IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

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重度な歯周病と入れ歯について

【重度な歯周病と入れ歯についての症例】

初診時 

上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例重度の歯周病でお口のにおいが気になって来院されました。ご自分でも悪いのがわかっていて、一大決心で当医院をおとずれれた。とおっしゃっていました。話をするときは常に手で口を隠し遠くで話すようにしていたとそうです。


上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例残念ながら前の歯はグラグラ、どうしても保存ができなかったため、歯を抜かせていただきました。



上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例抜く前に、入れ歯を修理して歯が抜けてもそのままにならないようにしました。前の歯は仮の歯を作り、上あごの部分を補強し、かめるようにします。
通常、歯を抜いてしまうと、ないまましばらく過ごさなくてはいけませんが、それでは、患者様の生活に支障があります。そのため困らないように事前にきちんと治療計画をたてておきます。

上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例上あごは2本歯を抜き、4本を利用してレジリエンツテレスコープ、下あごは残っている本数は多いのですが、歯槽膿漏がすすんでいて歯がぐらぐらしていたため、すべて固定、連結できるようなリーゲルテレスコープで治療をすることになりました。



上あごに内冠を接着させて、その上にレジリエンツテレスコープをはめます。
上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例

下顎は内冠を連結して歯がぐらぐらしないように固定し、その上からさらにリーゲルテレスコープで固定。
上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例

上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例お口の中に入れ歯を装着したところ。見えるところはすべて白く、入れ歯であることが他人に気がつかれません。


上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例
上顎レジリエンツテレスコープ、下顎リーゲルテレスコープの症例


この入れ歯を入れて患者様は大変喜んで下さり、知らない人にでも笑って話しかけにいきたくなるとおっしゃっていました。
今まで笑ったり、話をすることにコンプレックスをもっていたとのこと。
毎回メンテナンスのときに素敵な笑顔でお話をされるのを見ると、私たちもとってもうれしく思います。

2010年07月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)

若年性歯周炎と入れ歯

Q.まだ30代なのですが、若年性歯周炎と診断されました。

10代の頃から歯肉炎の症状があり、歯科医院で、歯ブラシの指導などがありました。舌で歯を触ると動揺もあります。最近では腫れや痛みもあり、すでに抜けてしまいそうな歯が何本かあります。奥歯にはブリッジがはいっているのですが、ブリッジごとグラグラしています。ブリッジが抜けてしまったら入れ歯になるのでしょうか?

A.若年性歯周炎とは10代、20代の若い方が発症する歯周炎です。

この時期に発症する原因は遺伝的なもの、免疫機能の異常と言われています。細菌の中でもActinobacillus actinomycetemcomitans という菌が多いのも特徴です。

あなたの場合、グラグラしているブリッジの対応と歯周病の治療を並行して行わないといけません。

歯周ポケットの深い、抜けてしまいそうな歯はその歯が抜けてしまった時の対応を考えておく必要があります。

具体的には、仮の歯をつくる。仮の入れ歯をつくるなどです。その後、歯周病の治療を行います。

歯周病とは歯のまわりの骨がグラつきだし、最終的には歯が抜けてしまう疾患で、20代ごろから発症すると言われています。口の中にその原因となる歯周病菌が存在するのかを検査によって調べることにより、より正確な診断と適切な治療を受けることが出来るようになります。

歯周病の原因となる細菌は主に6つあります。

①Porphylomonas gingivalis

②Tannerella forsythensis

③Treponemadenticola

④Prevotera intermedia

⑤Actinobacillus actinomycetemcomiotans

 Fusobacterium nucleatum 

【お口の中の歯周病菌を除菌する新技術3DS】

歯科衛生士による専門的な技術と器具を用いた歯面清掃処理(PMTC)を行って、歯垢(プラーク)や歯石を除去した後に、歯列にあったマウスピーストレーを用いてくすりを一定時間歯面に塗布します。

この方法は唾液で希釈されることなく、安全かつ確実に抗菌剤やフッ化物などのくすりを歯に塗布することが可能です。 

3DSの方法

①唾液検査を行い除菌が必要かどうかを確認します。

②除菌に必要な患者さんには十分な治療方針の説明を行います。

③歯の型をとりマウスピーストレーを製作します。

 PMTCを行い、歯面より歯垢(プラーク)、歯石をとります。

⑤マウスピーストレーに薬物を入れて、5分間置いて、除菌します。

⑥一週間後に再度除菌操作を行います。

⑦家庭では1日2回(朝、就寝前のブラッシング後)トレーにフッ素含有のジェルを入れて、5分間維持し歯を強くします。

当院では(株)BMLの唾液検査で検査報告書を患者様にお渡ししております。

3DSの効果は4カ月から6カ月といわれているため、定期的に除菌することをお勧めします。

歯周病の症状が安定してきたら、歯が動かないように固定をしなければいけません。簡易的には、両隣を接着剤で止める方法がありますが、たくさんの歯を失ってしまった場合は当院でおすすめしているテレスコープシステム(ドイツで開発された入れ歯)で対応しています。
詳しくは入れ歯専門HPをご覧ください。
 

 

 

 

 

 

 

 

2010年07月13日 | コメント (0) | トラックバック (0)

インプラント、テレスコープシステムの寿命について

Q.インプラントの寿命、テレスコープシステムの寿命はどのくらいなのでしょうか?

A.私が大学を卒業した12年前、インプラント治療をする先生はごく限られた人でした。大学のインプラント科も人数が少なく、あまり人気がなかったと言ってもいいでしょう。

近年はどこの歯科医院でもインプラントをしています。この一年で学会の会員数の増加が最も著しかったのはやはり日本口腔インプラント学会で、1345人増だそうです。

業界では「インプラントバブル」とも言われています。

そして40年の耐久性がある。と書かれています。

しかし、それはそれぞれの歯科医院での症例実績なのでしょうか。12年前ほとんどインプラントをする先生がいなかったのでまず、違うと思います。

歯周病もなし、全身疾患、かみ合わせのバランスもすばらしかったらそれもありえると思いますが、過大評価は禁物だと感じます。

インプラントは天然の歯ではないので虫歯になることはありません。しかし、歯茎は人工ではないですよね。手入れを怠れば歯周病にだってなってしまいます。 喫煙していか、していないかで状態も変化していきます。インプラントする前に正しい知識を歯科医とカウンセリングする必要があります。

一般的にインプラントの10年生存率は90%といわれています。

したがって、もしインプラントをするのであるならば10年前からインプラント治療をしていて90%成功している歯科医院をおすすめしたいと思います。

一方、テレスコープシステムはどうでしょうか?

当院では30年前の結果をみることができます。というのは、32年前に当院顧問稲葉繁が初めてドイツから日本にテレスコープシステムを紹介し、治療した患者様で今でも使っていただいている方がいらっしゃるからです。

残念ながら、使えなくなってしまった方もいらっしゃいますが、他のテレスコープでリニューアルされています。

最低でも10年は普通に過ぎています。

私が歯科医になってテレスコープシステムで治療した患者様でそろそろ10年経過してきていますがすべての方が今もご自分の一部として使っていただいております。中には、歯の根が割れてしまった、歯周病が進んでしまい歯を残念ながら抜歯したという方はいらっしゃいます。

しかし、テレスコープシステムは取り外すことができるため、修理して元通り使うことができるのが大きな特徴です。

たくさんのパターンに対応してきています。10年後、20年後、30年後を予測して設計計画をたてることができる優れたシステムだと思います。

 

 

 

 

 

2010年06月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)

インプラント以外の方法は?(40代女性)

Q. 25年前、高校生の時に左下6番を抜歯したため20歳代でブリッジになりました。
5年前ブリッジの支えになっていた左下の7番がだめになり抜歯。
歯周病もあり、インプラントするには骨が足りないということで入れ歯にしました。 

保険で作った部分入れ歯で、とても違和感があります。

以前インプラントもすすめられましたが、やはりインプラントには抵抗があります。インプラント以外の治療法で良い方法があれば教えていただきたいと思います。

A.最近インプラントに抵抗があり、できることならしたくないという相談をうけることが多くなってきました。インプラントは条件が整っていればすばらしい技術です。 でも、全ての方の条件が整っているわけではありません。

