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上下顎同時印象法による稲葉式総入れ歯
上下顎同時印象法による総入れ歯
歯がない状態と、上下顎同時印象法による入れ歯をいれた状態では、こんなに違います。
初診
入れ歯がゆるくてかめない、動くから痛い。
人前で話をするのがおっくうになるという理由で来院されました。歯に対して、とても劣等感があるともおっしゃっていました。
痛くなく、食事が楽しめて、劣等感をなくしたい。
という切実な希望により、上下顎同時印象法による総入れ歯で治すことになりました。
第一回目の型取りをしました。
模型にしたものと、以前使われていた入れ歯を比べてみると、入れ歯、本来のスペースよりもだいぶ小さく作られていて、筋肉によるサポートがほとんどないことがわかりました。
この模型をもとに、精密な型取りをするための道具をつくります。
ここからは2回目の来院です。
下の写真はゴシックアーチといって、顎のうごきの記録をとるものです。
顎の動きは正常でした。
上のトレーを使って、上下を一緒に精密な型取りをします。
このとき、同時にからだの正中に対する顎の位置の記録、かみ合わせの高さも同時に記録します。
型取りの最中に、つばを飲み込んでもらうことで、食事をしているときのお口の中の筋肉の状態が再現されます。
型取りをしたあと、その人の肌の色、顔の形を見ながら、人口の歯を選びます。
たくさんの情報を、咬合器というかみ合わせの器械に移します。
この模型で、入れ歯を作ります。
入れ歯が完成する前にワックスで形を作り、人工の歯をすべて並べた状態で、チェックします。
このとき、発音、適合、審美性など、こまかく確認をします。
重合はイボカップシステムで行います。ワックスを硬い材料にかえます。
入れ歯が完成、お口の中に入れたところです。
フルバランスドオクルージョンというかみ合わせの誘導をつけています。
咬合器の情報がそのままお口の中でもしっかり合っていました。
入れ歯を入れた後、数回の調整を行い、患者さんはこの入れ歯を自分の体の一部にしてしまいました。
発音がしっかりできるようになったことも喜ばれていました。
2010年02月03日
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