場合、日本の保険制度では、総義歯になるのを待つだけです。
クラスプを入れたらもう終わり。
ぜひ、レジリエンツテレスコープを学んでいただきたいです。
残っている歯をできるだけ守りながら使える優れたテレスコープ。
最近需要が非常に増えています。
2時間という短い時間ですが、内容は盛りだくさんでした。
IPSGの会員の先生方も参加してくださっていて、心強かったです。
セミナーを受講した感想の一部、お伝えします。
◆やっぱり稲葉先生のお話は楽しい。今回はとくに精神面にとどきました。
◆確かに、ヨーロッパ式補綴には目がいっていませんでした。気になります。勉強になりました。もう少し早期介入例をみたいです。
◆自分自身が受けたい治療(医療)をしていく事が重要だと思いました。まだまだ勉強中ですが、患者さんの事を一番に考える歯科医師になろうと先生のお話で改めて思いました。ありがとうございます。
◆予防補綴の流れがわかりやすく説明してありました。グルーブカッターの使用方法が実際にみたい。
◆1月にリーゲルテレスコープセミナーに参加しまして、今回の1月29日のコサカ主催の研修会に参加しましてパーシャルの重要性を再度確認しました。2月19,20日の研修会に参加させていただきますのでよろしくお願いいたします。
◆我々はもっと医療の志を高く持つこと、パーシャルデンチャーの考え方が遅れていることにきづかされました。
◆数々の貴重な症例を見させていただきとても勉強になりました。
◆大変参考になりましたが、あまりにすご過ぎてとても自分には、無理だと思いました
◆テレスコープの講演をあまり聞いたことがなく症例と照らし合わせてみることができ、理想の一つの治療と感じた。
◆大変勉強になりました。今まで聞いたことがなかったので新しい知識が沢山増えました。ありがとうございました。
◆インプラントが支流の歯科界で今回のお話は、大変良かったです。
◆Imprantが増える中でDentureの重要性を再確認しました。
素敵な感想をたくさんいただきまして、ありがとうございました!!
2011年01月29日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「テレスコープの臨床」セミナー開催されました。
2011年1月16日新春最初のIPSGセミナー「テレスコープの臨床」 開催されました。
今回、はじめて雑誌広告をしたこともあり、全国からたくさんの先生のご参加をいただきました。
はじめて参加された方がほとんどでしたが、びっくりしたのがたくさんの方が積極的に質問されていたことです。
テレスコープシステムは1886年にはじまり、125年もの歴史があるドイツで開発された入れ歯です。
125年の間改良し続けてきたため、非常に精度が高く、世界で、特にヨーロッパでは非常に信頼されている技術です。最近のインプラントブームの中で、テレスコープシステムによるパーシャルデンチャーのセミナーは非常に貴重だと思います。
日本では、アメリカの技術は入りやすいのですが、ヨーロッパ、とくにドイツの技術はほとんど入ってきません。
稲葉繁先生が1978年にドイツに留学したきっかけは顎関節症ですが、ドイツでの副産物がテレスコープシステムです。
1978年当時、ドイツではすでにクラスプによる治療は歯科大学の授業からも消えていました。
したがって、日本の保険制度による入れ歯との差は天と地ぐらい違います。
テレスコープシステムというと、日本ではコーヌスクローネしか知られていません。しかも術式が間違っているものが多く、評判が悪くなってしまいました。正しい方法で行われたコーヌスクローネ、稲葉先生はたくさんの30年症例をもっています。
コーヌスクローネの金属で推奨するのはスイスメタロール社のオロフロイド3.非常に精度が高く、生体安全性の高い金属で、患者さんの体にも安全です。コーヌスクローネをパラジウムの金属で行うだけで、失敗を招く原因にもなります。
レジリエンツテレスコープ、リーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープとミリングデンチャーなど様々なタイプのテレスコープを症例によって使い分け、ほとんどすべての症例がカバーでき、最近ではインプラントの上部構造にテレスコープシステムを応用できるといった話をしました。
稲葉先生の最近の症例も素晴らしいものでした。
給食のおばさんが退職し、自分へのご褒美として上顎リーゲルテレスコープ、下顎コーヌステレスコープを入れた症例は、誰もが綺麗な歯を望んでいるということを証明した内容で、最後のセットの写真は感動的でした。
動画でコーヌステレスコープの製作方法を勉強したり、シリコン印象の方法を学んだり、盛りだくさんでした。
セミナーの内容は私のtwitterとFacebookでも少しご報告させていただきました。
来月、2月19,20日の「パーシャルデンチャーの設計、製作実習コース」もあっという間に満員になってしまいました。
ありがとうございました!
今回、参加していただいた先生方にアンケートをさせていただきました。
一部、ご紹介させていただきます☆
◆テレスコープシステムについて初めてわかりやすい知識をもつことができました。稲葉先生の長い臨床の経験を伺い納得することが大きかったです。30年も同じテレスコープ義歯を装着している患者さんが実際存在しているのには、大いに感心しました。
◆勉強したことがなかったテレスコープシステムがどんなものか初めて知りました。教科書では名前しか聞いたことがなかったので、歴史や貴重な写真等を含めてとても勉強になりました。
◆インプラント以外のイケてる義歯という武器を獲得していきたいと本気で思っていますので、これからヨロシクお願いします☆
◆本日はありがとうございました。テレスコープの症例を見たり、基礎についてご教授いただくのは初めてのことだったのですが、基礎から説明していただき、キーワードは何度も連呼してくれたので、初心者にはわかりやすかったです。
◆30年来やってきたコーヌスデンチャーの欠点がわかった気がします。
◆約25年前に東京歯科研にて当時稲葉先生の講習会に参加しましたが、現在まで書籍などを参考に臨床にいかしていました。井の中の蛙にならないように今日久しぶりに参加させていただきました。自分自身の臨床の再確認として改めて勉強し直したいと思いました。有難うございます。今後講習会のメール配信、お願いいたします。
◆テレスコープの種類、それぞれの利便性など大変勉強になりました。また自分の勉強不足、知識不足など痛感しております。今年もIPSG研修会に参加させて頂き勉強していきたいと思います。
◆稲葉先生のお話は、いつ聞いても楽しいです。大満足です。
◆フランクに質問できて良い。
◆稲葉先生の実直な人柄、臨床に触れて楽しかった。要望としては各テレスコープのカラーアトラスやDVD(手順は勘どころ)を作ってほしい。また来ます。
◆臨床経験の浅い私にとって2年前に同じ講義を聞いたのと比べ、今日は本当に色んな事がわかりました。ここが分からないというpointがダイレクトにわかりました。インプラント以外の選択肢が自分の日々の診療に加わり患者様に提供できる事にまた一歩近づきました。とてもうれしいです。稲葉先生はグローバルスタンダードを本当に低いレベルの私にもわかりやすく説明してくださりました。ありがとうございます。
◆自身の臨床の中で、欠損補綴の手段として、インプラントだけでは限界があり、パーシャルでの補綴を考えるとテレスコープシステムは非常に魅力を感じました。いくつかテレスコープにもありますが、「リーゲルテレスコープ」をぜひ自分の手段のひとつとして身につけたいと思いました。実習コースもぜひ参加したいと思います。
◆約20年ぶりに稲葉先生のやり方を勉強させていただいて、大変参考になりました。
本当にあっという間の一日でしたね☆参加していただいた先生方、本当にありがとうございました☆♪
2011年01月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)
VIP会員 望年会
先週の木曜日、VIP会員の望年会が開催されました!!
IPSG事務局の裏にある「なんてん」という居酒屋にて。
毎週木曜日の午前中に稲葉繁先生の臨床を秋葉原の稲葉歯科医院にて見学、それに加えて月2回の午後、湯島研修会場にて、講義と臨床検討、相談会を行っています!!
稲葉歯科医院での臨床見学では、実際に患者さんの印象法からテレスコープの製作や修理方法を目の前でみることができたり、テレスコープをやりたいけど自信がないという方に対しても全面的にアドバイスが受けられるので、先生方には大変喜ばれています。
VIP会員になるには、すべての講義、実習の受講をして、稲葉先生との面談を通った人。
という少し高いハードルがありますが、
今まで、総額1000万円をセミナーや勉強会に費やしてきた先生が、
「ここで最後です。」
とおっしゃっていただけたほど価値のある会員です。
テレスコープの症例がびっくりするほど増えてしまったそうです。
もともと、とても誠実で信頼できる先生なので、技術が加わり素晴らしい変化をされたのでしょうね。
このような意見をいただけるととってもうれしいです☆
この日は少し寒かったので、鍋がとーっても美味しかったです!!
皆さん、今年もありがとうございました☆
2010年12月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)
12月12日「学術大会」開催されました!!
今回の学術大会、それぞれの内容が非常に濃く、私も記録をするのを忘れてしまうぐらい集中して聞いてしまいました。
参加してくださった先生にも十分ご満足していただいたことと思います。
明日から使えるような方法を提案をいただいたり、今まで疑問に感じていたり、難しくなげだしていたようなケースでも
先生方の発表を聞きながら私が感じた気づきを、私のtwitterで感じていただけると思います。
http://twitter.com/#!/yuriakubi←ココぽちっと押してくださいね。
慣れないFacebookでも少しコメントさせていただきました。
http://www.facebook.com/?ref=home#!/yuriko.inaba1←よかったら「いいね!」ボタン押してコメントしてくださいね。
本当はUstreamでの配信も考えていましたが、やはり学術大会です。
配信により発表する方が内容を控えてしまわれるのではと思い、やめました。
大石先生は乳幼児から高齢者の予防の大切さについて順序だてて丁寧に説明してくださいました。
例えば、大石先生が使っている予防のツールはやはり乳幼児には母乳育児、お母さんの予防として、ミュータンスコントロールの意識は大切だと教えてくださいました。
ミュータンス菌の感染の窓は1歳半からだからです。
Duraphatの効果についても、わかりやすくお話いただきました。C0の歯に対して、サホライドにかわり、予防効果があり、水で固まるので、泣き叫ぶ子供でも比較的簡単に塗布することができることなど、明日にでも使える内容ですね。
高齢者に対しては、稲葉先生の予防補綴を実践されていました。さすがです!!