実際、骨の量、喫煙、全身疾患そして歯周病などの問題があるため、すべてがインプラントで対応できないということは事実だと思います。

40歳代でインプラントを入れたとして10年後、20年後、30年後どうなっているかということも考慮しないといけません。

奥歯を2本失ってしまったということですね。

当院で一番行われているリーゲルテレスコープによる2本分の部分入れ歯についてお伝えします。

通常保険の入れ歯は金属のバネで支えますが、審美的に悪い、入れ歯が動くという欠点があります。

当院のリーゲルテレスコープは入れ歯に小さな鍵のような装置を付け、この鍵の開閉によって入れ歯が簡単に着脱できるようなしくみになっています。なので、金属のバネはありません。

また、保険の入れ歯は簡単な金属のバネで歯をつかんでいるため、かんだ時の入れ歯の沈み込み、(動き)はとても大きいです。それが直接歯に伝わるため、結果的に歯を揺らしてしまい、グラグラにしてしまいます。

それに比べ、リーゲルテレスコープは土台となる2本の歯を連結固定、その上に2重に歯を被せてます。鍵をしめることでしっかり入れ歯を固定します。

リーゲルテレスコープによるかんだ時の入れ歯の沈み込み(動き)は300ミクロンです。

そのうち土台となる歯にかかる動きは120ミクロンのため、ほとんど土台に負担がかかりません。

もちろん、しっかりと噛むことができて、審美的にも優れているということが特徴です。

最近クラスプ(バネ)がみえない、シリコンのような部分入れ歯がでてきましたが、どのくらいの歴史、症例があるのでしょうか。みかけはよくても噛めて機能しないと意味がありません。

お出かけ用として使うのでは、食事も美味しくないですね。

リーゲルテレスコープはインプラント同様、しっかり自分の歯として使うことができると言ってもよいでしょう。

 

 

 



2010年06月14日 | コメント (0) | トラックバック (0)

金属のみえない目立たない入れ歯を入れたい(30代女性)


Q.右上67左下567を虫歯で抜歯し、入れ歯を入れることになりました。

入れ歯の金属が見えるのがいやで、金属のみえない目立たない入れ歯を入れたいと考えています。(30代女性)


①金属を引っ掛けないシリコンの義歯とはどのようなものなのでしょうか?

②金属を引っ掛ける入れ歯のほうが、長持ちして何年も、使えるのでしょうか?

③噛むのにはシリコンやスマイルデンチャーは、保険の入れ歯よりしっかりかめなくて、あごが痩せてくると、どこかで読みましたが、どうなのでしょうか?
回答、よろしくおねがいします。

A. 保険適応の部分入れ歯は残っている歯に金属の金具を引っ掛けます。

見た目にも入れ歯を入れていることが気づかれてしまうため、最近では、自費診療での入れ歯を希望される方が増えてきました。

①金属を引っ掛けないシリコンの義歯とはどのようなものなのでしょうか?

歯にかかる金属のばねのかわりに歯と歯茎の境目の目立たないところにシリコンのばねをかけるものです。確かに目立たないという利点はありますが、噛みにくいのは確かだと思います。

というのは維持力が弱いため、入れ歯が動きますし、食べ物が隙間から入りやすいからです。

また、噛んだ時、入れ歯部分の粘膜の沈み込みがあるため、(歯がある部分に比べて、歯茎は1ミリ~2ミリクッションのように沈み込みます)残っている歯に強い力が加わります。

将来的に、残っている歯に負担がかかり、歯を失ってしまう可能性があります。

そして、この方法は最近でてきたものなので、どのくらい使えるものなのかという証拠がまだありません。

②金属を引っ掛ける入れ歯のほうが、長持ちして何年も、使えるのでしょうか?

金属を引っ掛ける入れ歯の寿命はせいぜい7年ぐらいでしょう。

しかも神経のある強い歯なので、神経のない弱い歯だったら、数年もしくは数カ月で歯がグラグラになってしまうかもしれません。

③噛むのにはシリコンやスマイルデンチャーは、保険の入れ歯よりしっかりかめなくて、あごが痩せてくると、どこかで読みましたが、どうなのでしょうか? 

入れ歯が動くと顎の骨は吸収してきます。したがってその可能性はあります。

当院でおすすめしているテレスコープシステムはドイツで100年以上の歴史のある入れ歯です。

技術、材料の向上により、金属がみえることもないため、若い方にも受け入れていただいております。

維持装置がバネのような簡単なものではないため、治療から装着まで約3か月はかかります。(その間ストレスなく過ごせるように仮の歯を作るのでご安心ください)

製作方法、技術が精密なためです。(日本でこの技術をもった歯科医、歯科技工士は非常に少ないです。)

入れ歯が口の中で動くことがないため顎の骨の吸収もほとんどありませんし、残っている歯を固定することで守ることができます。

入れ歯を入れたら最低10年は自分の一部として使っていただきたいです。

テレスコープシステムは修理もできるので、当院の患者様の中には30年もの間長く使っていただいている方もいらしゃいます。

10年、20年、30年後、入れ歯の種類によって残っている歯を失っていくか、守れるか別れるので、よくご検討されることをおすすめします。

 

 

2010年06月09日 | コメント (0) | トラックバック (0)

入れ歯になると見た目にすぐわかるものでしょうか?(30代前半 女性)

Q.子供を出産後、むし歯がひどくなり、最近では歯周病の症状が出てきた感じもあり思い切って歯科医院で治療をしました。むし歯がひどくなり抜いた歯が多いです。グラグラしている歯もあります。

もともと歯根が短くて、歯の質も弱いということです。特に前歯がグラつき、噛み切るのが怖いです。歯科の先生が、残りの歯も長く持たないと言われました、自分自身もそう思います。
しかし、現在30代前半で入れ歯には抵抗があった為、一旦治療は終了しています。
でも、見た目もかなり悪くなってしまって話すことも億劫になってつらいです。
毎日悩んでいて、どうしたらいいのか分かりません。
入れ歯になると、見た目にすぐわかるものでしょうか?治療にはかなりの期間がかかるものですか?
30代前半で入れ歯の方
っているのでしょうか?アドバイスお願いします。

A.出産した後、歯を悪くしてしまう方、とても多いようです。お子さんの世話が忙しく、ご自分の時間がなかなか作れないことが原因していると思います。

とても悩んでいらっしゃるようですね。やはり、見た目は気になるところだと思います。

従来の部分入れ歯のイメージは、金属の金具(バネ)が見えたり、はずれてしまうのでは・・・という不安があると思いますが、今では気づかれないようなものがいろいろあります。

当院でお勧めしている方法は、ドイツで開発されたテレスコープシステムという治療法ですが、金属の金具も見えませんし、もちろん自然にはずれてしまうことはまずありません。

入れ歯と呼ぶには保険のものとは全く異なるので、他に呼び名がないかと思うくらい装着感は自然です。

見た目が美しいというだけではなくて、しっかりとした機能、そしてこれ以上歯を喪失しないように守ることができます。

取り外しをしている時間が一日の中でも非常に少ない(歯ブラシをするときのみ)ので、ご自分の体の一部と考えていただいていいと思います。

そして、何よりも今後歯を悪くしてしまうことを予防できるような効果もあり、長くお使いいただけます。

現在たくさんの目立たない入れ歯をホームページなどで見かけると思うのですが、この方法は最近開発されたような方法ではなく、ドイツでは100年以上もの歴史があり、将来の結果が予測できるようなものです。

その時だけ綺麗でも、数年後にやはり他の歯も失ってしまうような方法だとやはりまずいと思います。

治療期間は3か月ぐらいです。(製作作業が精密で時間がかかるため)

治療期間はもちろん仮の歯を入れるので、見た目や食事をするのに困らないようにするので安心してください。

30代前半で入れ歯という方はたくさんいらっしゃいます。残念ながら歯を失った方はこれ以上歯を失わないようにきちんとした入れ歯を入れることをおすすめします。

 

 

 

2010年05月18日 | コメント (0) | トラックバック (0)

部分入れ歯の注意点、アドバイスお願いします。(40代 女性)

