Home > 【顎関節症】 > 顎関節症の権威 Prof.Schulteの論文について
顎関節症の権威 Prof.Schulteの論文について
IPSG事務局、稲葉由里子です。
稲葉繁が、ドイツへの渡独を決意した、顎関節症の権威 Prof.Schulteの論文について、お伝えします。
顎口腔系の機能障害(Funktionstoerungen)の診断と治療で高名なTuebingen大学のProf.Schulteは、442名の治癒例を詳細に分析し、独特な診断・治療法を確立しました。
稲葉先生はSchlteのシステム化された治療方針に従い、治療を行い効果をあげています。
もし右側に痛みを訴えたならば、さらに最大開口していただき、下顎の側方偏位の方向を調べてみます。
右側に偏位が認められた場合は、上記の図に示した状態が認められる事が多いはずです。
多くの場合、顎関節のX線写真では、最大開口位で右側はほとんど位置の異常は認められないか、あるいはわずかに後方にあり、左側は顆頭が前方に位置しています。
口腔内を観察してみると、右側では下顎の智歯が欠損し、上顎の智歯が挺出しています。
左側に目を移してみると、下顎智歯の挺出があり、下顎の前方運動を妨げています。
大臼歯部の咬頭干渉や、不正なテコ現象、早期接触、不正咬合や義歯の異常な咬耗が認められることが多くあります。
このような場合、筋の触診にいては、右側では咬筋、側頭筋、顎二腹筋後腹、後頸筋群に、左側では側頭筋および外側翼突筋に圧痛が認められることが多いです。
以上のように、
主疼痛側が右側にあり、開口時の右側への偏位が認められる場合にかなり当てはまる事が多いのですが、同様の症状は主疼痛側が左側にあり、下顎の偏位が右側にある場合も認められます。
これとは逆に、主疼痛側が左側にあり、下顎の偏位が左側に認められる場合や、主疼痛側が右側にあり、下顎の偏位が左側に認められる場合は、前記の状態とは正反対になります。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*:.。o○☆゜・:,。
次回は、Prof.Schulteのシステム化された治療方針についてお伝えします(^_<)-☆
2014年03月16日
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.shigelog.com/mt/mt-tb.cgi/249