そして、印象的だったことは、広告宣伝費っていろいろありますが、大石先生は歯ブラシをプレゼントすることだそうです。
なるほど、そういうアイデアもあるのですね!!
インターネットやチラシよりも効果があるかもしれません。
大石先生ありがとうございました!
「口腔機能訓練器具ラビリントレーナーを用いた症例」同じくIPSG副会長の飯塚能成先生の発表です。MYOFUNCTIONAL THERAPY の一つのツールとして素晴らしい効果を得られた症例です。
嚥下運動をする時の喉頭蓋を鍛えるものがラビリントレーナーです。高齢者の嚥下機能の改善回復し、誤嚥を予防できます。高齢者になって舌圧が下がると口呼吸になりやすくなるのを予防することができます。などの介護予防のほか、口の周りの筋肉のエステ効果もあるというお話をしてくださいました。
そして、赤ちゃんがおっぱいを吸う力は顎の発達を促進されることは知られていると思いますが、哺乳瓶によってはその力の50分の1の力しか使わないでミルクを飲めてしまうそうです。一番よいとされているNUKでさえも20分の1。母乳はすばらしさについても再確認しました!!
高齢者はよくむせます。ラビリントレーナーは、鼻呼吸になりむせ予防ができるほか、脳血管障害の発音障害をなおすこともできるのです。舌痛症にも応用ができるすばらしい道具です。
口呼吸や舌突出癖により起こる症状は、口臭、舌痛症、前歯の歯肉炎やカリエス、発音障害、咽頭炎、気管支炎、顎関節症、首や肩こり、猫背、膝の痛み、腰痛、口内炎などです。
こんなにすばらしいものだったなんて、知りませんでした。
開発した稲葉先生本人が一番びっくりしているのでは・・・・(笑)
飯塚先生って本当に私がいうのもなんですが、おちゃめでユニーク。みんなに好かれるタイプです。こんな方がIPSGの副会長であることを誇りに思います。
日本初のドイツマイスターの大畠一成先生の講演です。
「時代に即した歯科技工の技術と知識」
すべてKAVO社でそろえた大畠先生のラボ「Gross」 たくさんの器械が置いてあるので、ビルが傾いてしまうかもと心配になるぐらいだそうです(笑)
そしてEUにおけるCAD/CAMの需要についてお話いただきました。
EUでのCAD/CAMの需要驚くほど伸びているそうですが、歯科以外に頭蓋骨インプラントなどの分野があることが理由のようです。すばらしい写真をみさせていただきました☆
欧州を中心にパラジウムや銅のアレルギー反応の問題が大きくとりあげられているようですが、口の中に金属を入れる、責任を私たちはもっと考えないといけないと痛感しました。
ハイブリッドレジンについてはどうなのでしょうか。とうところは気になります。なぜなら、テレスコープではとても大切なものだからです。今回、みせていただいたのは、セラマージュです。ハイ ブリッドでもセラミックに匹敵するぐらいの色調がだせるのですね。来年一月の「歯科技工」に詳しく論文だされるそうです!!
最後に先生の娘さんのすばらしい歯をみせていただきました。大畠先生ありがとうございました!
続いて、関聖生先生の「インプラント上部構造の適合精度の向上をめざして」インプラントの上部構造にリーゲルテレスコープという症例です。
IPSGのたくさんの先生が関先生のところに技工をお願いしていると思います。
インプラントの上部構造にリーゲルテレスコープ。すごい豪華というか、どんな方がこのような治療をされるのかしら、とちょっと思いましたが、すばらしいです。 リーゲルテレスコープが修理ができるという特徴があることから、インプラントにも最適ですね☆すごいです!
予後についてもこれからしっかり追っていく必要がありますね。
関先生、前回の顎咬合学会でもすばらしい発表をされていました。今回、たくさんの先生方からの強い希望があり、お話しいただきました。
本当にありがとうございました。
岡部俊一先生、「患者様に優しいインプラント治療、リーゲルテレスコープシステムをインプラント上部構造に応用した臨床」です。
岡部先生はオゾン水による感染予防を徹底しています。印象材もオゾン水はほとんど寸法変化がないそうです。麻酔の専門医でもあるので、インプラント治療も全身管理がきちんとできるのですね。
感染根管があるからすぐ抜いてインプラントではなく、できるだけ残してどうしてもの場合のみ抜歯してインプラントをするのだそうです。岡部先生は歯内療法の平井順先生のインストラクターでもありますし、根管治療もとても上手です。
大石暢彦先生のtwitterのコメントの中で、
「岡部先生の長期機能テレスコープ症例見せていただきました。どのケースも学会発表レベルのフルマウスリハビリ症例圧巻です。同じくテレスコープ臨床をやっているものとして、安心と勇気をいただきました。 」
とありましたが、本当にその通りですね☆
岡部先生はやり始めたことはすべて極めてしまう方だと思います。
なんと、ワインのソムリエの資格もおもちです☆♪
スタッフ全員を10日間イタリア旅行に連れて行かれたそうです。すごいですね☆うらやましい!
本日の特別ゲスト、北原信也先生です☆
銀座でNOBU DENTAL OFFICEを開業されていて、SJCDの理事もされています♪
先生のオフィス歯科医院っぽくないですね。http://www.dr-nobu.com/
なるほど・・・・と思った事は、アメリカ人は歯が一本ないということは、指が一本ないぐらいの感覚だそうです。その意識はやはり、私たち歯科医の啓蒙がやはり足りていないところかもしれません。
まだまだ、私たちは患者さんに伝えていないことがいっぱいあることに気づかされました。
なんというか、北原先生のお話って華やかなんですよねー☆芸能人の患者さんも多いし、みてるだけで楽しいのです♪
北原先生、お忙しい中本当にありがとうございました☆
ぜひ、IPSGにも遊びにいらしてくださいね。
本当に充実した学術大会でしたが、参加してくださったほとんどの方がこの後の望年会へ参加いただきました。(IPSGでは忘年会ではなく望む年の会ということで望年会と呼んでいます☆)
今年は、ホテルでの望年会を開催し、ゲストにマジシャンアレスを呼んでマジックショーが開催されました。
マジシャンアレス、期待を裏切らない相当おかしい時間をありがとうございました!!☆
かなりの盛り上がりに会場の中は、常に笑っている状態でした !
「今日、一日本当にありがとうございました!!乾杯☆♪」
右から、IPSG副会長の飯塚能成先生、北原信也先生、林博之先生です。楽しそうですね(^▽^)/
今回、協賛いただいた田中歯科器械店の毛利社長も登場しました!!
マジックショーでこんなに笑えるって一体どんなマジックだか気になりますよね!!
お腹が痛いほど笑えること保証します。とお伝えしていたのですが、その通りになりました☆
こんなかわいいゲストも舞台に立って頑張りました!!
今回、小さなお子様の参加もたくさんあり、とってもにぎやかでした☆
最後にアレスが、誰でも簡単にできるマジックを教えてくれて、東倉先生、これから忘年会も多いし、頑張ってくださいね(笑)
稲葉先生とアレスはお互いを「シゲレス!」「アレス!」と呼び合うぐらい仲良しです。
そして、最後に協賛してくださった田中歯科器械店、KAVO社が豪華景品を用意してくださり、くじ引きをしました。 一等賞は大石暢彦先生☆
大畠一成先生のANTERIORESです!よかったですね☆
とても楽しかった今年の学術大会も、会員の先生方の支えにより盛況に終えることができました。
本当に感謝いたします。
来年もさらなる発展のためにスタッフ一同がんばりますのでどうぞよろしくお願いいたします☆
2010年12月13日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「診査診断治療計画の立案」開催されました。
2010年11月21日
「診査診断治療計画の立案」開催されました!!
先日、イギリス人の女性から
「日本人の歯はどうしてあんなに悪いの?」
と聞かれました。
イギリスと言えば、欧米諸国の中では先進国として歯科の意識が低く、歯科医師はドクターではなくミスターと呼ばれると聞いていたので、この質問はかなりショックでした。
そのイギリス人からみて、日本人の歯は悪くてびっくりすると言われてしまうのです(≧ヘ≦)
次回の学術大会で講演していただく、北原信也先生もおっしゃっていますが、これはどうにかしなくてはいけない事態だと思います。
日本人の歯が悪いのは、すべて患者さんのせいでしょうか?