Q.今まで、ほとんど保険外の治療で治してきたのにもかかわらず、歯が弱く、部分入れ歯を覚悟してください。と歯科医院で言われました。なるべくブリッジで治したいと希望しておりますが、骨が薄く、難しいようで、インプラントも簡単でないようです。また、本数が多いため、相当な額になりそうできびしいです。
40代で入れ歯になった人なんていないので、相談もできず、苦しいです。

歯が溶けて抜けてしまう夢まで見るようになり、精神的にも憂鬱です。部分入れ歯を入れるにあたって注意点やこつなど、アドバイスお願いします。

A. 40代で部分入れ歯という方は実はたくさんいらっしゃいます。歯のことで、どうしたらいいかわからない不安で、精神的に憂鬱になってしまっているようですね。

まずは、ご自身にとって安心できるような治療を見つけことが大切だと思います。

部分入れ歯であっても美味しく食事ができて、快適に過ごせることはもちろんできます。

入れ歯という響きが少しネガティブな雰囲気がするかもしれないのですが、そんなことは決してありません。

当院のテレスコープシステムは従来の入れ歯のイメージとは全く違うため、たくさんの若い方に使用していただいております。

取り外しをしている時間はほとんどなく、ご自分の一部として使っていただいております。

入れ歯の相談は友達同士ではなかなか難しいかもしれませんが、歯科医院でしたら出来る限り相談にのることが可能なので、大丈夫ですよ。

 

 

2010年05月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)

部分入れ歯の利点は?(40代女性)

Q.30代の時から歯が弱く、奥歯は上下ともブリッジが入っていましたが、歯が割れてしまい歯を抜かなければいけない状態になってしまいました。

歯科で「根本がないので差し歯は作れないから、入れ歯を検討しましょう。」
と言われました・・・かなりショックでした。

まだ40代前半で、もう入れ歯??

入れ歯というと、お年寄りのイメージがあります。

美味しく食べる為には入れ歯をいれることは大切だと歯科医の先生から言われたので、一大決心をして今回作っていただくことになりました。

とは言えかなりの不安もあります。

入れ歯を入れたらどのような点に気をつけなくてはいけないでしょうか?
そして、利点?などもありましたら教えてください。
入れ歯に対し、前向きな思考を高めたいと思っております。宜しくお願いいたします。

A.30代、40代でしっかりとした部分入れ歯を作ることで、将来歯を喪失することを予防することができます。

30代の時にすでに全体的にかぶせ物があったり、ブリッジが入っていたりするかたは要注意です。40代で、かぶせてある歯やブリッジが割れたり、保存できなくなってしまうケースが非常に多いからです。

この時期にしっかりとした歯科治療をしておかないと、歯の喪失を加速させてしまう可能性があります。

出来る限り、弱い歯も含めて全体的に固定してあげること。(歯は左右に揺れる力に弱いです。動かないように固定する必要があります)

歯のかみ合わせを整えてあげること。

歯を動かさないような部分入れ歯を入れること。

がとても大切なキーポイントになります。

当院の部分入れ歯、テレスコープシステムによる入れ歯は支える歯をほとんど揺らすことがありません。

むしろ、連結することで、歯の寿命を延ばすことができる入れ歯です。

入れ歯を入れたらどのような点に気をつけたらいいでしょうか?

ということですが、やはり、定期的なメンテナンスが大切になります。

ご自分ではどうしても磨ききれない汚れなどは、歯科医院にて綺麗に磨いてもらいましょう。かみ合わせも全体で噛めて、部分入れ歯に強い負担がかからないようにチェックしてもらうといいと思います。

入れ歯に関しての利点なのですが、テレスコープシステムに関しては、インプラントのような大きな手術が必要ではないので、体にやさしいところです。

そして、10年後、20年後、口の中の環境が変わっても修理をしながら、長く使えるところが利点ともいえます。

もちろん、保険の入れ歯のような、金属のバネも見えないので、従来のように入れ歯であることが他人から気づかれるような心配もないので、安心してください。

最近では、インプラントよりもテレスコープシステムを選ばれる方が非常に増えてきました。若いかたであってもテレスコープシステムなら受け入れられるようです。

日本にはアメリカの歯科医療は情報が入りやすいのですが、ヨーロッパ特にドイツの歯科医療に関しては、その治療の難しさから、なかなか広まっていませんが、当院の顧問の稲葉繁先生がドイツで客員教授をしていたことがあり、日本に取り入れることができました。

日本に取り入れてからすでに30年以上経過しており、非常に結果が良いため、これから全国に広まっていくものと強く感じます。

 

 

 

2010年05月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)

右上3本が残っているのですが、どのような入れ歯がおすすめですか?

Q.母なのですが、上顎に入れ歯をいれています。
上の前歯が3本が残っています。そのうちの一本はぐらぐらしています。

この歯にクラスプがかかっているのは負担が大きく良くない気がします。

インプラントはできますか?

また、入れ歯を新しく作るとしたら、どのようなものがおすすめでしょうか。

A.3本の歯が残っていてその歯にクラスプがかかっているのですね。クラスプとは入れ歯を支える金属の金具のことです。

上の歯は全部で14本です。

保険の部分入れ歯は11本分の歯をたったの3本(しかも前歯は弱いです)で支えます。どう見ても無理がありますよね(*>_<)/~~

クラスプをかけた前歯が抜けてしまうのも時間の問題です。

インプラントをするのにも11本、金額的にもお母様の骨にも非常に負担がかかってしまいます。

残っている3本の歯を守ることができて、体の一部として機能できる入れ歯・・・・ レジリエンツテレスコープというドイツで開発された入れ歯で当院の患者様に満足いただいております。

レジリエンツテレスコープとは3歯以内の歯が残っている場合の適応となります。

3本の歯に負担をかけるのではなくて、粘膜や筋肉の力を利用します。

3本の歯を入れ歯の中に取り込んでしまいます。(内冠と外冠という構造でその間は粘膜の沈み込みを考えて隙間をあけて作ります。) このレジリエンツテレスコープの特徴は、今回の相談のようにすでにグラグラしている歯も利用して、抜けてしまった場合も簡単な修理で、使えるところです。

いままでのように作り直しが必要なことがないので、長く使うことができます。

出来る限り、残っている歯に負担をかけないようにお口の周りの粘膜、筋肉を利用することで、外れてしまうこともなく、発音に関しても不自由なくしゃべることができます。

歯も柔らかいプラスチックではなく、リヒテンシュタインのイボクラール社審美的にも美しく、機能を兼ね備えた人工歯を使用します。

3本の歯を守ることができて長持ちする美しい入れ歯です。ぜひおすすめしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

2010年04月18日 | コメント (0) | トラックバック (0)

30代、インプラントと総入れ歯どちらがよいでしょうか?

Q.30代後半ですが重度の歯周病で、左上4本、下の前歯の歯しか残っていません。
残っている歯もグラグラで接着剤のようなもので固定してあります。

現在、金属の金具がついた部分入れ歯を使っています。
なんとかならないものかと、何件かの歯科医院で診てもらいました。
1件目では、残っている下の歯を全部抜歯し、入れ歯のインプラントにするしかないとの診断。
2件目では、上はインプラント4本で入れ歯を固定、下はインプラントも6本でブリッジがいいですが、かなりの金額になってしまいます。
とても話しづらく食事もとても食べづらいです。
仕事にも影響が出てしまっています。(営業の仕事です。)
マスクが手放せなくて人前で笑う事もできません。
毎日がとても苦痛です。
総入れ歯か、インプラントか自分でもどのように決断してよいのかわからなくなってしまっています。
どちらがよいのでしょうか?

