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入れ歯による顎関節症の症例
入れ歯による顎関節症の症例
この患者様はある先生からのご紹介で、
「すべて歯を治したのだけど、顎の具合が悪くなってしまったので診ていただきたい。」
とのことでした。
診てみると、このような状態でした。
治療されている歯はすべて保険の歯で、奥歯が銀歯でいっぱいでした。
神経もほとんど治療されていて、治療が終わった後は顎関節症になってしまいました。
患者様は精神的にも病んでしまっていて、お顔の表情も暗く、体全身、顎の具合も悪い状態でした。
患者様に状態を説明して、すべて やり直しをすることになりました。
上下の歯、すべて、セラミックでやり直すことになったりました。
稲葉繁先生と、技工士の川崎従道先生との連携によるものです。
川崎従道先生とは、スイスで10年間技工を勉強しながら働き、スイスの技工士学校の講師も務めていた、非常にすばらしい先生です。
先生の作った歯は、天然歯の美しさに限りなく近く、とても細かい機能まで再現されています。
体の正中に対する顎の位置を記録、型とりの方法は、DR.LEHMANによるシリコン印象法です。
精密に型とりをした模型を技工士の川崎先生へ送ります。
歯肉つき模型を製作します。
診断用のワックスアップ
ワックスで歯の形を作り、最終的にどんな形にしたらいいかを診断します。
歯一本一本、ルールのある形、溝がついていて、顎を前に出した時、横にずらした時の通り道をワックスで再現してあります。
ワックスで形が決まったら、セラミックを焼きつけるメタルコーピングを製作します。
完成したセラミック
一本につき、24色の色を使っているそうです。
以前、私がセラミックを作る実習を川崎先生から受けた時、一本作るのに一日かかりました。
24本の歯を作るのにどれだけの時間と集中力が必要なのかがわかります。
セラミックをお口の中にセットした状態。
ほとんど無調整です。
患者様の表情も、治療前と後ではこんなにかわり、素敵な笑顔に。
歯を治したと同時に顎の具合も良くなりました。
そして、5年後の写真。
治療した当初よりも歯と歯ぐきがなじみ、美しくなっています。
現在治療後10年近くたちますが、今もかわらず素敵な笑顔でメンテナンスをされています。
2010年02月18日
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