いいえ、患者さんのせいだけではないと思います。
私たち歯科医師は患者さんに情報提供をしてあげないといけません。
わざわざ、患者さんは自分の歯科医院を選んで目的をもって来院するのです。
先生方は今月の初診は何人だったかということには大変関心があります。
その初診の患者さんが来院ために、パンフレットを作ったり、ホームページのSEOを頑張ったりしているのですが、その努力はすっかり忘れて、いざ患者さんが来院すると、もう次の初診の患者さんを得ることばかり考えがちです。
せっかく選んで来院してくださった患者さんへの対応は意外とお粗末だったりするのです。
どれだけ、この患者さんを得るのに大変だったかよーく考え直してください。
ここで、初診の患者さんにチャンスと考え、プレゼンテーションするのです。 ←稲葉先生
プレゼンテーションの順番として、
①診療目標は常に高く
自分の財布を基本してはいけません(笑)一番良い方法を教えてあげましょう。この時、日本の保険診療について理解していただくといいかと思います。
なぜ、歯の治療には費用がかかるのか理解していただかないといけません。
②疼痛対策
主訴は改善してとりあえず噛めるようにしてあげましょう。
③一次目標(動機づけができれば成功)
とりあえず、見たところを自然にし、社会生活が普通にできるように、信頼関係をつくりましょう。
④二次目標(理想に近づけばよしとする)
歯科医療に対する理解を得て、到達目標は何処かを意識してもらいましょう。
⑤計画は理想的に、実行は話し合いで
類似したケースを供覧するとよいでしょう。
⑥計画は全顎的に、実行は局部的に
⑦診療計画は理解しやすく、ビジュアルに作る
模型・パソコン・パネル・本などを用いて、わかりやすく説明しましょう。
日本の保険制度のいいところは、自費診療を認めているところです。
なので、チャンスは自分でつかまないといけません。
そして、今回は稲葉先生の弟子である、岩田光司先生の講義がありました。
岩田先生のこれまでの軌跡、どうして稲葉先生についてきたのか、深ーいお話を聞けました!
IPSGのヨーロッパ研修旅行の写真などをいくつか見せていただき、私も懐かしく思いました。
岩田先生が実際使っているパワーポイントを惜しみなく、セミナー受講生に配布していただき、今回受講された方は本当にラッキーだったのでは。
補綴物の審美のチェックリスト、歯列の分析、歯の豊隆の分析基準の方法などをお話してくださいました。
実際の岩田先生の症例のプレゼンテーションは、診査診断治療計画の流れが非常にわかりやすくまとまっていました。
稲葉先生、
「なんだかテストしてるみたい」
と言って、ニヤリとしていました。
2010年11月21日 | コメント (0) | トラックバック (0)
咬合診断実習コース開催されました!
2010年10月23,24日 「咬合診断実習コース」開催されました!
今回の実習コースは患者さんのデモンストレーション、マウスピースの作り方、模型診断方法などを中心として行われました。
先日、稲葉歯科医院に来院した患者さんが咬合診断のモデルとして引き受けてくださいました。
顎関節症、クローズドロックで顎の痛み、口が開けられないという症状がありました。
調整しているほとんどが、以前治療した詰め物(インレー)です。もちろん、その前に2,2センチほどの開口量を4,4センチまで復位させています。
私の気づき
↓ ↓ ↓
上顎の斜走隆線は下顎が後方にいかないようにストップさせる働きと、左右に動く時に誘導させる働きがあります。
なので、皆さんここ削って簡単にインレーを入れるのはやめましょうね☆
咬合調整をしている様子です。
「ほとんどが、やはりインレーだね。」とつぶやいていました。
岩田先生によるKAVO社のディグマのデモンストレーション。
これで、治療前と治療後を比べます。
岩田先生は咬合診断をするのとセットで必ずディグマで顎機能検査を行います。
中心位の指導。やはり、一度自分で体験すると習得できますね☆
最後にスプリントを患者さんに作りました。
歯ぎしりをする患者さんにマウスピースを渡し、顎の音もなくなり、とても喜んでいただきました。
稲葉先生、
「これで歯ぎしりもなくなるね。歯ぎしりしないことに歯ぎしりしちゃったりして。ハハハ」
「・・・・・」←受講生
今回、うれしかったのは、小さいお子さんがいらっしゃる女性の先生が2名参加されたことです。
なんとかお子さんを預けての参加だったと思います。
本当にありがとうございました。
私も同じ立場なので、このように一生懸命勉強をされている先生をみて、 刺激をうけました。
受講された先生からの感想もいくつかいただきました!
★昨日はありがとうございました。
とっても楽しかったです。
2日間がすごく早く感じました。
もっともっと勉強したいって思いました
また来月参加させていただきますのでよろしくお願いいたします。
2日間、参加いただいた先生方、ご苦労様でした!!
2010年10月24日 | コメント (0) | トラックバック (0)
元陽展
稲葉先生、趣味の一つとして、絵を描くことがあります。
今年も、第41回元陽展に出品して、慎重審査の結果
「全日本美術新聞社賞」
受賞しました☆
今日まで、上野の美術館で第41回元陽展、開催されておりますので、もしお時間ある方はどうぞお越しください(o^-^o)
作品は稲葉歯科医院山吹町に飾る予定です。よかったら見にいらしてくださいね♪☆
コチラが作品です!!
↓ ↓ ↓
2010年10月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「咬合治療の臨床」(基礎コース)開催されました☆
エクセレントデンティストコース、「咬合治療の臨床」(基礎コース)開催されました☆
19名の受講者とスタッフ合わせて25名だったので、狭い会場がいっぱいになりました。
ひしめき合いながらも、大変有意義なセミナーだったと思います。
稲葉先生は今まで、大学3年生5年生に授業してきました。
学生が、なるべくやさしく理解できるように、将棋の駒、てこの原理、咬合面の8つの要素など楽しく勉強してきたので、今回のセミナーもとてもわかりやすかったです。
咬合面の8つの要素はドイツに留学時代、ドイツの学生たちにも教えていたそうです。
咬合面をドイツのチュービンゲンの地図にたとえたりして親しみを感じてもらったそうです。
(咬合面に親しみが湧くっていうのもなんだかおかしいのですが・・・笑)
最近、咬合の話ができる先生がとても少ないように感じます。
稲葉先生は、顎咬合学会の認定医試験で咬合部門の代表として、受験生に講義をしています。
日本中から集まる、認定医試験をうける先生方に講義をするということは大変名誉あることだと思います。
その稲葉先生が、一日咬合について、やさしくお話しました。
咬合管理は歯科医の得意技でなくてはいけません。いくら予防が進んでも咬合問題は解決できません。
咬合診断がこれからの歯科医院の主流となるように勉強しないといけません。
稲葉先生は、咬合理論といってもそんなに難解なものではないと言います。
咬合問題は歯科医療共通の問題で、インプラント、矯正、義歯、審美すべてに共通です。
そしてとっても重要なことは咬合診断は患者様との信頼関係の絆でもあります。
その後、会場が懇親会場に早変わり。
そして、稲葉先生もコックさんに早変わり(笑)
稲葉先生自慢のローストビーフや、生ビールサーバーもでてきて楽しい懇親会がありました☆
参加いただいた先生方、本当にありがとうございまいした!!
今回も写真をとっていたのですが、なぜか写真が取り込めない事態が起きてしまって、
懇親会の模様などお伝えできないのが残念です。なんとか、取り出したいと思うのですが・・・・遅くなりそうです。
でも、とっても充実したセミナーでした☆
感想などもいただいております。
↓ ↓ ↓
◆稲葉先生の講義、大変素晴らしいと思います。
是非、その知識と技術を少しでも身につけたいと本気で思います。
来月以降も時間の許す限りついていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
◆先日はお世話になりました、おいしくローストビーフいただきました。
◆昨日はお世話になりました。おいしいお料理もいただき、ダイエット中なのですがたくさんいただいてしまいました。
他にもたくさんの感想をいただきました。
(なぜか、稲葉先生の料理の感想が多かったです。笑)
参加いただいた先生方からは早速、「咬合診断実習コース」もお申込みいただいております。
ありがとうございました!!
2010年10月05日 | コメント (0) | トラックバック (0)
義歯のQ&A 総義歯の大きさは年齢と共に小さくするのでしょうか?
Q:総義歯の大きさは年齢と共に小さくするのでしょうか?