A.残念ながら、将来的に上下ともに総入れ歯という状態になりそうですね。

入れ歯にするか、インプラントを使った入れ歯にするか。ということなのですが、この場合、インプラントを使った総入れ歯はあまり意味がないと思います。ご自分の歯が残っていた時と同じ状態がインプラントを入れても繰り返される可能性があります。

さらに、かなりの数の本数のインプラントが必要になるということと、、重度の歯周病のため骨の厚みが薄いことが予想されるので、金額的にも、あなたの骨にも負担は大きいです。

インプラントをしなくても、口のまわりの筋肉を利用して作った総入れ歯の製作方法で非常によい結果を得ています。

「上下顎同時印象法」という方法による総入れ歯です。

この方法は上下一度に型取りをして、口の周りの情報をすべてコピーできる方法です。型取りの最中につばを飲み込んでもらうのですが、これによって食事をするときと同じ状態を再現することができます。

口の周りの筋肉に支えられた総入れ歯は吸着がいいです。またウォーターフイルム現象(ガラス板を2枚重ねその間に水を挟むと取れなくなる仕組み)によって取れないようにします。

人前で大きな口を開けて笑っても、けっして外れてしまうことはありません。

入れ歯になったことで内気になってしまったら、今後の人生楽しめなくなってしまいます。

入れ歯であることを忘れてしまうぐらい自然な入れ歯なので、安心して使っていただけます。

 

 

 

 

 

 

2010年04月16日 | コメント (0) | トラックバック (0)

入れ歯にならないように気をつけることがあれば教えてください。

Q.小さい時からむし歯になりやすく、30代半ばで上の歯全てが差し歯です

歯磨きも普通の人以上に気をつけて磨いています。下の歯も両側にブリッジが入っている状態です。今後5年後10年後、40歳など若くして総入れ歯・・・なんてことあるのでしょうか?

今後気をつけることがあれば教えてください。(N.J)

A.現在の状態でしっかり治療をすることが、将来入れ歯になるかならないかの分かれ道になると思います。

差し歯ということは、金属やセラミックなどで被せてあるということですね。

通常、神経のない歯というのは弱いため全体を被せるような治療をします。

(例えば、生きている木はなかなか倒れませんが、枯れている木は簡単に折れてしまいますよね。それと同じで、神経のない歯は弱く折れやすいです。)

N.Jさんの歯も神経のない歯があると思われます。

そういう歯は過度な力がかかると、歯がグラグラしてしまったり、割れてしまったりします。

将来できるだけ歯が抜けないように保つ方法は、できるだけ、被せものを連結することです。

連結すると強くなり、力も分散できます。

神経のない弱い歯にだけ力がかかることがありません。

上の歯すべてを連結、というのも可能です。

どのように連結をするかというと、このブログの目次にある

入れ歯 による顎関節症(←ココぽちっと押してください。)

の症例にあります。

キーアンドキーウェイという連結装置で前歯6本、右と左の奥歯4本ずつをつなげます。

そうすると、全体が連結されている効果がでます。

顎も関節でつながっているので、多少動きがあるので、キーアンドキーウェイでそのひずみを吸収します。

今のN.Jさんの状態をほうっておくと将来、総入れ歯という可能性があります。

神経の治療をしっかりと行い、土台をしっかりさせてなるべく連結をすることで、歯を守ることができます。

もちろん、歯磨きや歯科衛生士によるメンテナンスは必須です。

将来入れ歯になるかどうか、今が大事な時期だと思います。

 

2010年03月29日 | コメント (0) | トラックバック (0)

入れ歯ができるまで仮歯をいれることはできるのでしょうか?

Q.入れ歯ができるまで仮歯を入れることはできるのでしょうか?

40代にしてほとんどの歯が差し歯やブリッジで、最近上の前歯のブリッジが外れ、また奥歯はグラグラして外れそうです。
現在前歯の根っこが割れているためこの次に歯を抜く予定です。

それとつながっている奥歯もグラグラしていて抜かなければいけないと言われています。
入れ歯にする覚悟はできていたのですが、入れ歯ができるまでは歯が抜けた状態でせいかつをしなければならないのでしょうか?
仕事の関係でどうしても歯抜けの状態で過ごすことができず、どうすればいいかわかりません。
なんとか入れ歯ができるまで仮歯を入れる方法はないでしょうか?
ご回答よろしくお願いします。

A.即時義歯という歯を抜くのと同時に入れることができる入れ歯があります。

新しく入れ歯を入れるまで、歯がない状態でいなければいけないのかと不安に思う患者様からの質問をよく聞きます。

治療中であっても歯がない状態だと、食事もできないですし、人とコミュニケーションがとることができなくなります。

家族も心配されると思います。

当院では入れ歯製作中であっても必ず仮の歯を入れるようにします。
歯を抜く前に、次に歯を抜いた状態を想定して仮の入れ歯を作ります。
即時義歯といいます。
抜けた後、患者様の審美的、機能的回復をするのかを前もって考えておくことが重要です。
治療中でもお仕事にはほとんど影響しないと思いますのでどうぞご安心ください。


 

2010年03月09日 | コメント (0) | トラックバック (0)

30代、40代の若い方の入れ歯について

Q.若いのに入れ歯という人いるのでしょうか?

30代後半で歯周病と診断されました。長年、虫歯や腫れや痛みに悩まされてきて,通っていた歯医者では歯周病とも言われず定期的な歯石取りだけでの通院でした。意を決して歯医者を変わった先でそう診断されました。上の両奥歯から3本ずつとも骨が溶けててもう持たないと言われショックを受けています。他の歯も骨がとけはじめていると言われました。インプラントをするには骨がうすいから難しいそうです。若いのに入れ歯という人いるのでしょうか?

A.若い方の入れ歯の質問をよくうけます。

「若いのに入れ歯なんてはずかしい。」

「友達にも家族にも相談できない。」

「歯科医院で相談をするのがこわい。」

という方、実はたくさんいらっしゃいます。
歯が悪くなってしまったことがご自分でもよくわかっているのだけど、相談できずに悩んでいる方が多いです。

最近、患者様の質問に歯科医が回答するサイトの回答者になっているのですが、若いかたの入れ歯にするか、インプラントにするかという相談が非常に増えてきています。

ほとんどの歯科医院では9割の先生はインプラントをおすすめしていると思います。

当院はその他の1割、入れ歯をおすすめしている歯科医院です。

当院の入れ歯は入れ歯先進国ドイツで開発されたテレスコープシステムを取り入れています。
詳しくは
http://www.ireba-inaba.jp/こちらのHPを見てみてください。
今までの入れ歯のイメージとはまったく違います。
歯にひっかける金具も見えません。
食事をしているときにはずれてしまうこともありません。
インプラント同様、審美的にも優れています。
夜寝るときも外す必要がありません。
ご自分の一部として使っていただけます。

奥歯が1本2本失ってしまったぐらいでしたら、インプラントのほうがいいかもしれませんが、すでにたくさんの歯を失ってしまっている場合、すべてインプラントにすることのリスクも考えないといけないと思います。
インプラント治療の世界最長は40年。30代でインプラント治療をたくさん入れたとすると、40年後、70歳のときどうなっているのか・・・・

その点、テレスコープシステムは修理をしながら長く使える入れ歯です。
しかも入れ歯であることが他人から気がつかれません。
当院では20代後半からお年を召した方までテレスコープシステムで治療をされた患者様がたくさんいらっしゃいます。
20代後半で当院のリーゲルテレスコープで治療をされた患者様は現在7年経過していますが、修理もなく毎月メンテナンスにいらしていただいております。
よく食べれるようになったので、だいぶ太ってしまったとおっしゃっていました。
若いのに入れ歯になってしまってはずかしいということはありません。
メールでの相談も受け付けております。
どうぞお気軽に連絡いただければと思います。
入れ歯無料相談←ココぽちっと押してください。

2010年03月08日 | コメント (0) | トラックバック (0)

歯を治すと表情が変わると言われましたが・・・・

「歯を治すと表情が変わると言われましたが・・・・・」

「名医が答える40代からの悩み相談」という家庭画報の特集で、歯科医の代表として稲葉繁先生が回答したものです。

Q.先日、歯はを連れて歯医者さんに行ってきました。私の母は今年66歳になったのですが、顔が老けて見えるのでもう 70半ばの老人にしか見えません。母の同年代の人と比べてもあきらかに年上の感じがするだけではなく、なんとなくですが貧乏くさいのです。今までそこそこの暮らしをしてきたし、現在は娘の私と同居しているので、それほどの苦労はなかったと思うのですが・・・・。

母は歯医者さんが嫌いなので、今回のような虫歯1本を治すだけの治療であっても、なかなか治療に行こうとはしません。先日もやっとの思いで連れ出し治療をしてもらったものの、抜けたままの歯を3本入れ歯にしましょうと言われて、飛んで帰ってきました。そこの院長先生が言うには、長い間抜けたままにしていたので噛む昨日が落ち骨のほうまで影響が出ている、それに顔に筋肉にも多少のゆがみが出てきた、とのことでした。

難しいことは私にはわかりません。でも先生は、「抜けた3本を治すだけで、お母さんは少なくとも5歳は若返りますよ」と言ってくれました。そう言われてみれば、上の3番~5番目の歯がきれいに入ると、若く見えるかもしれないと思います。歯を治すだけで本当に若く見えるのでしょうか。治療を嫌がる母を説得したいので、上手な説明の仕方を教えていただけないでしょうか。早く治して孫たちと元気遊んでほしいのです。

それと、ついでで申し訳ないのですが、私の下の歯の金属の冠も白い歯に作り替えた方がよい、と言われました、笑ったときに見えるので少し気にはしていたのですが、表情が明るくなるらしいので、私もこの際に治してしまおうと思っています。でももしそうならなかったらがっかりするので、どの程度表情が明るくなるのかを教えてください。費用は、そこそこの金額であれば出してもよいと思っています。

A. 長い間歯が抜けたままにしておきますと、咀嚼機能(かむ機能)にも影響が出てきます。歯科医の先生がおっしゃるように、一部の歯がなくなりますと左右のバランスを失い、歯のないほうの筋肉は痩せていきます。その結果、顔の左右のバランスが悪くなるのは当然です。したがって、義歯をお入れになることをお勧めします。

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歯を失った横顔は上下の唇が内側に巻き込まれるが(左)、

入れ歯が入ると再び元の顔に戻る。(右)

 ◆顔貌は人格にも関係してきます。

 

人はある年齢になると、顔に責任を持てと言われるように、顔貌はその人が作るものと言われます。社会生活において会社を営んでいる、責任のある立場の人、商売を持っている人などは様々なそれぞれに適した顔貌が作られてきます。健康的な歯の持ち主は、相手にも好感を与え、その人の教養の程度とも関係してきます。一昔前までは、歯並びが悪くても、歯が抜けていても、さほど気にしない人が多くいましたが、昨今では、歯の良し悪しはその人のステータスであるとも言われます。そのため、顔貌は人格にも関係してくるようです。

もちろん歯を治すと若返ることは事実ですが、顔貌が若返るのは歯だけがポイントではありません。家の中に閉じこもりがちな人は消極的な表情となりますので、積極的に外に出てほかの老人とふれあったり、若返った気持ちを持つことが、何よりも重要であると思います。その中で歯は全体の雰囲気の一要素にすぎませんが、歯を治すことにより積極性が出てくる可能性も大いにありますので、そのためにも、義歯を入れてあげてください。

◆自然感のある歯に治すのが理想

また、あなたの下顎の金属の歯のことですが、私たち歯科医は歯を治すにあたっても、両親から授かった真珠のような綺麗な歯に戻すことを基本としています。

したがって、歯を治した状況を他人に悟られないように治すことが重要なのです。

最近では歯の病気の多くは予防が可能で、口の中のケアを心がけていれば虫歯や歯槽膿漏から守ることができるため、万が一、歯の病気にかかった時はできる限り元の姿に戻すことが基本となります。

そういう意味で、白い歯がまず基本となります。このごろはセラミック(陶材)を使った自然のはと変わらないものがありますが、日本の医療保険制度はセラミックまでは給付してくれませんので、保険治療では金属冠ということになってしまいます。

とはいえ、諸外国では予防にしか医療保険の利かない国がすでに多くあります。

すなわち「原因がわかっている病気で予防が可能であるのに病気にかかるのは個人の責任である」との見解から、「予防は公的な財源(医療保険)から支払うが、治療は自己の責任で行う」との考えで、治療費は個人の負担となる国が多くあるのです。

どうぞ歯科医の先生と相談されて、自然感のある良い歯に治していただきたいと思います。

◆顔の経時的変化

お母様のお顔やお口の中がどのような状況であるのか内容が詳しくわかりませんので一般論になってしまいますが、お許しください。

お母様が同年代の人に比べ、老けているとのことですが、人の顔は様々な要素により変化してきます。

子供の時の顔は親から授けられたもので、両親の遺伝子が受け継がれ、父親と母親の特徴が顔に現れ、その人には変えることができない基本的な「生まれつき」の顔となります。幼少のころは比較的丸みを帯び、歯だもきめ細かく、緊張した綺麗な顔を持っていますが、この年齢の時の歯は乳歯から永久歯に萌え変ると同時に、おもに顎が発達し、鼻から下が成長して顔が長くなってきます。その後、成人になるとその人の顔は完成するのです。そして、年齢を増すごとに変化が見られます。

体重の増減によっても、脂肪の付き方によっても、太ったり痩せたりします。また環境による変化も現れます。つねに外で仕事をしている場合とでは、当然違いが出てきます。また、病気を患った時には痩せて顔にも変化が見られます。

◆一番目立つ目と口の周りの変化

人間にとって避けることができない変化は、加齢に伴う顔の変化です。特にお母様のように66歳にもなると、最も変化が大きく現れます。髪の毛は白く変わり、顔の筋肉は痩せてきます。一番目立ってくるのは目と口の周りです。目は、大きなパッチリとした人、小さな優しい人、切れ長な人などいますが。表情に与える影響は目が最も強く、喜びの大きな目、怒ったような一点をにらんだ目、哀しくうつ向いた目、楽しそうな輝いた目など、感情が目にでてきます。また老化が現れるのは、目の周りの小皺に始まり、目の下の脂肪の層が目立ち始めます。

口は、目とともに表情に与える影響が強く、目に現れる表情の質を、どの程度楽しいか、あるいは哀しいか、量的に表す性質を持っています。

たとえば、喜びの表現では目を大きく輝かせ、唇の緊張を解いて少し開き、楽しい時はさらに大きく口を開け、笑います。すなわち、どのくらい喜んでいるのか、あるいはどのくらい楽しいのかを口の開け方で表現します。したがって、目と口はつねに一対であり、表情は顔の各部分の表現が総合されたものとなります。

老化により口の周辺に現れる特徴は頬の筋肉が痩せこけてくることで、さらに、花の下には小皺がでてきます。健康な歯の持ち主は比較的皺も少ないのですが、歯がなくなると、支えを失った唇は口輪筋という筋肉の働きにより内側に押し込まれ、大きな皺が出てきます。

お尋ねでは、上の3番目から5番目がぬけたままになっているとのことですので、左右のどちらかが内側に引き込まれ、歯のないほうが痩せてみえるのではないかと思います。

楽しい人生を過ごされるためにも、早く治療されることをお勧めいたします。

 

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稲葉繁先生が製作した入れ歯を装着した患者様の笑顔、素敵ですね。

2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

部分入れ歯のついてのご質問

◆部分入れ歯についてのご質問です。(私、稲葉由里子がお答えします。)

Q.先日保険適用で部分入れ歯を作っていただきましたが、合わずに困っております。

  下の方の左右奥歯の入れ歯(左奥4本と右奥3本分を針金で繋いだ形で残っている歯にバネの金具をはめています)なのですが、
まだ1日中入れて使用したことがないほどです。昨日、久しぶりで病院に行き当たる部分を直して頂きましたが、まだ、噛むとなんだかしっくりせず、外して食べた方がよほど噛みやすいくらいです。
(無理に入れ歯を使用しなくてもいいのでしょうか?)残っている歯も神経の治療がしてあって弱いと先生がおっしゃっていました。

なんだか噛んでいるうちに浮いてもくるようですので、保険適用の安いもの
(7千円くらいでした)で作ったから精度のいいものが作れなかったのかな。
等と思っています。

A.下の歯は親知らずを含めないで14本あります。その半分7本の奥歯を失ってしまったということですね。

現在、日本の保険診療で行われる方法は、クラスプという金属のバネを残っている歯にかけて入れ歯を支えるようなものです。簡単なバネのため奥歯のような力がかかるところで食べ物をすりつぶしたりすると動くため違和感があるのでしょう。また、天然の歯と人工のプラスチックの歯ではまったく形も硬さも違うため上手に機能できないとも思われます。歯の溝は適当についているわけではなく、前に動かす時、左右に動かす時など、ルールのある溝がついています。それが入れ歯の場合、溝がないまっ平らな形をしていてうまく食べ物もすりつぶせません。