A:結論から申し上げますと、義歯の大きさは年齢が多くなっても小さくする必要がなく、顎の吸収に伴いその部分を義歯床でカバーするために、むしろ大きくなってくると思われます。
義歯の維持安定には顎堤のみならず、頬側では頬筋、前方では唇、舌側からは舌により支えられます。したがって天然歯の存在した場所がそのまま義歯にとり変わるのではなく、そこには義歯を維持させるため床が必要になってきます。
確かに顎堤は吸収して小さくなるのですが、義歯のサポートは軟組織に頼らなければなりません。床面積を大きくすることにより義歯の安定は大変向上します。
もともと歯の存在したときは口腔内にはスペースがある筈ですが、その空間は軟組織により封鎖されていますので一見判別できませんが、口腔周囲筋や唇、そし
て舌の力の均衡がとれているところに人工歯が配列されれば、義歯の維持安定にはもっとも良いことです。このバランスがとれたところにデンチャースペースと
呼ばれる、力の均衡がとれたところがあります。
したがってこの場所は年齢を増すことにより変わることがないばかりか、むしろ筋肉の緊張度が下がることを考えると広がる可能性の方が多いと思われます。
そのような理由から維持安定の良い義歯を製作するためには、このスペースを見つけなければなりません。筋肉の均衡の取れた維持の良い義歯の特徴は装着すると人工歯が見えるのみです。一般には義歯の印象は上下別々に行う結果、印象にはデンチャースペースが取れてきません。
そのため ろう義歯になってから、フレンジテクニックによりデンチャースペースを記録し、研磨面の形態を作ります。
最近は歯科材料の改良に伴うテクニックの改良が進んで来ています。私はガンタイプの注入式シリコーン印象剤を使って上下顎同時印象する方法を考案し、日常臨床に応用していますのでご紹介します。
この方法を使いますと、デンチャースペースが大変よく印象されます。
すでに使っている義歯を改良する場合にも大変便利ですから応用してみてください。
患者が現在使用している義歯を使い、下顎の舌側や頬側全体にガンタイプのシリコーン印象材を注入し、デンチャースペースを採得してみますと、多くの場合義
歯の周囲にシリコーン印象材が層になって義歯の研磨面に厚くついてきます。このような場合には義歯が小さすぎると考えられます。
特に上顎では大臼歯の部分の頬側に、下顎では舌下隙から舌側溝に印象材が厚く付いてきます。さらに頬側の部分に盛り上がるように印象が取れてきます。
このような形態が義歯に再現されれば大変維持安定の良い義歯になります。
義歯を新しく製作する場合にも上下顎同時印象をしますが、最初に個人トレーを使い咬合採得まで行っておきます。このときトレーには咬合堤をつけておき、これを使って咬合採得を行い顎位を決めておきます。
印象採得は最初に下顎の下側に印象材を注入し、同様にトレーの内面に印象材を盛り上げ、口腔内に圧接します。その後上顎の粘膜面に印象材を盛り上げたの
ち、口腔内に挿入します。余剰の印象材はトレーからはみだしてきますが、さらに頬側の奥深くまで印象材を注入します。そのとき患者には口角を牽引したり、
唇を尖らせたりしてもらいますと、印象材は唇からはみ出てきますので、取り除いてください。印象材が効果した後、上下一塊として取り出します。印象には頬
筋や舌の機能時の状態が再現されているのが確認でき、さらに唇の印象が現されているので、人工歯配列には好都合となります。
このとき舌房の部分はシリコーンのパテタイプを用い空間を満たしますと、下顎の人工歯の配列に参考になります。
この一塊となった印象がデンチャースペースということになります。模型は顎堤の部分はもちろん、頬側の形態はコアーをとることにより保存します。
人工歯配列はこのコアと舌側シリコーンを参考にし、バランスのとれたところに並べ、歯肉面は人工歯とコアーの空間にパラフィンワックスを満たしたのち形態を整え、重合完成になります。
完成した義歯は印象とほぼ同様な形態となり、義歯と粘膜の間は満たされ、エアーの入り込む余地はなく、頬筋、唇のサポートが十分な大変安定の良い義歯となります。
このような結果確かに顎堤の吸収は年齢を増すことにより大きくなり、義歯そのものは維持安定のためデンチャースペースを十分利用したいために、天然歯が存在したときより大きくなるのが普通であるということが理解して頂けたと思います。
2010年10月04日 | コメント (0) | トラックバック (0)
義歯のQ&A 舌の大きい症例の対策を教えてください。
Q:舌の大きい症例への対策を教えてください。
A:人間の生命を維持する栄養の取り口として嚥下運動は口腔におけるもっとも大切な行動です。この時無歯顎において総義歯を装着している患者では、有歯顎とほぼ同様な動きをします。
すなわち、嚥下の最初の段階では舌の先を口蓋皺壁の部分におしつけ、その後舌背を徐々に床の後方に圧接し食物を咽頭に送り込みます。その時義歯の安定には舌後方の接触が重要な役割をはたしています。
一方、人間同士のコミュニケーションを図るためには言語は最も重要ですが、この際も舌の働きにより、様々な発音に関与しています。特にサ行は舌尖を口蓋皺壁に近付け舌と口蓋のわずかな隙間から空気を流失させて発音し、タ行、ラ行は舌尖を口蓋皺壁に接触させ、舌尖を話す瞬間に口を開ける量により、発音の違いをつけています。
このように舌は複雑な動きを行うため、その構造も複雑になっています。
有歯顎の場合は歯列の内側から舌が歯列をわずかに圧迫していますが、歯を失うことにより舌が接触する結果、有歯顎のときよりも大きく見えると思われます。
さらに舌が大きく見える理由には、舌の位置異常が惹起するような何らかの原因があるときです。そのような例のうち総義歯製作に障害となるのは舌の突出や唇をなめまわすような動きを絶えずする、舌の不随意運動であるオーラルディスキネジアをもつ患者です。
したがって舌が前方に壱している患者と舌を突出させる癖がある患者についてその対策について述べます。
義歯の安定についてStrackは天然歯列の植立状態と同じ場所に人工歯を配列することが最も良いと提唱しています。
すなわち歯列は外側から口腔周囲の筋肉の力にたいし内側からは舌の圧力が相拮抗してバランスが保たれます。たとえ歯を失っていてもこの均衡状態は変わらず、側方からは頬筋、前方からは唇が内側に押しています。それに対し舌は外側への支えを失い、もと歯のあった方向へ広がっていきます。
そのため歯が存在していた時と比較すると舌は大きく見えていることになります。
しかし頬筋、唇と舌の均衡状態は保たれていますので、義歯製作の際には人工歯配列において、この力の均衡状態に並べることが理想的です。
口腔周囲筋と舌は義歯を介在してバランスの良い一にあり、お互いに義歯の維持に重要な役割をしています。
臨床においてこの力関係を再現することは大変難しいことであり、軟らかいワックスを使用したフレンジテクニックなどが行われていますが、最近の印象方法や材料の発達を機会に壱連の総義歯製作テクニックを考案し臨床応用しています。その一部は舌の大きいケースやオーラルディスキネジアのある患者に対し好結果を得ているので述べてみます。
咀嚼運動は上下の歯が正確に咬合すると同時に、口腔周囲筋、舌が強調して食物をこまかくし、だ液と混ぜて一塊とし、咽頭から食道へ送りこみます。嚥下に際し頬筋、唇及び舌は歯列に対し強い力が押し付けると同時に口腔は陰圧となり、難組織は歯を固定するように包み込みます。義歯の場合も同様であるため、これらの難組織の力関係を印象に現すことができれば理想的です。
したがって印象は嚥下が可能な場外で採得することができればよいわけです。そのためにはあらかじめ個人トレーの段階で咬合口径や水平的な位置を決定した後、筋肉や舌の動きを再現できるような印象を行えることであり、この目的を叶えるのは上下顎同時印象をすることです。
その結果口腔周囲筋、唇及び舌の昨日した形態が印象に再現できるとともに最終義歯の形態の指標になります。
以上のことから舌が大きい場合には義歯の安定に対し、むしろよい結果を生むことになり、多くの場合維持安定に利用できます。
「もぐもぐ運動」などと呼ばれる、唇や舌の不随意運動であるオーラルディスキネジアをもつ患者は舌を前に突き出したり、唇を緊張させたりするため、義歯の維持安定に困窮しているケースがありますが、このような場合にも、上下顎同時印象は有効です。
特に舌を前に突き出すような場合には人工歯が舌を動きに逆らう原因になっていることが多いため、下顎の前歯の舌側をすべて覆うような形態にすると結果が得られます。
また、後舌骨筋かの部分(下顎の舌側後縁)へ長くのばしすぎると、舌の運動が阻害されるため、この部分の利用は避けるべきであり、義歯に外形は十分舌の運動を考慮に入れた形態にするべきです。
具体的には義歯の安定にはサブリンガルルーム(舌下隙)を十分覆い舌により義歯の安定を行うのがよい結果をうみます。
また頬棚の部分も広げ過ぎると咬筋の緊張により義歯の安定を悪くするため。注意が必要です。さらにこの部は頬筋による維持が重要ですが、一般に義歯床の研磨面の形態が悪い場合が多く、特に厚みが足りないようです。
2010年10月04日 | コメント (0) | トラックバック (0)
装着後のトラブルとその対応その3~義歯に問題が生じた時~
Q.保険の義歯では、人工歯がとれてしまったりということがよくありますが、テレスコープの人工歯でそのようなトラブルを防ぐためにはどうしたらいいでしょうか?
A.テレスコープデンチャーは、その構造上、内外冠、連結部、床、人工歯により構成されており、通常これをレジンにて一体化し、完成します。
コーヌスクローネの場合、外冠のわずかな浮き上がりも、内冠との間の維持力の喪失につながることは明白です。したがって、床の重合に際しては、従来からのフラスコによる加熱重合法は適しません。
それは、床の部分でフラスコを上下に分離してレジンを填入するため、床の浮き上がりが生じ、その結果、内冠と外冠に間隙が生じて維持力が発揮できないためです。
これらを防止するためには、流し込みレジンをしようするか、もしくはイボカップシステムのような射出型重合法を用いることを推奨します。その際、人工歯の粘膜を一層削除し、粗面にしておくか、あるいは維持溝を形成し、機会的に結合し、強度を増して人工歯の脱落を防止します。
外冠、床、人工歯は流し込みレジンで一体化します。
人工歯の内面を粗くし、維持溝を付与します。
以前はテレスコープの咬合面は金属にすることが多かったのですが、最近ではコンポジットレジンの硬質な人工歯があるため、咬合面も白くすることが可能になり、審美的にも優れています。
2010年09月22日 | コメント (0) | トラックバック (0)
装着後のトラブルとその対応その2~義歯に問題が生じた時~
A.テレスコープ義歯を装着後、連結部から破折してしまいました。レジンで修理しても同じところから毎回破折してしまいます。どうしたらいいでしょうか?