人それぞれお口の中のリラックスした位置があるのですが(中心位)、入れ歯がしっかりその位置でかんでいないと違和感があります。かみ合わせの平面もとても大切で左右が対称であることは基本ですが、入れ歯があっていない患者様の歯を調べてみるとこの基準が合っていないことがあります。

このようなこと、すべてをひっくるめて「入れ歯がしっくりこない」と感じているのだと思います。

このクラスプを使った部分入れ歯の良いところは、保険がきく、歯を抜いた時の仮の歯として使える。ことです。

悪いところは、いくつかありますが、まず、長く使うことで、バネをかけた歯がゆるんでしまうことです。その理由は入れ歯の取り外しの時に歯に負担がかかることと、食べ物をすりつぶす時入れ歯が揺れると、それを支えている歯も少しずつ揺れるためです。

クラスプというバネをかける位置、私たち歯科医が歯を抜くときに使う器具の位置と一緒です。

クラスプは歯を抜くような動きをゆっくりしてしまうため、気がついたら歯槽膿漏と同じ症状で歯がゆるみ、結果的に歯を失わせてしまいます。

また見えるところに金属色のバネがかかるので見た目が悪いです。

入れ歯の先進国のドイツでは、歯科大学の学生の授業からもクラスプによる入れ歯の治療がでてこないほど古いものとなっています。

●食事をするとき外して食べた方がよほど噛みやすいくらいです。(無理に入れ歯を使用しなくてもいいのでしょうか?)

というご質問についてはやはり、もちろん入れたほうがいいと思います。

その理由は、上の歯と下の歯はかみ合ってバランスを保っています。どちらかに歯が入っていないと、機能していないため、歯が弱くなってしまったり、伸びてきてしまったりします。伸びてきてしまった歯はあとでかみ合わせの平面をそろえるときに調整が大変になることがあります。

もうひとつ、奥歯がないと顎の関節が悪くなることがあります。かみ合わせと関節の動きは対になっているため奥歯がないことで、関節にも大変負担がかかります。関節をひっぱる筋肉の動きは頭を支える首の筋肉とつながっています。そのため、肩こり、腰痛、頭痛などの症状を引き起こすこともあります。

それでは、これらの問題を治療法を解決できる方法はあるのでしょうか?

一つはインプラントによる治療方法です。

顎の骨の中にチタンの土台を入れて結合させる方法です。今回の患者様の場合7本のインプラント・・・ということになります。

インプラントと入れ歯についての違いは次回お答えしたいと思いますが、今回の場合、

●残っている歯も神経の治療がしてあって弱いと先生がおっしゃっていました。

ということなので、インプラント治療よりも、ドイツで開発されたリーゲルテレスコープによる入れ歯をおすすめします。

◆ドイツで開発されたリーゲルテレスコープとは?

歯科治療先進国・ドイツでは、「テレスコープ」という入れ歯を使っています。
これは、保険の部分入れ歯と違い、維持装置に金属のバネを使わず、「はめこみ式」の
装置を使った入れ歯のことを表します。

テレスコープの入れ歯の歴史は1886年に始まり100年以上の歴史があります。
その間、ずっと改良、進化し続けて現代にいたっているため、非常に精密で、歴史のある入れ歯として高い評価を得ています。

当医院では、諸外国の中でも入れ歯においてもっとも技術が進んでいるとされる、ドイツの入れ歯(リーゲルテレスコープ)を取り入れています。
これは、費用はかかっても質の高い、長持ちのする治療を受ける、ドイツ人の考えから生まれたものです。

日本では合わなかったり壊れたりすると何度もつくりなおしをしますが、
このドイツの入れ歯は一度作ったら、修理しながらずっと使うことが可能です。

当医院の顧問、稲葉繁先生がはじめてドイツからリーゲルテレスコープを紹介してから30年近くになりますが、当時治療した患者様の入れ歯が、30年たった今もしっかり使われていることをみても、ドイツ人の入れ歯の技術の凄さがわかります。

いろいろな種類のテレスコープがあるなかで、当院では本場の技術を使った、リーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープ、レジリエンツテレスコープでほとんどすべての症例を治療することができ、患者様にも満足いただいております。

リーゲル(Riegel)とはドイツ語でかんぬきのことで、これを維持装置に使っています。入れ歯の中に小さな鍵がかかるようになっていて、鍵をしめると舌でさわってもわからないようになっているのでほとんど違和感がありません。
この鍵をひらくと(手で簡単にあけることができます)、すっと入れ歯を取り外すことができます。 

普段は入れ歯であることを忘れてしまうぐらい付け心地がよく、寝るときは歯磨きをして、入れ歯もあらって装着したままお休みになれます。
(寝ているときに間違えて飲んでしまうなんてことが絶対ないからです。)
また、神経のない弱い歯に対しても、適応できる入れ歯です。

リーゲルテレスコープは内冠が連結固定してあります。

残っている歯が神経のない弱い歯ということですが、弱い歯も内冠によって連結することにより強くなります。多少グラグラしていた歯でも固定することにより、しっかりします。

見えないところに鍵をつけるため、保険のクラスプのように見かけが悪くならず、審美的に優れ、笑った時に見えるのは、白い歯だけ、という状態になります。

リーゲルテレスコープの特徴

■年月の経過とともに変化するお口の状態に応じ、いつでも修理をすることができるため、
長く使うことができます。(保険の入れ歯は、歯が抜けるたびに毎回作りなおしが必要です。)

■残っている歯の喪失を、入れ歯により予防ができます。
(連結固定することにより歯が動くのを止めることができるため)

■入れ歯であることが周囲に気づかれないほど自然です。

■違和感がなく、快適な装着感です。

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この「リーゲルテレスコープ」は、稲葉繁(当院の顧問)が初めてドイツから日本に紹介した入れ歯です。稲葉繁顧問は、1978年から1年半の間、チュービンゲン大学のケルバー教授から直接リーゲルテレスコープについて学び、本場の技術を習得しました。

高い口腔理論と技術を必要とするため、日本ではまだまだ普及が進んでいないのが現状です。
そのため、私たちはリーゲルテレスコープの普及にも努めています。

インプラントで失った歯を入れるのに一本40万から50万。

7000円で入れ歯を作ったとのこと、一本1000円で作る入れ歯ではしっくりこないのもしょうがないかな・・・・と思います。

 

 

 

 

 

2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

インプラントと入れ歯の違いについて

◆インプラントと部分入れ歯の違いについて(私、稲葉由里子がお答えします。)

Q.インプラントと部分入れ歯について質問します。(60歳女性 N.I)
かなり悩んでいます。

過去に下1番奥を抜き2番目でブリッジとなっていました。ところが2番目の歯が割れてしまい、奥歯が3本ない状態です。反対側の奥歯にもブリッジが入っています。最近全体的に歯がグラグラしてきたような感じもします。近所の歯科医へ行ったところ、部分入れ歯かインプラントとの事でした。インプラントの費用は22万~28万と言われました。
そこで、いくつか質問があります。

・インプラントと部分入れ歯どちらが私にとってよいのでしょうか?
・インプラントの22万~28万円の費用は相場通りでしょうか?
・部分入れ歯の使い勝手はどうなんでしょう?

正直、入れ歯はかなりの抵抗があります。2年前、骨粗鬆症の診断を受け腰の手術をしています。血圧も高めなためインプラント治療も不安で・・・・・。

A.それではまず、インプラントがどういうものかについて知っておきましょう。

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ノーベルバイオケアのパンフレットより。

歯の絵がでてきましたが、左側が天然の歯、右側がインプラントです。

左側の健康な歯の根っこ(歯根)は顎の骨としっかり結合して歯根膜というクッションに覆われています。その上を歯ぐきが覆って機能しています。

一方右側のインプラントは天然歯と同じような構造になっていて歯の根っこの部分がチタンという安全な金属により、顎の骨と完全に結合させることができるため天然の歯と同じように機能することが可能です。

失った歯を取り戻せる、素晴らしい方法です。

当院では、大学病院のインプラント専門医、口腔外科医との連携により安全な治療をおこなっています。

私自身もNobel Biocare社のインプラントシステムを受講しています。

しかし・・・・・インプラントが適さない条件、ご存知でしょうか?

まず、

◆骨の量です

上の図のようにインプラントを支えているのはしっかりとした骨があるからです。(骨が少ない場合は骨を作る必要があります。)そのため土台がしっかりしていないと、いくらインプラントを治療してもうまくいきません。家を建てる時も土台が大事ですよね。

これはレントゲンやCT画像による検査でわかります。

◆歯周病

インプラントは骨に支えられるため、骨が吸収する病気である歯周病は大敵です。

たとえ、その時はうまくインプラントをできたとしても、歯周病の傾向がある方は将来的に骨が吸収してしまい、インプラントがグラグラ・・・・なんてことになる可能性もあります。

◆喫煙

これ、以外と知られていないかもしれません。

喫煙は歯周病だけでなく、インプラント治療にとっても大敵です。喫煙による血管収縮作用によって、口の中の粘膜内の血流が阻害され、組織全体の免疫力が下がります。

従ってインプラント治療直後の傷の治りが悪かったり、歯周病が治らない、インプラント周囲炎になってしまうなど、インプラント治療の失敗につながる悪影響がたくさんあります。

 ◆全身疾患

出血を伴う処置もありますので、糖尿病や高血圧などの慢性疾患がある方は良好な状態にコントロールされていることが条件になります。

骨粗鬆症などもインプラント治療が制限されます。

 

当院ではこのようなことを事前にしっかり問診し、安全で確実にインプラントを行える患者様のみ治療をしております。

今回のご質問、

● インプラントと部分入れ歯どちらが私にとってよいのでしょうか?

N.Iさんにとって良い方法は、部分入れ歯です。

なぜなら、歯が全体的に最近グラグラしている感じがする。

骨粗鬆症がある。

高血圧である。

ことからです。理由は上記に書いた通りになります。

● インプラント費用22万~28万円の費用は相場通りでしょうか?

については、とても安いと思います。

通常、しっかり手術をしている歯科医院なら40万~60万円はするはずです。

インプラントの技術を身につけるための歯科医の技術料は大変なものです。しかも材料も非常に高価で、インプラントをするにあたっての設備の維持にも相当の費用がかかります。

かえって安すぎると反対に大丈夫だろうか?と私たちも不安です。

● 部分入れ歯の使い心地はどうなんでしょう?

ここからは、当院の部分入れ歯のご紹介をしたいと思います。

◆テレスコープシステム

歯を失った際に行う治療の主流はインプラントですが、歯の喪失を予防することはできません。高齢者の多くが他に病気をもっていること、歯周病がある、骨粗鬆症で顎の骨がもろい、などインプラントで治療ができない場合があるのも事実です。
また、保険で作る入れ歯は、クラスプというバネを残存歯にかけて使用するため、健康な歯にバネの力が加わり、結果的に歯を失ってしまうこともあります。


当院ではテレスコープシステムでほとんどすべての症例をカバーしています。

そのうちのひとつがリーゲルテレスコープといいます。

リーゲルテレスコープのリーゲル(Riegel)とはドイツ語で閂(カンヌキ)のことで、入れ歯に小さな鍵のような装置を付け、この鍵の開閉によって入れ歯が簡単に着脱できるようなしくみになっています。
さらに、年月の経過と共に変化する口腔の状態に応じ、いつでも修理が可能です。すべての歯を連結、固定することにより強くなり、歯の喪失を予防することができます。

N.Iさんのように全身疾患を伴っている方に対しても、安心して治療を行うことができます。

また、歯周病があったとしても、残っている歯をすべて固定できるため歯が強くなる効果があります。

そして残っている歯を失ってしまったとしても、簡単な修理でもとの入れ歯が使えます。 今まで、歯が抜ける度に何度も作り替えていた入れ歯が、生涯ひとつの入れ歯で過ごすことができます。

ドイツ人は物を大切に修理しながら長持ちさせるという国民性があります。

入れ歯に対しても同じで、100年以上も歴史のある、このテレスコープシステムを改良しながら治療してきました。

また、このリーゲルテレスコープの使い心地なのですが、舌で触れても違和感がなく、装用感は入れ歯が入っていることを忘れてしまうぐらい快適です。

また、リーゲルテレスコープの技術の高さは、稲葉歯科医院顧問、稲葉繁が、ドイツから初めてリーゲルテレスコープを日本に紹介してから既に31年が経った今も、当時治療した患者さんの入れ歯がしっかり使われていることで証明ができます。稲葉はこの31年の間に、リーゲルテレスコープを用いた治療を1,000症例以上、行って参りました。 kagi.png

  左の写真は鍵が閉じている状態、右は鍵を開いた状態です。鍵を閉じると舌で触ってもほとんどわからないため違和感がありません。

金属はこの症例はチタンを使用しています。他には、スイスのメタロール社のオロフロイド3という体に安全な金属を使用していますので安心です。

2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

コーヌスクローネという入れ歯について

Q.65歳の母の入れ歯の件で質問です。保険の入れ歯に馴染めないまま5年が過ぎ、今回コーヌスクローネという入れ歯を検討しています。下の歯のブリッジは放ったままの状態、上の総入れ歯は外出時のみ付けるという生活でした。痛みや話しにくさ、噛みにくさがあるようです。
今回入れ歯に精通した歯医者さんを探し、相談してみたところ、下の歯は4本残すことが出来、コーヌスクローネの入れ歯の選択もあると言われました。

1)コーヌスクローネの入れ歯が、保険の入れ歯に比べて装着感の良い物か。どの点で違いがあるのか。
(保険の歯で馴染めない人でも、コーヌスクローネの入れ歯なら使える人が多いのか)
2)長期間使える物なのか、保険の入れ歯と比べてどうか。
3)現在の歯医者さんは、もしお金をかけるとしても、上の総入れ歯は保険で作り、下は、利用できる歯を利用してコーヌスクローネで作るのはどうか?と言われています。両者にかける値段が随分違いますが、大丈夫でしょうか。

 

まず、コーヌスクローネという入れ歯を聞きなれない方がほとんどだと思いますのでどのような入れ歯かお伝えしたいと思います。

コーヌスクローネはドイツで開発された入れ歯です。テレスコープシステムというたくさんの種類の入れ歯のひとつで、100年以上もの歴史があります。

コーヌスとは円錐形の意味で、歯に直接接着させる内冠と入れ歯の本体、外冠により構成されています。(二重に被せる方法)

内冠は円錐形で角度は6度(コーヌス角)、維持力は内冠、外冠のくさび力によります。
同じ形の紙コップを重ねると、ぴったりくっついて離れなる現象をイメージして頂けるとわかりやすいかもしれません。
装着の最後で内冠と外冠がすっとはまると、はずれなくなります。

この角度は歯の状態により調整することができます。

はずし方は入れ歯に指がかかるくぼみを作っておいて、それを持ち上げるとはずれます。

日常の生活でははずれてしまうことはまずありません。
基本的にコーヌステレスコープは神経のない歯には適応ではありません。というのは維持力が直接歯にかかるため、入れ歯の取り外しのときに神経のない弱い歯だと、土台ごと抜けてしまう危険性があるからです。
また、歯の残っている場所によっては禁忌症もあるので、しっかりとした診査、診断、治療計画が必須です。

適応を間違わなければ何十年も使える優れた入れ歯です。

それでは質問にひとつずつお答えします。

◆コーヌスクローネの入れ歯が、保険の入れ歯に比べて装着感の良い物か。どの点で違いがあるのか。
(保険の歯で馴染めない人でも、コーヌスクローネの入れ歯なら使える人が多いのか)

保険の入れ歯との装着感は全く違います。通常4本の歯が残っていると、日本の保険で作られる入れ歯はクラスプという金属のバネをつかったものです。
クラスプと歯は密着していますが、接着はしていません。そのため入れ歯が動きます。

入れ歯が口の中で動くと気になり異物感があります。
それに比べて、コーヌスクローネは内冠、外冠のくさび力でしっかり固定されるため、口の中で入れ歯が動くことがありません。そのため、保険の入れ歯に馴染めない方でもしっかり自分の体の一部として使うことができます。