Q.テレスコープ外冠と床の連結部の破損について。
連結部の構造で、外冠と金属床を鑞付する場合は、その部から破折することがあるため、十分な強化を図ることが大切です。
外冠から脚を延長した場合は、床との連結をレジンで行うが、このとき脚の上に床のスケルトンを乗せるようにしなければいけません。
その理由は、咬合力を粘膜面に直接伝達させるよりも、外冠の脚部を介して伝達させたほうが強度が増すこと、修理の必要性を生じた場合、粘膜面の脚部のレジンを削ることにより外冠との分離が簡単にできることによります。
スケルトンを乗せることにより、咬合力は脚に伝達します。
外冠の連結とともにリンガルバーを応用することにより、連結部への応力集中を防止し強度を高めます。
最近では、連結部専用のアタッチメントも数種類のものが市販されているので、この使用も良い結果を生みます。
このくらいしっかりと鑞付だけに頼らずに強化しておくと、破折の可能性は格段に下がります。
やはり、レジンによる接着だけでは、難しいと言えるでしょう。
2010年09月21日 | コメント (0) | トラックバック (0)
装着後のトラブルとその対応~義歯に問題が生じた時~
コーヌステレスコープのように強固に一体化している補綴物では、独特なトラブルが生じることがあります。
ドクターからの質問に稲葉繁先生がお答えします。
Q.上顎の右側3番から左側4番、左側7番を利用したコーヌステレスコープを作りましたが、しばらくすると床がわれてきてしまいました。何か原因があるのでしょうか?口蓋は床で覆ってしっかり安全な形にしたはずなのですが・・・・
A.テレスコープデンチャーの場合、支台歯は数歯のコーヌステレスコープにより支持されているため、緩衝作用はほとんどなく、咬合力は直接、義歯床に伝達されます。このため、構造的に弱い部分に応力が集中し、破折をきたす場合があります
義歯の設計に際し、クラスプデンチャーとは異なった静力学的設計を行う必要があります。
クラスプの場合、維持歯とクラスプは強固に固定されることはなく、わずかな動きがあるのが普通です。しかしテレスコープデンチャーの場合は、テレスコープ内冠を外冠が取り囲み、歯軸の方向に強固に固定され、わずかな動きもみせません。
したがって、咬合力はそのまま歯軸の方向に伝達し、顎骨に分配されています。しかし遊離端を含む義歯においては、粘膜の沈下量と歯根膜の許容量に差があるため、義歯部に応用を生じ、繰り返し荷重により義歯床の破折にいたります。破折線は、図のように義歯の回転軸の方向と一致するのが一般的です。
破折を防止するためには、金属床を用いるほうがよいと思われるが、金属床といえども繰り返しの咀嚼による負荷により破折することもあるため、予想される破折方向に対し、加強しておかなければいけません。パラタルバーを用いる時は、はり構造を採用すると強化できます。
金属床を用いる場合、歯肉部にレジンを用いるため、金属部との境界に応力が集中し、破折を招く場合があります。その防止のためには、維持格子はスケルトン部に十分なレジンの厚みを確保するとともに、できれば金属部にリテンションビーズを使うか、金属との接着剤の使用を推奨します。
幅の狭いバーは、はり構造によって強度を高めることができます。
完成したトーションバーを応用したテレスコープデンチャー。このバーにより反対方向への力を少なくします。
今回のご質問のケースでは、床で覆わずに、トーションバーで対応し、さらにはり構造で強化をすると、破折を防ぐことができ、また、患者さんにも喜ばれると思いますので、試してみてください。
2010年09月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)
鷲沢直也先生セミナー開催されました。
「歯科医院におけるITへの取り組み」
IPSG、IT顧問の鷲沢直也先生のセミナーが開催されました。
2010年、9月5日暑さ厳しい中、14名の先生に参加していただきました。
鷲沢先生のすばらしいところは、ITに詳しいだけではないところだと思います。
セミナーで、受講生の気持ちをつかむのがとても上手で、ところどころ笑いもとります。
そして、先生方の中には、今までの作りっぱなしにしていたホームページは一体何だったのだろうと、目が覚めたようでした。 まだホームページを持っていない先生は、今回のセミナーを聞いてチャンスだと思ったのではないかと思います。
2000年~2003年を境にインターネット革命があり、時代は大きく変化しました。
ホームページの成功事例を見ながらの説明はとっても参考になりました。
成功しているホームページは、人がいる写真、人と接している写真を大切にしています。
実際見比べると、誰もいないユニットはとても味気なく感じました。
スタッフの募集ページ一つにしても、どうやって書いたらいいのかということを詳しく解説。医療全般、患者さん心理まで教えてもらえることはなかなかありません。歯科医であり、ご自身開業されている鷲沢先生だからお話できるのだと思いました。
そして、ホームページによって診療圏は倍増するといいます。
歯科医院の周りだけを対象にしていると
「うちの周りには自費治療をする人なんていないから・・・・」
となりますが、ホームページを使うことで、その診療圏が全国になるということなど、ホームページの活用法についてお話しいただきました。
2010年09月06日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「IPSG.Jr.の会」開催されました。
2010年8月29日、IPSG.Jr.の会が開催されました。
今回は、はじめての試みでUstreamでインターネットから動画配信をしました☆
http://www.ustream.tv/channel/ipsg-jr-meeting←ココぽちっと押してくださいね。
twitterでも解説しながら私も楽しく参加させていただきました。
うまくできるかどうかわからなかったので、あまり告知していなかったのですが合計視聴者数は180名。びっくりしました!
IPSG.Jr.の会は、若い先生のミニ学術発表会で、気軽に参加できて意見交換ができる場です。
今回とてもたくさんの方から申し込みがありました。
ありがとうございます☆♪
この写真は稲葉歯科医院、山吹町に勤務している関根先生です。
大石名誉会長の特別講演です。独自のブラッシング方法についてわかりやすく動画で説明してくださいました。
開業5年目の岩田光司先生。全顎の症例など4症例を発表されて、完璧な治療ですばらしかったです☆
この会の発起人である大石暢彦先生、やっぱりみんなをひっぱっていくパワーが違いました!
稲葉智弘先生の発表もとってもすばらしい症例でした。
入れ歯とは絶対よべないような美しさのリーゲルテレスコープの全顎症例、フランス人に片側リーゲルを治療した症例など、聞いていたら、写真とるのを忘れてしまいました・・・・
最後にオーストリア、ウィーン大学に7年間留学していた田嶋健先生です。スラビチェック教授の右腕として活躍されていました。ヨーロッパの歯科事情についてのお話とても楽しく聞かせていただきました。
スラビチェック教授は歯科界だけでなく国民的ヒーローだそうです。びっくりしますね。国営放送よく取材にくるそうです。日本の歯科大学教授が国民的ヒーローになるなんて聞いたことないです。
ワインがお好きだそうで、ご自身のワイナリーがあるそうです。
美味しそうなワインが写真にあったのですが、よく見ると、ラベルはスラビチェック教授のドアップ(汗)
規模が違いますね・・・・
その後、そのまま研修会場がパーティー会場に早変わり。
とっても楽しい懇親会が開かれました。
田嶋先生、伊庭先生、岩田先生の同級生3人組の久々の写真です☆
Ustreamを視聴してくださった会員の先生からもこんなコメントが!
長時間配信おつかれさまでした。
演者の熱気も十分伝わってまいりました。
時折、教授が映ったりして場を引き締め更にお子様の登場があったりして
2010年08月30日 | コメント (0) | トラックバック (0)
日本老年医学会、名誉会員授与
平成22年6月25日に稲葉繁先生が、日本老年医学会、名誉会員証を授与いたしました。
稲葉先生は日本老年医学会の理事を25年勤め、その間の4年間理事長として尽力してまいりました。
2000人の会員の中でもこの名誉会員証をいただいている方は10名ほどしかいない、まさに名誉ある証です。
「今後も日本老年医学会の向上発展のために精一杯努めてまいりたいと思います。」(稲葉繁)
2010年08月06日 | コメント (0) | トラックバック (0)
IPSGの夕べ
☆★IPSGの夕べ☆★
IPSGの幹部の先生方が集まり、食事会が開催されました。
みんな集まるのは久しぶりだったのですが、気の知れた仲間なので、本当に楽しい時間を過ごしました。
参加いただいた先生方、本当にありがとうございました!!
最初にIPSG代表、稲葉繁先生から挨拶 。
娘も聞いています(笑)
鷲沢先生からも挨拶いただきました!
鷲沢先生のセミナー2010年9月5日に 開催されます。
「歯科医院におけるITへの取り組み」です。
オーストリアから7年ぶりに帰ってきた田嶋健先生ご夫妻も参加いただきました!!
写真左から大津先生、岩田先生、植木先生です、田嶋健先生ご夫妻です。
太田先生と、植木先生、田嶋紀一郎先生(日本シニアダンスのチャンピオンです!)←とっても素敵です。
2010年07月26日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「総義歯の基礎と臨床」セミナー開催されました。
「総義歯の基礎と臨床」セミナー開催されました(^▽^*)
「総義歯の基礎と臨床」セミナー、20名の先生方に参加していただきました(^▽^*)
今回、香川県から出席してくださった先生などもい
らっしゃいました!
すでに、総義歯のDVDをみて予習して、「ストレスフリーの歯科医院づくり」「予防補綴」を読んで下さったと聞き、す
ばらしいと思いました。
たくさんの先生方のご参加ありがとうございました。
保険の入れ歯の重合方法とイボカップシステムとの違いは?
という質問に対してtwitterでのつぶやき、まとめてみました。
患者さんから保険と保険外の入れ歯の材料の違いに聞かれたら、ぜひこのような感じで回答してくださいね(^▽^*)
↓
↓ ↓
保険の入れ歯の重合方法は、昔私たちが学生の時、フラスコをぐつぐつ煮ましたよね。
今もその方法がほとんど
だそうです。あの方法、実はレジンに気泡が入ります。
気泡が入っているとどういうことになるか・・・
割れてしまいます。
なぜ入れ歯が割れるのか?
口の中の熱の変化でレジンは膨張したり収縮したりします。気泡も熱により小さくなったり大きくなったりします。そ
れを繰り返すと入れ歯は割れてしまいます。更にレジンの厚みがでる。変色する。臭い汚れを吸収します。
イボカップシステムによる重合方法
は、重合中に常に収縮を補正できる方法です。常に圧力をかけます。なのでレジンに気泡が入りません。前はPVPMという方法もありましたが残念ながら今は
ありません。
そのため、薄く透明度がありながら、強度もあり、割れません。臭いや汚れの吸収も保険のものに比べるとほとんどありません。
薄いのに強いのです。
製作方法も全く違うので、もちろん保険ではできない、手間と材料です。
やはり、床の形をよく覚えて、辺縁封鎖が大事です!
ゴシックアーチは歯列で。印象材はシリコンでと
りますが、流れの悪いシリコン、レギュラータイプがおすす
め。パテではありません。総義歯の印象は粘膜の細かいシワまでとることはないからです。
咬合採得、ゴシックアーチ、フェイスボートランスファー、印象採得を一度でとります。その後、kavo咬合器にトランスファーします。
その後、頬、舌のコアを作ります。なのでカンは必要ありません。
今回も学生さんの参加があったので、稲葉先生いっぱい質問しました。
「咬合平面ってなんだかわかる?」
「・・・」☜学生
「下顎の切歯点と7番の遠心咬頭
を結んだ面ですよ」
twitterでも、歯科医の先生からたくさんの反応がありました。
2010年06月20日 | コメント (0) | トラックバック (0)
顎咬合学会
6月12,13日 顎咬合学会が開催されました(^▽^*)
IPSG名誉会長の大石尭史先生、同じく名誉会員の田嶋紀一郎先生ご夫妻、田嶋健先生ご夫妻、私、稲葉先生です。(あっ日鞠もいました。)
イボクラーのブースの前です。
田嶋健先生、オーストリア、ウィーン大学に7年間留学して最近帰国しました。(有名なスラビチェック先生のもとで、彼の右腕となって、ヨーロッパ中の歯科医に講師として指導していました!)
岩田先生同様、稲葉先生が学生時代から育ててきた弟子です。
やっと帰ってきて、浦島太郎状態のようです。
IPSGでも田嶋先生のオーストリアの報告講演会企画しますので、楽しみにしていてくださいね。(健先生よろしく)
IPSG副会長の飯塚能成先生のポスター発表の前でパチリ。
同じく副会長の大石暢彦先生も登場。
飯塚先生のこの症例は大変すばらしいです。
後日詳しくご報告いたします!
日曜日は子供がいたためどうしても参加できずに残念でしたが、友人が稲葉先生が我が息子のように一生懸命ビデオ撮影していて、声さえかけられない雰囲気だったと聞いています(笑)
きっと大成功だったと思います(^▽^*)
2010年06月12日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「咬合治療の臨床」開催されました。
「咬合治療の臨床」セミナー、開催されました。
スタッフ総勢32名、この小さい会場にこんなにたくさんの人数で開催されたのははじめてです。
中心位、中心咬合位の違いを理解することはとても大切です。
中心位(centric relation、CR)とは、下顎頭が関節窩内で緊張することなく、関節円板にのって機能する中で、最も後方で上方の位置。そこから自由に側方運動が行われるときの頭蓋と下顎骨の位置的関係です。
歯の接触による誘導はありません。下顎頭上縁 が中心から45度で接触する位置だそうです。「関節円板にのって」というところが非常に大切です。
一方中心咬合位とは後からできたものです。噛みやすい位置、最大面積で歯と歯が接触している位置のことです。中心咬合位は変わります。
咬合診断は何をするのでしょうか。
形態的診断として、◆全身との調和がとれているか◆頭蓋との3次元的位置関係を診断◆頭蓋との3次元的形態を診断◆審美的診断
機能的診断として ◆下顎位の診断◆下顎運動の診断◆咬合様式
を調べます。
基準3平面は
◆水平面 Horizontal plane Monson curve Willson curve
◆矢状面 Sagittal plane
◆前頭面 Coronal plane
ですが、この平面を基準にしてフェイスボートランスファーをします。
フェイスボートランスファーをすると、かみ合わせの平面が斜めになっていることがよくあります。模型だけだ と水平面がわからないことがあります。咬合器に付着した模型でないと、精密な歯の診断はできません。技工士に補綴物を送っても、咬合器につけたものでないと、平面がわからないことがよくあります。
上顎、3本しか残っていないような症例のフェイスボートランスファーはかなりシビアに記録しないといけません。基準がほとんどないです。なのでフェイスボートランスファーでもウォッシュが必要です。
症例の中で稲葉先生が
「上顎の義歯で口蓋がない悪い症例です。」とスライドを見せて説明。
「どうしてですか?」の質問に
「口蓋はかみ合わせの支持をするところだからです。嘔吐反応をよく言うことがありますが、口蓋ではでません。舌根部で嘔吐反応はでます。 だから口蓋はしっかりつけてください。」
とのことでした(^▽^〃)
twitter(←ここぽちっと押してください。) からもいつものように中継しました。
↓ ↓ ↓
審美の分析、アピアランスガイドについて説明。歯の色の調和だけではなくて、全体の口元のバランスが審美修
復には重要です。
ABCコンタクトのバランスについて説明、咬合調整の時、Bコンタクトを削ってしまうと歯がすべってしまい
ます。(歯が移動してしまいます。)上顎の歯の舌側内斜面と下顎の頬側内斜面がBコンタクトです。
「咬合面の8つの要素」をとてもわかりやすく説明。咬頭頂、辺縁隆 線、中心隆線、三角隆線、発育溝、副溝、副隆線、窩 です。発育溝のぶつかり合ったところが窩、ですね。歯に適当な溝はついていません。
参加してくださった先生、皆さん、とても真剣でした。明日からの臨床にすぐに役立つことたくさんあったと思います。
本当にありがとうございました!!
2010年05月23日 | コメント (0) | トラックバック (0)
予防補綴
「予防補綴」という言葉を聞いたことありますか?
以前から稲葉先生が推奨していた言葉なのですが、
2004年に日本歯科評論から出版された「予防補綴のすすめ」(←ココ押すとリンクされます。)という本をだして、全国の先生に伝えました。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
国際歯科連盟(FDI)では2000年にMinimam Interventionという新しい概念を学会誌で推奨した。
我が国でもMIの概念として、歯科医療における最小の介入が叫ばれており、歯を切削することがあたかも罪悪 であるかのように訴えてる。確かに自分の歯で一生を送ることができれば最高の喜びであり、誰もがそれを望み、実現したいと願っている。
中高年で咬合の崩壊が予測される場合には積極的に咬合の回復と、永続性のある歯の固定を行う必要があると判断しなけれ ばならない。
そのような結果を招かないためには歯の切削を行い、全顎的に歯の固定を行うとともに、咬合の安定を図り、長期に口腔内で昨日する補綴を行うべきである。
筆者はこれを「予防補綴」と位置づけ、機をみて最大限に介入(Maximal Intervention)する必要があると考えている。
結果として残存歯が長期的昨日できるような方法を選択し、老後のQOLに寄与する補綴を選択するべきである。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
そうですよね。
すでに悪い状態の口腔内の患者さんに対して、MIをしていたら、どんどん歯を悪くしてしまいます!
同じMIでもMaximal Interventionをある時期からすすめるなんて、稲葉先生しかいませんね。
「予防補綴の すすめ」もしも読んでいない先生がいらっしゃいましたら、ぜひおすすめの一冊です。
歯科評論(←HPです)から
出版されています。
2004年に出版されたものですが、今、このときを予測していたかのような内容です。
2010年05月10日 | コメント (0) | トラックバック (0)
顎関節症のライブ実習コース開催
4月17,18日「顎関節症のライブ実習コース」が開催されました。
今回の患者さんは昭和大学歯学部の6年生の佐藤君、左側の顎関節の音がなり、偏頭痛があるそうです。
twitterでライブ報告もしました。詳しく書いていますのでよかったら見てみてください(^▽^〃)
自分の勉強にもなるため、積極的に顎を動かす佐藤君。いろんな顔をして、筋肉の動きを確認しているのですが、その顔がおかしくて受講生大笑い(≧▽≦)緊張がほぐれました。
ドップラーで関節音を聴診。浅側頭動脈の音を聞きながら
「生きてる生きてる!」
と稲葉先生。
かみ合わせの診断、ディグマを使った顎機能検査などを行いました。
筋触診中、4大咀嚼筋の咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋、そして胸鎖乳突筋、顎二腹筋などを受講して
いる一人ひとりが触診しています。学生も参加しているので、国家試験の勉強になりますね。触って覚えられるのですから。
kavo社 ディグマによる顎機能検査。岩田先生が丁寧に教えてくださいました。
いよいよ咬合調整です。咬合器に付着した模型の早期接触と実際の口の中、一致しています。削るところを説明しながら調整。まずは全体でバランスよく咬めるように調整。(ニアセントリックまで細かく)その後、側方位(歯ぎしりした位置)の干渉をとります。
治療後、再びディグマ。
明らかに顎の動きが変わっています。びっくりです。調整量はわずかなのに・・・すばらしいです。
かみ合わせから、姿勢も変わりました!首のまわりがすっきりしたそうです。食事の時に関節の音ならないそうです!