◆長期間使える物なのか、保険の入れ歯と比べてどうか。

保険の入れ歯はバネをかけている歯が抜けてしまうとすべて作り直しが必要です。日本では合わなかったり壊れたりすると何度もつくりなおしをしますが、
このドイツの入れ歯は一度作ったら、修理しながらずっと使うことが可能です。長期間使うための入れ歯といってもいいでしょう。

◆現在の歯医者さんは、もしお金をかけるとしても、上の総入れ歯は保険で作り、下は、利用できる歯を利用してコーヌスクローネで作るのはどうか?と言われています。両者にかける値段が随分違いますが、大丈夫でしょうか。

せっかく下の歯をしっかり治すのであれば、上もそれに合ったものでなければ意味がありません。

上下の歯は対になっています。

下の歯がいくら丈夫でしっかりしていても、上の入れ歯が落ちてくるようなものなら食事もできないし、しゃべることもできません。

材質も全く違います。コーヌスクローネに使用される人工の歯はDr.Strack設計の機能的で美しさも兼ね備えたものです。 患者様の肌の色、顔の輪郭、などを参考にして選択します。

保険の入れ歯の人工の歯は、とてもやわらかいプラスチックです。

上の入れ歯を保険、下の入れ歯をコーヌスクローネとなると、別々の技工所で製作するため、完成して合わせるのが非常に難しくなります。

コーヌスクローネに合った入れ歯を同じ材質で、咬合器(かみ合わせの器械)を使用して作ることをおすすめします。

2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

部分入れ歯のフックの針金が気になる

ワイヤーが見えない部分入れ歯について

Q.今まで左下奥歯の奥から2番目の歯を早くから抜歯しており、一番奥の歯と三番目の歯とでブリッジにしておりました。最近歯医者さんへ行ったところ、奥と奥から三番目の歯が歯周病になっており、抜歯をしました。今は奥から3本共に歯が無い状態です。

医師より保険適応の部分入れ歯を進められましたが、引っかけていた良い歯までワイヤーの針金で歯周病になりやすいとも説明を受けました。針金状のワイヤーが表から見えるのが気になると話すとインプラントを進められました。でも、手術をするのは怖いし、保険の入れ歯よりよくて針金が見えない部分入れ歯ってあるのでしょうか?

A.お答えします

現在、日本の保険で作られる入れ歯はクラスプという金属のバネをつかったものです。
クラスプと歯は密着していますが、接着はしていません。
そのため入れ歯が動くと一緒に歯を動かしてしまい、ゆっくりと歯を抜いてしまう力が加わってしまいます。

バネで歯を支えているため、口の中で入れ歯は常に動いてしまいます。
私たち歯科医師が歯を抜歯するとき、歯を横に揺らしてから歯を抜きますが、
保険の入れ歯の場合、同じことをクラスプがしてしまうのです。

入れ歯先進国ドイツでは、クラスプによる部分入れ歯は学生の授業からもはずされています。

結果的に歯を失ってしまうからです。

入れ歯が口の中で動くことがなく、見た目も入れ歯であることが気がつかれないものにはいくつか種類があります。コーヌスクローネ、リーゲルテレスコープ、CSP、ミリングデンチャーなどです。

いずれも保険適応外となりますが、針金が見えなくて、ご自分の歯と同じように使っていただけます。

当院で一番行われているリーゲルテレスコープによる3本分の部分入れ歯についてお伝えします。

保険のクラスプデンチャーは簡単な金属のバネで歯をつかんでいるため、かんだ時の入れ歯の沈み込み、(動き)はとても大きいです。それが直接歯に伝わるため、結果的に歯を揺らしてしまい、グラグラにしてしまいます。

それに比べ、リーゲルテレスコープは土台となる2本の歯を連結固定、その上に2重に歯を被せてます。

維持力は鍵のような小さい装置で、鍵をしめることでしっかり入れ歯を固定します。

リーゲルテレスコープによるかんだ時の入れ歯の沈み込み(動き)は300ミクロンです。

そのうち土台となる歯にかかる動きは120ミクロンのため、ほとんど土台に負担がかかりません。

もちろん、しっかりと歯ぎしりもできて、使用感も自分の歯とかわりません。

リーゲルテレスコープはインプラント同様、しっかり自分の歯として使うことができると言ってもよいでしょう。

 

 

2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

入れ歯ははずして寝た方がよいですか?

Q.入れ歯ははずして寝た方がよいですか?それともはめたまま寝た方がよいですか?

A.このようなご質問をよくいただきます。

保険治療で作った入れ歯は樹脂がやわらかいため、樹脂内部が汚れやすく、臭いがしみこみやすと言われています。そのため、夜ははずして消毒をするようです。粘膜を休ませるためとも言われています。

当院の入れ歯は夜寝る時もはずさずに、お休みいただいております。

 テレスコープ義歯、上下顎同時印象法による総入れ歯に使う樹脂は汚れ臭いが染み込みにくい材料を使用しています。

日本大学松戸歯学部と、ベルチン自由大学がそれぞれ行った興味深いアンケート調査があります。

入れ歯の患者さん、それぞれ55人を対象に、入れ歯の手入れ方法、手入れ時期、使用習慣、歯ぐきの手入れ について質問をしました。

結果、ドイツと日本の患者さんの使用習慣だけ、大きな違いがありました。

ドイツの患者さんの多くは、昼間も夜間も入れ歯を装着しているそうです。これに対し日本では、ほとんどの患者さんが 入れ歯を外して就寝していることがわかりました。

夜はずしている姿を、夫や家族に見られたくないということもあるようです。

ドイツの歯科医師は、夜はめたまま就寝するように指導しているそうです。

当院の入れ歯を使用している患者様も

「入れ歯が体の一部になっているから外すと不安です。」

とおっしゃいます。

体の一部になっている入れ歯なら、夜きれいに洗浄し、はめたまま就寝されてもいいと思います。

当院でも毎回メンテナンスの時にきれいに磨いて洗浄いたしますので、ご安心ください。

阪神大震災の時、夜入れ歯を置き忘れて食事ができなくなった人がたくさんいた。という話しを聞いたりします。夜何があるかわからないので、やはり、はめたまま就寝することをお勧めいたします。

2010年02月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

夜寝るとき入れ歯をはずしたほうがいいのでしょうか?

夜、寝るとき、入れ歯をはずしたほうがいいのかそれとも入れたままでいいのでしょうか?

というご質問をよくいただきます。

以前、日本大学松戸歯学部が調査したアンケートで、総入れ歯を入れている日本人男性17人、女性38人、ドイツ人男性21人、女性34人に使用習慣を聞いたものがあります。

それによると、ドイツ人の患者さんの多くは、昼間も夜間も総入れ歯を装着しているのに対し、日本人では、ほとんどの患者さんが総入れ歯を外して夜は寝ていることがわかりました。

日本の歯科医院では、確かにほとんどの歯科医院がはずして寝るように指導しています。

国によって、入れ歯の習慣が違うのはなんだか不思議な感じがします。

はずす理由は、粘膜を休ませるため、だとか夜間、入れ歯洗浄剤につけるようにということだと思います。

先日、診療にいらした患者様で、歯ぐきがちょっと痛いから見てほしいということで少し調整をしました。

その時だけ、歯ぐきが痛いから入れ歯をはずして寝ていたそうですが、とても違和感があったとおっしゃっていました。

上あごの入れ歯を稲葉歯科医院で製作したのですが、入れ歯を入れて寝ないとヘンな感じがすると言うのです。

「自分のものになっちゃったの。だからじゃまになるというより、入れて寝ないとヘンな感じがするのよ。はずして寝ると、朝入れるときかえって違和感があるし、自分に歯がないなんて心配だわ。そうでしょう?」

と言っていました。

・・・・なるほど。というかんじです。

ドイツ人が入れ歯を入れて寝るのも、ほぼこのような理由からのようです。

歯のない姿を夫や家族に見られたくないというのが多いです。

稲葉歯科医院では、夜は入れ歯を入れたままお休みになってください。と 言っています。

寝る前にきれいに磨けば十分です。

それに加えて、メンテナンスのときに毎回入れ歯を磨きますので大丈夫です。

 

 

2010年02月03日 | コメント (0) | トラックバック (0)

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