閉口時にまだ雑音があります。この雑音はしばらくすると消えてくるそうです。
佐藤君にはその後の報告をしてもらう約束をしました。
この雑音、私もいつも気になります。佐藤君の雑音が消えれば、実際の患者さんに対しても同じなので、安心して説明できますよね。
2日間セミナーを受講してくださった先生方、ありがとうございました!
2010年04月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)
「顎関節症の臨床と診断」セミナ開催
湯島研修所にてスタッフ総勢25名という人数で開催されました。
小さな研修所なので、キツキツです0(。><)0
狭い中、参加い
ただいた先生方ありがとうございました。
それから、今回は申し込みがいっぱいでお断りさせていただいた先生もいらっしゃいま
した。
と不思議でしたが、やはりそれだけ顎関節症の患者さんが多いので しょう・・・・
今回は、コサカのセミナーから参加いただいた先生や、柔道整復師の先生、その他ご紹介いただいた先生、また、久 しぶりの参加の先生などにご参加いただきました(^▽^〃)
顎関節症の患者さんを問診からビデオで撮影し(稲葉先生が問診しながら撮影。助手がいなかったようです。お疲れ様で す・・・)その治療過程をDVDで流し、ひとつひとつの動作を止めながら解説。
twitterでも私、つぶやきました。
口が少ししか開くことができない患者さ んの問診から、治すまでをDVDをもちいて一つ一つ治療法を説明。すごくわかりやすいです。それにしても、助手がいなかっ たようで稲葉先生、問診治療をし ながらビデオを撮影、お疲れ様です(*>_<)/~~口を開くことができて患者さんもびっくりしてました!30秒前後前webから
左右の目の開きが違う患者さんで「橋本 氏病」という病名をつけられた患者さんがかみ合わせをしっかり治すことで、両方の目がしっかり開くことができるようになっ た症例もありました。顎関節症は 全身に影響するのですね!30秒前後前webから
http://twitter.com/yuriakubi←ココぽちっと押してください。twitterです。
また、顎の動きを3Dで見ることができて治療前、治療後をわかりやすく比べることもできました。
特に今回はパワーポイントに加えDVDによる患者さんの症例をたくさん見ることができたので、まるで実際に患者さんの治療を見ることができたようなセミナーでした。
2010年03月14日 | コメント (0) | トラックバック (0)
確実に吸着する上下顎同時印象法による総義歯
2010年 新春特別講演会
「確実に吸着する上下顎同時印象法による総義歯」のセミナーがコサカで開催されました。
40名の歯科医の先生方が参加してくださり、熱心に聞いていました。その内容をちょっとわかりやすくご説明します。日本で1538年に74歳でなくなったお坊さんが使っていた総入れ歯が世界最古だそうです。
その入れ歯が稲葉式上下顎同時印象法の原点です。上下顎同時印象法とは総入れ歯の上と下のあごの型取りを一緒に行う方法で、(普通は別々に型取りします。)患者様自身のお口の力を使って型取りをします。型取りの間に、つばを飲み込み、その動きを採ることができます。
つばを飲むということは食事をして食べ物を飲み込む時と同じ行動です。この状態が完全にコピーできれば理想的な入れ歯ができあがります。上下顎同時印象法によるこの新しいシステムでは、お口の中の状態を完全にコピーすることが可能です。通常今までの総入れ歯では型取りをしているときにつばは飲み込めません。従来の総入れ歯は完成するまで10回ぐらい来院しなくてはいけませんでしたが、新しいこのシステムではわずか4回。そのかわり、一回一回集中して確実に患者様のお口の中をコピーします。このブログは歯科医が読むことも多いので、専門的に言い換えますと、
咬合採得、ゴシックアーチ、フェースボートランスファー、上下顎同時印象をわずか一回で行うため合理的で患者様の来院回数が少なく負担がすくないのが利点です。入れ歯の歯肉を作る方法(重合)も保険の方法とはまったく違う精密な重合方法(イボカップシステム)で行うため、ウォーターフィルム現象(ガラスの板と板の間に水を介在させるとぴったりくっついて離れない状態)を得ることができ、維持が大変によいです。途中から、DVDを流して、DVDの中の稲葉先生が解説したため、大きい画面でみんなで上下顎同時印象法を見ることができました。
DVDは素晴らしいです。それにしても総入れ歯は奥が深い。歯がないと食事もできないし、人とコミュニケーションがとれません。
それを治療してあげられるのは私たち歯科医しかいません。みんな一生懸命勉強してしていました!
その時の様子、Twitterでも実況中継しました。まだはじめたばかりでよく使い方がわからないのだけど、とりあえず、いろいろつぶやいてみます!
2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)
田中歯科器械店デンタルショー
2月11日に横浜で、田中歯科器械店のデンタルショーが開催され、家族ででかけました。
田中歯科器械店のデンタルショー、今回はじめてだそうです。
歯科業界も不況といわれる中、新しいイベントを企画していてすごいです。
田中歯科器械店は、顧客を大切にしていることでも有名です。
取引をしている歯科医院は今回のデンタルショーの開催で、さらに頼もしく感じたのではと思います(^▽^〃)
先日のIPSGの学術大会でも、社長みずから参加してくださいました。
会場にはたくさんの人で溢れかえっていました(*^▽^)
毛利社長と担当の木村さんとパチリ。
デンタルショーでは、毛利社長の娘さんもお手伝いされて挨拶をいただきました。
お父さんと一緒にお仕事をしたい・・・・毛利社長の仕事ぶりを尊敬されてのことだと思います。
田中歯科器械店はどんなときでもIPSGを支えてくださいました。
これからもよろしくお願いします!
次の日、夫けんちゃん(郁文館夢学園の先生)が高校入試の代休だったため、横浜に一泊。
すっごく寒い日でした。
大さん橋のところでこんなバスを発見。
外で無添加のパンをつまみに美味しいワインを飲む私たち。Lotusというバスのお店でした。
ちょっとほっとしたひとときでした。
2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)
パーシャルデンチャーの臨床と設計実習コース
2010年2月20日21日「パーシャルデンチャーの臨床と設計実習コース」が開催されました。
みんな下を向いているのは、模型の設計をしているからです(笑)
「ワイヤークラスプを入れているのは矯正で歯を動かしているのと同じ作用がある」
と稲葉先生。
表現的確です!歯の欠損形態はたくさんあります。
それは毎日の臨床で一つも同じパターンがないのと同じ。
なぜ、4点支持が安定するのか、遊離端義歯の支台歯への影響、何度聞いても
「あっそういうことだったんだ!」
と気づきのあるセミナーです。
後方遊離端、前方遊離端、側方遊離端、たくさんのパターンを勉強しました!!
参加いただいた先生方ありがとうございました!!
2010年02月20日 | コメント (0) | トラックバック (0)
インプラント時代のパーシャルデンチャー
2009年1月22日、練馬にあるコサカで研修会がありました。
講師は稲葉繁先生です。
夜7時から3時間の研修でしたが、たくさんの先生方が勉強しにきていました。
パーシャルデンチャーというのは入れ歯のことです。
今まで、インプラントと入れ歯(リーゲルテレスコープ)を組み合わせた研修会というはなかったので、みなさん興味をもって熱心に聞いていました。
あっという間の3時間でした!
研修の様子 休憩時間、熱心に模型を見ている受講生
2010年02月01日 | コメント (0) | トラックバック (0)
テレスコープシステムの臨床セミナー
1月17日、今年初めてのセミナーが開催されました。
「テレスコープシステムの臨床」です。
受講生、スタッフで総勢20名の参加でした。
参加してくださった先生方、ありがとうございました!
稲葉先生は顎関節症の勉強をするために当時の西ドイツに客員教授として留学をしましたが、たまたま留学した大学の教室の教授がリーゲルテレスコープ(ドイツで開発された部分入れ歯)の権威、ケルバー教授でした。
日本でも、当時コーヌスクローネ(入れ歯の種類)が知られていましたが、(そのレベルの違いに大変なカルチャーショックを受けたそうです。
稲葉先生は当時、日本歯科大学第二補綴科の助教授だったため、咬合については非常に詳しく、咬合器についての知識はドイツ人に負けなかったため、遠い異国から来た東洋人でも、教授としてみんなから認められ、尊敬されました。
(と後から聞きました。)
そのため、すぐにリーゲルテレスコープを教えてもらうことができ、実際にドイツ人の患者さんにたくさんの症例の治療を行いました。
その技術をしっかりと習得して帰国。
日本にはじめて紹介しました。
この技術を伝えることができるのは稲葉先生しかいません。
大変治療結果のよい入れ歯のため、今後この技術は日本中に広まっていくと思います。
IPSGの先生方は毎日の診療に加えて、お休みの日は、セミナーや勉強会などを受講されて患者様にベストな治療ができるように日々努力をされています。
みなさんとても真剣でした!
2010年01月26日 | コメント (0) | トラックバック (0)
学術大会
2009年12月14日東京 八重洲ホールにてIPSG包括歯科医療研究会(稲葉繁先生のスタディーグループ)の学術大会が行われました。
70名の先生方が出席されました。
今回は稲葉繁先生の講演、3名の素晴らしいゲストと、会員の先生方からの発表がありました。
順番にお伝えしたいと思います。
最初に稲葉繁先生からの挨拶のあと、「顎関節症の臨床」についての講演がありました。
顎関節症で口を大きく開けることができない患者様をその場で痛みなく、開ける方法をDVDを用いて発表されました。
患者様の声が動画で伝わったため臨場感たっぷり。その状況でビデオがまわっていたっていうのがすごいですよね。
実は、稲葉歯科医院の受付にいる女性・・・・わたしの母なのですが、日大の芸術学部の映画学科卒業。
ずっと、映画をとってきた経験があります。偶然にも、稲葉歯科医院の同じビルのテナントの会社がDVDを編集する、プロのための器械を扱っていて(患者さんでもあります)母は扱うことができるので、緊急な時は受付のおばさんからいきなりカメラマンに変身します(笑)
おかげで、稲葉先生は早い時期から学会、研修会などで、DVDを流しまくっていました。
学会のテーブルクリニックなどでは、たくさんの先生が講演をするのですが、ちょっと、DVDのボリュームをあげるだけで目立つことができます。(笑・・・・しかもDVDが講演してくれます)
「短い時間だから詳しい治療方法はまた今度・・・・」
先生方はこの先がもっと聞きたかったのだけど、という顔をしていました。
この続きを知りたい方、ぜひ、「顎関節症の実習コース」受講されてくださいね。
続いて
鷲沢直也先生
日本歯科医師会で情報管理委員をされていて、たくさんの本をだされているITの専門家。
これならできる!歯科医院ホームページはじめの一歩ご自身も開業医でありながら、歯科医師に対してのホームページの活用術を教えるという、多彩な才能をお持ちの先生です。
インターネットで検索して歯科医院を探す患者様にたいして、正しい情報提供をしましょう。
と力説。
適切な情報提供をしている歯科医院を患者様は探しているということです。
これを聞いて、稲葉歯科医院はホームページもあり、こんなふうにブログも書いているのに、それを患者様に伝えてなかったなと思いました。
稲葉歯科医院もこれから情報を流し続けるので、どうぞよろしくお願いします!
というのを気づかせてくれた内容でした。
鷲沢先生のホームページもぜひチェックしてみてください。
そのあと、前IPSG会長の大石尭史先生のご講演。
先生は顎咬合学会の指導医です。
顎関節症の患者様を体のゆがみから治すアプローチをする症例をパワーポイント100枚用意してくださり、教えていただきました。
この講演の次の日、話を聞いた先生から連絡があり、
「先生、本当に治りました!」とびっくりされたそうです。
その後の懇親会では、先生のまわりでゆがみ体操をしている先生方をたくさんみかけました・・・・・(笑)
次は休憩をはさみ、
続いては大畠一成先生の講演。
大畠先生の講演を聞きたい(会いたい)先生方からたくさん問い合わせがありました。
日本で最初にドイツのマイスター称号を取得された先生です。
15年間ヨーロッパで仕事をされていました。フランスやイタリアの審美学会のインストラクターなど経験され、現在はDental Labor GROSSを開設されて活躍されています。
わたしもファンの一人です!
ドイツで生れた娘さんのお名前はゆりとおっしゃるそうで、うれしいです。(私はゆりこです。)←全然関係ないですよね。
金属アレルギーについてのお話などもしてくださいました。
口の中に保険の銀歯(パラジウム)を日本では普通に使用していますが、ドイツではパラジウム単体でのかぶせもの、つめものは原則禁止だそうです。
欧米を中心にパラジウム、銅のアレルギーが浮上しているというお話でしたが、日本では大量のパラジウムがお口の中に入っている患者様をみかけることがあります。
できるだけ、使うことがないように患者様とのきちんとした話し合いが必要だと感じました。
それとは別に99,98% 金を使用する、ガルバーノシステムによるセラミック治療はまぶしいぐらい綺麗でした。
先生のパソコンには一日中しゃべっても、一か月では足りないぐらいの情報が入っているそうです。
IPSGでのセミナーまたどうぞよろしくお願いします!
そして、太田裕明先生。
巣鴨で太田歯科医院を開業されています。
最近ホメオパシーの資格をとりにギリシャに行かれていたそうです。
先生は成長がとまらないからさらに追いつけなくなってしまいました。
講演内容は、口腔の健康から全身を守るということで、顎関節症のメカニズムをものすごくわかりやすく説明してくださいました。
外側翼突筋の動き、前歯の誘導の必要性など、とても大切なお話、ありがとうございました。
今度ホメオパシーのお話も聞いてみたいです!
よろしくお願いします。
それにしても先生の雰囲気、ホメオパシーの効果でしょうか。
やわらかいオーラがでていました。
最後に、オロフェイシャルペインの権威で米国口腔顔面痛学会(AAOP)の認定医、井川雅子先生のすばらしい講演を聞くことができました。
お若いのにこれだけの実力のある女性の先生、かっこよくて憧れます・・・・・
先生は顎関節症をいろんな角度から診断する方法を教えてくださいました。
舌咽神経痛、側頭動脈炎は顎関節症と酷似の臨床像があるため、その診断基準をわかりやすく説明していただきました。
かっこいいと思っているのは女性だけではなくて、男の先生たちも
「かっこいいよね。」
と言っていました。
以上、盛りだくさんの発表に会場は興奮した感じでした!
その後の望年会(忘れる年の会ではなく、IPSGでは望む年の会と呼んでいます)
では、久しぶりの先生方とお会いできて、とっても盛り上がりました。
出席してくださった先生方、本当にありがとうございました!!
2010年01月26日 | コメント (0) | トラックバック (0)
咬合診断と治療計画の立案
「咬合診断と治療計画の立案」のセミナーが開催されました。
包括歯科医療はすべての技術が平均以上であることが必要です。
診査診断は患者さんを治療する前に行う一番最初の一番大切なところです。
稲葉歯科医院の顧問である稲葉繁先生が、
最初に必ず患者さんの上下の模型をとり、咬合器という器械に付着して診断をしてから計画をたてて、治療をすすめるように指導しました。
実はこのところは、保険の点数でいうと50点、500円です。
それに比べて、手間はすごいので、この診査診断をはぶいてしまうことはしょうがないという傾向があります。
でもあえて、これをやりましょう。
ということです。
それは、咬合器に模型をつけないと、自身をもって、患者さんに最善の治療をすすめられないからです。
ここからすべてが始まるので、ここを省いてしまうと、最後の結果に影響してしまいます。
「咬合診断と治療計画の立案」という題名は地味かもしれませんが、それを学びにきた先生方はすばらしと思いました。
先生方、セミナーご参加ありがとうございました!
2010年01月26日 | コメント (0) | トラックバック (0)
顎咬合学会
昨日、東京国際フォーラムにて開催された、顎咬合学会のテーブルクリニックで稲葉歯科医院顧問の稲葉繁先生が「難症例にも対応できる上下顎同時印象法による総入れ歯の製作方法」について発表しました。
たくさんの先生方が熱心に聞かれていて非常に充実した発表になりました!
難症例にも対応できる「上下顎同時印象法」による総入れ歯の治療方法
「在宅要介護高齢者」 「顎の骨が薄い」 「脳血管障害の後遺症による麻痺」 「顎関節症」 など、何症例とされる患者さんにも対応できる「上下顎同時印象法」を発表しました。
理想的な総入れ歯は口を閉じて、食事をするときと同じ状態で型をとることですが、現在の総入れ歯の「型取り」は、口を開けて上下の歯の型を別々にとれため口の中に装着すると誤差が生じるのと、来院回数が多い(6回から8回位)などの欠点がありました。
上下顎同時印象法による総入れ歯は、その名の通り、上下顎を一緒に「型取り」を行い、来院回数はわずか3回で完成します。
上下顎を一緒に「型取り」を行うことで、今まで難しかった患者さん自身の力による筋肉、舌、唇の型を模型上に再現するため、高い精度の総入れ歯をつくることができました。
また、今までの総入れ歯は、歯ぎしりや舌を前にだしたり、笑ったりすると入れ歯がはずれてしまうことがありました。
Struck設計による審美的にも機能的にも優れた人工歯を用いることで、歯ぎしりができるようになり、舌を前に出すところに入れ歯があたらないようにすることにより、入れ歯がはずれてしまうことなく楽しく食事ができます。
また、口を大きく開けるほど筋肉のサポートでいればが吸着するため、入れ歯であっても気にせずに笑うことができます。
『上下顎同時印象法』は年齢を重ね、歯を失うと、口元が低くなりつぶれたようになりますが、新しいシステムでは以前歯があった時と同じ口元にもどし、若々しい印象を取り戻すことができるため、アンチエイジング効果もあり、患者さんからも大変喜ばれています!
そして、『上下顎同時印象法』は難症例の患者さんにも応用されて、良好な結果を得ています。
稲葉歯科医院山吹町の関根先生が「睡眠時無呼吸症候群の歯科からの対応」についてポスター発表がありました。 発表前の緊張ぎみの関根先生!
2010年01月26日 | コメント (0) | トラックバック (0)
インプラント時代のパーシャルデンチャー
2009年1月22日、練馬にあるコサカで研修会がありました。
講師は稲葉繁先生です。
夜7時から3時間の研修でしたが、たくさんの先生方が勉強しにきていました。
パーシャルデンチャーというのは入れ歯のことです。
今まで、インプラントと入れ歯(リーゲルテレスコープ)を組み合わせた研修会というはなかったので、みなさん興味をもって熱心に聞いていました。
あっという間の3時間でした!
研修の様子 休憩時間、熱心に模型を見ている受講生